松明 ~光明を指し示して~

暗闇を照らし赤々と燃える。が、自身が燃え上がっては長くはもたない。火を消すことなく新しい松明へと引き継がれねばならない。

おっと!これには、まいった・・・ ~1~

2014-05-27 07:22:58 | Weblog


私の知り合いのおじいちゃんが、お孫さんと公園に遊びに来ていた。

私は、まずそのおじいちゃんに挨拶をしてから、次にそのお孫さんに向かって「こんにちは」と挨拶をした。

私は、そのお孫さんが「こんにちは」と挨拶を返してくれるものとばかり思っていた。だがなんと無言であった。

その様子を見ていたおじいちゃんは、お孫さんに向かって、「あいさつは」と挨拶を促した。

そしたらどうだろうこんな返事が返ってきた。「学校では、知らない人には挨拶をしてはいけないと言われているから」と言うのである。

私は、まあそんなこともあるだろうとも思ったが、なんだかいやな気持ちにもなった。

だってそのおじいちゃんと私と挨拶を交わしたのをそばで見ていたにもかかわらず、そのお孫さんは挨拶をしてくれなかったからである。

そうかと思うとそのお孫さんと同じ学校の子どもの中には、私と面識がなくても、すすんで挨拶をしてくれる子どももいる。

そんなときは私も気持ちよくなり「よく挨拶ができるね」と声を掛けてやることにしている。すると子どもは必ず笑顔になる。

さて、子どものためにも、大人のためにもどちらがいいのだろうか。

・・・・いやな世の中になったなー。




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一見いいようであるが、ここまで考えているのかな

2014-05-21 20:22:54 | Weblog



これからの教育は、「教科等の領域を広げ、さらに、その種類も多くする」そんな傾向にある。
しかし、以下のようなことが心配である。

  

学びが浅くなる
詰め込みの教えになる
記憶力中心の学習になる
知識の切り売りになる
物事を深く考えなくなる

こういうことを真剣に考えて教育の改革をしてほしいのだが・・・・・・。



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斎藤喜博~宮坂義彦~授業研究の会~逆瀬台小学校~蝉頃の授業

2014-05-15 08:38:17 | Weblog



蝉頃(詩:室生犀星)の授業


 蝉頃(詩:室生犀星)の授業を思い出しました。この授業は、昭和54年11月1日宝塚市立逆瀬台小学校の教育研究会で行われたものです。
授業者は細田椙子先生でした。今でもはっきりと覚えています。

蝉頃
室生犀星

いづことしなく
しいいとせみの啼きけり
はや蝉頃となりしか
せみの子をとらへむとして
熱き夏の砂地をふみし子は
けふ いづこにありや
なつのあはれに
いのちみぢかく
みやこの街の遠くより
空と屋根とのあなたより
しいいとせみのなきけり

 授業の展開は次のようでした。
○しいい・・・・どのように読んだらよいか
○はや蝉頃となりしか
1年月のめぐりが早い
2その一年は良い年でなかった
3仕事がうまくいかなかった
○ふみし子はいづこにありや
1死んだ自分の子どもがいない
2自分の幼き日の姿がない
○「あはれに」はどこに係っているか
1前の三行
2夏の
3いのちみぢかく
○みやこの街の遠くより
空と屋根とのあなたより
しいいとせみのなきけり
1ほんとうは、すぐ近くの木立でないているのだが、作者には遠くに聞こえてわびしく、かなしい
2作者の心の中で聞こえている


 子どもから出た考えや教師から提示された考えをもとに、話し合っていました。6年生の子どもたちが言葉一つ一つに着目し、大人でも及ばないような質の高い授業でした。



2012年に上記の文をブログを掲載したところ、かつての小学生さんから下記のようなコメントをいただきました。かつての小学生さんは、現在は47才くらいでしょうか。私は66才です。
 斎藤喜博の授業の流れを継承する私たちの研究会としては、ほんとうに嬉しく勇気づけられるものであり、以下紹介します。


