松明 ~光明を指し示して~

暗闇を照らし赤々と燃える。が、自身が燃え上がっては長くはもたない。火を消すことなく新しい松明へと引き継がれねばならない。

幼稚園ってどんなところ~ 9 みんなで遠くへ出掛け、見聞を広めます

2012-11-13 17:28:23 | Weblog




幼稚園では「園外保育」などでクラスや全園で出掛けることがあります。先日の親子遠足もそうです。集団行動を学んだり、園内では体験できない活動をする大切な体験ができます。前の子どもと間をあけずに並んで歩く、先生の話や説明を注意して聞く、普段見られない物を見て興味をもつ、先生や友達以外の人と交流するなど実体験になります。
 先生たちは、遠足などの場合、下見に必ず行きます。見学場所、歩く順序、危険な所、休憩場所、トイレの場所、遊ぶ場所、集合場所など念入りに調べます。そして園児が安全に楽しく有意義に活動できるようにします。先生は、今回の親子遠足でも相当な時間を費やして上記のようなことを調べて決めました。
 「遠足」などでは、事前や事後には、園からの手紙が行きます。事前には持ち物や注意事項などが知らされます。よく読んでいただき、分からないことは担任に問い合わせして、決まりを守っていただきます。そこから園児の集団行動がはじまると考えていただくとよいでしょう。また、事後には園児の体験の様子がクラスだより等で知らされます。園児がどんな体験をしたのか、どんな学びをしたのか知っていただくことも大切なことです。


第27回 授業研究の会(浜松の会)の御案内

2012-11-06 22:06:12 | Weblog


    第27回 授業研究の会(浜松の会)の御案内

~「教師が変わる、授業が変わる、子どもが変わる」そんな研究会です~

 一つの授業にじっくり時間をかけて取り組んでいない。何をしても中途半端な授業になってしまっている。やっつけ仕事になってしまっている。おそらく大半の学校の教育の実態でしょう。
 それがあまり問題視されず、改善されないのは、子どものほんとの力の凄さを知らないからです。子どものほんとうの力を引き出すような授業の経験が少ないからです。だから子どもを見くびって「これでよし!」と思っているのでしょう。または、そう感じていても、どうしたらよいのかその方法を知らないからでしょう。これらの解決は、校内研修だけではなかなか困難です。同僚や先輩教師に教えを請うても難しいことです。私の今までの長い経験で感じていることです。
 この浜松の会では「教師が変わる、授業が変わる、子どもが変わる」をテーマとして研修しています。ここでの学びは、具体的であり、実際的であり、実質的なものです。それだけに確実に得るものがあり、上記のテーマの実現が可能です。
 この会は、偏向的な教育や思想はしていませんので、安心して学ぶことができます。どなたでも自由に参加できます。まだ、参加されたことのない方は、是非覗いてみてください。
 多くの皆さんの参加をお待ちしています。

1 開催日時
平成24年11月10日(土)9:00~12:00

2 開催場所
浜松市天竜壬生ホール第2会議室

※時間厳守ではありませんので参加できる時間で結構です。
※服装は自由です。
※駐車場はあります。

3 研修内容
○ 国語、算数を中心とした各教科
○ 音楽、図工、体育などの実技教科
○ 学級づくり
○ その他
 本研究会の学びの特徴
・具体的な教材とか写真とかDVD、テープとかの事実を対象にして考える。
・参加者からの実践があればそれをもとにして考える。
・音楽、体育、図工、その他の実技をする。

4 準 備 物
○ 実践したもの(ある人)
○ 教材研究をしてほしい教材がある人(10部印刷持参)
○ 筆記用具
○ 国語辞典
○ 会費 300円

5 この会の研修内容や実践の証、考え方は下記のブログをご覧になれば、おおよそ理解できると思います。検索してください。
○浜松授業研究の会
○totoroの小道
○藍色と空色と緑のページ(各教科等の実践が掲載されています)
○松明光明


