松明 ~光明を指し示して~

暗闇を照らし赤々と燃える。が、自身が燃え上がっては長くはもたない。火を消すことなく新しい松明へと引き継がれねばならない。

個別・グループ・一斉学習について

2019-04-30 14:32:48 | Weblog


Q グループ学習、個別学習について
A 「一斉授業」の基盤に立ってこその個別化
子どもの学習・行動が変容していく過程である典型が、一斉授業にあるとすれば、その学習形式が個別の学習形態の基礎ともなるはずなのである。そのような教師や子どもの訓練を抜きにして、学習の個別化や多様化をいたずらに実施しても、ほんとうに成果がえられるかどうかはなはだ疑問である。

Q 一斉授業と子どもの発言について
A 発言する子どもが少ないとか全員が活躍していない、といったたぐいの議論がある。これもやはり集団のなかの相互作用を全く無視した議論である。発言しない子どもは、全くなんの学習をしていないのではない。それどころか、この間にこそ本当の学習をしているのである。
 教師と他の子どもたちのやりとり(コミュニケーション過程)は、もちろんそれに直接参加する子どもの学習を含んではいるが、実はそれ以上にほかの子どもたちの学習活動にとって重要な刺激として働いているのであり、それ自体がひとつの教材とさえいえるほどである。だから発言が多かったからとか、多くの子どもの学習活動がとりあげられたからといって、その授業がよい授業だったというこにはならない。逆もまた真である。一時間中ほとんど発言しなかった子どもが最も深く考え、よい学習をしていたことはしばしばある。
 跳び箱のうまく跳べない子どもを、他の子どもの前で何回も繰り返し指導して跳べるようにしてやる過程は、ほかの子どもにとって時間のむだどころか、単純な運動をめいめいが平板に繰り返すより、はるかに密度の高い学習となる。
 合唱練習の場合など、ひとつのパートを丹念に指導していると、それを黙って聞いていた他のパートが、何もしないはずなのに、ずっとうまくなってしまったというような例もよく知られていることである。

Q 他の学校の参考になるもの、影響を与える研究会とは
A 他の学校が明日からでも取り入れていけるような実践は、一般的にはどこでもやっている実践であるといえよう。それでは、本当に教師や子どもは変わらない。 今までの多くの研究会に参加してきたが、概してその実践は形式的、概念的なものが多く、見る者を感動させたり、驚かせたりするものは少なかった。ゆえにその実践に憧れ自分や自分の学校の授業に取り入れていくというようなエネルギーが湧かなかった。従って何度も何回もそれらを参観しても、そのことにより自分の授業が変わったり、子どもが変わったりすることがなかった。
「追求方式の授業」は授業に具体性とリアリズムがある。およそどんな学習であれ、具体性やリアリズムを欠いては子どもに真の学習が成立するはずはない。 


※学校・学級づくり、授業づくりに協力します。お声を掛けてください。研修での講話や体験型研修をボランティアで行います。ホームページ「浜松授業研究の会」のお問合せ、ご連絡に記入してください。または、このブログのコメントに記入していただいても結構です。

初任者の指導の特徴と対策

2019-04-19 11:26:44 | Weblog

 初任者の「授業」や「生徒指導」「生活指導」を見ていて、共通して言えることがある。ここでは、課題となる面について記してみる。当然、初任者に多いということであるので仕方ないことであるが、1日も早くこれらのことから抜け出すことが大切である。
なお、これらのことは、初任者としたが、若い教師や経験の浅い教師にも言えることである。

◎ 授業、その他の指導において
○ 始まる時刻に子どもは自席につけない。
○ 次の時間の学習用具が机上に出ていない。
○ 授業終始のあいさつに時間をかけすぎる。
○ 配布物に時間がかかる。
○ 全員を対象にして授業ができない
○ いつも教師と子どもの関係で授業が進む
○ 個人指導をしていると他の子どもが騒ぎ始める
○ 教室に長い列ができる。(ノート点検やテスト直し)
○ 次の学習の指示ができていない。(やり終えた子どもが遊んでいる)
○ ノートに書く日付やめあてなど時間をかけすぎる
○ 子どもから出た意見で学習が展開できない
○ 「はい」と言って挙手をさせている
○ 手を挙げるとすぐに指名する。(他の子どもは思考停止する)
○ 発問や指示がすぐに変わる。(教師の言っていることが理解できない)
○ 教師は室内を動き回る。余分な動きが多い。
○ 時間をかけて、読み、書く、グループ学習などができない
○ 課題や発問が具体的でない。
○ 机間指導に補助簿を持っていかない。(子どものよい考えを拾って授業に生かせない)
○ 静かな授業のよさがわからない。(わいわい活発な授業がよいと勘違いしている)
○ 単元計画がしっかりされていない、場当たり的な指導である。
○ 学習中でも安易にトイレに行かす。(どんどん自席を立つ子どもが増える)
○ 教師の話
・子どもをしっかり見ていないで話す
・聞いていないのに話し出す
・一度に多くの指示を出す
・メリハリのない話し方
○ よい意見や行為をタイムリーに言葉にしてほめない(声に出さないと子どもはわからないし、他の子どもにもよさが伝わらない。)
○ 余分な音(机や椅子、本や筆記用具が床に落ちる音、子どものざわざわした声など)が気にならない
○ 細かなことまで世話をやいている。


