秘境という名の山村から(東祖谷)

にちにちこれこうにち 秘境奥祖谷(東祖谷山)

奥祖谷夏点描 雨上がり小島峠地蔵尊祀り

2015年06月28日 | Weblog


昨日の雨も上がり梅雨晴れの小島峠地蔵尊のお祭りがあった

和尚さんの読経とともに護摩焚きが始まり東祖谷、一宇など近在の

人たちが大勢お参りに訪れ盛大であった

徳島の遊女おしまが東祖谷菅生の旦那に連れられてこの峠越えをしたとき

あまりの遠さに徳島恋しやと泣き崩れたと云われている

遊女おしまの不憫に近在の人たちが地蔵尊を建ておしまを偲んだ







梅雨晴や遊女おしまに溺れけり



































































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奥祖谷夏点描 静寂の雨上がりに集落から眺むれば

2015年06月20日 | Weblog

早朝の栗枝渡集落は、いままさに眠りから覚めようとしている、だが、物音一つせず
しずかな朝である、明け方降っていた雨も小降りとなり、ぽつり、ぽつりと
降る雨となり、霧が立ち込め始めた

集落最上部に近いあまり広くない茅場ではテラオの兄さんが徳島大の先生と神戸大の
研究生の人たちを案内して植物の植生と昆虫の種類の採取に余念なく没頭していた
そうした集落の暮らしを知ってか、知らぬか、祖谷川を挟んだ向いの山々にドラマは展開する


まるで生き物のように何十秒もじっとしていない霧のドラマを集落の人たちは何十年も
眺めていたに違いない、そればかりか、あらゆる自然現象を眺め、体験したであろう

土地の人たち、なかでも、お年寄りの人たちは身近な自分の足下を掘り起こして
智慧を見つけ、育てて、自然の助けを借り、繋がりを大切にして生きてきた

この土地に展開するあらゆる自然のドラマと繋がりながら生きているお年寄りは
ここでしか、得られない人生のドラマがあり、生きかたがあるのであろうと思う
ここには生き生きとした息遣いの新鮮な人の原型があるように思える












六月や里青きこと畏敬なる





















































































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菜菜子の気ままにエッセイ( 真珠にブタに魔法の言葉♪)

2015年06月17日 | Weblog
前略。
朝夕が肌寒い、朝夕の霧の美しい祖谷の水無月で ございます。
美しい 東祖谷小中学校の校舎のグランドに、年末に掲げていた、
『もんてきたかえ』の過去の三枚の大凧が、再び、飾られました。

あの適当に書いてきた、
あの牛なのか、ブタなのか判らないと 誉められた絵。
龍なのか、怪獣なのか、判らない?書いた本人さえ 判らない あの絵が、再び飾られました。

美しい校舎とは対照的に、
まるで 『真珠にブタ』みたいな対比。
こんなことなら、もう少し真剣に 書けばよかった。
絵を描く時間より、コーヒーを飲んで テラオの兄さんと くっちゃべる時間が、長かった。
だから あんな 適当な絵に毎年 仕上がっていた。
国会議員が 無駄な時間を使い、採決を強行してきたしくみが よく解る。

で、きちんとした写真は、東祖谷中学校のホームページで ご覧くださいね。
活動報告も きちんと、更新されておられます。
見てくださいね。

私とテラオが 命懸けで 書いた絵を 再び 掲げて下さった 校長先生を始め、先生方、保護者の皆様
小雨の中、作業をして下さってありがとうございました。
今、誰か? なんか言ったかな?
『命懸けは大げさだろー、このオオボラ女が!!』
って 言ったか?
あのね、もしね、
お昼の食事のカップヌードルのお湯を、誤って 腕にかけたら、大火傷したかも?しれない。
差し入れのお弁当で 食中毒していたかもしれない。
お腹が空きすぎて、低血糖になって 倒れていたかも?しれない。

ね、ねっ、
命懸けでしょ。
……やっぱり、見れば 見るほど 豚に見える。
で 今年の年末は
東祖谷小中学校の生徒さんで、大凧を書いて下さることに なりました。
私は これをもって、大凧を休業させて 頂きます。休業期間は 一年です。
あしからず。

気圧の変化で、体調を崩されないように、
中年の皆様、お体ご自愛くださいね。
わたくしは、日々まるで、ヨガの様な姿勢で、ありとあらゆるものを、這ってとりに行きます。
一度 立ち上がれば、持てるものは、指にひっかけてでも、取ります。
一度座れば、なかなか、立ち上がるまで 勇気がいります。勇気と共に 魔法の言葉が いります。
これは必須です。
『よいしょっと!』

がんばれ ワタシ
がんばれ みんな
更年期は 婆さんになったら 必ず 必ず治るっ!!

