秘境という名の山村から(東祖谷)

にちにちこれこうにち 秘境奥祖谷(東祖谷山)

菜菜子の気ままにエッセイ(やがて空き家にて③)

2012年04月30日 | Weblog
ゴールデンウイーク三日目。新緑の候小雨なり。
いつものようにクンクンクン「梅雨の匂い」がした。

全国各地から、観光客が押し寄せている。仕事帰りの対抗車線
バンバンしものナンバーの見かけない車が、固まって走っている。
かずら橋の通行料金で、三好市は観光財源はかなり確保されている。
ありがとうございます。お客様。一礼。

景観!景観!景観!
より…
ガタガタの道、舗装してや~
落ちそうな 生活道、なんとかしてや~
雪 降ったら、除雪車すぐに出動してや~

言っていけば、キリがない程の問題は山積みなのだけど…私はヒラメイタ~!
今 この村で儲けたかったら、重伝建の集落の一部の土地を購入し、個人で小屋を建てる。
壁の色は、赤色 黄色 青色 …でお庭に廃車を集めてきて、山積みする。
ついでに ペットボトルの風車 200本位 並べる。
色はもちろん、赤青黄色~!

『景観が~ブチコワシデス~!あのヘンテコな家をなんとかシナサイ~!』
と 指令が出る。
市の職員が、飛んでくる。
「ワタシの家よ!何をしてもワタシの自由よ!」
と 開き直る。
すると、数日して 職員が再び訪れる。
『この土地と家を売って下さい…』


ワタシなら 売る。
三千万なら! 売る!

やがて 宮殿の近くのプールとか 橋も…景観に併せて リニューアルするのかな?
景観に併せて 公衆トイレも増えるのかな?税金の遣い道が、昔と全く変わってないっ!
『ほどほど』と 言う言葉がある。
祖谷の『ホドいも』は おいしい。

…で空き家で 思い出す、親孝行者の話し。
私の知り合いに、親孝行な、真面目な潔癖な男子がおりました。
彼は、母親を看取る為に、数年間家族と離れ、明石市から祖谷に帰りました。
逆出稼ぎパターンです。やがて、母親を看取り、彼は明石市に帰る際に
空き家になった生家の茅葺きの屋根を包んでいた、古いトタンを一式張替えました。

13年位前の話しです。
彼はあの時、ワタシに言いました。
『今更、屋根なおしても、空き家になるさかい、あほらしいに他人からは見えるだろうけど、
なんや…な…両親があずって建てた家をな、みすみすボロボロになるのは、気の毒やでな…
屋根さえキッチリしておいたら、雨が入らん…家が腐るのちょっとは…
ましになるかと…思ってな』

こんなセリフでした。ワタシ…めちゃくちゃ、記憶力ええ?ややこしい?オバサン
あの時の、故郷を去る覚悟をした彼の胸中は、空き家の屋根に 込められておりました。
彼は この宿借りブログの主様と 性格が似ております。お顔もなぜか? 似ております。

…で今夜こそ
ラストにしようと思っていたのに~またダラダラと お話してみました~
なんちゅうふてぶてしさ
おそるべしっ!宿借り!他人のフンドシで相撲を取る!
世の中 ワタシみたいな輩が 蔓延っているみたい…?
明日こそ ラストだ!
続く~♪






































































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菜菜子の気ままにエッセイ(空き家にて②)

2012年04月29日 | Weblog
〔おはよ〓母ちゃんおらんようなって、さがしよる夢みたし気をつけてよ~〕

いきなり うし女1番目から朝からいきなり不気味なメールが届く。
畳みを干しながら、タイムスリップするとか?
なんか ちょっと…とりあえず、気をつけよう。

祖谷には過去に数回、人が忽然と姿を消した事がある。※誘拐ではないよ。
この村には、何か摩訶不思議な空間が存在しているような…気がする。
…でバアバの家の中には、嫁いで70年間の歴史が、ゴミと化して?詰まっている。

1番多いものが、農具全般。お皿。焦げ付いたままの鍋。着ないのに捨てられない大量の衣類
どう見てもネズミのベット代わりのような、ボロボロの綿の布団、色んな大きさの空き缶
空き箱、コンテナ、敷かないのに捨てられない、マット類、カビだらけの敷物。
一人暮らしなのに、置き薬が3箱。

壊れて食器棚かわりになったままの冷蔵庫3台。壊れたままのストーブ2台。
これらの物は、私の記憶では、だいたいバアバの人生の後半から、増えて行った。
このような ゴミ化したような?空き家が、祖谷にはいっぱい点在する。

