――そろそろ前置きも面倒臭く、取敢えず連載スタート、前回の続きです。
探検はまだまだ続く。
コテージの中はどこもかしこも、びっくりするくれェごうかだった。
「こりゃちょっとした別荘だなァ。」
ひゅーっと口笛吹いて、感心したようにゾロが言う。
「見て見て!!此処のお風呂、バスとは別に洗い場が在る!!」
「へェ、そりゃ助かるな。狭っ苦しい思いして体洗わなくて済む。」
「お!?すげーぞここ!!便所にまで手洗いが付いてる!!」
「偶にトイレとバス一緒にしちゃってるトコ在るじゃない?合理的だけど、私、アレ苦手なの。トイレの横でお風呂入るのって気分的にねー。誰かがお風呂使ってる間、行けなくなるって問題も有るし。」
「脱衣所も充分な広さだな。タオルも大・中・小、様々。えっらい数揃えて有るぜ。はっきり言ってこんな使い切れねェよ。…お?此処、パジャマか。浴衣じゃねェのは良いな。」
「おお!!す!すげェ!!ゾロ!ナミ!こっち来てみろよ!!」
「あ、本当、パジャマだわ!…へェ?てっきりあんたは浴衣派だと思ってた。」
「浴衣だと寝てる間に帯が解けちまって煩わしいんだよ。だから旅行した時は大抵すっぱで俺は寝てる。」
「………先に注意しとくけど、今回は素っ裸で寝たりうろついたりしないでよね。」
「ゾロー!!ナミー!!こっち来てみろってー!!!」
「洗面所も、鏡大きく使い易い様にデザインされてて素敵ーv」
「ゾローー!!!ナミーー!!!なーーー!!!!」
「うっさい!!!!敢えて無視してんだから黙ってなさい!!!!」
「いーからリビング来てみろって2人共!!おんもしれーぞ♪♪」
「何よ!?プレステでも見付けたのルフィ!?」
「見てろよ?かべに取り付けられたこの水色の扉をガラッと開くと――ジャジャーーン♪」
「…嘘!?キッチン!?」
「マジかよ!?しかも電気式だぜ!!」
水色の扉をガラッと開いたそこには、何と電気式のキッチンレンジが在った。
ちゃんとヤカンまでセットされている。
ちなみにその左横にも水色の扉が有って、開いてみたらハンガースペースだった。
ちょうど良いんで脱いだ上着を掛けといた。
「やっぱサンジも連れてくるべきだったよなー。したらこれで、美味いメシ色々作ってもらえただろーし。」
「この簡易式キッチンじゃ、幾らサンジ君でも料理までは無理よ。精々お茶を沸せる程度ね。」
「こっちの戸棚にはビデオまで有りやがる。録画機能は無さそうだが…此処まで来てビデオ観ようって奴居るのかね?…ワイングラスにウィスキーグラスまで…下の棚にはカクテル用ミニバー、ツマミに金庫に冷蔵庫…酒もきっちり揃ってるな。今夜酒盛りするか?」
「未成年が何言ってんのよ!?」
「何だよ?てめェだってイケる口のクセして。」
「高校生ばっかで旅して不祥事は拙いでしょ?今回は健全な旅を目指すわよ!」
「健全ねェ…。」
「うはは♪見ろよ!このイス、ユラユラゆれておんもしれーぜ♪」
湖に向って大きく開いた窓の側には、座るとブランコみてーにゆれる変ったイスが置いてあった。
「ロッキングチェアね。優雅に湖畔の山荘にでも来た気分になれて良いわよねェ。」
「よし!このイスは俺の指定席決定な♪」
「じゃあ俺の席は、この寝心地良さ気な長ソファに決定な。」
ゾロの気に入ったイスは、背中ん所にでっかいクッションが2つ、右左はじに小せェクッションが1つづつ並べて有って、確かにねるのにちょうど良い長さだった。
「ちょっと!勝手に席決めちゃわないでよ!!じゃ、私は何処に座れば良いワケ!?」
「窓側のえらそうなソファが空いてんじゃんか。」
「そうだな。如何にも我儘女王様にぴったりの肘掛椅子だ。窓からの日差しバックにして座りゃ、偉さ倍増だぜ。」
「誰が我儘女王様よ!!??」
「なー2階の方も探検してみよーぜ!?」
「そういや、未だ誰も上がって調べちゃいなかったな。」
3人して階段昇って2階に行く。
1階リビングの仕掛けにも驚いたけど、2階の仕掛けはそれ以上にびっくりだった。
階段昇って右っかわにはベッドルームが在った。
左っかわにもベッドルームが在った。
その間にはまた便所が在った。
「…便所2つも用意しとく意味有んのかね?」
「あら?わざわざ2階に降りなくて済んで楽じゃないv」
「誰かがクソすんの長くても、がまんしなくてすむしな♪」
「クソ言うな!!!本当にルフィは下品なんだから!!」
「おめェも負けずに下品だっつの。」
どっちのベッドルームにもベッドが2つ、窓は1つ、かさ付ライトが置かれた丸テーブルにイス、たんすまで置かれてら。
たんすをパカッと開けてみる。
「うわうわうわああああああああああああ!!???」
「何だよルフィ?大声出して。」
「いきなり何??」
「たたたたたたたたんすの中に洗面所が在るゥゥゥゥ!!!!」
たんす(?)の左っかわの扉を開けると、そこには洗面所が在った。
ちゃんとタオル掛けや石けん入れ、うがい用のグラスも2つ置かれてたし。
「右側の扉開くとハンガースペースか…大した造りだ。」
「すっごい!!朝起きて身支度全て1部屋で出来ちゃうなんて嬉し~~vv」
「写真とってウソップに見せてやろー♪きっと驚くぜェ♪♪」
「…で、どっちの部屋選ぶんだ?」
「あ、そっか!どっちの部屋が男部屋で女部屋か、はっきりさせといた方が良いわよね。」
「俺TV!!TV有る方の部屋取りィ!!」
「右に同意。」
2つのベッドルームはほとんどおんなじようになってたけど、1つだけ違う所が有った。
片っぽの部屋はTV付、もう片っぽは引き出し付いた鏡台っつうの?が、置いてあった。
だんぜんTV付のが良いよな!
「私だってTV付の部屋のが良いわよ!!…此処は公平にジャンケンね!」
「うし、上等だ!」
「負けてダダこねんなよナミィ!!」
絶対に負けらんねェ戦いがここに有った。
ベッドルームで俺とゾロとナミの3人、静かににらみ合い、態勢を整える。
「「「ジャンケンポッッッ!!!」」」
「はいルフィの負けーーv」
「うああっっ!!!ちっきしょーーー!!!!」
「おめェ、最初の一手必ずグー出すから…」
2回戦突破、ゾロとナミ。(←ちくしょー)
再びにらみ合い、立つ2人。
「勝てよゾロ!!!負けたらサンジにバラすぞ!!!」
「煩ェ!!!敗者は黙って去りやがれ!!!」
「「ジャンケンポッッ!!」」
「はいゾロの負けーーvv」
「あああっっ!!!ックソォォ…!!!」
「あんた、決めの一手必ずチョキ出すんだもん♪」
――勝者、ナミ。(←悔しーーー!!)
「再戦!再戦!今度は5タンで勝負しよーぜ!!!」
「再戦は受付けません!!男が付いた勝負にグチグチ言うんじゃないの!!」
「TVーー!!!TV付じゃなくちゃ嫌だーーー!!!」
「1階にもTV有るでしょ?そっちで観れば良いじゃない!」
「1階じゃ、ねながら観れねーだろがナミのアホーーーー!!!」
「誰がアホだ!!?」
「男が鏡台付の部屋選んだって使い道無ェよ。やっぱおめェが入った方が相応しいと思うぜ?」
――ポン!!!
「あ!良い手思い付いた!!」
「良い手って何よ?ルフィ??」
「3人一緒に、TV付の部屋で寝る。…名案だろ♪」
――ゴンッッッ!!!!
「いいい痛ェェェ~~!!!」
「何処が名案よ!!?」
「だ、だってよ~~、3人共TV付の部屋のが良いっつうんだから、3人でねりゃ良いじゃねーか!幸いベッドもでっけーし…。」
「…確かに名案だな。思い付かなかったぜ。」
「ゾロ、あんたまで床に顔沈めたい?」
「ザコ寝位ェさんざっぱらして来ただろ?気にする仲じゃねェよ。」
「『男女6歳にして席を同じゅうせず』、ガキの頃と一緒にすな!!」
「良ーじゃん♪ガキん頃みてーにマクラ並べて一緒ねよーぜ♪♪そんで皆でTV観っぞー!!」
「……TVTVTVって…まったくもう……解った!私が鏡台付の部屋行くわよ!」
「ええ!?TVあきらめんのかナミィ!?」
「あんた見てる内に、TVに固執すんのが恥しくなったのよ、ルフィ。」
「最初っからそうやって素直に折れてりゃあ、平和だったっつうの。」
しぶしぶTVあきらめたって言葉のわりには、ナミのヤツ、優しい顔して笑ってた。
なんてェの?母ちゃんみたくな顔して笑ってたんだ。
「1階降りて何か飲も!紅茶に煎茶にほうじ茶珈琲、色々用意して有ったわよ!」
階段を降りながらナミが言う。
「さっき紅茶飲んだからなァ、今度は煎茶が良いな。」
「あ!俺はコーヒーが良いぞ!!」
「じゃ、間を取ってほうじ茶ね!」
「「何だそりゃ!??」」
1階降りてゾロは長ソファに、ナミは女王様ソファに、俺はユラユラゆれるイスに座った。
ナミがほうじ茶3人分いれて、カップに注いでよこした。
長ソファの横には丸テーブル…かさ付ライトに電話にポットが上に置かれてあった。
「ポットが有んなら、あのキッチン必要無ェんじゃねェか?」と、ゾロが笑った。
「1…2…3…4…計8枚か。」
ほうじ茶飲みながら、ナミがつぶやく。
「8枚って何がだ?ナミ??」
「リビングの壁に3枚、階段上がった所に1枚、各寝室の壁に2枚づつ…計8枚の絵が、額に入れられて飾ってあったでしょ?」
……言われてみれば、有ったような???
リビングのかべ見回してみたら、確かに3枚の絵が飾られていた。
「主に中世オランダの風俗を描いた絵ね。ウソップが居たら、長ったらしく批評始めてたかな、と思って。」
美術部員のウソップは、絵がとても上手い。
上手い絵を観ると、必ずひひょーかみてェに、ひひょーすんのが趣味だった。
「ま、なんだ。優雅で宜しいこった。」
ソファの上ねっ転がりながら、ゾロが笑った。
「明日の予定でも組みましょうか?ガイド見て行きたいトコとか有ったら、丸して私に渡して。それ参考にして予定組む様にするから。」
「おお!!組もう!!組もう!!」
ジーパンの後ポケットに丸めてつっこんどいたガイドを取り出す。
ナミから渡されたボールペンで、場内地図の上に丸付けてった。
「この『ミステリアス・エッシャー』って何だ?」
「あんたが買った貯金箱に付いてた絵、ああいう絵の世界を3D映画で体感させる館よ。」
「あのだまし絵か!?面白そうだなー♪よし、それ行くぞ!!」
「『天星館』は?占いをテーマにしたプラネタリウム・ショーだけど。」
「プラネタリウムか~~、きれーそうだな♪それも行こう!!」
「『ホライゾン・アドベンチャー』は?大洪水を体感させるアミューズメント・シアターだって。」
「大洪水!!迫力有って面白そうだ!!行こう!!!――この『フライト・オブ・ワンダー』ってのはどんなんだ!?」
「それは小っさい子供用遊戯施設よ。……ゾロは?行きたいトコとか、何か要望は無いの?」
「俺はいい。明日は此処で1日中ゴロゴロしてるさ。」
「却下!」
「却下すんのかよ!!?」
気が付いたら、窓の外はすっかり暗くなっていた。
時計を見たら、5時過ぎてる。
ナミが言うには、長崎は東京より約30分、日の入・日の出が遅いんだそうだ。
周りのコテージに明りが点いて、それが湖に並んで映ってきれいだった。
【その11に続】
写真の説明~、ルフィが話中で言ってた、洗面所が中に付いてる箪笥…事情が有って、写真を更に撮影した物なんで歪んでる…観辛くて済みません。(汗)
最初にこれ見た時は結構びっくりするかと。(笑)
レンジやビデオは使った事無いです…使ってみたいけどね。(笑)
あ、それと、Fくちゃんから言われて気が付いたんですが(有難う御座いました、Fくちゃん)、全てのコテージのバルコニーが湖に張り出してる訳じゃないです。(汗)
湖に張り出してるタイプが良い場合は、その辺り予約時に、ホテル側に要望出しといた方が良いですよ。
探検はまだまだ続く。
コテージの中はどこもかしこも、びっくりするくれェごうかだった。
「こりゃちょっとした別荘だなァ。」
ひゅーっと口笛吹いて、感心したようにゾロが言う。
「見て見て!!此処のお風呂、バスとは別に洗い場が在る!!」
「へェ、そりゃ助かるな。狭っ苦しい思いして体洗わなくて済む。」
「お!?すげーぞここ!!便所にまで手洗いが付いてる!!」
「偶にトイレとバス一緒にしちゃってるトコ在るじゃない?合理的だけど、私、アレ苦手なの。トイレの横でお風呂入るのって気分的にねー。誰かがお風呂使ってる間、行けなくなるって問題も有るし。」
「脱衣所も充分な広さだな。タオルも大・中・小、様々。えっらい数揃えて有るぜ。はっきり言ってこんな使い切れねェよ。…お?此処、パジャマか。浴衣じゃねェのは良いな。」
「おお!!す!すげェ!!ゾロ!ナミ!こっち来てみろよ!!」
「あ、本当、パジャマだわ!…へェ?てっきりあんたは浴衣派だと思ってた。」
「浴衣だと寝てる間に帯が解けちまって煩わしいんだよ。だから旅行した時は大抵すっぱで俺は寝てる。」
「………先に注意しとくけど、今回は素っ裸で寝たりうろついたりしないでよね。」
「ゾロー!!ナミー!!こっち来てみろってー!!!」
「洗面所も、鏡大きく使い易い様にデザインされてて素敵ーv」
「ゾローー!!!ナミーー!!!なーーー!!!!」
「うっさい!!!!敢えて無視してんだから黙ってなさい!!!!」
「いーからリビング来てみろって2人共!!おんもしれーぞ♪♪」
「何よ!?プレステでも見付けたのルフィ!?」
「見てろよ?かべに取り付けられたこの水色の扉をガラッと開くと――ジャジャーーン♪」
「…嘘!?キッチン!?」
「マジかよ!?しかも電気式だぜ!!」
水色の扉をガラッと開いたそこには、何と電気式のキッチンレンジが在った。
ちゃんとヤカンまでセットされている。
ちなみにその左横にも水色の扉が有って、開いてみたらハンガースペースだった。
ちょうど良いんで脱いだ上着を掛けといた。
「やっぱサンジも連れてくるべきだったよなー。したらこれで、美味いメシ色々作ってもらえただろーし。」
「この簡易式キッチンじゃ、幾らサンジ君でも料理までは無理よ。精々お茶を沸せる程度ね。」
「こっちの戸棚にはビデオまで有りやがる。録画機能は無さそうだが…此処まで来てビデオ観ようって奴居るのかね?…ワイングラスにウィスキーグラスまで…下の棚にはカクテル用ミニバー、ツマミに金庫に冷蔵庫…酒もきっちり揃ってるな。今夜酒盛りするか?」
「未成年が何言ってんのよ!?」
「何だよ?てめェだってイケる口のクセして。」
「高校生ばっかで旅して不祥事は拙いでしょ?今回は健全な旅を目指すわよ!」
「健全ねェ…。」
「うはは♪見ろよ!このイス、ユラユラゆれておんもしれーぜ♪」
湖に向って大きく開いた窓の側には、座るとブランコみてーにゆれる変ったイスが置いてあった。
「ロッキングチェアね。優雅に湖畔の山荘にでも来た気分になれて良いわよねェ。」
「よし!このイスは俺の指定席決定な♪」
「じゃあ俺の席は、この寝心地良さ気な長ソファに決定な。」
ゾロの気に入ったイスは、背中ん所にでっかいクッションが2つ、右左はじに小せェクッションが1つづつ並べて有って、確かにねるのにちょうど良い長さだった。
「ちょっと!勝手に席決めちゃわないでよ!!じゃ、私は何処に座れば良いワケ!?」
「窓側のえらそうなソファが空いてんじゃんか。」
「そうだな。如何にも我儘女王様にぴったりの肘掛椅子だ。窓からの日差しバックにして座りゃ、偉さ倍増だぜ。」
「誰が我儘女王様よ!!??」
「なー2階の方も探検してみよーぜ!?」
「そういや、未だ誰も上がって調べちゃいなかったな。」
3人して階段昇って2階に行く。
1階リビングの仕掛けにも驚いたけど、2階の仕掛けはそれ以上にびっくりだった。
階段昇って右っかわにはベッドルームが在った。
左っかわにもベッドルームが在った。
その間にはまた便所が在った。
「…便所2つも用意しとく意味有んのかね?」
「あら?わざわざ2階に降りなくて済んで楽じゃないv」
「誰かがクソすんの長くても、がまんしなくてすむしな♪」
「クソ言うな!!!本当にルフィは下品なんだから!!」
「おめェも負けずに下品だっつの。」
どっちのベッドルームにもベッドが2つ、窓は1つ、かさ付ライトが置かれた丸テーブルにイス、たんすまで置かれてら。
たんすをパカッと開けてみる。
「うわうわうわああああああああああああ!!???」
「何だよルフィ?大声出して。」
「いきなり何??」
「たたたたたたたたんすの中に洗面所が在るゥゥゥゥ!!!!」
たんす(?)の左っかわの扉を開けると、そこには洗面所が在った。
ちゃんとタオル掛けや石けん入れ、うがい用のグラスも2つ置かれてたし。
「右側の扉開くとハンガースペースか…大した造りだ。」
「すっごい!!朝起きて身支度全て1部屋で出来ちゃうなんて嬉し~~vv」
「写真とってウソップに見せてやろー♪きっと驚くぜェ♪♪」
「…で、どっちの部屋選ぶんだ?」
「あ、そっか!どっちの部屋が男部屋で女部屋か、はっきりさせといた方が良いわよね。」
「俺TV!!TV有る方の部屋取りィ!!」
「右に同意。」
2つのベッドルームはほとんどおんなじようになってたけど、1つだけ違う所が有った。
片っぽの部屋はTV付、もう片っぽは引き出し付いた鏡台っつうの?が、置いてあった。
だんぜんTV付のが良いよな!
「私だってTV付の部屋のが良いわよ!!…此処は公平にジャンケンね!」
「うし、上等だ!」
「負けてダダこねんなよナミィ!!」
絶対に負けらんねェ戦いがここに有った。
ベッドルームで俺とゾロとナミの3人、静かににらみ合い、態勢を整える。
「「「ジャンケンポッッッ!!!」」」
「はいルフィの負けーーv」
「うああっっ!!!ちっきしょーーー!!!!」
「おめェ、最初の一手必ずグー出すから…」
2回戦突破、ゾロとナミ。(←ちくしょー)
再びにらみ合い、立つ2人。
「勝てよゾロ!!!負けたらサンジにバラすぞ!!!」
「煩ェ!!!敗者は黙って去りやがれ!!!」
「「ジャンケンポッッ!!」」
「はいゾロの負けーーvv」
「あああっっ!!!ックソォォ…!!!」
「あんた、決めの一手必ずチョキ出すんだもん♪」
――勝者、ナミ。(←悔しーーー!!)
