松明 ~光明を指し示して~

暗闇を照らし赤々と燃える。が、自身が燃え上がっては長くはもたない。火を消すことなく新しい松明へと引き継がれねばならない。

政治の介入が気になるこれからの教育

2014-10-29 08:26:18 | Weblog



斎藤喜博はその著『教師の自由と責任』において、次のように述べている。

〈私が教師として生きてきた39年の期間は、戦前・戦後を通じて、教育の理想とか本質とかと、政治とか社会とかの方向とあまりにもちがいすぎていた。悪しき政治が、あまりにも強く教育を支配し、教育の可能性を押しつぶし、ゆがめた方向へ持っていってしまったのである。政治が本質的であることによって、教育は、その仕事の持っている可能性をより豊かに実現することができるのであるが、逆に押しつぶされてしまうことが多かったのである。〉

 私が現役の時にも同じような思いであったが、現在は特に政治が教育へ介入してきているようである。斎藤喜博の時代とまではいかないが、何かじわじわと政治の支配が強まってきているようである。教育委員会や教育学者、現場の教師はよほどしっかりしなければならないと思う。



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文学好きな教師は、必ずしも国語の授業が上手とは言えない

2014-10-23 10:58:49 | Weblog


 外山滋比古さんは、その著『国語は好きですか』のなかで次のように記している。
〈文学好きなこどもは、必ずしも「ことば」好きにならないことがある。文学国語教育の醸成といわれるような先生の教室からは、ことばの好きな人間は育たないようである。〉
 

 これには思い当たることがある。文学教師または国語教師は、例えば文学ならば、話の筋がどうのこうの、どこが面白かった、主題は○○だなど、非常に一般的に情緒的に読んでいるのではないかと思われる。1つ1つのことばに立ち止まって、考えることが少ない。故に教わる子どもたちは「ことば」に注目することが少ない。これでは、国語の力はつかないだろう。


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第46回 「浜松授業研究の会」の御案内

2014-10-13 09:40:26 | Weblog
               写真集「いのちこの美しきもの」斎藤喜博著(一莖書房)より


~「教師が変わる、授業が変わる、子どもが変わる」そんな研究会です~

 一つの授業にじっくり時間をかけて取り組んでいない。何をしても中途半端な授業になってしまっている。やっつけ仕事になってしまっている。おそらく大半の学校の教育の実態でしょう。
 それがあまり問題視されず、改善されないのは、子どものほんとの力の凄さを知らないからです。子どものほんとうの力を引き出すような授業の経験が少ないからです。だから子どもを見くびって「これでよし!」と思っているのでしょう。または、そう感じていても、どうしたらよいのかその方法を知らないからでしょう。これらの解決は、校内研修だけではなかなか困難です。同僚や先輩教師に教えを請うても難しいことです。私の今までの長い経験で感じていることです。
 この浜松の会では「教師が変わる、授業が変わる、子どもが変わる」をテーマとして研修しています。ここでの学びは、具体的であり、実際的であり、実質的なものです。それだけに確実に得るものがあり、上記のテーマの実現が可能です。
 この会は、偏向的な教育や思想はしていませんので、安心して学ぶことができます。どなたでも自由に参加できます。まだ、参加されたことのない方は、是非覗いてみてください。
 多くの皆さんの参加をお待ちしています。

1 開催日時
  平成2014年10月19日(日)9:00~12:00
          今回は、日曜日開催です。
2 開催場所
  浜松市天竜壬生ホール第2会議室
  ※時間厳守ではありませんので参加できる時間で結構です。
  ※服装は自由です。
  ※駐車場はあります。

3 研修内容
○ 国語、算数を中心とした各教科
○ 音楽、図工、体育などの実技教科
○ 学級づくり
○ その他
   本研究会の学びの特徴
  ・具体的な教材とか写真とかDVD、テープとかの事実を対象にして考える。
  ・参加者からの実践があればそれをもとにして考える。
  ・音楽、体育、図工、その他の実技をする。

4 準 備 物
 ○ 実践したもの(ある人)
 ○ 教材研究をしてほしい教材がある人(10部印刷持参)
 ○ 筆記用具
 ○ 国語辞典
 ○ 会費 200円

5 この会の研修内容や実践の証、考え方は下記のブログをご覧になれば、おおよそ理解できると思います。検索してください。
 ○ 浜松授業研究の会
 ○ totoroの小道
 ○ 藍色と空色と緑のページ(各教科等の実践が掲載されています)
 ○ 松明光明

6 次回の予定
第47回 2014年11月8日(土)9:00~12:00天竜壬生ホール第2会議室


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スポーツテスト・・・・ああ!ボール投げ

2014-10-07 10:14:24 | Weblog


 中日新聞の「ハーフタイム」の欄に以下の記事があった。学校ではスポーツテストの時期で関連があると思い掲載してみた。

 〈小学校のスポーツテストのボール投げを見ていたら「フォームがおかしい」。よく見ると、ボールを握った利き腕と同じ側の足を前に出していた。案の定、踏ん張りがないため、ボールは飛ばない。
 ボール投げは、幼児の発達の進み具合が端的に表れるという。普通、男児は小学1年、女児なら3年生までに正しい投げ方になるというが、そのフォームで投げる子は1人だけではなかった。
 体育の先生に尋ねた。「昔は年齢に関係なく外で遊び、小さい子は年長者をまねて、自然に体の使い方を覚えた。そうした機会が少ない今、子どもは自分の体を思い通りに使いこなせない。」という。
 このままでは運動嫌いの子が増える。世のお父さんたち、子どもの外遊びの相手をしてやってほしい。〉

 私も教職に就いていたので、このことがとてもよく分かる。特に走る、跳ぶなどと違い物を投げる動作は生活の中ではとても少ない。確かに昔は、水面に石を投げる、メンコを地面に投げる。独楽を回す、紙飛行機を飛ばすなどの遊びが盛んであった。そういう遊びの中で自然と物を投げる動作(フォーム)や筋肉が発達したと思われる。


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間違っていないかな、学力の捉え方を!

2014-10-01 22:13:58 | Weblog

 
NHK総合テレビ「クローズアップ現代」(低迷から成長へ問われる人材戦略より)では、次のように学生の様子を述べていた。

 〈一般的な優等生、例えば協調性、コミュニケーションに長けている学生が多く見受けられるようになってしまっている。
 本当に必要な人材は、正解を言い当てるとか、常識を言い当てるとかいうことには、あまり価値がなくて、常識の外に新しい事業の可能性とか事業の発展の可能性がある。〉と・・・・・・・。

 今学校では、学力テスト結果公表ということで、国語、算数などのテストの成績向上で躍起になっているように思われる。しかし、ここでの学力は、理解する、覚える、速く処理するなどの一部の学力を調査するものになっているように思われる。
 そうしてみると前述したような必要な人材は生まれにくい。はやくそのことに気がつき(多くの現場の先生方は気づいているでしょうが)学力の捉え方を変えていかなければならない。そうしないと日本はさらに世界から遅れをとってしまう。そのように思えてならない。



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