草 々































































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奥祖谷夏点描 梅雨に歩けば

2015年06月14日 | Weblog


僅かに、微かな晴れ間の一日を山歩きにと秘かに楽しんだ

ひとり、黙々とあるく、かすかな薄曇の日差しだが、蒸し暑い

だが、稜線にいたると吹き抜けて去る夏風は涼しく生き返る

この山域はよくひとりで歩くことが多い、この広い展望を黙々と

眺めるのが好きである、ひとり佇む、もう、何年か前になるのだろうか

九州美女の人たちと賑やかに歩いたこともあったよな、あの時はルーペで

花を拡大して不思議な世界に魅了された遊びをしながら歩いたなあ

そんな、他愛も無い事どもを思い出してはニヤニヤしている自分にはっとした




雨粒や猛りし野には夏あざみ

山頂に立ちて予期せぬ夏かすみ

































































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奥祖谷夏点描 同期の山歩き S君のこと

2015年06月08日 | Weblog

S君は高校時代から人望があった、別に取り立てて目立つわけではなくて、何時も穏かな
風貌をしていた。ただ、筋が通らないことはしないし、友達にもやんわりと注意していた。
大学を出ると、地元の新聞社に就職して、ジャーナリストの道を歩んだ。

記者の仕事は朝駆け、夜討ちが常である、不規則がちになり普段の生活にも飲酒、喫煙は
つき物みたいなものだ。、また、若いからがむしゃらにもなる、在職中は仕方ない面もある
しかし、退職すると度を越すことが多くなり、周囲の友達を心配させてはいた。

が、根が元来強いのか、太らない性質なのか、あるいは、本人が云うように、年一回の
断食の修行が効いているのかは不明だが、みんなの心配を余所になかなかダウンしない。
それでも、傘寿を目の前にすると身体の衰えとともにボデイブローのようにじわじわと
効いてくるものだ。

昨年10月の同期会に合わせて山歩きをする計画を彼と打ち合わせをしたのが9月初めである
すぐに、何時ものメンバーに連絡してOKを取り、喫茶店を出て別れた。

一週間も経たないうちに、S君から電話で、「今日入院した、一ヶ月あまり掛かりそうだ
メンバーに断わりの連絡を頼む、心配せんように伝えてくれ、病院の名は云うなよ、」の伝言で
僕は慌てて病院を訪ねた。

2、3、日のうちに、親しい同期のものに伝わったらしく、彼の携帯に電話するも応答が無い
どうも、ぼくが病院を知っているらしいということになり、ぼくは随分みんなから攻められた
ぼくは、その都度、少し良くなれば、S君のほうから連絡するから、それまで待つように説得した

S君は入院の間、あらゆる検査で悪いものがあるかどうかを探しまわったが見つからなかった
少しは安心したようだが、まだ、判らないとも云っている。

結局一ヶ月ほどで、退院となった、同期会にも間に合って元気な姿を見せて皆をほっとさせた。
まあ、そんなことから、山歩きは仕切りなおしとなり、今回の一の森ー祖谷八景を2泊3日で
楽しく歩くことになった次第である。

S君も今度ばかりは骨身に堪えたようである、生涯の友と称して毎昼、毎晩、欠かさず飲んでいた
酒は、退院後わずかに、3回だけだそうである。どうも、ほんとのことであろうと察する
先だっての通院にその3回の飲酒を正直に医者に話したそうだが、3回であっても命が
どうなるか判らないから絶対に駄目ですと云われて萎れていた。
同期に医者が何人かいるが、同様に酒は飲むな、命が無いぞと脅されている、堪えているようだ

病み上がり後であり、S君にとっては今回の山行はきつかったに違いない、ヒュッテで、祖谷八景で
メンバーが美味しそうに飲んでいるのを横目で、舌舐め摺りしながら、ノンアルコールを舐めていた
しかし、よく、辛抱できたと感心するのである。
S君にはこの調子を持続してもらって、病気を少しでもいい方向に維持してほしいものである。


S君はいまもって、ジャーナリストの魂が息づいているのを、話の端々に感じて羨ましく思うのである
ヒュッテでの話題が今のジャーナリストや、ジャーナリズムの資質に及ぶと俄然、眼がきらきらする
いまのメディアは腰抜けだらけで、なってない、時の政権に迎合して権力の手先に成り下がっている
腹立たしいかぎりだ、ジャーナリストたる所以は時の政権や権力を批判して対峙してこそ値打ちがある
それでこそ、ちょうどバランスが取れて、国民が安心できるというものだ。
いまのように、迎合ばかりしていると、権力が突っ走って碌なことにはならないと熱弁をふるった

S君の精神が健康である証拠でもある、この調子ではいまの病気も退散するかもしれないと
ひそかに願っている。



































































































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菜菜子の気ままにエッセイ( ザッ・ランドリーな・お時間です♪)

2015年06月04日 | Weblog

読者の皆様
ご無沙汰致しておりました。お変わりございましたでしょうか?
で、いきなりですが、祖谷ならではの お話。
東西祖谷には、
『コインランドリー』
が1台しか ありません

