マルロ・Jr.・ボナー…2054年5/15生まれ、4歳、A型。(↑)
ルチーナと同じくメンバー最年少で、前半の暗く悲惨な展開を明るくするのに貢献した。
アイスクリームが大好き。
ルチーナとはお隣さんだったらしく、その為非常に仲が好いという設定。
この年にして既に尻に敷かれてるが、ルチーナを守るのは自分の役目だと考えてるらしく、彼女が迷子になった際には危険を顧みず助けに行こうとした。
将来はルチーナを嫁にする積りらしい……頑張れ。(笑)
★第5話「憧れの操縦席、ラウンド・バーニアン始動」 脚本○ 演出○ 作画○ 総合○
一先ずアゾレック基地に落ち着いたクレーク博士達は、ベルウィック星の各基地に連絡を試みる。
しかし何処からも応答が返って来ない…或いは本当にこの星は異星人の手によって壊滅させられてしまったのか…?
痺れを切らした博士は助手のケイトに子供達を託し、ベルウィック星の軍本部ジワイメルウ基地へ単身で向う事を決意する。
博士の留守中バーツ&ロディは、自分達の身は自分達で守るしかないと、シミュレーションを使ってRVの操縦訓練を始める。
やたら好戦的な少年ケンツは嬉々として賛成するが、バーツから「操縦するにはたっぱ(身長)が足りん」と突っ撥ねられてムクれた挙句、勝手にディルファムに搭乗し横転させてしまって大騒ぎ、バーツから大目玉を喰らってしまう。
一方その頃クレーク博士は無事、ジワイメルウ基地に到着していた。
そこで地下に退避していた兵から、司令官のベロア大佐の元に案内され、民間人が既に地球に避難した事を知らされる。
更に以前から異星人がベルウィック星、クレアド星の先住権を主張していたのを、地球軍が秘密裏に拒否していた事実を知らされ、衝撃を受ける博士。
戦いの回避を強く訴えるも、大佐は冷たく退けるだけだった。
それでも博士は自分と共に民間人の子供が、アゾレック基地に13人孤立してる事情を話し、無事地球に送り届けて貰う約束を取り付けると、地球に避難した乗客名簿を手土産にアゾレック基地へ戻る。
だがその帰路の途中、博士の乗った輸送機は異星人に撃墜されてしまう。
突然途絶えてしまった交信に蒼褪めるケイト。
一方その頃子供達は、博士が軍に取り付けた「自分達を地球に送って貰える」約束を伝え聞き、無邪気に喜んでいた……。
(感想)…大人が居なくなった事で自然子供達にスポットライトが当る展開に。
つまり今迄登場した大人は、その為に皆殺されたと言えよう。(笑)
普通に考えたら民間人のしかも子供が、戦闘する破目になるなんて、尋常ならざる事態ですから。
それは兎も角集まった当初、自分の知ってる者とばかり話してた彼らが、おっかなびっくり近付いてく描写が感じ出てて巧い。
例えば読書をするペンチを後ろから覗くシャロンとか、帽子を切っ掛けにマキと話すフレッドとか。
行動派のケンツはバーツに興味を持ち、同じく行動派のバーツはロディと親しくなる。
ガールズクラブの班長をしていたクレアは、年下の子供達から懐かれる。
一方で人付き合いの苦手なスコットは、ケイトから最年長者として皆を纏めて欲しいと頼まれるも、どうして良いか判らず苦悩する。
オドオドした態度から、ケンツには「臆病者」と軽蔑されるわ、バーツには「お坊ちゃん」と甘く見られるわで前途多難。
孤独にハーモニカを吹き鳴らすジミーの傍には、一緒に遭難したカチュアの姿。
現実に学校のクラスで見られそうなグループ分けでしょ?