読者の皆様がご存知の通り、祖谷では空き家をそのまま貸してあげたり、
地方によっては、奇抜なアイデアを出し合いながら、活性化に皆さんが、努力している。
※地方によってはだよ~

バアバ様は、毎日
『祖谷にいんでみるかのうや~』
と口にするから、娘にしたら何ひとつ 片付けられない。
極めつけは、ご先祖様のお位牌(例えれば早い話しが、お坊さんが小さな板に
あちらの世界での新たなお名前を書いて下さっている、燃やすと焼ける物)

私は、いつか、バアバが高知でずっと暮らすと決めた時に、バアバの部屋で仏様を
おまつり出来るようにと、バアバに内緒で、買ってあげている物がある。
〈ミニ仏壇〉

ある日、娘がバアバに聞いて見た。
「母ちゃん、仏さんのお位牌、高知に持ってきたら?」
バアバは 言った。

『ようえ~何イヨンぞ~!ごじゃあ言うなよ~祖谷にいぬのに
なんで高知に持ってこないかんのぞ~!』
娘は、更に聞いた。
「そんなに祖谷に帰りたいん?高知は嫌なん?」
バアバは 即答した

『高知におるわの~おったらいかんかえ?』
話しは、堂々巡り。
おそるべし アルツハイマー!

…で私の用意している、ミニ仏壇は、箱から出られないまま、私の家で保留となっている。
この場所で、住み続けたからこそ、理解できることが、沢山ある。
その点は、Uターンの方々には、譲れないからね。悪しからず。

更に鳴き声が増えた、愛車と共に…華麗なる 宮殿を見ながら帰る。ちなみに 鳴き声は蝉っ!
愛車の底で、蝉を飼っているみたいな?鳴き声。

華麗なる 宮殿の建設費
十五億~?!!!
本当なの~?!!!
違うなら 誰か明細書、見せて下さいっ。
心から お願い申し上げまして 後半に続く

かしこ














































































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菜菜子の気ままにエッセイ(やがて空き家にて…前編)

2012年04月28日 | Weblog
私は今 空き家に近づく、主の居ない家で 一人で畳みを干しながら、大掃除をしている。
冬に水道管が裂けて、水びたしになったバアバの家に、休日ごとに足を運び
ストーブで家の中を乾かしていた。

畳み干しは重労働だ。こんな時、旦那と言う生き物は便利なんだと、実感する。
『今日は何処にも出掛けたらいかんよ~!いっぱい用事あるんじゃけんっ!!!』
最大の権力を持つ、嫁さんの指令で、旦那は黙って服従する。

日本の司法よりも、強力なのではないだろうか?
司法は時に曖昧を含めるが?夫婦…特に、熟年夫婦に至っては、反論とか再審とか?
そんな時間は与えられない。妻の無言の圧力に、全てが崩壊する。
是か非かなど関係ないっ!

これを祖谷弁で言うと『ごじゃごじゃ言いよる暇やないわ~!
はよ畳み運んでや!』
とこうなる…

他人に気を遣う私は、※娘達にもなぜか、気を遣う。何をするのも、一人でやった方が気が楽だ。
昼時になって、相手の食事の用意もしなくていいし、休憩のお茶の心配もしなくていい。
第一、祖谷には、毎日惣菜を売っているお店がないから、絶対に自分で作らなければならない。

不意に誰かにご飯時にでも来られたら、焦るを通りこして、イラッとする。
友達同士なら、ラーメンでごまかせても、相手次第で、失礼になる時がある。
祖谷に親戚がある、読者の方々。

不意に食事時には、訪ねないようにしましょう。イラッとさせては、イケません。
本日の気温は、26度と唯一、音のするテレビが話していた。
ストーブ二台に、この暑さ。日頃の仕事が肉体労働なので、かなり身体に堪える。
時々、バリッバリッと 家が全体で音を出す。ちょっとビビる。
デッカイ茅葺き屋根。築70年位かな?

