瀬戸際の暇人

今年も偶に更新します(汗)

ハウステンボス夏の旅行記(目次)

2010年08月30日 20時50分18秒 | ハウステンボス夏の旅行記
この頁はハウステンボス夏旅行記の目次です。
何分時期が経ってますんで、中には現在場内に無い場所や物、サービス等が存在します。
これから訪れる予定の方は、此処の記事だけでなく、公式サイトで確認する事をお勧めします。(汗)
尚、場内外飲食店の情報は、まったりさんの『ハウステンボス飲食店がいーど!』が詳しいですよ。



【2008年7/21~7/24ファントマティーコ、ホテル・デンハーグ】

(1)入国&夏のパレス、(2)夏メニュー、(3)屋台街&夏のショー

(4)フォレストガーデン&サロンクルーザー、(5)ホテル・デンハーグ、(6)エクセルシオール

(7)ティクリッパー&ヴィノテーク、(8)出国&土産


【2010年7/15~7/16、ONE PIECEメモリアル・ログ ホテル・アムステルダム】

(1)カフェデリ・プリュ&ショップ・グランドライン (2)ワンピース・イベント会場

(3)続・イベント会場&ワンピース・レストラン「ダム」

(4)マルシェ・ド・パラディ&昼のアレキサンダー広場&チェックイン

(5)花の家&ルドゥーテの薔薇展&龍馬展

(6)ピノキオ&佐世保グルメストリート&カナルクルーザー (7)夜のアレキサンダー広場

(8)早朝サイクリング(運河釣堀~アートガーデン~ニュースタッド~フォレストパーク~港)

(9)朝食&ヨットマリーナ傍の道&ミッフィーランチ (10)スリラーファンタジーミュージアム&ゴッホ橋

(11)シェヘラザード&出国 (12)土産
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ハウステンボスでルフィと握手!その12

2010年08月29日 17時01分06秒 | ハウステンボス夏の旅行記
前回の続きで今回がラスト!
恒例(?)の土産編で御座います。



記事上の写真は「キャラメルチーズケーキ」(をカットした物↑)。
何度もこのブログで採り上げてるんで、耳タコに感じる方もいらっしゃるでしょうが、キャラメルの甘苦さとクリームチーズが絶妙にマッチしてる、在りそで無かった新感覚のチーズケーキです。
以前ナンジャタウンで開催された、全国チーズケーキ博で優勝したのは、それ故だと思う。
今でも似た物は在っても、味の点で超える物は見付からない気がする…。
チーズケーキが苦手な父親も、これなら喜んで食べる。
現在流行してる生キャラメルブームを先取りした様な味と食感っつか、もしも生キャラメルが流行した後に販売してたら、生キャラメルチーズケーキっつって世に出されてたんじゃと想像する。(笑)
常温だとデロレ~ンって形崩れちゃうんで、遠方の人はクール宅急便で送るしかない。
んで解凍してから食べる事になる訳だけど、半解凍状態で食べるとアイスクリームケーキみたいで、また違った美味しさを味わえる。
「ハウステンボスならではのお菓子を紹介してくれ」と言われたら、私はこれを第一に挙げたい。
販売してるのはマルシェ・ド・パラディ内の「ラフレシール」と言うコンフェクショナリー。
祝・再オープンした通販サイトから取り寄せる事も可能ですよ。



↑続いて「幕末貯古齢糖」。



↑中を開けると一見炭かと疑ってしまう地味~な外観。
だがしかし味は洗練された胡麻風味の生チョコ。
今年の2月にパークで開催されたショコラ祭で、お客様アンケート2位に選ばれた事により、通常販売されるようになったのです。
(→http://www.huistenbosch.co.jp/event/blog/staff/?itemid=791&catid=6)
制作コンセプトは「龍馬が活躍してた時代のチョコ」…実際には龍馬が活躍してる時代に、固形のチョコは入って来てなかったろうから、あくまでイメージとして。
買った時生チョコとは思わず、常温のまま持ち帰っちゃったんですよね~。(汗)
いや保冷材入れてあったんで、途中気が付いたけど…家帰って開けたら蕩ける寸前だった。(汗)
その為冷蔵庫で一晩冷やしてから食べた。
メチャ美味しかったですv噛締めると胡麻がプチプチ弾けるのv
これは病み付きになるな~と感じた。
販売店はドムトールン1階の「カフェ・デリ・プリュ」。
龍馬イベントが終了したら、販売終っちゃうかもしれないので、食べたい方はお早めに。
ちなみに長崎の遊女がオランダ人から貰ったと云われる日本初のチョコレートは、ニュースタッドのチョコレートハウスで「ショクラアト」と言う名で再現・販売されている。
冷やして飲んでも、温めて飲んでも美味しい、ココア感覚の缶飲料です。



↑続いて「龍馬フェイスタオル」。
父親へのお土産に購入、龍馬さんの全身像が、ででんと入ってます。
坂本龍馬は流行に敏感で、当時新しかった写真術を気に入り、良く撮影して貰ってたそうな。
そんで会う人に配り歩いてたんだそうな。
営業向きの性格だぁね~。
逆に西郷さんは写真が嫌いだったのか、似顔絵位しか残ってなく、実際にはどんな人だったのか、謎に包まれてるらしい。
リアル土方歳三の写真は以前函館五稜郭行った時にお目にかかった。
現代にも通じそうなイケメンでビックリした、女性人気が高い事に頷ける。
で、この龍馬フェイスタオル、買ったのはスパーケンブルグの期間限定龍馬グッズ専門店「よろず屋」。
店名から漫画「銀魂」を想像した人はジャンプファン。



↑雑誌の名を出した所でそろそろ行ってみましょう、ワンピースカステラで御座います。
長崎でイベント開催と来れば、カステラは外せないでしょうな。(笑)
しかし正直買って損したと思わなくもなかったり…。



↑取敢えず溌剌ナミさんをアップで。
Tシャツにマーメイドシルエットが入ってるのが細かい。



↑箱のサイドはこんな絵になってました、ゾロとウソップは何を焦っておるのだ?



↑反対サイドはこんな絵、アニキ両手に花で羨ましい。



↑持った時物凄く軽くて、思わずレジの女の子に、「これ、中身入ってますか?」と、失礼にも訊いてしまったんですが…箱開けて理解した。
5切れしか入ってないよ!(笑)(箱にちゃんと5個入りって記載されてるとは言え…)



↑箱の底はこんな感じに山折谷折、キャラ絵が入ってました。
すっげー上げ底だな、おい!(爆笑)



↑ちなみにルフィは主人公らしくピンでした。
ジャンプの作者後書きで、尾田氏が「カステラ量少な!(笑)」って書いてたけど、こりゃー言いたくなるわ。(笑)
しかも食べたら味、カステラじゃないんだ。
例えるならドライフルーツ抜きのフルーツケーキ。(笑)
ほんのりアルコールが滲み込んでて、それなりに美味しかったですよ。
しかし断っとくとこれ、ハウステンボスで製作してる物じゃないんで。(笑)
販売は東京の○ー○ッ○と言う株式会社で、製造工場は通常クルミやリンゴを含む製品を生産してる所だそうで、クレームはそっちに願います。(笑)
味はこの手の菓子としちゃ悪くないと思うんで、も少し量を増やして欲しかったなーと思う。



↑他に「チョッパーマンのさくらもち」と言うのも買いました。
こっちは持ってみて結構な重量感でしたよ。



↑買った理由は箱の可愛さに惹かれて。



↑他ワンピイベントでも販売された物だろうけど。



↑可憐な助手ナミフィアちゃんの絵が可愛かったんだよ~v
中にはお菓子と共に、ポストカードが2枚付いてました。



↑桜餅は3箱重ねで、1箱につき10個入り、計30個入りでした。



↑葉っぱで巻いてはありませんでしたが(キャラ菓子に贅沢な要望か)、桜の香りがちゃんとほんのり薫って、結構美味しかったです。
弟が気に入って、開けた途端パクパク食べ出し、1週間とかからず空けてしまったという。
カステラ・桜餅共に買ったのはパサージュ内の、期間限定ワンピショップ「グランドライン」。



↑これも期間限定(?)ミッフィー生誕55周年を記念したイベント用に、ビネンスタッドのミッフィーグッズ専門店、ナインチェで販売してた「ミッフィークッキー」。
(→http://www.huistenbosch.co.jp/event/miffy_summer/index.html)



↑ミッフィーが好きな母親の為に購入、手作りっぽい素朴さで美味しかった♪
可愛過ぎて食べるのに躊躇われたけど…でも直ぐに無くなった。



↑そしてこれも夏季限定「マンゴーチーズケーキ」。
箱の絵で判るように、マルシェ・ド・パラディ内タンテ・アニーで販売してた物です。



↑マンゴーを始めとした、トロピカルフルーツのドライ果肉が混ぜてあって、噛むとそれらの爽やかな香りが口中に広がるv



↑チーズケーキらしい味が好みなら、キャラメルチーズケーキより、この店で販売してる物の方がオススメ。
タンテ・アニーのケーキ類は、手広く販売してるから、手に入り易いのも嬉しい。
ショッピングサイトでも買えるし。


…他にも色々買ったけど、何時も紹介してる物ばっかなんで割愛。(汗)



これにて【完】。
最後までお読み頂き有難う御座いました♪
途中からタイトル裏切り、ワンピから外れて御免なさい。(汗)

明日目次に纏めてUPする予定ですんで~。



昨日「君と一緒に」シリーズの続きを久し振りに上げました。(汗)
連載1周年が近いから…そういう1周年は迎えたくないから(汗)…9月はこの連載を集中的にやっつけてきたいと考えてる。
話の中の季節に合せて、冬に終るのも手かもしれんが。(汗)
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

君と一緒に(ルナミ編-その17-)

2010年08月28日 18時18分44秒 | 君と一緒に(ワンピ長編)
前回の続きです。】





「無事で良かったわ…セグウェイが」
「どーせ俺はこわれても良かったさ!」

意地の悪いナミの一言に、ふてくされて返す。
何度も転んで体中しこたま打った。
服を脱いだらきっと全身青あざだらけだろう。
息を吸いこむたびにズキズキ痛む。

「インストラクターの人から聞いたんだけど、『セグウェイ』ってすっごく高いらしいわよ。最初発売された時なんか、1台60万円もしたんだって。そんな高価な物を海に落っことしてたらと想像すると……ゾッとしない?」
「俺だって海に落ちてたら、おぼれて死んでたかもしれねーんだぞ!少しはゾッとしてくれよ!」
「あんたが落ちたら私が助けるに決まってるじゃない!…セグウェイ引き上げてから」
「結局セグウェイを優先すんのかよ!?」
「だって…ルフィの方が頑丈に出来てるもん!」

