秘境という名の山村から(東祖谷)

にちにちこれこうにち 秘境奥祖谷(東祖谷山)

道後湯の町初冬点描 湯の町暮らし 冬枯れの山に魅せられて

2015年11月27日 | Weblog

ようやく本来の寒さが戻ってきた今週末は高い山では霧氷や初雪が
降りそうな気配ですね

しみじみとした趣のあり、味わい深い初冬の風景もそろそろ終焉のころでしょうか
華やかなりし冬紅葉、微かな風にからからと音を立てる枯葉、木の葉が舞い散る様も
惜しまれて過ぎ去っていくようですね

山の風景は凍てついた冬空からの使者、白雪が舞い降りて四囲の木々に
雪花を咲かせる静寂で厳しい季節へと変貌していくことでしょう

野山の草木が枯れつくして枯れ一色の風景、白雪、霧氷の清楚な風景のコラボ
モノトーンの世界へと誘ってくれることでしょう



冬枯れや生身の骨を曝け出し

木の葉散れ凡て散りけり血を晒せ

夕しぐれ切り立つ階を下りけり








































































































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道後湯の町初冬点描 湯の町暮らし 木の葉雨降りて

2015年11月25日 | Weblog



散り残っている木の葉っぱ、梢に残っている僅かな葉っぱが雨が振るように
ぽつり、ぽつりと落ちて散る様を木の葉雨と云う

散り残っていた葉っぱも枯れて落ち葉となり、草花も枯れてゆくと、いよいよ冬の様相と
なり雪の降る厳しい季節になってくる、冬枯れもいよいよ凍てついた感じである


風鳴ってゐるあてどなく木の葉雨

裸木になりけり冬枯れに子規の碑

母の忌に木の葉雨なり裏小径





































































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道後湯の町初冬点描 湯の町暮らし 冬紅葉に魅せられて 2

2015年11月23日 | Weblog

湯の町暮らしであっても、もう近くの山は散りもみじであったり、木々の葉っぱはほとんど
散って落ち葉が小径に敷き詰められて、冬枯れ寸前の風景になっている

が、そのような山でも所によっては美しい冬紅葉を楽しむことが出来てちょっと得した気持ちになる
冬枯れの風景を楽しみ、さて、どうしようかと思案顔でちょっと横道に行ってみようかなと
細い登山道を下りて歩いているとこんもりと小さな森のような樹林の冬枯れの風景の真ん中に
真っ赤なイロハ紅葉の大木に出くわした

なんとも別の世界に迷い込んだような錯覚に見舞われた、そこだけぽっかりと暖色なのだ
四囲の冬枯れの樹林たちに大事に守られているような穏かな暖かい風景が心地よい、
この山で歩いたかぎりではこんな大木のモミジに出あったことはなかっただけに
余計に鮮やかで美しい空間であった




別に径別の世界に冬紅葉

冬紅葉して眼を移せモノトーン

かみしめて隠れ森なる冬紅葉







































































































































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奥祖谷初冬点描 山は冬枯れの風景になりて

2015年11月22日 | Weblog

在所の友は塔の丸の木々を保護するために有志のみなさんと登っていたようです
中腹あたりの木にネットを被せる作業をしていたものでしょう

休憩時間に塔の丸の風景や展望などの写真を送ってくれました
その様子から高い山は冬枯れの様相を見せてくれます、あとは雪山になるのを
待つばかりのようですね

しみじみとした趣深い木の葉枯れに思いを馳せながら地酒を温めて、まず一杯
五臓六腑に沁みわたり心地よい旅気ままの味わい深いひと時でした


四囲無音地に木の葉枯れヘッセの詩

地酒温めて旅気まま一茶の忌


























































































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道後湯の町初冬点描 湯の町暮らし 枯葉に魅せられて 

2015年11月20日 | Weblog

しみじみとした初冬の趣深い風景のなかで木々の葉、草花の葉は枯れてゆく
そのほとんどは落葉となり地面を敷き詰めて土に還っていくのを待っている
地上に凋落した枯葉、樹上に枯れたまま枝に残っている枯葉もある

雑木林などを歩いていると樹上に残った枯葉が風に音を立てている
一枚の枯葉は密やかに、数十枚の枯葉はショパンのように軽やかに
数百枚の枯葉はベートーベンの激しさのようでもある







枯葉通りにリス跳ねてガイドかな

高縄に枯葉の音色ピアニシモ

枯葉一枚み仏に祈りけり









































































































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道後湯の町初冬点描 湯の町暮らし 残る紅葉に魅せられて 

2015年11月18日 | Weblog

しみじみとした趣深い初冬の風景のなかで、冬紅葉が時雨に遭い霜に晒されて
いよいよ色を増して美しくなり北風に遭い、木枯しに耐えても半ば散り失せながら
枝にしがみ付いている紅葉を残る紅葉という

そのいまにも振り落ちそうな色づいた葉っぱの懸命な風景を愛おしく思うのも
厳しい冬の前の束の間の木々の息遣いを思うのもいいものだ

いろいろな出逢いのなかで、年を重ね、重ねて生きていくことの重みと意味合いを
考えるごとにそのよろこびとくるしさに、ああ、残っているのだなと思うことが
よくある、同年輩のひとたちが次々と亡くなることが、この初冬の風景を眺めていると
寂しい思いに駆られる