無償で貸して下さい。キレイに変身してあげます~!と言われないだろうけど?
たとえ、言われたとしても、私が主ならお断りする。無償は、大嫌い。
個人や、故人に対しての無償は大好きだけど、それ以外の無償は、絶対にしない。
…と去年の春から、決めたんだ。

人間が一人住まなくなっただけで、
凄い速さで、畑も庭も荒れていく。
草だらけになった畑では、ネギさえ いなくなった。

仏壇の仏様にお茶とお水をお供えし、線香をあげ、鈴を鳴らす。

『ヴヴヴ星人のアルツハイマーが、これ以上、進行しませんように…安らかにお眠り下さい…』
医者でも薬剤師でもない、仏様に、頼んでも仕方ないけど
とりあえずお菓子を二つ持参して、お願いした。

安らかに眠るのは、仏様の王道だから、このセリフも外せない。
空き家の遺影って、超リアル…なんか、八つ墓村を思い出す。
爺やん婆やんって、鼻の形、普通…じゃし
やっぱ 九州か…私。

とりあえず 明日に続く。
合 掌







































































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奥祖谷春点描 暮らし春

2012年04月27日 | Weblog

とし老ひて思ふは野辺の山櫻孤独に咲きてひとの世を生きむ

風あらみ花の盛りは山ざくら哀れ散りなむうき世のわが身も

吹く風に盛りの花は枝はなれたづぬる我を待たづ散るかも

花散りて若葉となりし山ざくらうき世のわが身何処へゆかむ

今日のみを生きしと思へ春かぜは庵を吹き抜け行き方知れづ


風あらみ庵の畳に落花かな

山びとの旅立つ道や花の雨

病みたれば春愁なりと山に捨つ

山寺や残花の憂ひを愛でにけり

湯の町を朝発つ遍路爽やかに














テラオ兄さん 絵手紙

































































































































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菜菜子の気ままにエッセイ(春の日に恋愛を語れば…)

2012年04月25日 | Weblog
最近 うし女の二番目が、週末に帰省するという…異常現象が、増えた。
〈ずびずび生活〉の…母ちゃんの家計を、じわじわと脅かす。

取りあえず、母親なので、手料理を作ってあげる。留守宅のヴヴヴ星人の畑で盗んだ、
〈ウド〉をメインに夕食の支度をする。

鶏の唐揚げ
ウドの葉の天ぷら
ウドの酢味噌あえ
一夜干しのイカ
普通の卵焼き
※写メはありません。テキトーに各自で想像して下さい。あしからず

『母ちゃん、ウドってそのまま、湯がくん~?』

「あくがあるけん、タンサン入れて、湯がかないかんのよ~」
母ちゃんは、優しく教える。

『そうなんじゃ~サイダー入れたらええんじゃなあ~』

……?……?

「また…今度…教えてあげるわ…」

※タンサンとは 重曹です。知らないアンポンタンは うし女位?です。親の顔が見てみたい…

お料理を作っていると、次女はべったりとくっついてくる。

『母ちゃんは、調味料キチンと計っていれんなあ?スプーンに何杯って
決まって、ないなあ~ほんまに味付け、テキトーじゃなあ~?』

くっつき牛が、えぜえぜと 聞いてくる

人生もテキトーな 母ちゃんが、調味料をキチンと計る訳がないっ!
母ちゃんのテキトー料理には、恐るべし 母ちゃんの感性が隠されているのだよ。

その日の気温
その日の湿度
その日の時刻
によって、微妙に変わる相手の身体の調子に併せて、味付け加減を意識的に、かえるのだよ…
ソースのバランスも変わるのだよ。
わかったか~!娘よ!母ちゃんは、祖父ちゃんから受け継いだのは、
〈鼻〉だけでは ないっ!

※母ちゃんは将来、バアサンになったら、多分…温度も湿度も関係ない、ただの生ものに完成する!

夕食を、一生懸命食べた次女は、やっぱり…こたつと同化した。


誰もが、親の背中を見て育ち
親のしている事を見て覚え…
または、親から教えてもらって覚えたり

……
親が 教えなくても
子供達は
なぜか、出来ていくことがある。

それは
〈恋愛エトセトラ〉

なんか…不思議
人間って 不思議

男も女も
多分 大好きな人と一緒にいる時間が
1番 洗脳されているのでは ないだろうか?
結婚式で新郎が必ず言う 言葉っ!

『必ず幸福にしますっ!』

大きな 大間違い!