そう言って、にっこりほほえまれたら、何も言えなくなる。
良いんだか悪いんだかナミの中で俺は最強、勉強以外で心配なんてされた事が無かった。

「何時までも拗ねてないの!そんだけ信頼されてる証じゃない♪」

パーカーにつっこんでた俺の右手を、ニコニコ顔で取り出す。
ギュッとにぎられると、手袋ごしに熱を感じた。

ツアーの最後、港の広場に立ってたクルクル色が変わるクリスマスツリーの前で、記念撮影をしてもらった。
追加リクエストで、港につながれた走らない帆船の前でも、写真を撮ってもらった。
帆船は赤くライトアップされていた。

見回せば「光の街」って名の通り、塔も河も何もかも金ピカリンに変わってた。
水に光が反射して、下にも星空が在るように見える。
まるでプラネタリウムに居るみてェだなと思った。

「…ところで、その『私』と一緒に居たっていう男」

ピカピカ光る並木道を歩いてる途中、ナミが手を引っ張りたずねて来た。

「あんたのバイト先の先輩のサンジ君とやらに、そんなに似てたの?」
「似てたってもんじゃねェ、本人そのものだった!まゆげもちゃんと巻いてたし!」
「けど本人なわけないんでしょ?」
「うん、電話したら、確かに家に居た」


念の為自宅に電話したら、二日酔いで苦しんでたらしいサンジは、陰にこもったすすり泣きで応えた。
ばりぞーごんののしり呪いの言葉を目いっぱいぶつけられ、終いには何わめいてんだか判らなくなったんで切った。
とりあえずサンジにも、その内良い事が起こればなと思う。


「あんたって、霊感が強い性質とか?」

ナミのくちびるがプルプル震えてる。
自分だって有り得ないと思うけど、2度も見たし、声だって確かに聞いた。
笑われるのはしんがいだったから、ムキんなって見た光景をしょーさいに説明した。
俺の話を聞き終えたナミは、名探偵みたくあごに手を当て考えこみ、おもむろにしゃべり出した。

「つまりあんたの供述を纏めるとこうね――『私』に瓜二つの女は、あんたの前に立つ度連れの男を変え、仲睦まじい様子を見せ付けた後、煙の如く消え去った」
「ああ、その通りだ!」
「この事から推理するに、あんたが目撃したそれは――」
「ふんふん!」
「単なるあんたの幻覚」

――ズルッとこけそうになった、実際ひざがカクンて抜けた。

「だって見かけた2度とも、私はルフィの傍に居たでしょう?アリバイは完璧だわ!」
「だからって俺の目を疑うってのかァー!?」
「ゴメンゴメン♪あんたの言う事を信じないわけじゃないのよ。ルフィは嘘吐けないし。…でもちょっと嬉しい、私が他の男と仲良くデートしてる幻覚を2度も見るなんて…それって他の男に私を取られたくない独占欲?」

ニマニマ笑ってつめ寄る。
そーいうかいしゃくはしてみなかったな…思わず腕を組んでもっこうする。
ナミが俺の耳にヒソヒソささやいた。

「『私』が他の男と仲良くしてるの見て、どう感じた?ヤキモチ妬いた?」

あれはナミを他の奴に奪われたくないって気持ちが見せた幻覚なのか?
けどナミのカッコが1度目と2度目で違ったのは何でだ?

「ムカついた?何とも思わなかった?」

何とも思わなかったわけねーだろ。
目に飛びこんだ瞬間、胸が鉄砲で撃たれて、血が噴き出たみてーに熱く感じた。
特にサンジがナミのひざの上に頭置いてるのを見た時は…すぐに消えてなかったら飛びかかって殴ってただろう。
知ってる男が相手だと、リアルさが増してよけいに腹立つ。

ムカムカ思い出してたら、左ほほを優しくつつかれた。
振り向くのがしゃくで、目だけをナミの方へ動かす。
並んで歩くナミは、嬉しそうに笑って、俺の事を見ていた。

金色の並木道を抜けて、教会が建っている広場に着く。
広場には土産や食べ物や飲み物を売る屋台が並んでた。
すげーな、屋台までキラキラしてる。
昼間モッフルを買ったバス電車もどきの屋台も停まってて、つい足がフラフラと側へ寄ってった。
土産代をけずって買っちまおうか?モッフル美味かったしなァ、それとも今度はナミが食べたクレープにするか、ホットドッグの方が食いで有るかな?
目移りしてるそこへ、ナミの残念そうなため息が聞えた。

「あーあ、点灯式終っちゃった…セグウェイ乗るのを決めた時点で諦めてはいたものの、観られるもんなら観たかったなァー」

屋台街の側には木のイスとテーブルが散らばってて、その前にはクリスマスデコレーションされたステージが、教会の横のかべにくっ付くように設置されてた。
行きのバスの運転手のおっさんが、17:50~この広場で点灯式をやるって言ってたっけ。
時計を見たら30分以上オーバーしてる、当然ステージは真っ暗、客席はガラガラだった。

「明日の晩も居るんだから、明日観りゃいーじゃんか!」
「勿論その積りよ。でも観たかったなァと思って。そしたら2度目はホテルの窓から観たわ」
「2度も観るほど楽しいショーなのか?一体どんな事やるんだ?」
「それは私も観た事無いから解らないけど、案内によると、公募したカップルにステージの上でプロポーズして貰うんだって。で、告白した後、街のイルミネーションをパーッと点灯させるらしいわ」
「え?そんだけか?だったら俺観なくていいや!他人のプロポーズ観たってつまんねーもん!」
「あら、他人のだって、プロポーズはロマンチックな気分にさせてくれるじゃない」
「そうかァ~?俺はそうは思わねーけどなァ~~」

いまいち理解出来ず、鼻をほじくる。

「ま、あんたにゃ永遠に理解出来ない感覚だろうけど…何時でも女の子はロマンチックな告白を夢見てるものよ。自分には叶わない夢ならば、せめて他人の夢に乗って叶えたい…だから少女漫画でラブストーリーが流行るんじゃない」

うっとりと話すナミの目は、教会と並んで立つクリスマスツリーに向いている。
金と赤の実が鈴生りのビッグツリー。
吸い寄せられるように木の下まで歩いてった時、教会の鐘が「サンタが街にやって来る」を演奏した。

「うお!!すげー!!」
「わぁ…綺麗ーv」

教会の正面を向いた俺達は、同時に歓声を上げた。
8つ有る窓が全部ライトアップされてる、それが鐘の音に合わせて、赤・青・黄・緑と、どんどん色を変えてく。
ナミも俺も立ち止まり、だまって眺めてた。

鐘が鳴るたび空気が震える。
曲の終り際、1段高くカーンと響いた。
それを合図に窓は赤紫色で静止し、俺達同様足を止めて眺めてたヤツらは、満足して離れてった。

広場が再び静かになっても、ナミはまだ夢から覚めないで居た。
うるんだ瞳で見上げたまま、ゆっくりため息を吐く。

その表情を見ていた俺は、良い事を思いついた。
教会正面入口の真下には花時計、そして正面入口の左右には階段。
俺はナミの手を引っ張って階段を駆け上がった。

「ちょっ!…何!?」

教会の扉を背にして立ち、ナミの体をテラスの手すりに押しつけた。
俺の思惑に気づかないナミは面食らってる。
今から告白する事を聞けば、もっとビックリするだろう。
想像したら胸がワクワク踊った。

舌かんだりしないよう、深呼吸をくり返す。
頭を1度空っぽにしてから、俺は広場に響き渡るくらいの大声で、プロポーズをした。

「ナミ!!俺はおまえが好きだ!!
 おまえとずっと一緒に生きて行きたい!!
 だから俺と結婚してくれ!!」


言った――ついに言ったぞ…!!
まるでマラソン20キロ完走した気分だ、息がゼーゼー鳴ってる。
けどものすごくスッキリした!
初めに計画したようにはいかなかったけど、目的を達成出来た事に満足した。
後はナミの返事を聞くだけ…予想通り真ん丸に開いた目を、俺はじっと見つめて待った。
ピンクだったほほが、火が点いたみてーに赤く変ってく。
俺自身、体が燃え出しそーなくらい熱い。
照れくささに「しししっ♪」って笑ったら、ナミも少し強ばった笑顔を返した。


「……私と…ずっと一緒に生きて行きたい…?」
「うん!死ぬまでずっと一緒にな!」
「…嘘吐き!」
「え?今何て言った??」

聞えた言葉がすぐに理解出来ず、聞き直してた。
ナミの目じりがつり上がってく、どうも怒ってるらしい。
ひょっとしてプロポーズの言葉が気に入らなかったのか?
そりゃねーよ!旅行に来る前から今まで、頭しぼって考えたってーのに!
努力も知らずにケチ付けやがってと、こっちまでムカッ腹立った。

「…何で俺がウソつきなんだよ?何時そんな事言ったってんだ?」
「『お前とずっと一緒に生きて行きたい』って、嘘でしょ!?」
「ウソなもんか!!本気で言ってる!!何で疑うんだ!?ナミは俺がウソでプロポーズするような奴だと思ってんのかよ!?」
「だってあんた!…高校卒業したらシャンクスって人追って、ヨット乗りになる積りなんでしょ!?それで世界1周する積りで居るんでしょ!?」

くちびるをワナワナ震わせてナミが怒鳴る。
気迫に負けた俺は、一瞬言葉を失くしちまった。
見つめるナミの目ん中に、水がじんわりたまってく。

「彼女より夢を選ぶ気で居るくせに…プロポーズなんてしないで!とっとと海へ出てけ!!」

まつげに引っかかってた涙が、1滴こぼれたとたん、次から次へとあふれ出した。
ナミは気が強くてめったに泣かない、なのに今日2回も泣かせちまった。
ウソ泣きだったら何度も有る、けれど母ちゃんが死んだ時だって、次の日には笑ってた。
だから俺はそんなナミを泣かせないようにしようって…絶対泣かさないって、ナミの母ちゃんの墓の前でちかったのに…。

「ナミ、聞いてくれよ!俺、ナミより夢を選ぶつもり無ェんだ!ナミも夢も両方選びたいと思ってる…!」

泣いてる顔を胸に押しつけた。
落ち着かせようと、震えてる背中を手の平で軽くたたく。
うつむいてすすり泣いてるナミを抱きしめたまま、俺はゆっくり言葉を続けた。

「…両方選ぶってのもちょっと違う……ナミが居て、俺の夢は実現するんだ。利用ってんじゃなくて…ナミも夢も俺にとっては同じ線の上に在るんだよ…1つにつながってんだ…」

