秘境という名の山村から(東祖谷)

にちにちこれこうにち 秘境奥祖谷(東祖谷山)

奥祖谷冬点描  暮らしの冬風景

2013年01月30日 | Weblog


テラオにいさんの携帯写真













































一昨年の4月初旬のことであった、震災から20日あまりで気持ちが落ち込んでいたが
大枝集落を散歩していて、前々から気になっていたお堂に立ち寄ってみた
林道の曲がり角に少し広くなった空き地がある、その直ぐ下に木々に囲まれてお堂が
しずかに立っている

その空き地の前は開けていて、京柱峠から土佐矢筈山あたりのやまなみがきれいに
稜線を描いているのを眺めて楽しんでいる

初夏からは下草が生い茂ってなかなか降りづらいのだが、春先は降り易いのもあって
写真に収めようと思ったのである

大抵のお堂や神社の扉は鍵が掛かっていて中の仏像を拝観することが出来ないのが
常でこのお堂もそうであった、仕方ないのでお堂の建物をカメラに収めてから
帰りかけると小柄なおじさんが現れて、訝しそうな顔をしながら、何か用かと
訊ねられた

仏像が拝観したいが駄目でしたというと、わしが堂守りをしている、鍵を
持っているから開けてあげようということで願ってもないことであった
このおじさんは直ぐ近くに住む0さんであった

















































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菜菜子の気ままにエッセイ(テラオと一揆と時々ワタシ)

2013年01月26日 | Weblog
前略っ!読者の皆様、西祖谷山村にある道の駅を、ご存知ですか?
トイレ休憩は利用してるけど、店の中には入ったことないなあ~
などと言われる方々は、一度土産物売り場に、ちょっと入って行って下さいませね。

昔は若かった
昔は痩せていた
昔は、はにかんでいた
昔は肌もツルツルだった?
ギリギリお姉様達が、にこやかに、売り場におりますよ。
※時々 見慣れないオッサンが、饒舌で店番をしている時も、あります。
奴の年齢不詳?出没先不詳~!

…で いい人なワタシは、親戚に頼まれたお土産を買う為に、道の駅に寄りました。
土産物は、駅の近くにも売っているのですが、
《浅く広くプチ深く》が、ワタシのポリシーなので、道の駅のお姉様達の
売上貢献の為に、お邪魔しました。

店はお休みみたいでした。が…
そのオッサンが、外におりました。電話で話しておりました。
電話が済むまで、パンフレットを見ながら、まったりとしながら、これからが、ワタシの悪い癖~!
電話の話しを、左耳が、キャッチしてしまう~!
人の話しを、立ち聞きしているのでは、ありませぬっ~悪しからず。
耳が、耳が、勝手にキャッチしてしまうのです。奴は、外の空気を吸いながら、
大きな声で、話しておりました。

『写真展、よかったですよ~また連絡しますから~』
などと 話していた。
電話の相手は、多分最近、池田町で祖谷の写真展をした Hさんなんだ…?多分~

…でこのオッサンと、blogの話しになって、こうたろ様が、道の駅に寄って下さって
友人になって、時々泊まらせて上げてると言う。

『あ~そうなん~コメントに書いてた祖谷の友達って、S宮さんだったんだ~』
と 爽やかに笑ったわたくしは 以前こんなことを、思っておりました。
『大阪から何回も、帰って一生懸命手がかり探しよるのに、祖谷の友達は、誰なんだろう~?
一生懸命、資料集めしてあげとん?まさか、他力本願のあの人?祖谷の友達?いったい誰~!』

…が、明確になりました。今 目の前で、レジを叩いている、怪しげな奴…
こいつだったんだっ!
そして オッサンに言った。
『遠いところから、わざわざ帰った来てくれとんのに、出来る限りの資料は、
揃えてあげて置かないと、申し訳ないよ~気の毒なよ~!』