○なつかしく (かつての小学生)2014-04-11 21:03:38

その細田椙子先生の授業に、生徒として参加していたものです。思いがけなく、懐かしい光景がよみがえり、一言コメントさせていただきました。


○ああ!あのときの小学生 (Mrヒデ)2014-04-22 20:21:30 

「かつての小学生」さん、コメントありがとう。
 確か逆瀬台小学校でしょうか、私はこのときの授業や合唱、表現、体育を見て、びっくり仰天したものです。
 学校教育によってこんなに素晴らしい子どもたちが育つのかと感心したものです。
 このときをきっかけにして、この教育法の研究会に入りました。私は退職していますが、今でも若い教師とこの研究をしています。
 懐かしく逆瀬台小学校の校歌「ゆずり葉の歌」が蘇ってきます。


○そう、その学校です (かつての小学生)2014-05-12 18:31:20
コメントありがとうございます。そうです。逆瀬台小学校です。私たちの学年は第一回卒業生で、小学四年のときから三年間最高学年でした。Mrヒデさんがいらした年が開校三年目にあたっていたはずです。確かあの時は二日続けて研究会が開かれ、表現や体育、理科でマグネシウムを使った実験などしたと思います。表現では、「利根川」を演じました。
頻度は忘れましたが、何度か研究会があったことを覚えています。
「利根川」や校歌(ゆずり葉の歌)の作詞をされた斎藤喜博先生の授業も数度受ける機会がありました。非常に印象深い授業でした。
このときの写真、数枚アルバムに残っています。後ろにずらっと並んでいらっしゃる先生方の中にMr.ヒデさんも写っていらっしゃるかもしれませんね。



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第42回 「浜松授業研究の会」研修報告

2014-05-11 09:25:27 | Weblog


研究会テーマ:~「教師が変わる、授業が変わる、子どもが変わる」~

1開催場所 天竜壬生ホール第2議室

2開催日時
平成26年 5月10日(土)9:00~12:00

3研修内容
(1)自己紹介及び近況報告

(2)理論研修
○自動的読み、能動的読み、異化について
○授業研究の会「西多摩の会」の報告・・・・構え・注意・自覚・随意について
○教師の学び・・・モデル
○間違った主体的学び
○その他
○鏡山小・・・合唱が認められてNHKテレビで放映された・・・Nコン・・・・本会でも嬉しいことである

(3)実践研修
国 語
・3、4年生  物語文「ごんぎつね」の授業・・・人数の少ない子どもたちであるが、自由に話し合いができている。よい方向である。多様な意見の出させ方が課題である
・3年生  物語文「きつつきの商売」の授業・・・問題づくりの大切さ・文を切る・一文でも授業ができる・国語辞典を使う効果
・戸田先生の国語の授業記録から学ぶ「ふるさとの訛なつかし 停車場の人ごみの中に そを聴きにゆく」

図 工
・3年生 描画「葉」・・・黄色い画用紙がよい・10円玉の色づくり・パレットの使い方・筆の扱い・集中力・・・この時期に最適な指導である。
・3・4年生 描画「歯磨きの自画像」・・・しっかり塗り込んである・歯がよく描けている・歯ブラシを持つ手がよい・描けなかった頭の一部の描き方が素晴らしい・顔や首の傾き工夫
・5年生 描画「タケノコ」・・・どの子どもも力を尽くしている・大きく描けている・タケノコの皮の一枚を丁寧に描き、それを他の皮の描き方や彩色に生かす
・5年生 版画「自画像」・・・目尻、眼球、鼻の穴など原則を使って描いている・全ての子どもの力を引き出している
図工の評価の仕方・・・途中での評価が大切、そしてその評価を続きの制作に生かすようにさせること

音 楽
・5年生 二部合唱「ふるさとの歌」・・・・全員よく声が出ている・生き生きしている・高い音の発生の方法・柔らかな声の出し方


第43回 浜松授業研究の会の開催
平成26年 6月14日(土)9:00~12:00天竜壬生ホール第2会議室

5その他
この会の研修内容や実践の証、考え方は下記のブログをご覧になれば、おおよそ理解できると思います。検索してください。
○浜松授業研究の会(ホームページ)・・・参加方法や日時、研修の様子、各教科等の実践が掲載されています。
○totoroの小道
○松明光明


