松明 ~光明を指し示して~

暗闇を照らし赤々と燃える。が、自身が燃え上がっては長くはもたない。火を消すことなく新しい松明へと引き継がれねばならない。

全国学力テスト学校別成績の公表 ~その2~・・・おかしいと思いながらも

2014-04-26 18:51:44 | Weblog
   
 学力テスト学校別成績公表は、悪いことばかりではなく、学校教育の進歩にもつながるが、気をつけなければならないこともいくつかある。これらを列挙してみると、

・学力向上よりも学力テスト対策になってくる。
・このテストで測れる学力のみが学力となる。
・芸能、体育教科、人間教育などの指導が軽く扱われる。
・想像力、創造力、追求力がなくなる。
・高得点をとった学校や子どもが優秀な学校や子どもと言われる。
・勉強のできない子どもは馬鹿である。
・できない子どもは学校嫌いになる。
・できる子どもは優越感を持つ
・学校の序列化や学校間の競争が生まれる。
・越境入学が増える。
・学力の格差が生まれる。
・教師中心、教え込みの指導になる。
・学習塾へ通うのは当たり前になる。
・学習塾の指導法が学校教育にどんどん入ってくる。
・深く豊かに学ぶことが疎かになる。
・知的な教養を持った教師がなくなる。
・受け身の子どもが多くなる。
・子どものコミュニケーション能力が落ちる。
・子どもの精神内容が低下する。
・人間の価値観が変わる。
・その他

これらは杞憂かもしれないが、知らないうちにこのようになる傾向を恐れる。



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全国学力テスト学校別成績の公表・・・多くの人が何となく容認していく、心配である

2014-04-22 21:06:10 | Weblog

 
 22日には全国学力テストが実施された。私は既に学校を退職しているのだが、特に静岡県の学校、先生方は大変であったと思う。
 聞くところによると、多くの学校は、学力テストの学校別公表を意識して、始業式の翌日からテストの練習があり、1週間前から去年の問題を解かせる。そして模擬試験などもやる・・・等々のようであった。
 学力向上よりも学力テスト対策になってきている。こんな様相である。公表を考えると学校の得策としこのようするのもしかたがないなと感じた。
 しかし、そもそも学力テストは、結果を分析して指導の改善をすることが目的である。しかもこのテストで測れる学力は、学力の一部である。想像力や追求力などはあまり測ることができないのである。もっと言うならば、これ以上に大切な学力もあるのである。
 結果の公表は、この一部の学力に比重がかかり、その他の多くの学力や人間教育などの指導が疎かになりがちになる。また、学校の序列化や学校間の競争の激化なども起きてくるのではないか。知事や一部の市長などは、その考えは杞憂であるというがほんとうにそうであろうか。
 昭和30年代には、学力テスト成績公表のために越境入学の希望が増加した。また、勉強ができない子どもを休ませるというようなこともあった。こんなことがなければよいのだが、・・・・・
 教育の世界も、政治の世界も多くの人がおかしいと思いながら容認していく昨今である。なにか恐ろしいことにならないかと感じてならない。



政治との対決

2014-04-18 07:17:19 | Weblog
                  斎藤喜博 写真集「いのち、この美しきもの」より


 教師は、教師という専門家であるが、教師という専門家は、その世界で、いったいどのような独自活動をしなければならないか。・・・・・・・
・・・・・・島小はそう考えて授業をしてきた。だからこそ、こういう世の中であっても、あそこでは、ああいう授業や行進や合唱が生まれ、ああいう子どもや教師が生まれたのだ。それがどんなに戦闘的な精神から生まれたものであるかを考えるべきだ。

                                        斎藤喜博著「島小物語」より

※ 今、政治が学校教育に介入しようとしている。これは好ましいことではない。しかし、このようになってきたのは、政治が悪いばかりとは言えない。
学校は、どうだったのか、学校教育に政治が介入してくる隙がなかったか、油断がなかったか。上記の文を読むとそんなことを考えてしまう。学校教育がもっとしっかりしなければならないと心底思ったりもする。