上記の課題を解決するために

1基本中の基本として ・・・ 授業の中で学級づくりをすること
 よく、仲間づくりと銘打ってイベントをやる学級がありますが、どれだけ効果があり、それがどのように学校生活の中心になる授業に活かせるのか見えません。やはり、学級づくりは、授業という営みのなかで進むと考えます。授業と切り離された学級づくりはありません。(※授業から離れた学級づくりは管理的になりがちになるからである。)
上記のような課題を解決するためには、どうしても子どもが集中したくなる授業、どうしても意見を言わなければならない必然性のある授業、どうしても友だちの意見や助けがほしくなる授業を意図的に仕組んでいくことが必要です。よい授業は子どもに学力をつけるだけでなく、心も育てるからです。
2教師の価値観を高くもちたい
 子どもづくり、学級づくりは教師の価値観に支えられて、確かなもになります。教師の価値観が低く甘いものであれば、 それなりの子どもや学級になってしまいます。よく私が感じることは、初任の先生が子どもの問題点をそのままにしている ことや許容していることが、不思議でならないのです。
授業中に勝手に無駄話をしている子どもがいても、机や椅子を動かす音、学習用具が床に落ちる音がしても、床にゴミが いっぱい落ちていても気にならないで授業を進めることなどです。私なら絶対に許しません。こんなことを許していては、 子どもが不幸になります。教師の指導力もつきません。
3子どもの側にべったりつかない
 掃除でも朝礼でも授業中でも、教師はあまり子どもの側にいかないほうがよい。そのほうが子どもの主体性が育つからで ある。そのことは、教師は子どもを放任しているのではない、子どものことを忘れているのでもない。教師は子どもから離 れていても、常に心は子どもにそそがれていからである。つまり、指導が行われているのである。
例えば、「子どもが廊下に2列に並ぶ場合」では、次のような手順で指導する。
① 教師の指導により並ぶ(教え込み)
② 自分たちの力で並ぶ 、号令(集合、気をつけ、前へならへ)などかけない。できたらほめる。
③ いつでも教師は子どもを見届ける
④ 子どもたちが自らできるようになるまで継続指導する。



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第91回「浜松授業研究の会」開催案内

2019-04-08 09:02:22 | Weblog
                     【 会員の指導による子どもの作品 】
   

           ~「教師が変わる、授業が変わる、子どもが変わる」そんな研究会です~  

 一つの授業にじっくり時間をかけて取り組んでいない。何をしても中途半端な授業になってしまっている。やっつけ仕事になってしまっている。おそらく大半の学校の教育の実態でしょう。
 それがあまり問題視されず、改善されないのは、子どものほんとの力の凄さを知らないからです。子どものほんとうの力を引き出すような授業の経験が少ないからです。だから子どもを見くびって「これでよし!」と思っているのでしょう。または、そう感じていても、どうしたらよいのかその方法を知らないからでしょう。これらの解決は、校内研修だけではなかなか困難です。同僚や先輩教師に教えを請うても難しいことです。私の今までの長い経験で感じていることです。
 この浜松の会では「教師が変わる、授業が変わる、子どもが変わる」をテーマとして研修しています。ここでの学びは、具体的であり、実際的であり、実質的なものです。それだけに確実に得るものがあり、上記のテーマの実現が可能です。
 この会は、偏向的な教育や思想的な教育はしていませんので、安心して学ぶことができます。どなたでも自由に参加できます。まだ、参加されたことのない方は、是非覗いてみてください。
 多くの皆さんの参加をお待ちしています。

1 開催日時   
2019年 4月13日(土)9:00~12:00
          
2 開催場所   天竜区壬生ホール 第2会議室
  ※時間厳守ではありませんので参加できる時間で結構です。
  ※服装は自由です。
  ※駐車場はあります。

3 研修内容
○ 国語、算数を中心とした各教科
○ 音楽、図工、体育などの実技教科
○ 学級づくり
○ その他
   本研究会の学びの特徴
  ・具体的な教材とか写真とかDVD、テープとかの事実を対象にして考える。
  ・参加者からの実践があればそれをもとにして考える。
  ・音楽、体育、図工、その他の実技をする。

4 準 備 物  
○ 実践したもの(ある人)
○ 教材研究をしてほしい教材がある人(10部印刷持参)
○ 筆記用具
○ 国語辞典
○ 会費 200円

5 この会の研修内容や実践の証、考え方は下記のホームページやブログをご覧になれば、おおよそ理解できると思いますぜひ検索してください。
○ 浜松授業研究の会
○ totoroの小道
○ 松明光明



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