「………無理よ」

ボソッとナミが声をもらす、聞きづらかったんで体を離した。
ナミはまだ泣き顔のままだ。
なのに口端は持ち上がり、笑ってるように見えたから、よけい不安になった。

「…ルフィ……私はあんたの夢に付き合えない」
「何でだ!?俺の事嫌いなのか!?」

ナミなら断らないと信じてた。
ちょっとためらったとしても、プロポーズを受けてくれると思ってたのに。

「嫌いなわけないじゃない!…あんたが何処へ行こうと、私はあんたが世界中で1番好き…!」

そう言いながら、ナミはゆっくりと階段の方へ後ずさりしてく。
本気で離れてく気なのを覚り、胸の中心から恐怖がわき起こった。
腕を取ろうとして、スッとよけられる。
近づくほどナミは遠ざかり、何時の間にか2人とも階段を下りて、広場に立っていた。

再び教会の鐘が響いた、それに合せて正面の窓が何色にも変る。
今度のはさびしい曲だ、何て言ったっけ?
音楽の授業でピアノでの演奏を聴いた事の有る、この曲の名前は――思い出そうと考えてるすきに、ナミは広場から、歩いて来た通りに移動してた。

「…好きだけど……私にはあんたと一緒の夢を見る事が出来ない…!だって私は…海が嫌いだから…!」
「そんなのウソだ!!ナミこそ大ウソつきだ!!だっておまえの母ちゃん海が大好きだったじゃねェか!!おまえの名前は海の『波』から取ったのに…その母ちゃんが大好きだったものを、おまえは嫌いになれるのか!?」
「大嫌いよ…!!!だって海の波は…私から母さんを攫って…あんたまで攫おうとしてる…!!」

駆け寄ろうとして足が止まる。
俺がつめた距離だけ、ナミは離れてこうとするからだ。
ナミの泣いてる顔が、イルミネーションを反射して、キラキラ光って見える。
離さない為にどうしたら良いのか、どう言えば良いのか、必死に考えても答えが見付からなかった。
ナミがまた口をゆがめて笑顔を作る。

「ごめん、ルフィ…!!
 『彼女より夢を選ぶ』なんて、非難するような言い方してごめん!!
 それで良いの…あんたは夢を追っ駆けてけば良いの!
 私は夢を追ってるあんたが好きなの!!
 あんたの夢の邪魔はしたくない……」

「邪魔になんかなるか!!!
 むしろ逆だ!!必要なんだって何度も言ってるだろ!?
 どうして解ってくれねェんだ!!!
 俺はカナヅチだし、ナミが居なくちゃ地図も読めねェんだぞ!!」

「大丈夫よ、ルフィなら!!
 だってあんたは太陽だもの!!
 私が居なくなっても、あんたは天性の明るさで、人を惹き付けられる!
 だから…私は………もう…………!」

言い終らない内に、ナミは体の向きを逆転させ、通りを駆け出した。

「ナミ!!!待てよナミ!!!」

叫んでも止まらない、何時の間にか出来てた人垣を押しのけ、元来た港街の方へと向かう。
俺も人をかき分け後を追った。
突き飛ばした数人から文句を言われたけど、構わずに先を急いだ。


橋を渡る。
三角形のクルクル色が変ってくクリスマスツリーを横切る。
何とか号って言う走らない帆船も横切ってく。

普通に走れば俺の方が速い、すぐに追いついてたはずだ。
けれど夜になるにつれ、通りは人で混み、進むたびにぶつかるから、どんどん距離が離されてった。


気がつけばナミの姿を見失い、俺は妙に静かな坂道の前に立っていた。
道の両わきに、金色の並木と外灯が続いてる。
子供のころ読んだ絵本に出て来る金の林を思い出した。
不気味なほど誰も居なかったから、ひょっとして知らぬ間にパークを出ちまったのかとあせった。

――と、その時、2つの影が動いてるのに気づいた。

男と女が並んで坂を上ってる。
暗かったけど、どちらも後姿に見覚えが有った。

男はゾロで、女はナミだ。


「ゾロ…!!ナミ!!!」


血がふっとうした。
疑問に思うより先に、足が坂を駆け上ってた。

「ゾロ!!ナミを連れてくな!!!
 ナミを連れてかないでくれ!!!
 そいつは絶対に渡せねェんだ!!!
 頼む!!…頼む!!――俺からナミを奪おうとするなァァァ…!!!!」

大声でどんなに呼びかけても、2人とも足を止めなかった。
振り向こうともしなかった。
聞えてすらいない様子で、肩を組み笑い合っている。
走ってるのに、歩いてる2人の足に、なぜか追いつけなかった。

坂を上がり切った所で、門が現れた。
2人がくぐってく、後から俺も飛びこんだ。


辺りが明るくなったように感じられた。
黄金色に光り輝く宮殿が正面に建っている。
自分は本当におとぎ話の世界に迷いこんだのかと思った。

そうさっかくするくらい、目の前の光景は現実じゃないみたいだった。
暗い森と空をバックに、堂々と建ってる黄金色の宮殿。
俺が立ってるそこは広々とした庭で、星くずを一面にこぼしたみたく、キラキラ輝いていた。








…写真はハウステンボスの冬季名物「光の宮殿」…の前庭。
「星屑の海」と表現したくなる様な素晴しい光景です。
しかし建物抜けて後庭に入ると、更なる美しい眺めが広がっているのです。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ハウステンボスでルフィと握手!その11

2010年08月27日 20時08分13秒 | ハウステンボス夏の旅行記
久し振りに前回の続きで、そろそろ終りが近いです。
夏の間に夏レポを終わらせられそうで嬉しい。
今迄は季節変ってから終了してたんで。(汗)



新装開店ミュージアムスタッドを見学後、マリン雑貨屋フィギュアヘッドに寄りました。
此処もホラーなエリアに感化され、ホラーグッズを置く店に変身してないか、そこはかと危惧してなくもなかったのですが(笑)、以前通りの怪しげな雑貨屋のままで一安心しました。
元から店の雰囲気怪しかったし、扱っても似合いそうではあるけど…店名「フライング・ダッチマン」なんて風に変えて。
というのは悪い冗談ですが、現状のままでも十分怪しく(失礼)魅力的な店なので、そこは変らないで欲しいというのが本音です。

「床から天井まで商品がひしめいてて凄いですね~!」
「これでも以前より減らしたんですよ。以前は鉛筆削りだけでも10種置いてましたが、今は5種だけしか置いてません」

↑は私が立ち寄った時耳にした、客と店員との会話。
大阪の商店よろしく、道にまで商品食み出てますからね。
けど言われてみれば、以前はもっと凄い品揃えだったな。


店を出て、ホテル・アムステルダム前のバス停まで歩いて来たら、丁度バスが到着したんで乗り込み、今度はスパーケンブルグに向いました。
毎度変り映えせず申し訳無いが(汗)、今回も出国前のお茶は、ホテル・ヨーロッパ内のラウンジで頂いたのです。
居心地が良く、マリンターミナルの側という条件で選ぶと、今は此処位しか思い付かない…。
ロビーにはホテル・ヨーロッパの特徴の1つである大花瓶が無く(↑)、透明の筒を用いて向日葵と鬼灯等を活けるアレンジに変ってました。



↑これはこれで涼しげで、斬新に感じられる。



↑しかしそれ以上に斬新っつうか、度肝を抜かれたのが、ナイトラウンジの「シェヘラザード」が、ロビーにまで侵出してた事。



↑それこそまるでフィギュアヘッドの如く、豪奢なソファ&テーブルが店の国境から食み出てる。



↑これって夏限定「ビール飲み放題フェア」の為ですか?



↑てかこのソファってホテル・デンハーグに在った物だよねぇ?
だとして店たらい回しにされてるのね。(笑)
座り心地の良いソファだったから…。(懐)



↑館内に花を添える向日葵、夏らしくて良いですなv

で、お茶を飲もうとロビー後ろの喫茶スペース、「アンカーズラウンジ」に向おうとした所、シェヘラザードの店員さんから呼び止められまして。
「本日は団体のお客様用にあちらは貸切、喫茶営業はこちらでやっております」との事。
そんな訳で珍しくもシェヘラでお茶を飲んで参りました。
こちらの方がソファ席な分、より寛げて嬉しかったりv
しかしあくまで普段の喫茶ラウンジはアンカーズ、シェヘラは夕方からのバーラウンジで御座います。



↑シェヘラの店内にも向日葵が…この飾り付け、良く覚えといて下さい。



↑案内されたテーブル上には鬼灯がグラスの中に1つ。
メニューを絵になる様に置く所まで、プロフェッショナルで素晴らしい。



↑窓の向うに建つのは場内ホテル客用の総合ショップ「シーブリーズ」。
毎週土日月曜の7:30~9:00には朝市を開催してます。
焼き立てのパンとか販売されますよ。



↑選んだ紅茶はダージリン、アンカーズの優雅な花柄ポットでの提供。
ミルクは温めてあり、砂糖は白い小石の様。



↑暑かったんでアイス&シャーベットを注文した。
アイスはバニラカスタード、シャーベットは木苺の味でした。
どちらも滑らかな舌触りで美味しかったv
盛り付け方も綺麗で感動!

お茶を飲んでる所へ1組の男女が現れ、何か激しく言い争いまして…大声出してる訳じゃないんすが、ピリピリとした緊張感を発してました。



↑一体この方々は何者だろう~と謎に思ってたら、花を新たに活け出しまして、ああフラワーアレンジしに来られた方々だったのかと。



↑そういやこの日は金曜、ホテルの花を換える日に当たってたのです。
加えて明日から夏イベント開催って事で、店の花を換えた後、お2人はロビーの花も換えに行かれました。
てか来た時とアレンジ全然違う、更にゴージャスになってる。
鬼灯が入ったクリアで細長い花瓶(?)は、見てたら接着テープを底に敷いて、テーブルに固定してました。
そうしなきゃ倒れて危険だもんな~。
プロの技を鑑賞出来た偶然に感謝。
シェヘラザードとアンカーズラウンジについては、まったりさんのブログで詳しく紹介されてます。

とまぁ店の人に断って花の写真を撮ってる間に、例の如くアイスが溶けちゃってた訳ですが。(笑)

午後3時~のチェックイン受付に合せて、ロビーではヴァイオリン&ピアノによる演奏が始まりました。
団体客が到着し、急に賑やかになる館内。
コンサートはクラシック曲をメインに20分間行われてました。
シェヘラを出てアンカーズを見に行ったら、店員さんが仰った通り、団体客で席埋まってました。



↑出国間際に港街を散歩、デ・リーフデ号は相変わらず凛とした立ち姿。



↑雨には当たらなかったけど、今回は最後まで空が荒れていた。



↑デ・ラウター桟橋で激しく流れてく雲を見てると、帰りの飛行機に不安が募る…。



↑幸い高速船は欠航せず、予約した通り17時発のに乗って、長崎空港に帰着。
着いた時も未だ日は明るく、夏だなぁと感じたです。



↑空港では前回リベンジで、カステラ椅子を発見。
いや東京から到着時、既に発見してはいたのよ。
座ってる人が居たから、写真撮れなかっただけで。
何だ~ちゃんぽんの後ろに在ったのね~、気付かなかった自分、とんだ阿呆です。(汗)
教えてくれたありすさん有難う~!