幸福なのは、一瞬?なのだよ
洗脳から 醒めていき
少しずつ 自分を取り戻す そして…
何年かして 互いに思う。

……
……
『…あれっ?』

あれっ?を
ダラダラと 引きずったまま
やがて 諦めていく

諦めたまま
夫婦は 互いに
《壁紙》
のような 関係になる
毎日 見ている壁紙の模様は なぜか?
生活と一体化して…飽きない。
当たり前に なる
《壁紙》の模様を書いて見て下さい と言われても
多分 正確には書けないのではないだろうか…?※言われることもないだろうけど。

暖かな 季節になった。
キラキラの太陽に 包まれて
桜の花びらが、フロントガラスに舞い降りて
ハンドルを握りながら、不意に思った

こんな 春の日に
もう少し
夫婦をやりたかったと思った。
ココロから 思った

『もう一度
君にプロポーズ』されたいと 思った
草 々




















































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菜菜子の気ままにエッセイ(ハゲ山と登記とヴヴヴと神様~♪)

2012年04月24日 | Weblog
ある真実が今 蒸発しそうに?なっている。
宿借りblogだけど
六年余り?書いて来て本当に よかったと
ワタシは 取りあえず安堵しております。

ヴヴヴ星人から、頂いたあの山の一件を、長い読者の皆様には、まだ記憶に新しいと思います。

祖谷の祖父の名義だった、山や土地を
10人余りの親戚から、承諾して頂き、従姉妹の名義に登記しました。
※従姉妹とは、ヴヴヴ星人の一人娘。
登記は、大変費用がかかりました。
40万円くらいだったと思います。
ヴヴヴ星人の名義も、少しは残してあげました。
登記の難問は、相続権を持つ方々が亡くなってしまっている場合
その子供達に、権利が移ることです。

祖父の名義のままだったので、将来 従姉妹が親戚相手に、交渉が決裂しては
気の毒なので、八方美人なわたくしが、一人一人に連絡し、他の従姉妹たちも快く印鑑を
押して下さり、無事登記の手続きは、完了しました。

で この費用と差し替えに、ワタシは山を二つ、ヴヴヴ星人に頂きました。
読者の皆様、あの
(ハゲ山)
の一件です。思い出してね。

で…
最近になって、
ヴヴヴ星人は
この登記の件、
ワタシが頂いた山の件
全て……
脳みそから……
蒸発してしまいました
ある日の娘との会話。
登場人物
娘と 婆さん(ヴヴヴ)

何年か前に
ある集落の人が 境界線で、問題の山に登り、ワタシ名義の山があることを知り
婆さんに、なにげなく、言ったことがあった。
『菜菜子さんの山あるんじゃのう』

三年経って最近、この部分だけが
婆さんの頭に ストーンと 舞い降りてきた。
朝から舞い降りてきた。
『山や菜菜子のや、なかろう~』
朝から 娘に 言い出した。

この話し
例えれば、三年前旦那が、嫁さんに指輪を買って上げて、嫁さんが全部忘れて
三年過ぎて、
『指輪くらい買って貰いたかったわ!こんなに頑張って嫁さんをやっているのに~!』
みたいな 例え方?
ちと…違うか
比喩を上手く活用できないくらい…
ワタシのショックは大きい~!

で 娘が答えた。

『菜菜子が登記してくれただろ~!お金も全部、出してくれただろ~!』

「なにがや…?」

『母ちゃん、菜菜子にあげた山、ハゲ山だったって、菜菜子も悔やんどったで~!』

「ハゲ山つか?」

『そうよ~杉さえ植えてないって、母ちゃん言よったで~』

「ハゲ山や、ないぞよ!父ちゃんと一生懸命苗植えたわの~山の登記の話しや
知らんぞ~初めて聞いて、おぶけるわ~!」

……
……
……
神様 教えて下さい
仏様 教えて下さい

なぜ 脳みそは
壊れるのですか?

神様 教えて下さい
仏様 教えて下さい

なぜ 婆さんの記憶は
むやみにシェイクされるのですか…?

神様 教えて下さい
仏様 教えて下さい

ワタシと ヴヴヴ星人に…まだ
〈信頼関係〉
は 残っているのでしょうか…?

うし女の 二番目が
ぽつりと 言った。

『母ちゃん、これからは?録音しながら話したら?』

母ちゃんは 思った。
ココロの中で 思った
《神様だけが知っている…》

アーメン☆



































































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奥祖谷春点描 暮らし春

2012年04月21日 | Weblog
大西のさとより見ゆる栂ノ峰たづぬる人なし侘びしき桜

山のべにひとり住まひし老女にも庵の庭には盛りのさくら

思へただ花の盛りの山さとに病苦のひとにさくら見せたし

久保のさと去年に達者な老女にも訪ふに臥せをり花は見ざりし

星のさと冬ごもりせし翁をりさくらを愛でて今日も暮らさむ


病み臥して今年限りか桜花

風あらし情け無用に落花せり

石手寺や読経に浮ぶ老遍路

程よくも穀雨の恵み種を播き















































































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菜菜子の気ままにエッセイ(夢と値切りと誕生日♪)