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第41回 「浜松授業研究の会」研修報告

2014-04-12 15:39:58 | Weblog



研究会テーマ:~「教師が変わる、授業が変わる、子どもが変わる」~

1開催場所 天竜壬生ホール第2議室

2開催日時
平成26年 4月12日(土)9:00~12:00

3研修内容
(1)自己紹介及び近況報告

(2)研修内容
○学び続ける教師・・・事実と創造
○授業研究会の授業は、どれも特化した指導法である
○いちばん受けたい授業(朝日新聞社編)から、物語文、説明文の指導のあり方
○授業研究会を広めるにはどうしたらよいか
○学級づくりは授業から・・・・3年国語「わかば」の指導、他
○「思う授業」から「考える授業へ」
○子どもが、オペレッタの思い出を手紙に書いてくれた。やってよかった。
○合唱が認められてNHKテレビで放映される。

国 語
・4年生  物語文「ごんぎつね」の問題づくりと教材解釈
 問題づくり・・・「きつね」って何・小ぎつねと子ぎつねの違い・夜でも昼でも・いたずら・火をつける・ひとりぼっち・しゃがんで・ほっとして・頭をひっこめまし た・あんないたずらをしなけりゃよかった他

図 工
・3年生 描画「レース編み」・・・学級づくりに効果、見る力、筆の運び、集中力の育成、達成感
・5年生 描画「自画像」・・・目、鼻、口など一つ一つのパートがしっかり描かれリアルである。生きている人間がいる。
・5年生 描画「上靴」・・・上靴の置く位置、どこから見て描くか、白い紙へ描くか、新聞紙を使うかなど
・3年生 版画「けん玉」・・・動きのある体、どこを向いているか
・4年生 版画「楽器を吹く」・・・・素晴らしい作品、一つの壁を乗り越えた作品であり今後この作品から学ぶことがたくさんある。
・3年生 版画「跳び箱」・・・・人物の動きや手足の位置などを子どもたちが具体的に学べる指導法の研究


4今後の活動
  第42回 浜松授業研究の会の開催
   平成26年 5月10日(土)9:00~12:00天竜壬生ホール第2会議室

5その他
この会の研修内容や実践の証、考え方は下記のブログをご覧になれば、おおよそ理解できると思います。検索してください。
○浜松授業研究の会(ホームページ)・・・参加方法や日時、研修の様子、各教科等の実践が掲載されています。
○totoroの小道
○松明光明


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第41回 授業研究の会(浜松の会)の御案内

2014-04-07 11:14:28 | Weblog
                        2014、4、7入学式

第41回 授業研究の会(浜松の会)の御案内


~「教師が変わる、授業が変わる、子どもが変わる」そんな研究会です~

 一つの授業にじっくり時間をかけて取り組んでいない。何をしても中途半端な授業になってしまっている。やっつけ仕事になってしまっている。おそらく大半の学校の教育の実態でしょう。
 それがあまり問題視されず、改善されないのは、子どものほんとの力の凄さを知らないからです。子どものほんとうの力を引き出すような授業の経験が少ないからです。だから子どもを見くびって「これでよし!」と思っているのでしょう。または、そう感じていても、どうしたらよいのかその方法を知らないからでしょう。これらの解決は、校内研修だけではなかなか困難です。同僚や先輩教師に教えを請うても難しいことです。私の今までの長い経験で感じていることです。
 この浜松の会では「教師が変わる、授業が変わる、子どもが変わる」をテーマとして研修しています。ここでの学びは、具体的であり、実際的であり、実質的なものです。それだけに確実に得るものがあり、上記のテーマの実現が可能です。
 この会は、偏向的な教育や思想はしていませんので、安心して学ぶことができます。どなたでも自由に参加できます。まだ、参加されたことのない方は、是非覗いてみてください。
 多くの皆さんの参加をお待ちしています。