↑カステラといえば、生カステラが全国的にブームになってますね。
キャラメルだけでなく、カステラですら生タイプを求められる昨今ですか。
元のままでも十分美味いと思うが。
てぇか生感覚のカステラなぞ真のカステラではない。
どっちかっつうとスフレだろ、それ?
とろけるプリンも真のプリンではない。
どっちかっつうとクレーム・ブリュレだろ、それ?
そのままの彼らで充分私は魅力的だと思う。
他「龍馬伝」を放送してる事から、空港内には番組で使用された伝馬船が展示されてたです。

搭乗を待ってる間、TVでハウステンボスのニュースが流れた。
パークの側に英語村を造る事を検討中だそうで。
色々試そうとする姿勢は良い事だと思う。
話題作りをしてTVで流して貰えば、宣伝に繋がるんで。
勿論実際に造る前には、慎重に検討して頂きたいが。

帰りの飛行機は35分遅れで離陸、空が荒れてた為に、往きの飛行機以上に揺れた。
梅雨時に行くのはやっぱり控えようと思ったです。(汗)





…後1回で終了~!
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ハウステンボスでルフィと握手!その10

2010年08月22日 20時46分03秒 | ハウステンボス夏の旅行記
前回の続きで、今回紹介するエリアがホラーっぽい事を鑑み、敢えて写真を暗めにしております。
実物はそんなおどろおどろしくもない…てゆーか夜間なぞ、今パークで1番明るい。(笑)
そんな日本一(?)根明なスリラーワールドに貴方を御招待~♪



昼食を食べ終わり、今度こそホテルを出て、この日プレオープンしたという、スリラーファンタジーミュージアムを観に行きました。
記事上の写真はエリアの壁に高々と掲げられた看板。(↑)
恐い中にもひょうきんさを持ったエリアである事が判るイラストですね。

スリラーファンタジーミュージアムのオープン日は7/17。
その前日はファミリエ年間パス会員のみ体感出来るプレオープン日。
んで私が到着した7/15迄は、外からエリアが見えないよう、板で囲ってあったのです。



↑囲う板の所々に、こんな覗き穴が開けてあったのが、有り勝ちとはいえ楽しい演出でした。



↑覗いたそこには、ゾンビかはたまた殺人鬼の、怖ろしげな顔。
オープン前だけ体感出来るアトラクションと言えなくもなかったかと。(笑)



↑そして7/16のプレオープン日、遂に地獄の門が開きませり!



↑標識もしっかり新しい街名にチェンジ…字体が浮いて感じられるけど。(笑)
パーク内も大分様変わりした事だし、看板とか標識とか、その内纏めてリニューアルした方が良い気がする。
店が移動しても未だに看板元のままな場所、結構在るし。

さて新しくなった街区、どんな風に変ったか?
比較対象有った方が、変化が判り易いと思うんで、下げてた昔の紹介記事を上げて、説明させて頂く。



↑元アニメワールドの在った場所には「スプーキーホール」…ぶっちゃけて言えば鬼太郎ランドが入りました。
流石フジ局プロデュース(笑)、しかしオリジナルアニメはでっかい博打なんで、それだったら既成の普遍的人気を持つアニメを採り上げた方が、無難なんじゃないかと自分も考える。
1からアニメを制作するのは、例えそれが数分の短編でも、えっらい手間と費用がかかるのよ。(汗)
そして最も問題なのが、完成後じゃなきゃ儲かるか否かが判らんって事で…正に博打。(汗)



↑その横には鬼太郎グッズを売る土産店「鬼太郎堂」。
オープニングセレモニーに合せ、ルフィ同様、店頭に鬼太郎が駆け付けてました。



↑建物に挟まれた路地を抜けてナッソー広場へ。
プレオープンという事で、各館の前には関係者やスタッフが、多数集まっていました。



↑この写真左側の建物が鬼太郎ランド、そして右側の建物は元シーボルト・出島蘭館だった、「フォーチュン・チェンバー」。
人気の占い師が運勢を占ってくれるという、占い館に変身です。
入館は無料、占いは5分で500円だそうな。



↑さり気無く館の中を覗いたら、未だシーボルト先生が中に居られた。(笑)
他の館もこんな感じに、ベースは変化してないのかもと想像すると、何故かホッと安心してしまったり…ハウステンボスだなぁ。(笑)
自分自身も趣味でタロット占いやってるし、女性の大半は占い好きだから、流行れば良いなと願う。
ちなみにニュースタッドの占い小屋「ニモニック」はコンピューター星占いです。
こちらももちっと料金下げれば、もっと人気を呼ぶ気がしなくもない。
女性の大半は占い好きでも、財布の紐はきついから。



↑元オルゴールの博物館オルゴール・ファンタジアだった館には、「メロディ・イン・ザ・ダーク~オルヘルハウス~」がオープン。
2人のオルゴール職人が幽霊になって100年の熾烈な戦いを繰広げるという設定が敷かれたアトラクションで、何だか何処ぞの宗教戦争を想起するじゃないですか。(笑)
オルゴールファンタジアだった頃から普通に人気有って、非常に魅力的なミュージアムだったもんで、変身は残念に思わなくもないけど、パンフに載ってた写真を見ると、やはりベースはあんま変ってないのでしょうか?
そして軽くショックだったのが像が取っ払われた事。
いやひょっとしたら中に隠してあるのかもしれんけど。(笑)
「実は深夜零時になると動き出すんです~」といった都市伝説(?)でも流しといて、そのまま置いときゃ良かったのに~。
さよなら、オランダ独立戦争の父、ナッソー伯よ…願わくば化けて出て来て。(おいおい)



↑残念ながら年間パス会員じゃないもんで、出入り口の前で指咥えてウロチョロしてたら、中から悲鳴が聞えて来た。
後でコメント下さったありすさんによると、決して恐くはないらしい。
が、ENDが1つじゃないとかで、選びようによっては、ビックリドッキリするのかもしれない。



↑トイレだった(今も?)壁もこんな具合に、敢えて荒んだ雰囲気醸してました。



↑元鐘の博物館だったカロヨン・シンフォニカは、「ゴーストウエディング~カロヨン・ミュージアム~」に変身。
恐怖と爆笑が交互に襲う、カロヨン演奏者の幽霊の1発芸ってどんなよ!?(笑)
これがパンフで読んで最も謎に思ったアミューズメント、イメージ図見ても大分変ってる様だし。
オルゴール館前の銅像みたいに、外の鐘撞き人形が取っ払われなかったのが、個人的に嬉しかった。
元より怪しい人形(と言ったら失礼だが…)が多く展示してあった館なんで、ホラータッチにするのは難しくなかったんではないかと想像。(笑)
写真右の隅っこ、目の良い人なら判るかもしれない、鬼太郎が写ってます。



↑元バレエ・ショー館だったクリスタルドリームは、マイケル・ジャクソンの遺品展示や未公開映像を公開する、「MJ・WORLD」に変身しました。
遂にアミューズメント設立まで及んだマイケルの力恐るべし。(笑)
あのディズニーも期間限定でキャプテンEO復活させたしね。
ちなみにMJ・WORLDの隣――柿右衛門ギャラリーの跡地ですね――にはフジテレビショップがオープン、サザエさん等のフジ番組グッズを販売してます。
でもって柿右衛門ギャラリーは、ビネンスタッドのパサージュ内に引越し。
店舗のカラーを考えると合ってる気がする。

どの建物も蔦絡ませ、如何にもゴシックホラー。
夜20時~21時半の毎時00分・30分には、光と音楽のイルミネーションが開催され、毎夜の花火を止めた今、夜はこの狭いエリア内お客がひしめき合う事と思われ。(開催時間は時期により変動、今は19時半~行ってるそうな)
スリラーファンタジーミュージアムについての詳しい情報は特設サイトにて。



↑カロヨン館の隣、元ストリートオルガン工房ピーレメント・ボウの跡地には、ホラーテイストのファーストフード店「GMAレストラン」が入りました。
黒いパンに赤いカクテルと、特徴有るメニューになってます。
毎度ながら詳しくは、まったりさんのブログを御覧下さい。
スリラーファンタジーミュージアムで開催中の、華麗なナイトショーの写真も紹介されてますよ~。

「スリラーファンタジーミュージアム」って長い呼び名だからね~。
まったりさんが呼んでるように、「ホラータウン」のが簡単な気がする。
或いはマイケルを意識して「スリラータウン」って呼び方も有。
ベースは変ってない訳だから、以前同様「ミュージアムスタッド」で良い気もするし。
但し「ゴーストタウン」とだけは、縁起悪いから呼ばない方が吉。(笑)



↑ミュージアムスタッドを工事してた間、暫く封鎖されていたヴィンセント・ファン・ゴッホ橋を渡れるようになったのが、オープン以上に嬉しい。
此処は個人的にパーク内でもベスト10に入る風光明媚なスポットだと思うのだ。



↑橋の上から片側を向けば、海が広がって観えるし。



↑逆側を向けば静かな街並を見渡せる。
視界が開けていて、照明が邪魔にならない為に、此処からは星も良く観えるのです♪
ちなみにゴッホ橋横に並んで架かるのはカロヨン橋で御座います。
どちらも跳ね橋で、船が通る時は持ち上がる。
そういえば期間限定だけど、カナルカフェが復活してますな。
(→http://www.huistenbosch.co.jp/enjoy/topics/vehicle/canalme.html)
テイクアウトのドリンク持込にしたのは、気軽に乗船して貰う為にも良いんじゃないかと。
人気の有った水門巡りというのが嬉しい♪
期間限定と言わず、そのまま通常運航にして貰いたい…せめて土日休日だけでも。
なんだかどんどん昔の人気者が復活してる様で、とても嬉しい最近のハウステンボス♪







…前もって予告、てゆーか宣言。(汗)
今度の土日に「君と一緒に」の続きを上げる予定。
自分を奮い立たせんと何時までも終りそうにないんで宣言しとく。(汗)
コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ハウステンボスでルフィと握手!その9