2012年04月19日 | Weblog
ダーリンが夢にでてきた。

一枚の板に何か書いてある。墨で書かれた漢字が幾つか、並んでいた。
義時おっちゃんから、買ったみたいだった。義時おっちゃんは
落合集落に住んでいた、茅葺き屋根の職人?だった。
石に絵や文字を彫るのも、大好きだった。
16年位前、おっちゃんは水戸黄門御殿の小さな茅葺き小屋を作った。
完成に酔いしれていたのは、唯一おっちゃんだった。
おっちゃんは、あちゃらの世界に逝って、どんな風に 今を眺めているんだろうか?

話しはもとい、
ダーリンの夢の続き。
その一枚の板を 私に見せて、ダーリンがシレーと言った。

『払うとけよ!』

「なんぼ?したん」
と ワイフは聞いた。

『72000円じゃ!』

……
……
ワイフは ムカッとイラッと した。

「値切ってやるっ!!!72000円なら、20000円まで値切ってやるっ!!
おっちゃんと、後でダーリンに内緒で交渉しよう~」

……
と思ったら、
目が覚めた。
朝だった。ニワトリは飼ってないから…なかなかった。

ダーリンの無駄遣いに、泣かされた年月が、蘇った。
ダーリンの足し算引き算を全く無視した、夫婦生活が、夢の中の
『払うとけよ!』
の顔と共に 蘇った。
ダーリンは 夢の中でも、歳をとらないで、目尻は やっぱり垂れていた。
声も、変わっていなかった。

歳をとらないから、羨ましい。
ダーリンは、49歳と11ヶ月のままで、それ以上、前に進まない。

姿は ない
姿は ないが
ワタシ達家族の中で、生きている

時々 前触れもなく
ダーリンが、ワタシのココロに 触れる。

二人で交わした、たわいのない 言葉が、ココロに触れる。そして時々一人で泣く。

ダーリンの植えた桜の木が 三本。
満開に なって 散りだした。

『あなたが空から、降らしているのね…あなたが…そこにいるのね…』
などと、ワイフは思わない。
ワイフは、最近、現実的なオバサンに成長し、家の前に降る、桜の花びらに 苛立っている。

『掃くの大変なんぞ~!だいたいなんで、家の上に植えたん~!花びら散って雨が降ったら
びじゃびじゃになって、掃くの暇かかるだろ~!』

空に向かって 愚痴る。
夫を亡くして、多額の保険金が入る、嫁さんは、多分 哀しみは半分くらいでは?ないだろうか?

ニコニコされている、嫁さんを見たら、そんな風に 感じてしまう。
世の中の夫の皆様。
自分に内緒で 妻が生命保険に加入しているかもよ。もちろん 受取人は 妻。
※これは 実話だからね。

うし女達が お母様に言う。

『母ちゃんも父ちゃんが保険に入れとったら、楽できたのになあ~!』

同情して下さって
ありがとう。

でもね
何も 入らなかったから、
父ちゃんとだけ… 向かい合えたんだよ。

明日は わたくしの
誕生日
ダーリンより 年上になってしまった

これまで
私に 生きる チカラを下さっている方々
私を支えて下さる
ともだちに
そして ブログの主様に
私から 感謝を込めて
両手いっぱいの
『ありがとう』

ワタシ幸せです。

※追伸
今 欲しいのは
新車 一台です。
誰か?ください。

か し こ


















































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菜菜子の気ままにエッセイ〈祖谷街道・祖谷温泉時々おばちゃん♪〉

2012年04月17日 | Weblog
ガランガランの鳴き声に新たな鳴き声が…加わった。
ギギーギギー…
どこで 鳴いているのか?わからない。
JAFの会員だから、どこでギブアップしても、大丈夫~!
ウルトラマンを親戚に持っているような心強さ!

…が
さすがに 昨日は
ちょっとだけ不安な女の子の気分になった。
気が向いたので
祖谷街道経由で、帰ることにした。
5時を過ぎても、めちゃくちゃ明るかったから、「バンバン写メを撮りながら帰れるわ~」
と浅はかなことを、考えた。

三縄から、祖谷街道をひたすら東に向かう。
九十九折りの狭い道が、数キロ続く。
その道はまるで、祖谷山に向かう者達を 拒むように、私には思えた。
山桜は、夕刻の僅かな光りの中。渓谷から立ち上る風を静かに浴びている。
咲くも美し
散るも美し
これ 世の 無常かな

カッチョええ~!
この ナレーション!