オッサン、ちょっと視線が、空中散歩~

そして、私は 祖谷山一揆のことをプチ勉強するために、もう一人、引きずりこんだ。

『もし~もし~
風邪はましなかな?
あのな~一緒に調べよう~祖谷一揆~♪』

優しい優しい私の電話をとった時
用件を聞く前に、悪い胸騒ぎが?したのか?テラオの兄さんの第一声は こうでした

『なっなんだよう~』
良い大人の読者の皆様
お友達から 不意に電話が かかったら、
まず、
『こんにちわ!電話の用件は、何ですか?私に出来ることは、何でも 言ってくださいね。
銭はありませんよ』これが、正しいご挨拶です 悪しからず

そして テラオは
今日も どこかで
資料集めに 奔走している

ガンバレ テラオ
ガンバレ 道の駅~♪

草 々














































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奥祖谷冬点描  暮らしの冬風景

2013年01月22日 | Weblog
白雪のかくれの里はさびしけれ失せたる道を訪ふひともなし

老ひの身に雪ふる野べは労多しひとりさびしく朽ちて果てるか

とふひとのなかりし冬のかくれ里ひとり寂しくきみを思ひし

ながれ去る星ふるさとのかくれ家に老ひてさりゆくわが身なるかも

夜も更けてねざめて庵の木戸出れば音なく雪のふるをながめし







何日か暖かいお日様が降り注ぐと雪も解けて元気なお年よりは早速家の前の畑に

出てきて野良仕事に精をだす、しかしながら凍て土であったりすると鍬が入らない

谷を挟んでそそり立つ高嶺、天狗塚、三嶺、の頂を眺めながら休み、休みの畑打ち

春の植え付けを楽しみに働く奥祖谷の人たち


迫りくる高嶺のみゆき背負ひたり凍て土うちし音の寒さか

老ひとり凍て土うちし山さとは春の植え付け思ふ日々かな









































































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菜菜子の気ままにエッセイ(お菜菜・物流を語れば)

2013年01月19日 | Weblog
国道32号山城線が、昨日今日と、交通量が、めちゃくちゃ多かった。
わたくしは、長~い年月 この道を利用しているが、こんなにも激しい車の流れを見たのは
初めてのような気がする。
路肩を歩く高齢者、子供達の横を 猛スピードの車が、後から後から走り去る。

原因は
雪により、高速道路がストップされたこと。
よって物流のトラック。観光客、はたまた、高速バスまで、この道を利用した。

仕事中に移動で この道を利用する時、わたくしは、早い話
『チラッわき見』運転をする。これは、危険運転ですから、良い大人は、してはいけません。
良い子も運転しては、いけませぬ。
ならぬものは、ならぬのです。

しかし、この二日間は、わき見できる余裕のないくらい、交通量が、半端じゃなかった。
県外ナンバーの、お祭りみたいだった。

バックミラーに、ピッタリついた、大型車が、映っている。

『ダンプの化け物に、追いかけられてる』
と すかさず、広い場所逃げこむ。

無理な追い越しを、する県外ナンバー
走り去る 後ろ姿に、優しく 呟く

『アタレっ!』

同僚が、交通事故にあった。
センターラインを、オーバーした、トラックを避けようと、回避したら、スリップして一回転。
塀にぶつかった。トラックは、そのまま、走り去ったので、結果、彼女の対物事故
今日は、ワタシもセンターラインをオーバーして、曲がってきたトラックと
当たりそうになった

ムカつき 呟いた
『バカタレっ!』

こんな交通量は、都会では、当たり前のことなんだろうけど、
わたくしは、
『お目目』が疲れた。
鉄の固まりを、見続けるのは、全然楽しくなかった。
時々は、山のテッペンにかかる、雪のお帽子を眺めたり、路肩を散歩しながら歩く
利用者様に、手を振ってみたり、大歩危峡を眺めている 年配のカップルをみながら、
優しく 呟いたり
『そのうち、どっちか死ぬわ~ケッケッ~』
安い賃金で、早く 荷物を届けなければならない、システムが、異様なまでの
交通惨事に繋がっているのではないか…