2010年08月21日 20時03分59秒 | ハウステンボス夏の旅行記
前回の続きで今回もタイトルに偽り有の内容、先に告っておくと2日目はワンピ関連のイベント何も体験してなかったり。(汗)
お詫びって訳でもないですが、ハウステンボススタッフのブログの、ワンピイベントレポを御紹介。
(→http://www.huistenbosch.co.jp/event/blog/staff/?itemid=932&catid=6)
何故かゾロ視点の写真…多分書いた方はゾロが好きなのだろう。(笑)
チョッパーマンのビッグバルーンが場内を闊歩してて、人気を博しているらしい。
此処のシリーズ名も「ルフィと握手!」ではなく、「チョッパーマンと握手!」にするべきだったか?
実際ルフィが来たの、オープニングセレモニーぐらいみたいだし。
そういや今ミニストップでワンピデザート売出し中ですね~。
といった所で此処から漸く旅レポの続きで御座います。





↑8時の鐘を合図にホテルに戻って、レストラン「ア・クールヴェール」で、朝食ブッフェを頂きました。
案内された席は、昼間ア・クールヴェール・カフェとして営業している奥のスペース。



↑会場には夏らしく、向日葵が沢山飾ってありました♪



↑種類豊富なドリンク類の中で、自分が選んだのは長崎蜜柑ジュース。
美味しいんですよ、長崎の蜜柑はマジで最高に美味しいんですよ!
氷を用意してあったのが、暑い夏には嬉しい。



↑数種有る内から選んだパンは、デニッシュ・ミラベル(前)と、ヴィエノワ・オ・ショコラ(後)。
デニッシュ・ミラベルはメチャクチャ甘かった、ミラベル…小粒の杏と聞いてたから、もっと酸っぱいだろうと思ったけど、予想に反して甘かったです、いや美味しかったけど。
ヴィエノア・ショコラはホワイトチョコを焼き込んだパンで、やっぱり甘かったんだけどミラベル程じゃなかった。
しかしハウステンボスで出すパンはどれも美味しいですv
ホテルは勿論、ホテル外の物まで美味い。
加えて食べ応えが有る様に感じられる、カフェデリ・プリュのチーズパン、フロマージュっつったか?それなんか手で持つとどっしり重たくて、1食分の満足を感じられましたもん。



↑具がたっぷり入った野菜スープ。



↑サラダ数種にスクランブルエッグ、4種の(豆)トマト煮込み、フライドポテト、焼きソーセージ。
ソーセージは茹でタイプも有。
ヨーグルトとグレープフルーツも食べたんだけど、写真撮り忘れた。
で、お決まりの如く、ミルクティーで〆ました。
ちゃんと紅茶用と珈琲用とで、ミルクが分かれてるのが嬉しい。
ア・クールヴェールについてはまったりさんのブログを御参考にされて下さい。

ところで私の席の隣に外国からのツアー客が座ってらっしゃったんすが、床に座り込むわグラスを割るわ大声で喋って席を移動するわ飾ってあったミッフィーの縫ぐるみを子供が取るわで、非常にマナーが悪かった。
店員は笑顔を崩さずとも、早くお帰り頂けるよう、他客と比較して食器をちゃっちゃっと片付けに来るんですが、怯む事無く9時近くまで居続けたという。
戻る際もラップで食べ物を包み、紙ナプキン等もごっそり持って帰ってた。
正にやりたい放題、徹底してていっそ笑ってしまったです。
何処の国にも迷惑な人は居るけど、外国客だと言葉が通じ難い分、大変さが倍増するなと。

9時近い頃には殆どの客が引き上げ、レストラン内はガランガラン。
静かになった店内にまで届く蝉の声、曇っていた空は晴れ間が見える位に回復してました。

私も自転車を返却しに、席を立ってアクティビティセンターへ。
その前にマリンターミナルに寄って、帰りの高速船を予約。
何時もは旅行前に取るんだけど、荒れた天気が続いてると聞いてたから、直前まで予約せずに様子を見る事にしたんすよ。
9時の鐘が鳴るのと同時にターミナルがオープン、受付のおじさんに「本日の船は空いてるか」を尋ねたら、「ガラガラですよ~!」と笑って答えられた。
運賃も下がった事だし、客が増えると良いっすね。



↑その後アクティビティセンターに自転車を返却、開店時間は9時半とHPには記載されてるけど、9時には既に開いていた(と事前に聞いてたから返却しに来た訳ですが)。
昨日約束した通りポイントを付けて貰い、今度は徒歩で場内を散歩。



↑時に元大航海体験館の所にペダルボート乗場の表示がされてたけど、此処が乗場なんですか??

午前9時迄はフリーゾーンから有料ゾーンにノーパスで行ける、ので場内宿泊者はパレス前庭も含めてパーク内を自由に散策出来る。
しかし午前9時を過ぎたら、サウスゲートで入場チケット見せないと、有料ゾーンへは入れない。
という訳で行きはスイスイだったけど、帰りは入場チケットを見せて、アムステルダムが在る有料ゾーンへ戻ったのです。
もっとも場内宿泊者用自転車乗ってた時は、昼間でも検められずに通過OKだったっすが。
そのくらいまだ緩い取締り状態って事で。



↑ただ有料・無料でスペース分けられた事で、間に在るスワン橋が封鎖されちゃったのは残念。



↑もう橋の上に立ってヨットマリーナ眺められないのね~。



↑ホテルへは緑が続く海沿いの道を通って帰りました。
つうか通り横の建物が、そのホテル・アムステルダムなんだけど。
1階こちら側の部屋に宿泊してたら、窓から入りたく思うだろうなぁ。(窓全開出来ないようなってるから入れないけど)



↑ハイビスカス(?)等、所々に季節の花が咲く。
緑の間から望む港街スパーケンブルグ、隣はヨットマリーナ。



↑窓に映った夏の空。



↑もう1本隣り合って道が続いてまして、こちらを通れば更に身近に海を感じられます。



↑道の終点(起点)に建ってるのはウォーターゲート「スネーク」。



↑中は絶好の見晴所になってます。
夜は照明が点って益々ロマンチック♪

部屋に戻ってからはチェックアウトの13時(通常は11時迄で、これはファミリエ会員のみ)近くまで寝てました。
1泊2日の旅とは言え、忙しなくホテルを出立するのは勿体無い。
ゆっくり体を休めてから、帰る仕度を整え、ほうじ茶を飲んで帰るのが、自分的チェックアウトの仕方。
そしてフロントで荷物を送り、後ろ髪を引かれつつ、ホテルを出…



↑…ずに昼食は館内の「ア・クールヴェール・カフェ」で頂きました。(笑)
場内では~8/31迄「ミッフィーサマー」を開催。
ビネンスタッドに建つミッフィーグッズの専門店「ナインチェ」ではプレミアム商品を販売。
ニュースタッドにも期間限定でミッフィーワールドがオープン。
そしてこのカフェでは期間中、可愛いミッフィーメニューを楽しむ事が出来るのです。
(ミッフィーサマーについて→http://www.huistenbosch.co.jp/event/miffy_summer/index.html)



↑着いた席は朝食時に食べた場所近く、眺めにデジャブを感じてしまう。
イベント会場の在るアレキサンダー広場の側な為、ステージの歌声が店内まで響いて聞えました。



↑注文したランチセットに付いて来た紅茶。
ミルクは温めてあり、砂糖は角タイプでした。



↑ポットの下の紫陽花コースターが可愛かったv



↑注文したミッフィーのホットサンドは、作るのに15分かかるとの事。
待ってる間、カツがジュワーと焼ける、香ばしい匂いが立ち込めてました。
お待たせしましたと店員が持って来たのは、想像を遥かに超えるボリュームの物。
サラダにスープと、ニンジンが使われてたのが、兎キャラに合ってて良いv
添えられたドレッシングは胡麻風味でメチャ美味しかった♪

んでメインのホットサンドはビッグマックの様な二重構造なってて、耳までピクルスにハムにポテトサラダと具がたっぷり。
中に挟まれたホタテ&海老のカツは熱々、プリプリの海老が形を残して焼いてあるのに感動した。
最大の問題は可愛過ぎてナイフを入れ難い事ですか。
何処から食べるかマジで悩んだです、耳から食べましたけど。
私の他のお客さんも、このランチセットを注文してて、「食べるのが可哀想~」と叫んでおられましたよ。
でも皆さん残さず食べてましたが。(笑)
しかし充分満腹になるボリューム、正直ポテトは要らん気がする、と言いつつ残さず食べたが。(笑)
今回食べた中では1番美味しい料理だと思いました♪

ただ店員のおじさんが非常にドジな人で、居る間中食器を割ったりと、見ていてハラハラしてしまった。
同じく店員のお姉さんが、それを苦笑いつつ諌めてたし。
…あの時のおじさん、今でも元気に勤めてらっしゃるだろうか?ちと心配。

ア・クールヴェール・カフェについては、例の如くまったりさんのブログを御参考にされて下さい。



コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ハウステンボスでルフィと握手!その8

2010年08月18日 21時03分39秒 | ハウステンボス夏の旅行記
暑い、暑い、暑いですよ!
暑いと何も書く気がしない…しかし中途半端が大嫌いな水瓶座(某歌詞より)なんで、頑張って前回の続きです。



2日目の朝は6時に覚醒、さっさと服に着替えて、早朝サイクリングに出掛けました。
ちなみにホテル・アムステルダムは上下分かれたパジャマタイプの寝巻き。
ホテルヨーロッパはズボッと被るタイプで、ひょっとしたらその内アムステルダムもそれに倣うかもしれんけど、2010年7月に私が行った時迄は上下分かれたパジャマでした。

自転車乗って先ず目指したのはアートガーデン。



↑が、その横に新しくオープンした運河釣堀が有った為、少し寄り道してった。



↑海水を引き入れてるハウステンボスの運河には、海水魚がウジャウジャ生息してる。
雨の日なんか水面近くを群れ成して泳いでて壮観。
まだオープン前だった為釣り人は居らず、しかし早朝こそ釣りには最適なんだよなぁ。
場内宿泊者に限り、朝釣りを許してはどうだろう?せめて夏休みだけでも。
マジで雨降る日なんか大漁に釣れそうな気がする。
(運河釣堀についてはこちらを→http://www.huistenbosch.co.jp/event/summer2010/water/#fear)