……で
肝心の写メを撮るには、太陽が沈みかけ
暗く なってきて…
今 愛車 大声で鳴いて ギブアップしたら、
ウルトラマンが来るまでに こんな 暗ーい幽霊がバンバン出そうな?場所でワタシ 一人?
などと 想像を膨らませながら、いつもより スピードをあげて 走っていた。

遥か向こうに
煌々とした明かりが見えた。
まるで、闇の中に浮かぶ、龍宮城に見えた。
〈祖谷温泉〉
日本三大秘湯のひとつ。
リニューアルされて
美しくなっております。
是非 行ってみて下さい。
浦島太郎になった気分になれるかも?
※乙姫様は 少し 加齢を重ねておりますが、中身で 勝負いたします~!
※愛嬌…料理…湯の質…空気…水…
浦島太郎さんが、帰られる時には、玉手箱の代わりに、
〈宿泊代の請求書〉
が もれなく 渡されます。
本日は 祖谷温泉を宣伝致しまして
最後に 脚本バージョンで
〈聞き間違い〉
で起こった、悲劇的な会話をお楽しみ下さい。
法事の為に 窓を拭く
70過ぎの 隣のおばちゃん
おばちゃんの栄養元
〈おしゃべり〉※人の話しは余りキチンと最後まで聞かない
窓を拭きながら、菜菜子に話しかけた

『あのの~こんがな歳になって家の掃除して、法事するのや、せこいけんの~
谷〇で,したかったんよ~』
「おっちゃんの法事なんじゃなあ~17年か~谷〇でしたら、楽なのに~」
『それがの、親戚しらが、足痛いきん、家でせえや~なんちゃあ身内じゃ~
家でええわの~って言うんじゃわ~!』

※ここでわたくしの、標準語が 悲劇を生んだ。

「おばちゃんが、妻なんだから、おばちゃんのやりたいようにしたらいいのに~!」

『そうよ~おばちゃんがツマランきん、こんがなボロ家で、法事するようになるんよ~!』

違うよ~
聞き間違い~
必死で 説明したが?
おばちゃんに 届いたかな?

日本語は 難しい
めちゃくちゃ 難しい
このまま この内容がおばちゃんのお口から感染しないことを 祈っております。

山桜 満開かな
ワタシの大好きな 新緑の季節が来る。

疲れたら 森林浴
マイナスイオンの祖谷散策にどうぞ。

観光客が増えても
減っても
何ら 生活は変わらない※「ずびずびな生活」な
お菜菜の春の日でした
※「ずびずび」とは
祖谷の方言ではありません。
類語に 「えぜえぜ」もありますが
これも 翻訳できません あしからず♪















































































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奥祖谷春点描 暮らしの春

2012年04月16日 | Weblog

祖谷のさと花爛漫になりぬれど廃家に咲きし運命や侘びし

すでになき主をば待ちし桜花ことしも咲きてひとり散るらむ

となり家の老ひは先日逝きたりしわが身この地に孤独と生きむ (久方に里びとを尋ねて)

山のべに木々の間に間に山さくら訊ぬるわれを待ちて散りけれ

春宵や庵の庭出で一瞥す

大枝の庵の春曉覚めやらず

廃屋に花爛漫の孤独かな

















































テラオ兄さん絵手紙



































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奥祖谷春点描 暮らしの春

2012年04月14日 | Weblog
山さとに病みて臥せける老女あり去年に逝きしと訊くは哀しき

とし老ひて黄泉の国へと旅立ちし里びと多かり侘しき祖谷かな

山のべに病みし老女を訪ふけれどみ雪の日にぞ逝きて留守なり



春愁や孤独に病みて庵を出ず

風ありてはらはら音や竹の秋

古草や今年も生きて孤独かな










































































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菜菜子の気ままにエッセイ(桜の蕾と独り言)