今夜も血管が イタい。
骨までも 冷たい。
明日も マイナス4度みたいです。
ゆっくり 走ります。
ゆっくり 滑ります。

気持ち良いよ
冬の空気
だから、わたくしは、いつも 美しい祖谷弁を話せるんですね。

『あくばった
アイスバーンはもういらん
タイヤの先から 熱湯でて 氷溶かしながら走らせる 自動車
だれか 考えてくれえや~~わやくなこといいよろ~おがむわ~頼むわ~~』

草 々



















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菜菜子の気ままにエッセイ(老いといのちと独り言)

2013年01月17日 | Weblog
土佐で暮らしていた、叔母さん(ヴヴヴ星人)が、また入院した。
食べない、飲みたくない、そして 往診の点滴。
微熱が、続く。
結果、再入院。

昼夜逆転になり、ナース達を 困らせている。
一週間の間に、状態は、一気に悪くなり、歩くことさえ、拒み始めた。
寝ていたら、1番楽だと、言う。

お見舞いに行った。
ベッドに横になったまま、ワタシに言う。

『ほど芋、掘ってもろたんじゃわ。お金払うとってくれんか。』
「誰に?」
『田中のあんにゃと、ネエサンと、かみのキクさんじゃわ』
※芋は、誰も掘っていない。鹿に食べられてから、畑には何~もない。

「わかったよ!払っとくな、なんぼ?渡したらええん?」

『二千円、あげとってくれえや』
※少な~~

『ここは、三好病院か?』
「高知よ、高知の病院」
『どこにおるんやら、わからんわ~』

『夕べ、雷さん鳴って、おぶけたわ、何回も雷さん鳴ったわ』
※夕べは晴天の夜でした

『ほんでの~真っ暗になったけんの~看護婦さん、懐中電灯つけて、灯かしてくれたわ~』
※それを 一般的に夜間の病棟の見回りという

叔母さんの娘は、毎日病院に通って、一緒に廊下を、歩かせている。
『せこいわ~寝たほうが、楽なわ~』
「歩けんようになるがで~!」
『かんまんわ~寝るわ~』

…そして娘に言う。

『明日、芋炊いて持ってきてくれえや~芋食うわ~味噌つけて食うわ~』

……
隣で 聞いていたら、
涙が こぼれそうになった。

老後に人は、何かのきっかけで、様々な道を 選択する。
ストレッチャーに運ばれて行く場所は、
いくつものまさに人生の終焉の場所へと、自分の意思とは関係なく、運ばれて行く。


『もしも…あの時…』が、自分のココロに、チクチク責める。

寿命が、分け合えられたら、どんなに素敵だろう。
幼い子供を遺して、ガンによって 逝かれた若いお母さんがいる。
彼女を愛する人達が、自分の寿命を一年ずつ、分け合ってあげられたら
彼女は明日も、一年、十年と生きられる。

家族が、家族でいつまでも平凡に、在りつづけますように、
子供達から、親を奪わないように
医学の研究に、国の予算を存分に遣ってほしい。

幼い頃に、親を亡くした子供は、未来のカタチさえ、変わってしまう。
家族は 永い月日を共にして、お互いが飽きるまで、家族をやっていけたら
それ以上の幸福はないのかも しれない。

『親父よ~たいがいに生きいや~』
『おかあよ~おらは、もうあくばったわ~コラエテくれえや~』
永い介護生活に、家族が悲鳴を上げる

それは もしかしたら、幸福なのかも知れない。

介護を社会が、支える。手厚い保障。
世界中で、起きている内戦に比べたら、問題外だと言われるだろうけど
人は幸福度を比べる為に 生きているのでは ない。
人は、世界にたった一人の 自分の『いのち』を生きているんだから。

芋を掘って 二千円
安くないか…?
せめて 三千円にしてよ……

ガンバレ 地球っ!
ガンバレ にんげん

1月17日

合掌
















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菜菜子の気ままにエッセイ(爆弾低気圧だよ~祖谷街道~)

2013年01月16日 | Weblog
14日の朝、日本列島の到る場所で、暴れまくった爆弾低気圧。
皆様、大丈夫してますか?
転んで ケガなんかしてませんか?
車、ブツケテいませんか?

不意に 誰かにいきなり、シバかれた?ような…
『なっ!なんなん~!急に降るなや~!聞いてないわ~!』
みたいな 恐怖の朝でした。

まるで2月に降る雪のような、水分をたっぷり含んだ、重たい雪は、
タイヤがのめり込み、めちゃくちゃ走りにくい、路面でした。
タイヤの後が 不揃いに、あちこちに付いていて、誰かの付けたタイヤの後を
真面目に走っていたら、急に車線変更していて、そのまま、雪の固まりに
自爆行為のように、突っ込んでいくような、はちゃめちゃな ハンドルさばき~
書いていながら、多分伝わらないと思うから、イメージしてね。

片道一車線と二車線の道路ですよ~
祖谷に来たことのある方々は、実感できるでしょう。
『おお~!二車線~!走りやすい~!』
と ヨロコブのは かずら橋まで…
やがて 狭い道になり、

『おっ?』
と思いながら、そのまま、前に前にと走って来る。
この 都会の方々の行為を 地元民達は、
『しものしが、突っ込んでくる』
『バックも出来んくせに、しものしは、よけるくないのに、突っ込んでくる』
と 言います。

だいたい、ハンドルを握っているのは、お父さん。
お母さんは、助手席でくつろいで おります。
狭くなった道で、ドキマギするお父さん。
5メートルくらい後退して下さったら、スムーズに対向出来るのですが、
目の前の狭い道にびっくりしたまま、無駄にキョロキョロして、
無駄に蛇行しながら、後退して下さるお父さん。

助手席の妻は、何かお父さんを見ながら、ブツブツ言っている
お父さん、前を見たら、突っ込んでくる車
横を見たら、ガードレール。
左を見たら、テッカメン…
心拍数が、マックス
血圧上々~!

でもね…かなりね…
祖谷街道は、広く美しくなったのですよ

昨日の朝は、7時半には除雪車が、出動して下さってました。
早朝の除雪車を、東祖谷で見たのは、初めてでした。
感激っ!感謝っ!ありがとう~!
〇下建設様~
現場人っ!カッチョエエ~!

…で 明日は マイナス6度の予想です。
カッチカッチに ツルンツルンに、アイスバーンっ!
早朝から、塩を撒いて下さいます。
有り難い~!
京上で マイナス6度ということは、軽~く村全体が、マイナス8~10度ですよ~
すでに 今夜は、血管が冷えてます。

杉と竹が、あちらこちらで 倒れています。
これが、秘境の現実ですよ~!

それぞれの場所で
それぞれの苦悩や、
それぞれの哀しみに向き合いながら、
約束されない 明日を
一生懸命に、生きよう。
がんばれ みんな
ガンバレ にんげん~!

草 々









































































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奥祖谷冬点描  暮らしの雪風景

2013年01月13日 | Weblog
奥祖谷集落から遠望する冬枯れの山々はそれぞれの個性を存分に発揮して

周辺の山々を圧倒するごとくぐるりと集落を囲むように林立している

集落は朝晩、マイナスの冷え込みでかなり寒いのだが、日中の暖かさで

集落はもちろん、山々も雪の少ない今日このごろであるから1月としては

久々の冬枯れ風景を楽しむことが出来る

深雪は眺めるには素晴らしいが、暮らしすには厄介である

雪のない集落ではお年寄りの人たちが春の植え付けの準備をして

生き生きと働いている



































































































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奥祖谷冬点描  暮らしの雪風景

2013年01月12日 | Weblog

大枝林道のどん詰まりに一段高くなって武家屋敷(喜多家)が

威風堂々として降雪のなかに立っている

背後の自然林は薄っすらとした雪に覆われ、幻想的な雰囲気は

静寂に包まれている

以前、集落の中ほどに立っていたものを移築したのである

普段は鬱陶しい杉林も雪を被るとなかなかいいものである

雪の風景は千差万別で結構面白いものをカメラで写すこともある

軒にぶら下がった雪が屋根の模様を映して何となく愉快である

季節の良いときであれば、土地の人たちも畑仕事をしているので

立ち話も出来て楽しいのだが、この厳しい雪では戸外にいるひとなど

居なくて静寂のみがあたりを支配している










































































































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奥祖谷冬点描  暮らしの雪風景

2013年01月09日 | Weblog
2013年元旦の愛媛新聞に掲載された記事に愛媛と高知の県境に位置する
西予市城川町川津南地区91世帯231人が暮らす高齢化率42%の
山間集落での「元気、快適で、衆民と助け合い、楽しい地域づくり」の
取り組みを紹介した記事がありました。

この記事で注目すべきことは、右下、赤線を引いた箇所「旗立て運動」の記事
高齢者や一人暮らしのお年寄りの多い山間地域では住民みんなで見守ることの
手だてに元気印の旗を使っていることですね
オレンジ色に「念仏ガエル君」のキャラクターを染め抜いているようです

東祖谷の「活彩祖谷村」はこの城川町川津の山歩きの会から祖谷の山のガイドを
受けたことが交流の始まりで活彩祖谷村からは「てんご新聞」を送ったりなど
また城川町の「どろんこ祭り」に招待して貰ったりともう、5,6年前から
交流しています

東祖谷でも、ずいぶん前から旗立て運動をやっていて草分けと云えますが
今ひとつ、ぱっとしません、なかなか広がりをみせません
あとから始めた何地区かは地域全体が盛り上がって前進しているのですがねえ
東祖谷では纏まりが出来ません、みんな、「てんでんこ」なのです

「てんでんこ」は東北三陸地方の言葉で、津波が襲ってきたときは、みんなが
てんでばらばらに逃げなさいと言い伝えられた言葉でこのような時には良い風習
なのですが、東祖谷の地域づくりにはあまり良くないことですね
まあ、いずれにしても祖谷から始まった「旗立て運動」が時間と空間を飛び越えて
広がりを見せているのはいいことです。


























東祖谷の元気印、一人暮らしの高齢者が毎朝私は元気だよと庭先に立てる旗























大枝集落界隈


































































































































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奥祖谷冬点描  暮らしの雪風景

2013年01月06日 | Weblog
私と妻は雪の降りしきるなかを、集落最上のT老婦を訪ねた

「おばあちゃん、いるの?」妻の弾んだ声に、暫らくして居間の引き戸が

ガラガラと音をたてながら開いて、T老婦が訝しげな顔を覗かせた

が、同時に突っ立っているのが私たちだと判ると笑顔に笑い声となり

「まあ~きたんかえ~、この雪の中をようきたのうえ~、ねえーちゃんも一緒かえ

まあ~よう来てくれたのう、この年寄りのところなどだれが好んで来てくれりゃえ

今日は福の神さんが舞いこんだようなのう」

標高800近いこの集落の最上にあるT老婦の家はかなりの積雪になることが度々であり

加えて凍結が著しいから、運転も、歩くのも容易では無いから訪れるひともいないのだろう

厳しい冬の到来とともに、孤独な冬ごもりは、ひと恋しくなるものである



冬ごもり雪ふる野べに老婦訪ふ笑顔崩してきょうは良き日か



































































































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菜菜子の気ままにエッセイ(謹賀新年申し上げます)

2013年01月05日 | Weblog
2012年大晦日は、降り出した雪は、短時間のうちに15センチの積雪となり
※今年もいきなりパクル

うしおんな2名
今年もスマートフォンだけを連れて、帰ってきた。
ご飯を食べに、帰ってきた。
コタツにあたる為に、帰ってきた。
寝る為に、帰ってきた。
上半身のみの、リハビリ?に帰ってきた。

幸い、床擦れは出来ないで、無事に帰って行った

結婚の話題になった。
母親は、常識をお話してあげた

『結婚したら、相手の苗字に変わって、相手方のお墓に入るのよ。』
「なんでや~~?そんなん嫌じゃ~~!父ちゃんと母ちゃんとおんなじお墓に入る~!」
『苗字が変わったら、入れんよ~!相手のお墓!!!』

「ほんなら、撒いてや~骨、テキトーに祖谷山に撒いてっ!」

大晦日。
雪の夜。
アホな会話が、続く。
コタツの中に、足が六本。
テキトーに足の位置を、変える。

六年前は、このコタツは、夫の足が、占領していた。私達は、足の先だけを、入れていた。
足を温めると、健康になれる…と言う話も、年越しそばを食べると、一年を元気で、
いられると言う話も、いい加減だと言うことが、夫によって、証明された。ありがとうね。