続いて記事上の写真のアートガーデンを観に行きました。(↑)
残念ながら薔薇は草臥れ、最盛期と比較し、寂しい庭園だったけど。



↑アートガーデンの見頃は春~初夏と秋。
以前秋に撮った写真をこの記事この記事に載せてるんで、宜しければ御覧下さい。
初夏に撮った写真も併せてどうぞ。
ガーデン内には宮廷画家ルドゥーテが描いたオールドローズを蒐集する「ルドゥーテの薔薇のフォリー」なる一角も在り。

ハウステンボスのシンボルフラワーと言えばチューリップで、毎年3月にはそれ目当てに旅行者が大勢詰め掛ける。
パークと同名のチューリップもお披露目される事だし。
しかし近年は薔薇の運河が出来た事も有り、5月も人気シーズンになって来た気がする。
6月の紫陽花も綺麗、10月も秋の花が百花繚乱で見事。
何時行っても花が綺麗なパークではありますが、真夏と冬は挙げた季節に較べて、ちと寂しいかもしれない。
その分冬はイルミネーションが綺麗で、今時季もニュースタッドのバスチオン広場に、向日葵が咲き乱れてるらしいっすが。
(→http://www.huistenbosch.co.jp/event/blog/staff/?itemid=951&catid=6)
アートガーデンのみに絞るなら、やはり見頃は3月~5月と10月かなと。



↑ガーデン内を優雅に舞っていた黒アゲハ(ナガサキアゲハ?)。
トンボも群れを成して飛んでたし、蝉はミンミン鳴いてたし、夏のハウステンボスは昆虫王国。
生き物好きの子供達の為に、夏休みはこんな企画もやってます。
(→http://www.huistenbosch.co.jp/event/activity/summer3.html#ac03)
冬ばっか来てる人間には新鮮な光景に思えたですよ。



↑百合も辛うじて残ってました。



↑ピンクと白の斑模様が可憐です。

アートガーデンを暫く散策した後、今度はニュースタッドを廻りました。



↑排熱を利用して栽培したミニ胡蝶ランを販売する店「プチ・パピヨン」。
以前はホテル・ヨーロッパ前に在ったのですが、お引越しして来たようです。
開店前だった為、中に入って観られませんでしたが、その名の通り艶やかに蝶が舞ってる如く。



↑マウリッツ広場でも水の王国オープン。
プールに浮かぶウォーターロールの中に入って遊べるらしい。
(→http://www.huistenbosch.co.jp/event/summer2010/water/#water)



↑なんかお洒落な緑のオブジェ向うには懐かしいナッシュマルクトの姿が。
実は最近まで暫く休業してたんすが…「ひょっとして再オープンか?」という、期待込みの予感が見た瞬間に走りまして。
嬉しい事に当りました。(→http://www.huistenbosch.co.jp/gourmet/topics/eat/restaurant.html)
電車好きの心を擽る外観、機動力も有るし、広いパークには打ってつけの屋台だと思う。
夏休み過ぎても営業してるように、皆さん是非買いに行って下さい。
ワッフル屋等、新しい店が続々オープン予定だとの事、活気付いてて良い傾向に思えます♪



↑ニュースタッド~今度はフォレストパークへ…此処で少なからずショックを受けてしまった。
見ての通り以前と較べてサッパリしてしまっている。
例えるなら散髪後の頭の様に。
フォレストガーデンがフォレストパークに戻ってしまった…。(涙)
以前の姿に戻っただけとも言えるけど、折角丹精込めてあそこまで美しくしたのに勿体無い。



↑花が残ってる場所も有ったけど…これって花の見頃と外れてるからって理由でサッパリしてんじゃないよね?
比較対照として、以前同じ頃に撮った写真を用意してみた。



↑ローランシェフが去り、フリーゾーン化した事で、避けられない運命だったかもしれんけど、ボタニカルリゾートへの道は魅力的に思えた。
ハウステンボスに相応しい計画だったと思う。
願わくば継続して頂きたいです。



↑フォレストヴィラ宿泊者にとっての朝食会場「ウェルネスセンター」。
今夏7/17~8/31迄ランチタイムも営業、特に週末はスイーツ&サンドウィッチをメインにランチブッフェを提供してるのだとか。
詳しくはまったりさんのブログを御覧下さい。
以前書いた自分の記事も宜しければ。



↑このウェルネスセンター付近だけ、以前のままに残してありました。



↑レストランから眺めた時、綺麗な景色が広がって見えるようにとの配慮かも。



↑嬉しい事にローランシェフが料理に使う為、丹精込めて育ててた「シェフズガーデン」も残ってました。



↑ひょっとしたら自分の勘違いで、偶々花の少ない時季に当っただけかも…そうであって欲しい。



↑かつての緑のエリアのままでも十分綺麗だけど、折角場内一の素晴らしい庭園を実現させたのだから、なるたけそのままに保存してって言うのは客の我侭かな、やっぱ。
庭園幾つも管理するのは費用も懸かるだろうし。(汗)



↑7/1~8/31迄ウェルネスセンター内ではプールも営業中、10:00~18:00(17:00最終入館)迄、大人2,000円、4歳~小学生迄1,000円で、温室風プールを楽しめます。
(→http://www.huistenbosch.co.jp/event/summer2010/water/#pool)
着替え用のロッカールームからして広々贅沢な造りになってる、あれは1度は観ておかなきゃ損ですよ。(笑)



↑秋にガーデニングワールドカップを開催するとかで、どうもパレス周辺区域を会場に設定してるらしい。
その為にこの辺を整地してる可能性も有るだろうか?
何れにせよフォレストガーデン、カンバック!
そして観に行きたいぞ、ガーデニングワールドカップ!



↑気付けば早8時、ホテルへ戻る前に、海辺の道を走りに。
此処のベンチも退かされてて寂しかった…パレスへの道も封鎖した事だしね…けど海を眺めるベストスポットなのだから、置いといて欲しいです。



↑デ・ラウター桟橋と大村湾、天気は今一でも、ハウステンボスに来た事を実感出来る、素敵な眺め。
海って良いなぁv(とテレ東系番組「和風総本家」ナレーションの様に)



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

桜トンネルシリーズ(目次)

2010年08月17日 21時08分11秒 | 桜トンネル(ワンピ長編)
このシリーズはワンピースのルフィ・ゾロ・ナミが、現代日本(?)の高校生で幼馴染関係という設定の下、書いてます。
当初はハウステンボスに旅行させる事で、旅ガイド的な物を狙ったのですが、現在はハウステンボスから離れ、キャラ設定のみ引継ぎ続いちゃってます。(汗)
3人の友達以上恋人未満な青春物語…こう表現するとあ○ち充漫画の様ですが(汗)、そんなノリで読んで下さればしっくり行くかと思われます。(身も蓋もない)



・夏陽炎…ルフィ・ナミ・ゾロ、高校1年生の夏、陽炎向うの世界を見る。

(1) (2) (3) (4)

・女の顔…ルフィ・ナミ・ゾロ、高校2年生の夏、紫陽花の女に出遭う。

(1) (2) (3) (4)

・何度も廻り合う…ルフィ・ナミ・ゾロ、高校3年生の冬、長崎ハウステンボスに旅行する。
書いた人間が05年11/27~2泊3日間、ハウステンボスへ遊びに行った際の思い出を基に書いてる故、現在のパークとは様相が異なる事を御了承下さい。(汗)2005年12月8日~2006年2月25日迄、このブログ上で連載。

(1)出発 (2)空港 (3)到着 (4)マフィン (5)ビネンスタッド (6)ランガダイク (7)クルーザー

(8)アフタヌーンティー (9)チェックイン (10)フォレストヴィラ (11)夕食 (12)光の宮殿 (13)花火 (14)夜の散歩

(15)光の教会 (16)椅子 (17)朝陽 (18)迷路 (19)美術館 (20)ランチバイキング (21)アミューズメント

(22)オルゴール (23)水門 (24)光の運河 (25)雷雨 (26)雨の中 (27)光の風車 (28)

(29)朝食 (30)自転車 (31)ワッセナー (32)チョコレート (33)カルーセル (34)船長帽 (35)チェックアウト

(36)ソウル (37)展望台 (38)観光丸 (39)マリンターミナル (40)船出


・桜トンネル…ルフィ・ナミ・ゾロ、高校卒業後、桜の下で再会する。

(1)
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

女の顔 その4

2010年08月16日 20時00分42秒 | 桜トンネル(ワンピ長編)






蓋を間にし、腰を屈めて、ルフィと見詰め合う。
電車が公園の横をガタンゴトンと過ぎてった。

「……もう後には退けねェよ」

ルフィの顔は強張っていて、黒い瞳の奥に怯えが見える。
こいつも恐いんだなと思うと、緊張が少し解れて笑顔になれた。

「そうだな…ここで逃げたら、ゾロ、恨まれて一生とりつかれちまうもんな!」

にししっ♪と意地悪く笑いやがる。
出来る事なら、こいつに取り憑かせたい。

だが俺の側に立って居る。
振り向いても背後には紫陽花が咲いてるだけだが、立って居る気配をひしひしと感じた。
俺に見付けて欲しくて、じっと待って居る…


「うし!じゃ、1・2の3で、同時に持上げるぞ!」
「おう!!!」

一旦立ち上がり、拳をパンと叩いて気合を入れてから、再び腰を屈めて取っ手を握る。
対面するルフィも、大声で気合を入れてから、取っ手を握った。

「……そういや水死体ってパンパンに太ってるんだってな」
「…そう聞くけどな。生前と見分けが付かない変りようだって」
「…俺、水死体なんて1度も見た事無ェんだけど…ゾロは有るか?」
「…無ェな…幸い」
「…1週間つかってたら、どんな風になってんだろうな?」
「……おい、覚悟を鈍らす様な事言うんじゃねェ」

互いに目を見る。
唾を同時にゴクンと呑んだ。

「ゾロ……ナミを連れて来なくて正解だったな!」

ルフィが今にも泣き出しそうな顔で笑う。
長い付き合いだが、こんな情けねェ顔は見た事無い。
きっと自分も似た様な情けねェ顔を浮かべてんだろう。
そういう意味でも見せられたもんじゃなかった。