出会って直ぐに全員が仲良くならない演出法は画期的だったのですよ。
も1つ画期的だったのが、いきなりメカを乗りこなさず、シミュレーションで練習してから乗るというもの。
現実的とは言わないまでも、極力自然に見せようとする方針が察せます。
とは言え殆ど壊滅した星に在って管制室は生きてたアゾレック基地は、百人乗っても大丈夫なイ○バ物置よりも頑丈だと思うぞ。(笑)
また管制室は生きてるのに無人だったっつうのは、メアリーセレスト号事件並にミステリーじゃねーかと。(笑)
★第6話「博士をさがせ!異星人との遭遇」 脚本○ 演出○ 作画○ 総合○
クレーク博士からの連絡が途絶えた。
ケイト、ロディ、バーツは最後の連絡が有ったバルチカンヘ、車で捜索に向かう事を決める。
その間の留守を頼まれた最年長者のスコットは、万一敵に襲われた時の事を心配して苦悩する。
ス「もし敵と出くわしたら…」
バ「俺達が居ても居なくても、やる事は1つだろ?」
ス「まさか戦えと…?」
バ「外れ!はなっから負ける喧嘩はするこたねーよ!熊と出くわした時みてェに死んだふりしてりゃいいのさ!」
ロ「1人心配なのが居るけどね!(笑)」
ク「あ、彼ね!(笑)」
要注意人物を同時に頭に浮かべて笑う一同。
その頃噂のアイツは、離れた所でお約束の様にクシャミを1発。
ケ「掃除当番なんか断じて男の仕事であってはいかーん!」
短期間の内にディルファムを2度も暴走させたケンツは、既に全員のブラックリストに載っかっていた。
夕焼けに染まる砂漠の道すがら、バーツは自分がベルウィック星に独り残された訳を、ケイトとロディに語る。
暇さえ見付けちゃ砂漠でレースをしていた。
あの日もこんな風に愛車を転がしてたんだ。
そこへ異星人のメカが襲って来て、戦いに巻き込まれちまった。
俺は車を安全なトコへ移そうとして盲滅法に走ってる内、爆風に呑まれて気を失っちまってたらしい…。
気付いた時には愛車も無く…偶然見付けたディルファムに乗ったのは、最初愛車の仇を取ろうと思ってやった事さ。
話してる間に陽が暮れて、3人は行程途中の湖畔で夜営してく事に。
食事しながら和やかに会話する3人。
バーツとロディから博士との仲を尋ねられ、ケイトが微笑みながら答える。
ロ「ケイトさんは好きじゃないの?」
ケ「私が博士を?…そうね……好きよ」
ロ「じゃあ、結婚するの?」
ケ「結婚?フフ、そうねえ…仕事仲間としては好きっていうんで、結婚を考えた事はないわ」
ロ「やっぱりね!どうもタイプじゃないと思ってたんだ!」
バ「大体あのおっさん、女にもてる感じじゃないもんな!」
ロ「そうそう!」
バ「タイプじゃないか、そうだよな」
ケ「まぁ、2人ともナマ言っちゃって!」
2人には否定してみせたものの…夜が更けて冷たい湖に身を浸すケイトは独り呟いた。
ケ「…タイプじゃない……か」
少年達の前では巧みに隠したものの、本意は違ってる事を彼女は自覚していたのだ。
一方火の番をするバーツは、中々ケイトが戻らない事から、彼女が密かに水浴びしてるのを覚り、ロディを覗きに誘う。
マズイと引き止めつつ、付き合うロディ。
星明りの下、光る飛沫を纏って輝くケイトの裸体に、思わず漏れる生唾を呑む音。
今、1人の少年の青春が始まった。
感動を目に焼き付けテントに戻った後も寝付けず。
何せ隣ではケイトが悩ましい寝息を立てているのだから。
同じく目が冴えて眠れないバーツと共に、ロディは湖へ水浴びしに行く。
そこへ今度はケイトが現れ、慌てて裸を隠す2人の男子。
ロ「見られたかなァ…?」
バ「だとしたら、おあいこだ!」
エロが結ぶ男の友情だった。
翌日湖畔を出発した3人は、バルチカンで博士の乗っていた輸送機の残骸を発見する。
残骸に集るハゲタカに息を呑むロディ、バーツ…そしてケイト。
そこへ残骸を調査しに異星人がやって来る。
初めて目にした異星人の外見が、地球人と変らない事を知り、衝撃を覚えるロディ。
隠れて彼らの様子を探っていたが、思わぬアクシデントが発生して、異星人に発見されてしまう3人。