1 開催日時
  平成2014年 4月12日(土)9:00~12:00

2 開催場所
  浜松市天竜壬生ホール第2会議室
  ※時間厳守ではありませんので参加できる時間で結構です。
  ※服装は自由です。
  ※駐車場はあります。

3 研修内容
○ 国語、算数を中心とした各教科
○ 音楽、図工、体育などの実技教科
○ 学級づくり
○ その他
   本研究会の学びの特徴
  ・具体的な教材とか写真とかDVD、テープとかの事実を対象にして考える。
  ・参加者からの実践があればそれをもとにして考える。
  ・音楽、体育、図工、その他の実技をする。

4 準 備 物
 ○ 実践したもの(ある人)
 ○ 教材研究をしてほしい教材がある人(10部印刷持参)
 ○ 筆記用具
 ○ 国語辞典
 ○ 会費 200円

5 この会の研修内容や実践の証、考え方は下記のブログをご覧になれば、おおよそ理解できると思います。検索してください。
 ○ 浜松授業研究の会
 ○ totoroの小道
 ○ 藍色と空色と緑のページ(各教科等の実践が掲載されています)
 ○ 松明光明

6 次回の予定
第42回 2014年 5月10日(土)9:00~12:00天竜壬生ホール第2会議室


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あなた(学校)は朝礼のとき子どもに号令を掛けますか?

2014-04-03 09:44:23 | Weblog


 「子ども主役」の全校朝会・・・というタイトルで元全国連合小学校長会会長 寺崎千秋さんが日本教育新聞「決断」のコーナーで次のように書いている。少し長文になりますが、大事なことなので紹介します。

 「子どもが主役の楽しい学校」を掲げながらも、子どもが受け身のままで過ごさざるを得ない時間があった。毎週月曜日の朝会である。
 当番の教員が「気を付け」「前倣え」と呼び掛け、静かになったところで、校長講話、生徒指導の話と続く。これでは子どもが主役だとはとても言えない。
 そのため、1週間の始まりに子ども自身が、学校生活のリズムを創り上げる場に変えた。最初に号令をやめて自分たちで整列させた。当初は3、4分かかったが、徐々に短縮され、1ヶ月後には約700人の児童が整然と並ぶようになった。各学年の整列位置は、外側を高学年、内側を低学年としており、外側からすーっと静まりかえる様子は鳥肌が立つほど見事だった。教職員に言われてやるのでなく、自分たちの意思でこの状態を創り出したのである。
 こうした変化になかなかなじめなかったのは、実は教職員で、つい指導をしようとしてしまう姿を何度も見掛けた。そのため各列の前に立ち、見守るように助言した。
 ・・・・・・・・このように書くと、どのような指導をしたら子どもたちが自主的に行動するようになるか、という疑問を持たれるかもしれない。種明かしをするれば、最初はなかなか整列できない児童を思いっきり叱った。「何をしにここに来ているんですか。月曜朝会は、これから1週間を始めるに当たり、自分で自分の心を切り替える場です。号令がなくても、自分たちで環境づくりができませんか。自分たちでやってみなさい」と。


※ 私もこれと全く同じような指導を子どもたちや先生方にした覚えがある。
  どこの学校も当然のごとく教師の号令によって子どもたちを整列させていようである。これは、長年の習慣によるもので、教師はおかしい と気づかないでいる。実は私もそうであった。
  しかし、考えてみれば、「気を付け」や「前倣え」などによる整列は、1年生からやっていることである。これと同じことを6年生になっ てもやっている。まったくおかしなことである。中学年や高学年になれば、自分たちで、または自分で教師から号令を掛けられなくても整列 できなければならないのではないか。そのように思う。
  やはり、私の経験でもこの指導には教師がなかなかなじめなかった。特に低学年の担任は、号令だけでなく、すぐに子どもの列の中に走っ て行って世話を焼くのであった。だからいつまでも自分たちで整列できなかった。子どもが自主的にとか主体的にと言いながら、その前に教 師が手をかしてしまうからいつまでもできないのである。
  今回の場合は、整列のことであったが、こういうことは他の指導にもたくさんある。考えなくてはならない。



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