2012年04月12日 | Weblog
前略。祖谷山の桜はまだ、蕾です。
ワタシは隣町の満開の桜を浴びながら、お仕事に励んでいるのか?邪魔をしているのか?
とにかく、同じ仕事は、誰でも出来ますよね。毎日同じ仕事を、パーフェクトにこなして
自信満々になっている皆様…
是非、配置転換を体験して下さいませ。
自分自身の無力の無さに、落ち込みますから。
ワタシは、落ち込む前に、
『やったことない仕事、最初から出来るんだったら、化け物か妖怪じゃわ~!』
※化け物と妖怪は、何でも出来るのかは、聞いてみないので、判りません。悪しからず
…とココロの、ど真ん中で、叫ぶので、さほど、ストレスになりません。悪しからず。
上司様。ゴメンなさいね。

…祖谷は、今、
補助金天国です。
茅葺き屋根一棟に、三千万。
全部で、八つの茅葺き屋根の復元予定。
管理は、某NPO団体。

祖谷には、公共のハコモノが既に 17年前に、建っております。
このハコモノの土地は、個人の私有地。
以前、一部に畑が、ありました。
村が、半分を購入しました。
残りの土地は、借地として、村が※今は市か…
支払っております。
所有者は、他にも条件をつけます。
『娘や、嫁を職員に!』
はい、はい、わかりました。
そして、その所有者の娘、息子、嫁が、公務員。または、公務員に準じた待遇の職に着く。
選挙が、終わる度に、公務員が増え、
なぜか、Uターンした方々が多い。

ワタシは暇なんで、考えてみた。
公共工事で、土地の持ち主には、莫大なお金が、渡るのに…
空き家には、お金が支払われない…
畑も土地も、多分、そこに道路が出来たとしても、損害と言っても、その土地で
何かしらで利益を得ていたのならまだしも、何もない土地に、莫大なお金が、渡され…
空き家のスペースと
雑草だらけの土地と
どう違うんだろう。
築100年の空き家が、存在していたからこそ、完成された、
『古民家』なら そこで誰かが利益を出していくのなら、
利益の何割かは、空き家の持ち主に、還元されて当たり前なのでは、ないだろうか?
『むしのええ話』
じゃないか?
狭い村で暮らしていると、断れない時が、多々ある。
その村人の、優しさに付け込んでは?いないのだろうか?
ワタシ…間違ったこと言ってるかな?
……
……
じっと ダーリンを
見つめて 聞いてみた
……
……
ダーリンは 答えた
……
……
『わあは、めんどいのうや~!』

茅葺き屋根に
指定管理料が、支払われる方々と、
自腹で頑張らされる方々の、二つのケースの違いが、ワカラナイ。
アンポンタンだから、判らない~!

不平等じゃないか?

『東祖谷の人は、お金持ちばかりじゃなあ~!後へ後へ凄いもの、建てるなあ~!』
とワタシに隣町の方が、言った。

優しく言ってあげた。
『同じ三好市でしょ~あなたの税金も、遣われているのだよ~!』
※こいつ、合併を忘れてしまったか?

町から通う、公務員が、
『地域振興』
をおやりになり、
町から通う、社会福祉協議会の職員が、
『地区住民福祉』
の担当をおやりに なる。

東祖谷は 安泰だ

将来を見据えた、
人物が、一人もいない。
茅葺き屋根に三千万
てらおの兄さん、相変わらず
自腹の 切手代…

茅葺き屋根に三千万
ボランティアで、側溝掃除を、身体を痛めながら頑張る、集落の高齢者。

茅葺き屋根に、三千万
町の専門病院に、バスに揺られて、一日がかりで行く、高齢者。

三千万
あなたなら
何に 使いますか?

私なら 側溝掃除を
楽に出来るように、
免許を取得し、機械を購入します。


その土地で、暮らしていくのは、
夢物語とは 違います。
桃源郷と 呼ぶ村には、現実の厳しい暮らしがあります。
今 生きて いる
村人の暮らしを、
様々な暮らしの不便さを、少しでも 楽にしてあげたい

生きているのは
地元民です
綺麗事では、生計を経てられません。


最後に一句

桃源郷
金の亡者が 食い尽くす
桃源郷
村は どこに 向かうのだろう
草 々






























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奥祖谷春点描 暮らしの春

2012年04月11日 | Weblog
山のべの廃家は朽ちて哀れなり咲きにし花を愛でしひとなし

花さけど愛でるひとなし廃家あと儚きうき世を棄てしひとかも

いにしへの古道は茨に覆はれし花は咲けども訪ふひともなし

雨しのぐ庵にも花は咲きにけり孤独を愛でて花に散るらむ



山寺や遅き日に打つ鐘の音

推敲す句作を愛でし宵の春

石手寺や遅日に浮かぶ塔の蔭

春灯に書を書く老ひの孤独かな




春は花 とりどり花と草木の華やいだ空気のなかに
山里、野辺を歩けば此処かしこに棄てられた廃家の
哀しくも痛ましい佇まいや朽ち果てて土に還る様の
風景のなかに、過っての住み人と家族の延々の生活
の一片を訪ね歩きうき世の儚さ、無常を孤独を眺め
春の華やかさの裏に隠された山里の匂い












































































































































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菜菜子の気ままにエッセイ(農家民宿・祖谷八景宣伝致します~!)