片枝に残る紅葉を失せにけり

時すでに残る紅葉になりにけり






















































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道後湯の町初冬点描 湯の町暮らし 冬紅葉に魅せられて 

2015年11月15日 | Weblog

しみじみとした趣深い初冬の風景のなかで、なおも美しく残っている紅葉を
俳句の季語で冬紅葉という

紅葉の華やかなのは晩秋であるが、時雨に遭い、霜にあたりながらも
いよいよ色を濃くしている冬紅葉も赴き深く、味わい深いものである






高縄の紅を求むも時雨傘

山寺や二人通りぬ冬紅葉

冬紅葉見て熱燗に利きにけり

田舎家の裏道敷きて柿落葉





































































































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奥祖谷冬点描 初冬の山里はしずかになりて

2015年11月13日 | Weblog

しみじみとした趣深い初冬の山里はなんとなく手持ち無沙汰の面持ちのように
しずかに、しずかに、鈍い風景となって佇んでいる

在所に住まいする友は毎日のように向いの山々の刻々と変りり行く風景を眺めて
季節の息遣いに耳を傾けながら日常の散歩をしている
その日、そのとき、その気候にわが身を委ねて、あるがままに、かざることなく
生きるよろこびに、たのしさに、くるしさに、感受性豊かに生きている




四囲無音地に落葉掻き旅の僧

われ一人落葉と遊ぶ旅気まま

セザンヌの絵の前にゐて枯葉散り






















































































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道後湯の町初冬点描 湯の町暮らし しぐれて

2015年11月11日 | Weblog

そう遠くない以前は道後村であった、市街の外れに位置することから
郊外は農村風景が彼方此方に点在する長閑な湯の町だ

湯の街の裏山は標高210-270の四国の道である瀬戸風峠を要して
風光明媚であり、眼下に湯の町、松山市街を、瀬戸内海を見渡せる

山の麓には名刹51番札所の石手寺や松山藩主の菩提寺の常信寺がある
石手寺周辺はミカン山が点在して春の花の匂い、初冬の黄色のみかんと
色鮮やかな風景となる

そのような、田舎風景のなかにわが家もあり、湯の町まで歩いて20分あまりだ
普段の散歩は石手寺から雑木林風景、ミカン山の野良仕事の人たちとの会話を
楽しみながら瀬戸風峠を通り反対側の湯の町へと下山して足湯でほっとして
石手寺に帰る周遊約7,5キロほどを歩いている







時雨るるや出立惑ふ遍路宿

色町に木枯し鳴って足湯かな

湯船に紅葉散りにけりたもとほる































畑仕事もこれからの季節は吹きさらしで寒いことだろう、蒔きストーブの出番にほっとして
寛げるかな




















いいアイデアだ、柿木を梃子がわりにして下にある水がめから水を汲み畑の作物に供給する





















湯の町のホテルなど至るところに足湯があり、寒いときには温まる

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奥祖谷冬点描 山里の暮らしは初冬に

2015年11月08日 | Weblog

しみじみとした趣深い晩秋のあはれを惜しみながら、季節は初冬に移り変わって
眼に触れるもの、風の匂いなど微かにしずかに澄んだ寂しげな趣になってきた

雲の動き、草木の姿、人々の服装などもなんとなく冬らしいきざしている
山や川の姿、畑の色、雨の音などもいよいよ冬が来たなと思う








石投げて祖谷川煙り初しぐれ

木枯し鳴ってをり燗を熱うせむ

モチーフは八十路の旅に時雨来て





































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奥祖谷晩秋点描 暮らしの山里 行く秋を惜しみて

2015年11月04日 | Weblog

しみじみとした趣のある晩秋の山里は蕎麦の刈り取りも一段落して
ほっとしたお年寄りたちにとって、しみじみと行く秋を味わい深く楽しみ
近づいて来る冬に備える時期でもある

刈り取った蕎麦をそば粉にして今年の出来はどうだろうと話しながら
新そばを味わっている家庭もあるであろう、晩秋から初冬にかけて食卓を飾る
土地の人たちの楽しみでもある

ひさしぶりに集落を訪ね歩くと新しく廃家になったと思しき民家に出くわす
つい、このあいだまで、お元気に畑仕事をしていたのにとかなしい思いになる
晩秋のしみじみとしたあはれと重なって人の世の儚さを思う








天狗北麓風鳴って走り蕎麦

温もりを残せし廃家末枯るる

落人墓標風と来て末枯るる
































































































11月4日 祖谷今井の友より散歩中に雪虫がさかんに飛んでいるのを見かけたと便りある
雪の季節は着実に近づいている

写真 2010.11.13










道後湯の町暮らし 晩秋の湯の町

晩秋ともなれば、湯の町もしずかな佇まいをそこかしこに漂わせている
旅館から出てきた観光客たちは思い思いの浴衣に湯かごを手に持って
温泉本館の湯船に消えていき、入れ違いに出てきた人たちはみやげ物を
物色しに町をそぞろ歩きしている

しずかな佇まいの一角に、画家 古茂田守介の展示館が静まり返っていた
松山に生まれた守介は、画壇の流行であった抽象表現を主とするモダニズム絵画とは
一線を画し、一貫して具象絵画の可能性を探求した
色彩を極力抑えた形態の量感を重んじた表現を生涯貫いた孤高の画家である



具象画に背骨一本暮の秋














































































画家 古茂田守介展示館
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