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第42回 授業研究の会(浜松の会)の御案内

2014-05-05 20:49:28 | Weblog


第42回 授業研究の会(浜松の会)の御案内


~「教師が変わる、授業が変わる、子どもが変わる」そんな研究会です~

 一つの授業にじっくり時間をかけて取り組んでいない。何をしても中途半端な授業になってしまっている。やっつけ仕事になってしまっている。おそらく大半の学校の教育の実態でしょう。
 それがあまり問題視されず、改善されないのは、子どものほんとの力の凄さを知らないからです。子どものほんとうの力を引き出すような授業の経験が少ないからです。だから子どもを見くびって「これでよし!」と思っているのでしょう。または、そう感じていても、どうしたらよいのかその方法を知らないからでしょう。これらの解決は、校内研修だけではなかなか困難です。同僚や先輩教師に教えを請うても難しいことです。私の今までの長い経験で感じていることです。
 この浜松の会では「教師が変わる、授業が変わる、子どもが変わる」をテーマとして研修しています。ここでの学びは、具体的であり、実際的であり、実質的なものです。それだけに確実に得るものがあり、上記のテーマの実現が可能です。
 この会は、偏向的な教育や思想はしていませんので、安心して学ぶことができます。どなたでも自由に参加できます。まだ、参加されたことのない方は、是非覗いてみてください。
 多くの皆さんの参加をお待ちしています。

1 開催日時
  平成2014年 5月10日(土)9:00~12:00

2 開催場所
  浜松市天竜壬生ホール第2会議室
  ※時間厳守ではありませんので参加できる時間で結構です。
  ※服装は自由です。
  ※駐車場はあります。

3 研修内容
○ 国語、算数を中心とした各教科
○ 音楽、図工、体育などの実技教科
○ 学級づくり
○ その他
   本研究会の学びの特徴
  ・具体的な教材とか写真とかDVD、テープとかの事実を対象にして考える。
  ・参加者からの実践があればそれをもとにして考える。
  ・音楽、体育、図工、その他の実技をする。

4 準 備 物
 ○ 実践したもの(ある人)
 ○ 教材研究をしてほしい教材がある人(10部印刷持参)
 ○ 筆記用具
 ○ 国語辞典
 ○ 会費 200円

5 この会の研修内容や実践の証、考え方は下記のブログをご覧になれば、おおよそ理解できると思います。検索してください。
 ○ 浜松授業研究の会
 ○ totoroの小道
 ○ 藍色と空色と緑のページ(各教科等の実践が掲載されています)
 ○ 松明光明

6 次回の予定
第43回 2014年 6月14日(土)9:00~12:00天竜壬生ホール第2会議室


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政治との対決 ~2~

2014-05-01 07:35:53 | Weblog
                斎藤喜博 写真集「いのち、この美しきもの」より


 教育は、政治をむこう側に追いやり、政治と相対化し得る仕事をし、それこそ政治を超える仕事をして、政治の汚れの証言としての教育実践をしなくてはいけないと考える。
 政治と相対化し得る仕事、それは教師の場合は実践での創造以外にない。勤評的教育やテスト教育では生まれないようなめざましい子どもたちを現実の姿としてつくり出し、そのことによって政治のよごれを親たちの前に証言することである。形式的常識的・通俗的頽廃的な子どもとは逆な、新鮮で創造的な子どもたちを現実的なものとしてくり出し、親たちや社会や政治の前に事実で証言することである。・・・・(中略)
深く政治に対して怒っているからこそできることである。政治に怒りを持ち、政治に対する教師としての無力感、屈辱感を持てば持つほど、専門の教育という仕事、授業という狭い専門の仕事にきびしくはいりこみ、実践によって政治ときびしく対決することができるのである。


※これは、斎藤喜博の真骨頂の考えと言える。「テスト教育では生まれないようなめざましい子どもたちを現実の姿としてつくり出し、そのことによって政治のよごれを親たちの前に証言することである。・・・今、教育が政治によって変わろうとするときであるからこそ、現場の教師はこのような思いにたって、厳しい実践をしなければならないと思う。    斎藤喜博著「教師の実践とは何か」より



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