2012年04月08日 | Weblog
東祖谷中上集落を、ガランガランと鳴く愛車と共に、走っていた。
前方で、輝る物体を発見っ!
停止する…
輝る物体は、プチ高齢者の頭頂部だった。

『コンニチワ~!』
「おお~元気なか~!まあ、寄っていかんか~!」
プチ高齢者のお誘いを、快く了解し、とっとと家の中に、上がりこんだ。

この〈農家民宿・祖谷八景〉
前から気になっていたんだけど、早い話が、立ち寄る時間がなくて
本日はたっぷりと、くつろがせて頂きました。
前方には、
今、ある意味話題になっている、落合地区の茅葺き屋根のリニューアルバージョンが、見えます。
空き家を購入したのか?借りたのか?
空き家と言っても、それぞれの家族の想い出の詰まった家を、ただで借りたのか?
古民家民宿の宿泊代は、誰が儲けるのか?
空き家を再利用したとは言え、市の税金を遣ったのなら、市の収入源として
明確な詳細で、還元されるのか?
以上に高い、宿泊代
誰が潤うの?
『銭儲けの為に、皆がええように、利用されとるだけじゃわ~!』
などと、言うのは、どこのどいつじゃっ!
名を申せっ!
敵の官軍が、祖谷山を支配する~!
どしたっちゃあ~!
おーまいがっと~!


……
……
祖谷八景の詳細は
ハッキリしております。
個人の我が家、隠居が、朽ちていくのは、悲しい。
朽ちていくのを、何とか阻止したい。
家に人が、出入りする。
風が 入る。
家が、腐らない。
髪も… 生える。

それなら、安い宿泊代で、みんなに、利用して頂こう~!
宿泊代は、光熱費と維持費くらいになれば、大丈夫っ!
自分の故郷の家に、帰ったように、くつろいで頂こう~

六人までなら、ゆっくりと寝て頂けるから、六人を越えた時点で
オーバーした人の料金は、無料だ~
ついでに、宿泊して下さった人には、
〈そば打ち無料体験〉そば粉サービス!
自家製そば粉!

お客様は、早い話
食料のみ、持参して下さい。
食料を忘れ、到着し、「腹が減って…死にそうですぅ~」
と言う方には、
〈勝手に食えよ、カップラーメン〉
も 置いてます。

まさに…
まさに…!
至れり尽くせりっ!
ワタシみたいな?
農家民宿 祖谷八景!

山登りのリピーターの方々も増え
なかなか、良い感じ。
六人以上を越えたら、七人目から無料なら、例えば、二十人の山ガール達が泊まる事も、出来る。
寝袋で 適当に眠れば、OK!
一人2500円×6=15000円 15000÷20=750円
七百五十円~!
ななひゃくごじゅうえん~って
山の団体様っ!
めちゃくちゃ、ええ話でしょ~
いやしの温泉の入浴料は、半額になるそうですよ。
有り難い話!


広い囲炉裏の和室
寝室二部屋
縁側 庭
故郷の景色
隠居の 匂い
草の匂い
風の匂い
春の匂い

なんか この空間には
素朴な 故郷の
空気が 漂ってます


祖谷山をこんなに満喫できて
しかも 低料金

是非、利用して下さいホームページを見て、予約して下さいね。

昔は おっとこまえだった?
※頭頂部より下は 今も男前にて あしからず
プチ高齢者夫婦が、待っております。
あなたの祖谷を
探しに来てねっ!
祖谷の山々 春近しっ♪




















































































































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奥祖谷春点描 暮らしの春

2012年04月07日 | Weblog

わが庵に寝覚めて窓を開けみれば音なく降りし春の雪かな

奥祖谷の高辺にをりしわが庵に四月の雪ふる春のあけぼの

雪の果て儚く消える生命なりうき世のわが身に重ねて思はむ


















大枝の庵にて 目覚めて窓を開けると四月の雪が降りしきる 自画像
































































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