18年位前に 東祖谷民族資料館の駐車場の片隅に、建てられました。
洗濯機1台。乾燥機1台。
利用者は利用簿に住所と氏名と何を洗ったか、洗濯か乾燥かを、記入しなければなりません。

金額は洗濯機が五百円。乾燥は15分で百円と、財布に優しい設定です。
で、梅雨入りのこの季節。このコインランドリーが、大、大、大活躍。
大活躍過ぎて、乾燥機は、奪い合いに!?なる。

洗濯を自宅で済ませて、乾燥だけ利用しようと、コインランドリーに行く。
…回っている。
乾燥機を誰か利用している。
洗濯機も回っている。
乾燥機は残り五分になっている。
待つ。誰か取りに来るはずだから、とりあえず待つ。

2、3分すると、顔見知りの夫婦の車が、コインランドリーに着く。
軽いご挨拶をして、乾燥機が空になる、タイミングを見計らう。
…奥様が、すまなさそうに、言う。
『今、洗いよるの、乾かしたいんよ~』
早い話が、本音は、
『今、乾燥機に入れられたら、私らの洗濯物、すぐに乾燥機に入れれんきん、後にしてくれんかえ~』
みたいな。

この奥様は、いい人だから、そんな事は 絶対に言わないが、身体中で 訴えておりました。
脱水中の洗濯機のドアを、無駄に握っておりやした。
『大丈夫ですよ、ワタシは急ぎません~また後で来ます。』
と爽やかに その場を 立ち去る。
とりあえず、野暮用をしながら、再び 向かう コインランドリー。

まだ ご夫婦の車が 止まっている。
車の中で 待っていようと思ったが、次の乾燥機の順番を 後から来た村人に 取られてはマズイから
またまた、車から降りて、ご夫婦に再びの愛想笑いをする。
奥様が またまた ワタシにすまなさそうなお顔をして、言って下さった。
『菜菜ちゃん、まだ乾かしよんよ~時間かかってゴメンよ~菜菜ちゃん、急ぐんなら
この中に一緒に容れたらエエわ~はよぅ、容れない~』

……
しもの読者の皆様。
コインランドリーのお話だからね。
村に1台しかない、乾燥機のお話だからね。

で またまた 爽やかに断り、再び 退去し、
自宅に戻る道で、お友達に会い、ながーい 長ーい 立ち話。この立ち話が、ワタシの栄養源なのだっ!
で、そこに さっきの ご夫婦の車。
ご夫婦の家は 逆方向。

『菜菜ちゃん、今、乾燥機終わったけんな、今なら空いとるわ~』

しもの読者の皆様、
コインランドリーの話だからね。

わざわざ、ワタシに伝える為に、逆方向なのに、車を走らせて、なんて、ええ人!!
人柄が、お顔に 表れとるよ~。

そんなコインランドリーの隣の民族資料館も 展示品の内容が豊富に なり、
なんか、真面目に 文献を見ていると、
『平家ってマジかも~!!』と 感動的になる、バカ女で ございました。

パワーアップした、民族資料館に
真面目にお立ち寄り 下さいね。

これからも、気ままにこのなんにもない山里から、複雑化した社会を
チラ見した見解や、山里の方々の暮らしを、お伝え致します。
適当更新で ごめんなさい~
梅雨に負けるな 中高年っ♪ 草 々





































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奥祖谷初夏点描 暮らしの山里 廃家の侘しさ

2015年06月01日 | Weblog

山里は爽やかな五月ではあった、が、町になると記録的な暑さに見舞われた

夏日はざらのこと、真夏日も何日かはあったから町に居ると爽やかさとは無縁みたい

これからの季節は遣り切れない梅雨だ、蒸し蒸し、暑、暑、するだろうな

なんとか、激しい雨ではなく、優しい雨、であって欲しいものだが

なかなかそうはいかないのが自然現象、成り行き任せになることだろう

まあ、気を取り直して傘寿の同期生たちと一の森ヒュッテ、祖谷八景と山歩き

暮らしの山里を三日間大いに楽しんで来たいものだ



数年前から比べると、だんだんお年寄りが少なくなってきて、寂しくなった

先だっても92歳の方が娘さんの居る関東に移っていった、まだ、矍鑠としてお元気なひとだが

先行きを考えて、娘さん宅に身を寄せたのであろうか

いろいろな事情から一人、二人と居なくなり、空家も増えて、寂しく、侘しいかぎりだ

しかし、お年寄りたちは何時もと変らない、朝に、夕に、する仕事はいくらでもある

自給自足の暮らしがほとんど、畑仕事から山の手入れなど、一日中働いてぐったりして

夜になり、眠って朝になる、寂しいなど愚痴は一時のこと、やがて自分の番は来る




六月の廃家の木々や野に目覚め




















































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