「再戦!再戦!今度は5タンで勝負しよーぜ!!!」
「再戦は受付けません!!男が付いた勝負にグチグチ言うんじゃないの!!」
「TVーー!!!TV付じゃなくちゃ嫌だーーー!!!」
「1階にもTV有るでしょ?そっちで観れば良いじゃない!」
「1階じゃ、ねながら観れねーだろがナミのアホーーーー!!!」
「誰がアホだ!!?」
「男が鏡台付の部屋選んだって使い道無ェよ。やっぱおめェが入った方が相応しいと思うぜ?」
――ポン!!!
「あ!良い手思い付いた!!」
「良い手って何よ?ルフィ??」
「3人一緒に、TV付の部屋で寝る。…名案だろ♪」
――ゴンッッッ!!!!
「いいい痛ェェェ~~!!!」
「何処が名案よ!!?」
「だ、だってよ~~、3人共TV付の部屋のが良いっつうんだから、3人でねりゃ良いじゃねーか!幸いベッドもでっけーし…。」
「…確かに名案だな。思い付かなかったぜ。」
「ゾロ、あんたまで床に顔沈めたい?」
「ザコ寝位ェさんざっぱらして来ただろ?気にする仲じゃねェよ。」
「『男女6歳にして席を同じゅうせず』、ガキの頃と一緒にすな!!」
「良ーじゃん♪ガキん頃みてーにマクラ並べて一緒ねよーぜ♪♪そんで皆でTV観っぞー!!」
「……TVTVTVって…まったくもう……解った!私が鏡台付の部屋行くわよ!」
「ええ!?TVあきらめんのかナミィ!?」
「あんた見てる内に、TVに固執すんのが恥しくなったのよ、ルフィ。」
「最初っからそうやって素直に折れてりゃあ、平和だったっつうの。」
しぶしぶTVあきらめたって言葉のわりには、ナミのヤツ、優しい顔して笑ってた。
なんてェの?母ちゃんみたくな顔して笑ってたんだ。
「1階降りて何か飲も!紅茶に煎茶にほうじ茶珈琲、色々用意して有ったわよ!」
階段を降りながらナミが言う。
「さっき紅茶飲んだからなァ、今度は煎茶が良いな。」
「あ!俺はコーヒーが良いぞ!!」
「じゃ、間を取ってほうじ茶ね!」
「「何だそりゃ!??」」
1階降りてゾロは長ソファに、ナミは女王様ソファに、俺はユラユラゆれるイスに座った。
ナミがほうじ茶3人分いれて、カップに注いでよこした。
長ソファの横には丸テーブル…かさ付ライトに電話にポットが上に置かれてあった。
「ポットが有んなら、あのキッチン必要無ェんじゃねェか?」と、ゾロが笑った。
「1…2…3…4…計8枚か。」
ほうじ茶飲みながら、ナミがつぶやく。
「8枚って何がだ?ナミ??」
「リビングの壁に3枚、階段上がった所に1枚、各寝室の壁に2枚づつ…計8枚の絵が、額に入れられて飾ってあったでしょ?」
……言われてみれば、有ったような???
リビングのかべ見回してみたら、確かに3枚の絵が飾られていた。
「主に中世オランダの風俗を描いた絵ね。ウソップが居たら、長ったらしく批評始めてたかな、と思って。」
美術部員のウソップは、絵がとても上手い。
上手い絵を観ると、必ずひひょーかみてェに、ひひょーすんのが趣味だった。
「ま、なんだ。優雅で宜しいこった。」
ソファの上ねっ転がりながら、ゾロが笑った。
「明日の予定でも組みましょうか?ガイド見て行きたいトコとか有ったら、丸して私に渡して。それ参考にして予定組む様にするから。」
「おお!!組もう!!組もう!!」
ジーパンの後ポケットに丸めてつっこんどいたガイドを取り出す。
ナミから渡されたボールペンで、場内地図の上に丸付けてった。
「この『ミステリアス・エッシャー』って何だ?」
「あんたが買った貯金箱に付いてた絵、ああいう絵の世界を3D映画で体感させる館よ。」
「あのだまし絵か!?面白そうだなー♪よし、それ行くぞ!!」
「『天星館』は?占いをテーマにしたプラネタリウム・ショーだけど。」
「プラネタリウムか~~、きれーそうだな♪それも行こう!!」
「『ホライゾン・アドベンチャー』は?大洪水を体感させるアミューズメント・シアターだって。」
「大洪水!!迫力有って面白そうだ!!行こう!!!――この『フライト・オブ・ワンダー』ってのはどんなんだ!?」
「それは小っさい子供用遊戯施設よ。……ゾロは?行きたいトコとか、何か要望は無いの?」
「俺はいい。明日は此処で1日中ゴロゴロしてるさ。」
「却下!」
「却下すんのかよ!!?」
気が付いたら、窓の外はすっかり暗くなっていた。
時計を見たら、5時過ぎてる。
ナミが言うには、長崎は東京より約30分、日の入・日の出が遅いんだそうだ。
周りのコテージに明りが点いて、それが湖に並んで映ってきれいだった。
【その11に続】
写真の説明~、ルフィが話中で言ってた、洗面所が中に付いてる箪笥…事情が有って、写真を更に撮影した物なんで歪んでる…観辛くて済みません。(汗)
最初にこれ見た時は結構びっくりするかと。(笑)
レンジやビデオは使った事無いです…使ってみたいけどね。(笑)
あ、それと、Fくちゃんから言われて気が付いたんですが(有難う御座いました、Fくちゃん)、全てのコテージのバルコニーが湖に張り出してる訳じゃないです。(汗)
湖に張り出してるタイプが良い場合は、その辺り予約時に、ホテル側に要望出しといた方が良いですよ。
泊まったことはないのに、本当はいけないのに、朝のお散歩には行っていたりもします。
(^^ゞ
たんすの中に洗面所があるんだ。。。
知りませんでした。
池に面した部屋は、白鳥に餌をあげることが出来ていいようですが、池に面していないお部屋も、白鳥が羽根を休めているところを間近に見ることが出来てとても良かったと誰かがおっしゃっておられました。
景色の良いトコですし、静かにしてる分には構わないんじゃないでしょうか?
そうなんです!箪笥かと思って開けたらびっくりしますよアレは!!(笑)
ああそうか!池に面した部屋だけじゃ無いんですよね…それも一応書いとかないと。(汗)
思い出させて頂き感謝!
コメント下さり、有難う御座いました~♪
しかし、読んでいたら本当にハウステンボスに泊まりたくなりますね。オフ会やったら楽しそう~~。
それにしても、白鳥たちが遊びに来られるほどフォレストパークって、静かなところなんですね。ハウステンボス内でも此処は特に別世界??
夜イベント……(爆笑)
この連載も立派に同人テキストっすから(笑)、キャラの性格とか関係とか、これから結構捏造有りますよ。(苦笑)
その捏造具合をどう上手く人様にまで納得させるか…此処が同人テキスト書きの腕の見せ所なんでしょうね、多分。(笑)
あ、泊りたくなって来ましたか??
だとしたら、こちらの思惑通りで嬉しいですね~v
ええ!オフ会される場合は是非御利用宜しくです!(←観光課かい)
リャンさん…子供の頃って2階建ての別荘に憧れたりすんですよね~。
多分このフォレストヴィラは、その頃の夢を形に籠めて建てられたんではないかなぁと。
家族やグループで泊ったりするには本当に最適な場所です(逆にカップルには向かない…広過ぎて)。
もし宿泊されるという場合は、お麩を持ってくと良いですよ、白鳥の餌やり用に。(笑)
ハウステンボスの中に在って、最も閑静な別世界で御座いまする♪
皆さんコメント有難う御座いました~♪