だが間一髪でジワイメルウ基地の兵に救われる。
彼ら兵もロディ達同様、消息を絶った博士らの輸送機を捜索に来たのだ。
バーツが自分達を含めアゾレック基地に残っている仲間の救助を頼むも、捜索以外の命令は受けていないと願いを退ける地球兵。
あまりに非情な言葉に、バーツは泣きながら怒りを露にするのだった。
その頃…ケイトは輸送機から、クレーク博士の鞄を見付け出していた。
ケイトの姿を認めて、背後から駆け寄るロディ。
彼女の頬を一筋の涙が流れて光る。
驚いて足を止めるロディ。
乾いた砂混じりの風が、1枚の写真をロディの足下に運ぶ。
…それは遺跡を前に、博士とケイトが並んで写ってる物。
風に撒き散らされた書類を集め、写真と一緒にケイトに渡すロディ。
写真を見たケイトが目を見張る。
ロディは一言も無く、傍に立っているだけだった……。
(感想)…この回見せ場ばかりで正直書き切れない、いっそ★3つ付けようか迷った程に。(笑)
10話迄に限るならこの回と第8話がマイベスト、それ位脚本・演出・作画の三拍子揃った神回でした。
後部座席から地図を覗く積りが、ケイトさんの胸の谷間が目に入って、頬を染めるロディが良い。
スコットに1週間しか生きられない「スターダスト(ベルウィック星の蛍)」の話をするクレアも良い。
このシーンによって、クレアとスコットが近しい間柄である事を、極自然に理解させられるんですよ。
壊れた戦車の砲身にロープを結び付けて洗濯物を干してる辺りが、如何にも漂流生活らしい雰囲気を醸してる。
虫の儚い命に明日をも知れぬ自分達の運命を重ねているのか…。
ベルウィック星に居る間、このスターダストがずっと宙を舞ってた事に、感心させられた。
同じくバーツの欠けた歯が、ずっとそのままだった事にも。(偶に忘れて描いちゃうアニメーターさんも居たが)
ギャグじゃなくても何時の間にか元通りなアニメが当り前だってのに。(何とは言いませんが)
それとこの回、台詞がやたら活きてて好いんだ~。
バ「よォ、俺達ちょっくら出掛けて来るからよ」
ク「出掛けるって?」
ロ「博士の捜索にさ」
ス「え?死んだんじゃないのか?」
――スコットの無神経な一言に、凍り付くケイトさん。
マ「あんた暗いんだよ!誰も死んだなんて言ってないじゃん!もっと明るい見方出来ないの!?」
…この台詞でマキ人気は大沸騰しました。(笑)
も1個紹介、ロディ達との通信時にかましてくれた、スコットのアメリカンジョーク。
ス「昨夜戦争が有ったんだ」
バ「何ィ!?」
ス「いやぁ、大分苦戦したけど何とかなったよ」
バ「嘘だろ!?」
ス「本当さ、但しその相手というのは洗濯機だったんだけどな」
ク「貴方にも、冗談が言えるのね」
ス「寝ずに考えたんだ」
ク「一晩中考えてたの?」
ス「ハハハハ、冗談冗談。僕にだって冗談ぐらい言えるさ!」
…「彼なら有り得るわ」と、クレアは思ったんだよ。(笑)
★第7話「孤立した14人、異星人飛行物体襲来!」 脚本○ 演出○ 作画○ 総合○
博士を捜索に行った一向がアゾレック基地へ帰って来た。
敢えて暢気にバーツが振舞うも、3人だけで帰った事実から、「博士の死」を覚る子供達。
幼いマルロが無心な顔でケイトに尋ねる。
「やっぱり博士死んじゃったの?」
その瞬間、張り詰めていた糸が切れたケイトは、声も無く泣き崩れてしまう。
ただ独り大人として生き残った彼女には、あまりに考える事が多過ぎた。
彼女の辛苦を察したロディ&バーツが、代わって子供達に状況を説明する。
死体は見付からず、博士の死を確認するまではいかなかった事。
基地からは「その内連絡する。但し無線連絡すると敵に傍受されて位置を知られてしまうから易々とは出来ない。そちらも極力控えるように」と言われた事。
基地とは連絡が取れず、ただ助けを待つしかない事を知らされ、ショックを受ける子供達。
ロディとバーツは自分達で戦う覚悟を持った方が良いと主張するも、スコットは司令部からの連絡を待つべきだの一辺倒。