「…そうだな…正解だったぜ!」

ただでさえ他人の不幸に同情する女だ。
惨いものを見せたくねェ。
あいつの泣き顔見るくれェなら、俺達が泣く方がマシに思えた。

「んじゃマジで引っ張り上げっからな…!!1・2の――3…!!」

錆びた金属が悲鳴の様に耳障りな音を立てる。
かなり重い蓋の下から、真っ黒な水を湛えた穴が、ぽっかりと現れた。












――見付けて。


――早く私を見付けて。












暗い水面から見上げる、
絶望に塗れた女の顔を、
俺は一生覚えているだろう。












「冷麺の上には何で缶詰の甘いサクランボが載ってんだろうな?」
「さぁ…辛いスープ飲んだ後の口直し用じゃない?」

正面で冷麺をすするナミが俺の質問に答える。

「だったら別皿にアイスのトッピングとしてのせて、デザート付のセットで提供して欲しいよなァ~」

隣に座るルフィが甘党の見地から新提案するも、畳席で常連のおばちゃん2人組と談笑している店主の耳には届いてないだろう。
TVの中のカップルは、今日も激しく言い争っている。
断片的に届く台詞から推察するに、女は自分が妊娠した事を男に告げ、愛してるなら腹の子の父親になれと迫ってるらしい。
期末帰りに昼飯食ってる高校生が居るってのに、此処の店主と常連のおばちゃん達は、気配りなんてしちゃくれねェ。しかし今だけは勘弁して欲しかった。

「…妊娠してたんだってね…あの人…」

そら見ろ、思い出しちまったじゃねェか。
隣でカレーうどん特盛を平らげた後、別注文のプリンをすくって食ってたルフィも、嫌そうに顔をしかめた。
ちなみに俺が注文したのは今回もメンマ海苔チャーシューだけのラーメン、蕎麦屋な筈のこの店は何故か中華料理が半分を占めていた。
こちらの歓迎しない空気を読まず、ナミが事件の話題を口にする。

「雑誌に載ってたんだけどね…男は水に沈める時、顔が見えるのが恐くて下向かせたんだって。
 ところがあんた達は見て知ってるだろうけど…蓋を開けた時、何故か首が上を向いてたんだって?
 だから沈められた時はまだ生きてて…意識を取り戻した女性が、必死で外に向い助けてって叫んでたからじゃないかって言う人も居るけど……余計哀れだわ」



予想通り、死体を発見した俺達を、警察は犯人だと疑った。
未成年という事でか、取調べはドラマで見るほど厳しいもんじゃなかったが、真犯人が現れない場合を考えると、不安で飯も喉を通らなかった。

しかし通らなかった本当の理由は、死体を見たショックからだ。
ルフィですら3日間何も食えず、食っても全部吐いちまったらしい。
俺も1週間物が食えず、夜は夢にうなされた。
今でも時々うなされる。

幸いTVで流れた死体発見のニュースを見て、真犯人はあっさり警察署へ自首しに来た。
公園の近所に住んでた男だったが、女の方は離れた所で暮らしてたらしい。
よく聞く痴情の縺れってヤツで、衝動的に首を絞めて殺っちまったそうだ。

新聞やニュースは公園管理の杜撰さを槍玉にあげ、雑誌やワイドショーは発見前、幽霊の噂が流れていた事から、オカルトとして事件を採り上げた。
普段何をしてんのか不明な自称霊能者達が活気付き、此処ぞとばかりに連日顔を見せては、日頃の信心が大切だと説いた。
俺とルフィの所へも事件について訊きにレポーターが押し寄せたが、その度にナミが抜群の演技力ではぐらかしてくれたお陰で、最近は漸く落ち着いて来ている。
新たに悲惨な事件が起きて、マスコミや世間の目が、一斉にそっちを向いたお陰も有る。
噂が次第に沈静化する中、ナミは誕生日を迎えて、1つ年を取った。



「仮にも恋人だったってェのに…子供まで作る仲だったってェのに…よく殺せたものよ!
 好きだった男に首を絞められた瞬間、あの人はきっと信じられない気持ちで居たと思う。
 化けて出る力が有るなら、男の家まで押しかけて、取り殺せば良かったのに!
 幽霊って魂だけなんでしょ?空飛んで壁擦り抜けたり出来なかったのかなァ?」
「地縛霊ってヤツじゃねェの?死んだ土地に縛られて、移動する事が出来ねェ種類」
「え?『じばく霊』ってそーゆー霊だったのか?俺、恨んでるヤツのトコ行って、ドカーン!!って自爆する霊だって考えてた!」
「そういうベタなボケかます奴、初めてお目にかかったぜ」
「…あんたらもさァ、彼女出来たら、誠実に付き合いなさいよ」

ふとナミが箸を置いて、俺とルフィを真剣な顔で見詰めた。

「彼女の信頼を裏切る様な真似しないで。
 …まァ、あんた達がそんな奴じゃない事は重々承知してるけど。
 それでも若さから羽目を外して、彼女のお腹に子が宿った場合は――」
「誰の子か聞く!」
「DNA鑑定を受けさせる」
「違うでしょ!!真面目に答えろ馬鹿者めらっ!!」

暑苦しい店内だってのにヒートアップしたナミは、テーブルから身を乗り出して叫ぶ。
その顔をじっと見詰めつつ、俺はおもむろに口を開いた。

「…てめェこそ変な男に引っかかんじゃねェぞ」

「は!?」

ナミの目が点に変る。
テーブルを叩いてた手をそのままに固まっちまった。

「遊びで付き合ったりするな。
 選ぶなら、お前の事を本気で思ってる奴にしろ。
 お前が辛い時、代わって身に受けるくれェの気概を持てる奴じゃなきゃ駄目だ」


惚れた男に光が見えない底へ突き落とされ、絶望に塗れた女の顔が浮ぶ。

あんな顔にさせやしねェ。
そんな男には絶対渡せない。


「……何を急に…父親みたいな事を…」

説教口調に気を悪くしたのか、ナミが口を尖らす。
不意にルフィが豪快な笑い声を上げた。

「ナミは大丈夫に決まってんじゃねーか、ゾロ!!
 だって俺達が付いてんだから!!」

さも当然とばかりに、俺の目を真直ぐ見て言う。
聞いたナミの顔が、まるでサクランボの様に、赤く染まった。





【了】





…ラブコメ調に始まりながら、途中からサスペンスホラーに変った事で、かなりの人から「騙された!恐い!」との感想を頂いた話。
済みませんねぇ~、騙して。(笑)
しかし怪談としては有り勝ちだし、最初から怖ろしげに書いたら、誰にも読んで貰えないかも…そう危惧しての演出だった訳ですよ。(笑)

後これは偶然ですが、四条さんトコの今年の会場が、インラインフレームによる展示――小さな窓を覗く様に、スクロールしながら文を一行ずつ読んでく形式だったのが、物凄い効果を発揮したのではないかと。
書いた自分が言うのもアレですが、「暗い水面から見上げる…」って一文の前で、手が止まりましたもん。(笑)

何人かの方から、2人に対するナミの態度の違いと、その事で2人が不満に思っていて、互いに嫉妬を感じている点に、注目したとの声を頂きました。
これは原作の空島編で、戦闘を前にルフィがナミに向い、「邪魔だから船戻ってろ!」と言った時、ナミが「うん!」と素直に答えたシーンを意識し、書いた物だったり。
ゾロから同じ台詞を言われてたら、こうも素直な態度を見せなかった気がするんですよ。
事実その後、敵に船ごと連れ去られるシーンで、ゾロに「俺が残るから船を降りろ!」って命令された時は、「あんた1人残ってどうするの!?」って、ナミ反抗してるし。

あの時、言われたゾロとしちゃ、どんな気持ちで居たでしょうね?
言外に「だってルフィは此処には居ないのよ」と聞えてたかも。

もっと想像を広げると、ウソップから同じ台詞を言われたら、ナミは聞きもせず呆れるだけなんじゃないかと。
サンジだったら、そもそも「邪魔」に扱わない。
チョッパー・ロビン・ブルックも「邪魔」って言い方はしない、フランキーは言っても、面倒見の良い兄貴的な、少し引いた表現を使うだろうなと。
ナミに対して真正面から「邪魔」って言い方をし、片や素直に「うん」と聞き入れ、片やあからさまな反抗を見せるのは、ルフィ・ゾロ・ナミ3人の場合だけに絞られるんじゃないか?
そう考えて書いたシーンだった訳ですよ。



・2010年7月はにほへといろ様のナミ誕に投稿した作品。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

女の顔 その3

2010年08月15日 22時30分48秒 | 桜トンネル(ワンピ長編)






「…見付けるのを手伝ってくれるって言ったでしょ…?」


背後で水の滴る音が響いた。
足下の泥濘が、どんどん広がってく。
まるで氷水に浸かってた様な手…掴まれた腕から全身へと、鳥肌が伝播する。


「ゾロ早く…!!何じっと立ってるの!?何時もの馬鹿力で振り切って逃げてよ…!!!」


そうしたくても全く動けねェ。
掴んでる力は大して強くねェのに…俺は産れて初めて金縛りを体験していた。

それでも何とか首を曲げて、背後を窺う。
肩越しに女が、口からゴボゴボと水を吐き出してるのが知れた。
その水が滴り落ちて、足下の地面を泥濘に変えている。
泥濘は女と俺を外界から遮断するバリヤーの様に思えた。

「ゾロォォ…!!!」

ナミが半狂乱になって、俺と女の間に飛び込んだ。

「ゾロから離れろ幽霊!!!その手を放してっ…!!!」

女ともみ合うナミのブラウスが、濡れてくのを背中で感じる。
踏み切りの音が非常ベルみたく、頭の中で喧しく鳴り響いた。


「…幽霊?…誰が?…私が?…酷い。違うわ…」


水を吐き出しながら、女は流暢に言葉を話す。
肩越しに窺った目の玉は、白く濁っていた。


ヤバイ。
ヤバイヤバイヤバイ。
逃げろ。
ナミ逃げろ。
叫びたくても声が出せねェ…!


「見るからに幽霊じゃない!!!よしんば生きてても怪しくて関り合いたくないわ!!!ゾロから離れて!!!言う事聞かなきゃグーパンチかますわよ!!!」

「……ストレートで長く伸ばしてるから、幽霊っぽく見えるのかな?でも彼が好きって言ったから…」
「誰も聞いちゃいないわ!!!取り憑くんなら、その彼氏にでもすればいい!!無関係な私達にちょっかい出さないで!!!」

「……嫌!だってこの人、約束したんだもの…!見付けてくれるって…!」


駄目だ…ナミ。
関るな。
俺を放って早く逃げろ。
畜生、傍に居るのに…
動け…動け…動け…!


「…邪魔だから…出てって――」


ゴボボボボ…と夥しく零れる水の音がした。
「あっ…!!」と一声叫んだナミの体が宙に浮く。


「ナミ…!!!」

目で姿を捉えた瞬間、金縛りが解けた、声も出た。
飛んでく体を必死で抱留めようとしたが、物凄い力で引っ張られ、俺の体まで宙に持ち上がった。

抱き合ったまま、ゆっくりと――に感じられた――滑る様に落下する。

投げ出された衝撃を後頭部にしこたま受け、俺は意識を失った。







…………ガタンゴトンという振動が下から伝わる。

直ぐ側を電車が通り過ぎてくのが解った。


……ゾロ!ゾロ!ゾロ!ゾロ…!!