ある国語の授業の研究協議から

2012-11-01 21:38:02 | Weblog

 ある小学校で国語の授業を参観する機会があった。その授業は教師が子どもの発言をよく聴き,大切にしていた。子どもたちも友だちの考えをよく聞き,積極的に発言していた。子どもたちの考えの中には,すばらしい宝物がたくさん出ていた。よい授業であった。
 授業後の全体会では講師の先生が授業分析をしてくれた。以下,その時の先生のお話しと最後に私の感想を記す。

○ 全体に教室、子どもがやわらかい
○ 全員が音読が終わるまで聞いていた。終わった子は、指で追う、一緒に 口ずさむのがよかった。
○ 教師は復唱を避けて、子どもたちが「つなげる」学習にもっていってい る。
○ 自由発言と指名により進められた。
○ 何年生だから○○ということではない。1年生でもできるのである。
 これを積み重ねていけば中高学年でさらにすごくなる。
○ 教師が出過ぎず、待つことが大切である。
○ 教師と子どもの関係がダメだと何をやってもダメである。
○ 今日の場合は、学習の集中度がよかったから、10分も超過しても大丈 夫であった。しかし、原則として45分で終わりたい。数名はもう飽きて いる子どもも見えた。
○ つなげようとしているのはよい。ただし、「○○さんと同じで」とか「○ ○さんにつけたして」は、くせ者である。教師はこういう子どもの発言が あると喜んでしまうが、内容を聞いていると「同じ」とか「つけたし」と は言っても、違うことをいっている場合がある。教師はよく聴かねばなら ない。つまりほんとうに「同じなのか」「つなげている」のかである。
○ 子どもの読みや発言に対して、拍手はしないほうがよい。意見がつなが らなくなる。拍手で終わってしまう。自然に子どもから出るのはよいが。
○ 「近くの人と話して」では、一人になる場合があるので、「隣の人と話 して」と言ったほうがよい。ペアやグループ学習は一人一人の学習を保証 するためにもある。
○ できるだけ子どもの席は中央に寄せたほうがよい。中央につめること。 その方が集中する。
○ 席替えは教師がする。特に、教師から見て、右すみには、集中に欠ける 子どもは置かないこと、次に左すみ、それから外回りには、置かないこと。 教師と糸が張れる子どもは後方や外側でもよい。
○ 「それはどこに書いてある?」の教師の質問は悪くはないが、根拠のな いものは聞かないほうがよい。
例 1年生「くじらぐも」
「先生と1年2組の子どもたちはどうしたんだろうね」と聞けばよい。こ れは文に証拠があるからである。
○ 会話文は、誰が言っているのかよりも、誰に言っているのかが大切であ る。1 相手があって相手に言っている場合 2 相手にも自分にも言っ ている 3 自分に言っているのケースがある。
○○が言いましたが、あれば言っているととってもよい。また、会話文で も声に出しているかいないかも問題になる。以上のようなことを問題にし たほうが登場人物の心情を読むことができる。
  例
   ちいちゃんのかげおくり「お母ちゃんとお兄ちゃんはきっと帰ってく  る」
   大造じいさんとガン「おーい、ガンよ」
   わらぐつの中の神様「わらぐつは丈夫でしっかり編む・・・」
   ごんぎつね「ごん、おまえだったのか。いつも,くりをくれたのは」
  教師自身がどのように読んでいるかが大切である。
○ ノートを読んでいるときよりもノートを見ないで発言しているときのほ うが発言の内容がよい。ノートを読むときには、ノートに書いてあること しか言わないし、誰に対して言おうとしているかもわからない。
  ノートを読むと発言がつながらなくなる。ノートはコピーや印刷して配 り子どもに読ませるとよい。


 上記の指導があり大変勉強になった。しかし、1つだけ気になることがあった。例えば1年生の中心授業では、ほとんど教師は聞き役にまわり、授業は淡々と進んだ。
 確かに子どもたちは、よい発言をしていた。私ならそれを契機にして、子どもたちに考えさせたいことがいっぱいあった。
 授業後の全体会では講師の先生はこのことには少しもふれることはなかった。授業としてこれでよいのかという疑問が残った。
 授業とは、他者の考えを聴きながら、自分や学級の考えを変えていくという大きなねらいがある。また、教師としてさらに正確で高い解釈を子どもたちに獲得させるということもある。そういうことがなかったからである。