松明 ~光明を指し示して~

暗闇を照らし赤々と燃える。が、自身が燃え上がっては長くはもたない。火を消すことなく新しい松明へと引き継がれねばならない。

国語科「追求方式の授業」基本スタイル~3~

2014-12-28 09:18:57 | Weblog
                     「浜松授業研究の会」の研修風景

国語科「追求方式の授業」~2~の続き
(3)問診問題(大問題)を考える。
イ、展開の核が行動の変化である場合は、その行動の動機(原因・理由あるいは目的)の追求が問診問題となる。
「こんな行動をとることになったのは、なぜ(どうして)だろう。」
ロ、二つのなぜ「なぜ・どうして」
○A一般的なもの。どうにでも答えられる、答えようがないもの。限定がない。文から離れるからである。
○B具体的なもの。答えが2または3ぐらいの選択肢として頭に浮かぶようなもの。文で限定されている。さらに証拠によって限定されている。
ハ、○Cの場合、「なぜ、どうして」という問題を別な表現に言い換えられる可能性があるかどうか検討してみる。(「何が」「誰が」「何があって」「何のために」など様々)
問診問題・・・中心人物の予想外の行動変化(大変化)に対して、その行動の動機を追求するために、まずその行動変化(大変化)に「なぜ・・・?」と疑問詞をつけて問う。子どもたちがどういうことを考えているか。その子どもたちの考えを引き出すための問題を問診問題という。
大問題・・・問診問題、対立問題というのは教師サイドで使う言葉。問診問題に対する子どもたちの考えを整理・分類してできたのが対立問題。だから教室ではこの二つに厳密な区切りをつけず、どちらも大問題という言い方をしている場合がある。
(4)問診問題(大問題)に対する答えの整理・分類による対立問題化
イ、問診問題(大問題)に対する答えを持ち、それを発表する。
ロ、各答えの支持を調べる。
ハ、整理・分類は教師が予想している答えを手がかりに見通しをつける。
ニ、整理・分類による対立問題化を行う。
「こんな行動をとることになった動機(原因・理由もしくは目的)は何か
(5)対立問題と学級課題
イ、対立問題ができたら、選択肢の支持を調べ、学級課題を作る。
ロ、学級課題を解決する過程は、二つの対立する選択肢のどちらかが教材の事実(証拠)に適合しているかどうか、証拠を探して論証、反駁する過程である。そのために、
ニ、新しい証拠が出されるたびに、支持を調べる必要がある。
(6)対立問題を論証して解決する
イ、小問題を出し合う。大問題が行動に対するのに対して、小問題は言葉に対する問題である。子どもたちの作った小問題の質によって、論証が成功するか否かが変わってくる。それゆえ、小問題の作り方(言葉に対する疑問の持ち方)に対する指導は、新年度当初から計画的に執拗にやっていく必要がある。
 一斉授業で出される小問題は事前に作ったものの中から、精選し、集約したものとすること。自分たちで作った問題を検討する際には
○A追求に値する。
○B調べれば分かる。 
○Cどうにでも答えられる。
の三つのランクに分けると考えるとよい。ただ、このランク分けは子どもたちの力にあまる部分があるので、教師主導でやっていく。一斉授業で出される小問題は○Aランクの問題である。
ロ、複数の小問題について、問題解決の順番を検討し、順番を決める。
ハ、小問題を解く。
ニ、小問題を解いた答えが証拠となる。その証拠を基に、二つの対立する選択肢を吟味し、どちらかに決定づけられたら解決となる。
ホ、学級問題の吟味の結果、「展開の核」についてのイメージ変化には子どもによって二つある。
○A初めにイメージⅠを持ったものが、それを否定して、証拠のあるイメージⅡを受け入れる場合。
○B初めに証拠のないイメージⅡを持ったものが、証拠のあるイメージⅡに変わる場合。

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