目を開ける、ナミが泣きそうな顔で、俺を覗き込んでいた。
後ろの空はとっぷり暮れていて、星が光って見える。


「…気が付いた!?ね!頭大丈夫!?」
「……その言い方は止せ。まるで馬鹿になったみてェじゃねェか」
「だって…ゾロ、落ちて頭打ったのよ!痛いでしょ!?血とか出てる!?」
「痛ェこた痛ェけど……」

地面に着いてる後頭部を、手でそっと撫ぜてみる。

「……瘤が出来てら。けど、出血はしてないみたいだぜ」
「良かった…!!」

ナミは心底ホッとしたように、顔をクシャクシャにした。

段々と意識がはっきりして来る。
公園の外へ投げ出された俺達は、道を跳び越し、線路とを仕切る金網の下に落ちたらしい。
道の拡張工事をしている為、金網の下は土を晒している。
それが幸いした。
もし硬いコンクリートの道に落ちてれば、俺は頭を打って死んでたかもしれねェし、金網跳び越して線路に落ちてたら、更に悲惨だったかもしれねェ。

「ナミ…お前は大丈夫なのか?どっか打ってねェか?」

地面の上に仰向けで、寝転んだまま訊く。
目の前のブラウスは何処も濡れていない。

「私は大丈夫…ゾロが…下敷きになってくれたから」

俺の上に跨ったナミは、瞬かせて答えた。

「ありがと…ゾロ…それにゴメンね…ゴメンね…!」

瞳が潤み出す。
ヤベェ泣くと思った時は手遅れだった。
鼻水をズルズル啜る音が耳に届く。
どう宥めたもんか困った。

「…謝るのは後にして退けよ。起っちまう」
「――っの馬鹿すけっ…!!!」

口に出した途端、頬をパァン!!と叩かれた。
真っ赤な顔で2回3回4回と繰り返す。
叩かれる度に飛び散った涙が、俺の頬に雨みたくかかった。

踏切りがカンカン音を打ち鳴らす。
金網越しに、電車がガタゴトと横を過ぎて行った。







明くる土曜、復活したルフィが学校に来た。
小雨そぼ降る帰り道、俺達は昨日の体験を話した。

「ズッリィの!何で俺呼ばなかったんだよ!?」

案の定ルフィは口を尖らせた。

「呼んだわよ!携帯で何度も!ところが全然繋がらなかったの!」

ルフィに傘を差しかけながら、ナミが怒鳴り口調で説明する。
「今日はお昼前から弱い雨が降り出すから、傘は忘れず持った方が良いわよ」とのナミ予報を、朝玄関口で聞いときながら、奴は「弱いんならいいや!」と言って、持って出なかったらしい。
そのせいでナミは学校に居る間中、微妙に機嫌を悪くしていた。
怒らせた当人は全く気にしてなかったが。

今も傘を差して貰いながら、煩わしそうに外へ飛び出す。
それでもナミは追っかけて傘を差してやるが、苦心の甲斐無くルフィの黒い頭も制服も、べっとり湿って行った。

「あ~あ!俺も見たかった、腹さえこわさなきゃなァ!…何食ったのが悪かったんだろ?」
「そりゃ敢えて言うなら全部だろ」
「カレーライス5杯食べた後、アイス食ってスイカ食ってパイン缶食ってコーラ1リットル飲んで、風呂上りにコーヒー牛乳飲めばねェ~」

普通だったら、ただの腹痛で済まないだろう。
けれどルフィは「暑さでカレーがくさってたのかも…」と、他方向を追求し原因を得ようとする。
暫く首を傾げて悩んでいたが、吹っ切ったのか、坂道を1人でどんどん下って行った。
その後をナミが一生懸命追っ駆ける。
仕方なく俺も駆け足で付いて行った。

雨のせいか、坂道を通る車は少ない。
真ん中まで下った所で坂は一旦終わり、道を分断する線路が現れた。
左角には昨日ナミと寄った蕎麦屋が建っていて、その脇には公園へと続く小道が通っている。
ルフィが店の玄関前で足を止めた。

「これから行ったら、俺も会えるかな?」

振り返って、にんまりと笑う。
…言うだろうと思った。

「馬っ鹿止しなさいって!!話したでしょ!?ゾロなんか取り憑かれる寸前だったのよ!!落ちた先が線路だったら、轢死体が2つ並んでたかも…!!」

ナミが血相変えてルフィに掴みかかる。



昨日怪事に見舞われた後、俺とナミはそのまま逃げ帰ろうとして、重大なへまを思い出した。
2人して公園に鞄を置きっ放しだ…明日通学する為に必要とはいえ、取り戻しに行く勇気は出なかった。
それで近くの交番に行き、「変質者が居る」と嘘を吐いて、おまわりに公園まで付いて来て貰い、無事取り戻す事が出来た。
おまわりは俺達が嘘を吐いてる事に気付いてたろうに、特に尋ねず怒りもしなかった。
公園に出る幽霊の噂を知ってたから、かもしれねェ。

帰り道、ナミは「クモ膜下出血の心配が有るから…」と言って、病院に連れてこうとしたが、俺はそれを振り切り逃げた。
今朝登校した時も、しつこく説得されたが、こうして頭が回転してるって事は、大丈夫なんだろう。



「けど、その幽霊、見つけて欲しい物が有って、ゾロに頼んだんだろ?
 じゃ、見付けてやろうぜ!」

そう言うと、ルフィは俺の顔をじっと見た。


――1人じゃ見付けられなくて困ってたの!…どうしても見付けなくちゃいけなくて。


女の声が胸に蘇る。
乗りかかった船だと、腹を括った。

「……約束したしな」

「ちょっ!?ゾロまで…あの恐怖を忘れたの!?後1度でも関ったら、あんた今度こそ取り憑かれるから…!!」
「ナミ…お前は帰れ!」

ルフィから俺に変えて掴みかかって来たナミの腕を振り解く。
けれどナミは引き下がろうとしなかった。

「嫌!!2人が行くなら私も一緒に行く!!仲間でしょ!?何よ急に特別扱いして!!水臭いわ!!」
「駄目だ付いて来んな!お前は万が一俺達が戻って来ない場合の、緊急連絡役としてアパートに待機してろ!」
「ルフィ!!あんたからゾロに言ってやってよォ!!」

俺が断固意見を変える気が無ェのを覚ったナミは、ルフィを照準に定めて縋る。
ニッとルフィが何時もの様に、歯を剥き出して笑った。

「ナミ、帰れ。おまえが居ると邪魔だ」

飄々と身も蓋も無く言ってのけた。
ナミの顔が見る見る真っ赤に変ってく。
怒っている、これは相当怒っている。
だがナミは恐ろしくブータレたまま、坂道を黙って下ってった。





「お前相手だと、あいつは言う事聞くんだな」
「それを言うなら、ナミはおまえ相手だと、つっかかるんだな!」

不平を鳴らした俺に、ルフィは同じく不平で返した。
互いに面白く思ってない事を知り、顔を見合わせて笑う。



ナミが坂を下るのを見届けた後、一拍置いてから俺達も坂を下った。
踏切りを渡り、緩やかに右へカーブする坂道を下った先に、俺達の住むアパートが有る。
俺とルフィは家に戻って昼飯を食い、準備万端整えてから、問題の公園に向った。
もっとも2人共携帯を持ってない為、危機に遭遇してもSOSは飛ばせない。
準備万端とは言い難かったかもしれねェ。
ナミに借りりゃあ良かったかと、公園に向う道の途中で考えなくもなかったが、今更頼めるほど厚い面の皮は持ってなく、結局出たとこ勝負で挑む事にした。



俺とルフィが公園に着く頃、雨は止んでいた。
地面が黒く湿っている。
ぐるりと囲む紫陽花は水滴を載せて光り、雨上がりの虹を思わせた。

幽霊が出没した奥のベンチにルフィを案内してく。
八重桜の木が覆い被さってるせいで、辺りは昼でも不気味に薄暗かった。

「お前、スコップまで持って来やがって…」

軍手を嵌めながら、呆れるように言う。
俺同様に軍手を嵌めたルフィの手には、何処から調達したのか謎な、柄の長いスコップが握られていた。
俺なんて後は精々懐中電灯くれェだぜ。

「だってよ、幽霊が見つけてっつったら……自分の死体の可能性が1番高くね?」

それは俺も先ず考えた。

「…生前大切にしてた落し物って線も有るだろ」
「でもなァ~、ゾロの話聞いたら、必死具合から死体しか思いつかねーんだよなァ~」
「そうまで推理して、よく見付けてやろうなんて考えたな」

「だってかわいそーじゃんか!見つけてほしくて1週間も出て来てたんだろ?
 ゾロだってそう思ったから、ここに来たんだろ?」


――約束したでしょ?


――見付けてくれるって。


「俺…幽霊がゾロ選んだの、解る気がする。
 ゾロ、何だかんだ言っても、女に優しいからな♪」

「……人聞きの悪い事言うな!」

目蓋の裏に女好きの悪友のにやけた顔が浮んだ。
あいつとは違うと自負している。

けれど確かにルフィの言う通り、俺は幽霊に見込まれたらしく、公園に入った時から声が聞えていた。
見込まれた理由は解らねェけど、知らんぷりして一生取り憑かれるのは御免だ。

「ルフィ、スコップで掘る必要は無いらしいぜ」

片方の爪先で、足下に嵌ってるそれを突く。
マンホールの蓋に似た円形金属板の表面には、「防火貯水槽」という文字が刻まれていた。

「…こん中沈められてんのか?そうか!だからズブぬれで現れたのか!」

合点がいったルフィはポンと手の平を拳で叩くと、腰を屈めて蓋をじっと観察した。

「で、どうやって開けるかだが……公園の管理に頼むとしても、理由がなァ…」

下手な事言って犯人に間違えられるのも御免だ。
しかし蓋には常時鍵がかけられてて、管理の人間しか開けられないようになってる筈…

「ゾロ、これ………開くぞ!」
「何…?」

金属の蓋の表面には、取っ手が2つ付いている。
両手で上に引っ張ってみたルフィは、真剣な顔付で言った。

「嘘だろ?……鍵かかってねェの?」
「かかってねェ……すっげー重たいけど、俺とゾロで力を合わせたら、多分持ち上がる――どうする?」

沈黙が下りたそこへ、踏切りの音がカンカンカンと響き渡った。
公園内を吹き抜ける風が、木の葉をザワザワと鳴らした。





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする