本日7/3は愛しのナミさんの誕生日。
――お誕生日おめでとう、ナミさん♪♪
そんな訳で
予告していたバトン(?)のエピローグ編!!
目頭をハンケチで抑えつつお読み下さい!
迷物リポーター、ナレーション・コネリーは死んだ。
勇敢にもインペルダウンに潜入し、脱獄囚達が起した反乱に巻き込まれての死だった。
後日、彼をよく知る同業の男が確認に向ったが、現場に累々と転がる遺体の中に彼の姿は無かったと言う。
だが、到底生きている筈が無い。
男はせめてもの慰めに、現場に落ちていた彼の物と思しきテープレコーダーを拾って来た。
再生したテープには、「ナミ」と言う名の女に送るメッセージが録音されていた。
「コネリーの遺志を継ぎたい!」
男は直ぐに「ナミ」と言う名の女の居所を捜す旅に出た。
空に浮ぶ雲に隠され、その小さな島は在った。
名を「ウェザリア」と呼ぶ。
此処に白い髭を長く蓄えた老人が居た。
老人は最近、1人の若く美しい娘を、己が家に匿った。
仲間と逸れ独りぼっちで泣いている娘を、捨て置く事は出来なかったのだ。
匿ったものの娘は寂しさから、泣いて喚いて暴れるばかり。
老人は毎日体に傷をこさえて、気が休まらなかった。
暴れると雷様より恐ろしいが、娘は本当に可愛らしい形をしていた。
仔猫みたいに柔らかいオレンジ色の髪。
茶色い円らな瞳。
珊瑚色の唇。
指でプニプニ突きたくなる薔薇色の頬。
無駄な肉の一片たりとも付いてない、しなやかな体。
笑えばきっと天使みたいに愛らしいだろうに…。
そう思って過していた或る日、老人の家のポストに、不思議な箱が届いた。
差出人の名前も何も書いてない。
物珍しさから弄ってみると、箱は老人が聞き知ってる女の名前を呟いた。
「…ナミ…」
「おいおいおいおい娘さんや!!ちょいとこれを聴いてみてくれんかね!!」
「何よ、そんなに慌てて?――あ!それテープ!?私達の世界に有るテープレコーダーじゃない!?何処で拾ったの!?」
「うん!実は家のポストに入ってたんじゃよ!…一体送り主は何方様なのか?差出人の名前は書いとらんのじゃけど、弄ってみたら娘さんの名前を呟いてねェ。それでわしはピンと来たんじゃよ!ひょっとしたら娘さんの仲間が、娘さんに宛てたメッセージじゃないかと…」
ナミは老人の手から素早くテープレコーダーを奪うと再生ボタンを押した。
するとノイズに紛れて聞き覚えの有る声が幾つも流れた。
「……間違い無いわ…ゾロチョッパーロビンサンジ君フランキーウソップブルックルフィ、ビビやカルーの声まで入ってる…!」
久し振りに聴く大好きな仲間達の声に胸がじんわりと熱くなる。
頬を伝って涙が零れた。
「ああでもボリュームのスイッチが壊れてて何て言ってるのか解らないわ!」
「そういう事ならトーンダイアルに録音し直して、ボリュームを大きくしてみようじゃないか!直ぐに用意するから待ってておくれ、娘さん!」
老人はテープの内容を「トーンダイアル」と言う貝に録音し、ボリュームを最大にして再生した。
だがノイズに邪魔され、結局は殆ど何を言ってるのか解らず、理解出来たのは一部分の言葉だけだった。
――そこらに…転がしといて……
――ナミをペット……
――好きな名前をつけて……
――ナミさんはペット……
――甘やかす訳にはいかない……耳と尻尾を付け……服も脱がせなくちゃ……
――ふふふvナミさん…をデザートにしてあげるよ……
――小娘を…ペット…ス…パァ~~~!!!……
――あ~いう女は『夜のおかず』にピッタリ……
――最初は下着姿から…パンツを見せて……
――肝心なトコ…見せて…気になる……
聴いてる娘の肩が小さく震えていた。
嬉し泣きをしてるのかなと思って覗いた顔は、激しい怒りで真っ赤に染まっていた。
恐ろしさに老人はヒイと呻いて縮こまった。
「どどどどうしたんじゃ娘さん!?仲間の声を聴いて嬉しくないのかね!?」
「…あいつらァ~~~~!!!集まって何を話し合ってるのよ!!?」
「う~~ん…解る範囲で会話を繋げると、娘さんをペットにする相談のようだねェ~?」
「……酷い!!心配してたのに…私独りを除け者にして、集まった皆で私をペットにする相談をしてるなんて……
――今度会ったら全員ぶっ殺ォ~~~~す!!!!」
以来娘は元気を取り戻し、益々暴れ回ったと言う。
めでたし、めでたし。
【一繋ぎのテープ:完】
早くナミさんが仲間と巡り会いますように。(笑)
バトンだか何だかよく解らなくなっちゃったけど、回して下さった真牙さん、有難う御座いました!
さぁてナミ誕月間が遂に始まりました…が!
現在投稿作品の方に筆がノッてしまっていて、こっちに取り掛かれません。(汗)
3/25~更新休み休みで居ながらお前は何をやってたのかと思われる方もいらっしゃいますでしょうが、済みません、宇宙人に攫われてました。
専門的に言うなら「アブダクション」ってヤツです。
雨の降る日は受けた脳手術の傷が疼いて困ります。
あまり言ってると真面目で友好的な宇宙人さんに、マジ誘拐されて叱られてしまいそうなので止めときますが。
いや実際、何時までもUFOで地球の周りを飛んで回っている点を考えるに、宇宙人さんはすっごくシャイな方なのではないでしょうか?
居るじゃないですか、一緒に遊びたいのに輪に入れず、遠くから眺めてるだけの人。
話をナミ誕に戻して(汗)…予定通りに行くなら7月前半に目処が立つ予定なんで、それまでは原作の感想話とか、昔書いた話を上げたりとか、妙な会話劇場とか…毎度のノリで牛歩更新させて頂きます。(汗)
期待してた方、いらっしゃいましたら御免なさい。
後半…多分7/15~温めてた話を上げる予定なんで、思い出した折に覗いて下さったら嬉しいです。
それと投稿作品に期待して下さいっつか、頑張って書きますんで、宜しかったら読んでね。(また長いけど…)
写真は
ハウステンボスで探して撮って来た、オレンジの花。
少しボケてるが…ナミさん…この花に永久の愛を誓って君に贈るよ…!(気障)