意見が中々纏まらず、一致団結出来ない彼ら。
年長組が対立を深めている間に、最年少のルチーナが迷子になってしまう。
一方ケイトは自分を気遣って部屋に訪れたクレアとマキに、本当の気持ちを打ち明けていた。
「私は博士を1人の男性として愛していた。死んでからその事に気付くなんて」と…。
そこへ異星人の輸送船が襲来。
しかしジワイメルウ基地の軍本部からは何の連絡も来ない。
「自分達の身は自分達で守るしかない」
遂に全員がその覚悟を決め、1番年長のスコットを指揮官とし、それぞれ迎撃準備を整える子供達。
そんな中マルロから「ルチーナが戻って来ない」事を聞かされ、ケイトが探しに行く。
やがて基地の上空に静止した輸送船から、敵メカが降りて来る。
ルチーナとケイトは未だ戻って来ない。
心配して飛び出すマルロを引き止めるロディ。
マルロが言う…「あのメカが降りた場所で、ルチーナは居なくなったんだ!」と。
幼いながらもルチーナを見失った責任を背負い、ルチーナを助けに行こうとする姿を見て、ロディは自分が助けに行くと言って飛び出す。
更にバーツとケンツ、そしてスコットが続く。
ケ「足手纏いになるなよ!」
ス「生意気言うな!僕が此処の指揮官である事を忘れるな!」
スコットが初めて戦う覚悟を見せたのを切っ掛けに、子供達は漸く纏まり始める。
その頃ルチーナは震えながら独り廃墟に身を隠していた。
敵メカから長く伸ばされる探査アームを掻い潜り、逃げ惑うルチーナ。
我慢出来ず泣き叫ぼうとした瞬間、ロディが助けに現れる。
敵に見つからないよう、ルチーナを宥めつつ身を潜めるロディ。
結局異星メカはロディ達に気付かず、地球側のデータバンクだけを回収して去って行った。
無事に指揮官として初の任を果たし安堵するスコットだったが、軍が最後まで沈黙を守っていた事に不安を募らせるのだった……。
(感想)…クレーク博士好きだったのに……。(涙)
学者でありながらシャトルまで操縦しちゃう、インディ・ジョーンズばりの行動派。
考古学者でありながら『時間と空間における量子力学』と言う謎の書籍を著したり…まったく惜しい人を亡くしてしまった。
皆から敬遠されていたスコットが、漸く立場を認められる記念すべき回。
彼の苦悩はこの後も暫く続くのですが、特にケンツが初めてスコットを見直す辺り要注目。
父や兄が軍人の家庭で育ったケンツにとって、スコットの様に戦闘を回避しようとする奴は腰抜けに思えたんですね。
この回のロディは正に主人公らしい活躍ぶりでした。
ルチーナを宥める姿が好いお兄ちゃんしてて格好良い。
で逃げ回るルチーナがカボチャパンツ丸出しで可愛いったら。(←変な意味から言ってんじゃないよ)
しかしケイトさん、助けに来たロディに向い、「来てくれると思ってたわ」っつう事は……既にロディの思いに気付いてた訳ですな……罪な女(ひと)だ。(笑)
そしてこの回もマキの活躍が地味に光ってました。
ケイトさんの様子をこっそり見に来たロディに唯一気が付いたり。
食事前に手を洗わないケンツに雷落したり。
マ「んーな汚ェ手じゃ食わせらんねーよ!早く洗っといで!!」
ケ「いーだろ!!どうせ俺が食うんだから!!」
マ「おー、どうでも洗いたくないっつうの?」
ケ「……洗って来るわ」
これ以降マキに逆らえないケンツが微笑ましい。(笑)
★第8話「高ゲタ作戦!?小さな戦士の出撃だ!」脚本○ 演出○ 作画○ 総合○
異星人の襲来に備えてRVのシミュレーションを続ける内、順調に腕を上げて行くロディとバーツ。
しかし背が足りないせいで訓練させて貰えないフレッドとケンツは不満を抱えていた。
或る日フレッドはRVのコクピットに高下駄(フットペダル)を取り付ける事を発案する。
それでケンツと格納庫に忍び込んだ現場をシャロンに見付かってしまう。
取り付けに手こずってた2人に手を貸すシャロン。
「おばさんの家がジャンク屋で、そこの2階に住んでた使用人のおっさんに溶接の仕方等を習った」というシャロンは、鮮やかな手際で高下駄を作ってみせた。