ダブルの布団に、電気毛布を敷いてあげて、おまけに寝室を温めてあげて、
マイナスな祖谷の夜を、少しでも快適にと、母は、電気代を顧みず、最善を尽くしてあげた。
※ワタシは電気毛布は、使用しない。身体に悪いから。

悲劇は あくる朝
起こった。
うし女 2名。
口論が、始まった。

『ゆうべ、〇〇に毛布取られて、何回も目が覚めて、寝れんかった』
「何いよん!〇〇が毛布取るけん、こっちだって、何回も目が覚めたわ~~!」

『寝れんかった!寝れんかった!って今言うて、何になるん?言うても、しよないだろ!』
長女が、怒鳴る

「寝れんかったんじゃきん、〇〇のせいじゃ~!」次女も怒鳴る。

……
……
元旦
雪の朝
アホな口論が 続く。

黙って聞いていた
母ちゃんは
頭の中の、仕掛けていた?時限爆弾が、爆発した。

『ヤカマシイ!~!全部ワタシの責任ですっ!!!毛布を二枚出してなかったワタシの責任ですっ!!!』
この時の、わたくしの声は、多分…
牛の声帯に、ガマガエルが憑依し、ライオンがそれを飲み込んで、出したような声…?

数年に一度だけ
ワタシは、このような、時限爆弾が爆発する時が、ある。

無念なのは、
一発で、怒鳴れなくて、途中で毛布を一枚と二枚を間違えて、言ってしまって、噛んでしまった…
それが、悔やまれる。
長女が、仕事の為に、先に帰った。次女はあくる日、帰った。
次女の帰った部屋で、やっぱり 大量のタオルを洗っている わたくし…
お布団を、片付ける。掛布団を めくった。

……
……
毛布は 足元で、ぐじゃぐじゃに、踏まれていた。

次女は、毛布を踏んでいたんだ

なら、元旦の会話の真実は、こうだっ!
次女が、毛布を足で踏む
長女は、寒いから無意識に、掛けようとしていた。
次女は、毛布が自分にかかってないから、長女が、独り占めしていたんだと、判断していた。

……
全ては、
祖谷山のマイナスが、招いた悲劇。

そして
広い客間が、寒い階下にある 悲劇。

…で…遅ればせながら
読者の皆様
今年も、よろしくお願い申し上げます。

イッパイ イッパイ
笑おうね。
自分のココロに 正直に
『愛』は、全てに立ち向かえる、最強の武器なのだよ。
その武器は、見えないけど、最強なんだ。

今年も 読者の皆様の回りが、たくさんの愛に包まれますように。
祖谷山の空の下、祈ってます
※追伸
年末ジャンボ 10枚買って、結果、四億円…組まで同じで 末尾番号が…88枚の違い。
グヤジイ~!今年も 死ぬまで 仕事します。愛より金か…?

草 々

















































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奥祖谷冬点描  暮らしの雪風景

2013年01月04日 | Weblog
2012年大晦日は降りだした雪は短時間のうちに15cmほどの積雪となり

雪の「わとうち」の風景で出迎えてくれた

しかし、天候が小康状態になるに従い大雪になることはなかったが

気温は近年にない寒さとなった

テレビが見えない「わとうち」では大晦日、正月の賑やかな映像から逃れて

心おきなく、しずかに、雪景色や風の音を聞き、散策を連れ合いと楽しんだ

いおりの夜は深々と更けてゆく、連れ合いは若い時の着物を持ってきており

それを解いてでんち(今風ではベスト)するらしく夜なべの仕事をしている

ときおり、糸を扱くシューと微かな音、続いてプチと切る音が軽やかに聞こえ

この夜なべは元旦の夜もしていた

ぼくは、傍でぼーと見ていたり、物書きに筆を走らせたり、辞書を引いたりと

いつもとおなじ、庵の夜を過ごしていた










































































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