一旦食事を済ませた後、年長組に怪しまれないよう、こっそり作業を続けるフレッド達。
だが食事中の不審な態度から、直ぐにバーツにバレてしまう。
しかし意外な事にバーツは叱ろうとせず、むしろフレッド達に協力してくれる。
遂に完成した高下駄を使って、ディルファムを起動させるケンツ。
そこへ通り掛ったロディは、自分の弟が危険な真似をしてるのを知り、怒って即刻高下駄を外すようバーツに言い、フレッドを連れて行ってしまう。
兄貴風を吹かせるロディに反抗し、皆が寝静まった夜密かに起き出して、ディルファムの操縦訓練をするフレッド。
そこへ昼間上空を通り過ぎた敵方輸送機が再びやって来る。
突如発令された非常警報に焦ったフレッドは、つい高下駄を強く踏み過ぎて壊してしまう。
敵が基地に向ってる危機に、暴走するディルファム1機。
止めようとするも足がペダルに届かない。
パニックを起こすフレッドを助ける為、ロディとバーツもディルファムに乗って後を追う。
フレッドの機体に体当たりして止めたロディは、エンジンを切って息を潜め間一髪で隠れる。
敵が飛び去った後、フレッドはロディに泣いて謝り、バーツはロディにスターダストの事を教えるのだった……。
(感想)…ぶっちゃけ高下駄を発明して機体に取付けるだけの話なんですが、それを軸に年少組が仲良くなってく経緯を描いた辺りが巧い。
軍人家庭に育ったお陰で戦闘ヒーローに憧れるケンツ、けど身長が足りないからと言って、年長組から相手にして貰えない。
同じ立場のフレッドと意気投合、「だったら高下駄取付けて足が届く様にしたらいい」と企む。
そこへシャロンが「面白そー♪」と言って乗る。
此処で彼女の意外な器用さ、生い立ちの一部が紹介され、年少組の絆が成立。
兄貴分のバーツに見付かるも彼は怒らず、さり気に力不足を教える目的で手伝う。
しかしフレッドの実の兄貴であるロディは、頭ごなしに叱らずには居られない。
これもしもケンツやシャロンがやった事なら、バーツ同様叱らずに協力してたと思うんですよ。
家族の情がそうさせたと…説得力溢れる描写でした。
他にもマキは意外に料理上手である事や、普段はトロいジミーが食事は早い事、そんなジミーに自分の分を分けてやるカチュアの優しさ、ルチーナ&マルロの付合い方、徹夜するケイトに珈琲を差入れするロディ等々…ロボットアニメとは思えない細やかな生活描写で御座います。
玩具スポンサーは腹立っただろうけどね。(笑)
この「ロボットに高下駄を取付ける」というネタは、制作会議した時から考えられていたらしい。
スタッフとしては子供が活躍するロボットアニメとして、絶対に描きたかった話だった訳で、だからこその高クオリティとなったのでしょう。
この回の演出名確認したら、『うる星』で名を売った、あの山崎和男氏でした。
成る程…緻密な演出になる筈だ。
…う~ん、粗筋書いてると普通に話にしたくなってしまう。(汗)
それだと字数が足りなくなってしまうんで、次回からもっと簡潔に書くよう努力します。(汗)
↑おまけのハロウィン写真、9月に行った南ヶ丘牧場に飾られてた巨大南瓜です。
それに合せて今年もSFな話を書こうと思ったけど……SFアニメを語るのに忙しいんでまた来年。(苦笑)
ルチーナと同じくメンバー最年少で、前半の暗く悲惨な展開を明るくするのに貢献した。
アイスクリームが大好き。
ルチーナとはお隣さんだったらしく、その為非常に仲が好いという設定。
この年にして既に尻に敷かれてるが、ルチーナを守るのは自分の役目だと考えてるらしく、彼女が迷子になった際には危険を顧みず助けに行こうとした。
将来はルチーナを嫁にする積りらしい……頑張れ。(笑)
★第5話「憧れの操縦席、ラウンド・バーニアン始動」 脚本○ 演出○ 作画○ 総合○
一先ずアゾレック基地に落ち着いたクレーク博士達は、ベルウィック星の各基地に連絡を試みる。
しかし何処からも応答が返って来ない…或いは本当にこの星は異星人の手によって壊滅させられてしまったのか…?
痺れを切らした博士は助手のケイトに子供達を託し、ベルウィック星の軍本部ジワイメルウ基地へ単身で向う事を決意する。
博士の留守中バーツ&ロディは、自分達の身は自分達で守るしかないと、シミュレーションを使ってRVの操縦訓練を始める。
やたら好戦的な少年ケンツは嬉々として賛成するが、バーツから「操縦するにはたっぱ(身長)が足りん」と突っ撥ねられてムクれた挙句、勝手にディルファムに搭乗し横転させてしまって大騒ぎ、バーツから大目玉を喰らってしまう。
一方その頃クレーク博士は無事、ジワイメルウ基地に到着していた。
そこで地下に退避していた兵から、司令官のベロア大佐の元に案内され、民間人が既に地球に避難した事を知らされる。
更に以前から異星人がベルウィック星、クレアド星の先住権を主張していたのを、地球軍が秘密裏に拒否していた事実を知らされ、衝撃を受ける博士。
戦いの回避を強く訴えるも、大佐は冷たく退けるだけだった。
それでも博士は自分と共に民間人の子供が、アゾレック基地に13人孤立してる事情を話し、無事地球に送り届けて貰う約束を取り付けると、地球に避難した乗客名簿を手土産にアゾレック基地へ戻る。
だがその帰路の途中、博士の乗った輸送機は異星人に撃墜されてしまう。
突然途絶えてしまった交信に蒼褪めるケイト。
一方その頃子供達は、博士が軍に取り付けた「自分達を地球に送って貰える」約束を伝え聞き、無邪気に喜んでいた……。
(感想)…大人が居なくなった事で自然子供達にスポットライトが当る展開に。
つまり今迄登場した大人は、その為に皆殺されたと言えよう。(笑)
普通に考えたら民間人のしかも子供が、戦闘する破目になるなんて、尋常ならざる事態ですから。
それは兎も角集まった当初、自分の知ってる者とばかり話してた彼らが、おっかなびっくり近付いてく描写が感じ出てて巧い。
例えば読書をするペンチを後ろから覗くシャロンとか、帽子を切っ掛けにマキと話すフレッドとか。
行動派のケンツはバーツに興味を持ち、同じく行動派のバーツはロディと親しくなる。
ガールズクラブの班長をしていたクレアは、年下の子供達から懐かれる。
一方で人付き合いの苦手なスコットは、ケイトから最年長者として皆を纏めて欲しいと頼まれるも、どうして良いか判らず苦悩する。
オドオドした態度から、ケンツには「臆病者」と軽蔑されるわ、バーツには「お坊ちゃん」と甘く見られるわで前途多難。
孤独にハーモニカを吹き鳴らすジミーの傍には、一緒に遭難したカチュアの姿。
現実に学校のクラスで見られそうなグループ分けでしょ?
出会って直ぐに全員が仲良くならない演出法は画期的だったのですよ。
も1つ画期的だったのが、いきなりメカを乗りこなさず、シミュレーションで練習してから乗るというもの。
現実的とは言わないまでも、極力自然に見せようとする方針が察せます。
とは言え殆ど壊滅した星に在って管制室は生きてたアゾレック基地は、百人乗っても大丈夫なイ○バ物置よりも頑丈だと思うぞ。(笑)
また管制室は生きてるのに無人だったっつうのは、メアリーセレスト号事件並にミステリーじゃねーかと。(笑)
★第6話「博士をさがせ!異星人との遭遇」 脚本○ 演出○ 作画○ 総合○
クレーク博士からの連絡が途絶えた。
ケイト、ロディ、バーツは最後の連絡が有ったバルチカンヘ、車で捜索に向かう事を決める。
その間の留守を頼まれた最年長者のスコットは、万一敵に襲われた時の事を心配して苦悩する。
ス「もし敵と出くわしたら…」
バ「俺達が居ても居なくても、やる事は1つだろ?」
ス「まさか戦えと…?」
バ「外れ!はなっから負ける喧嘩はするこたねーよ!熊と出くわした時みてェに死んだふりしてりゃいいのさ!」
ロ「1人心配なのが居るけどね!(笑)」
ク「あ、彼ね!(笑)」
要注意人物を同時に頭に浮かべて笑う一同。
その頃噂のアイツは、離れた所でお約束の様にクシャミを1発。
ケ「掃除当番なんか断じて男の仕事であってはいかーん!」
短期間の内にディルファムを2度も暴走させたケンツは、既に全員のブラックリストに載っかっていた。
夕焼けに染まる砂漠の道すがら、バーツは自分がベルウィック星に独り残された訳を、ケイトとロディに語る。
暇さえ見付けちゃ砂漠でレースをしていた。
あの日もこんな風に愛車を転がしてたんだ。
そこへ異星人のメカが襲って来て、戦いに巻き込まれちまった。
俺は車を安全なトコへ移そうとして盲滅法に走ってる内、爆風に呑まれて気を失っちまってたらしい…。
気付いた時には愛車も無く…偶然見付けたディルファムに乗ったのは、最初愛車の仇を取ろうと思ってやった事さ。
話してる間に陽が暮れて、3人は行程途中の湖畔で夜営してく事に。
食事しながら和やかに会話する3人。
バーツとロディから博士との仲を尋ねられ、ケイトが微笑みながら答える。
ロ「ケイトさんは好きじゃないの?」
ケ「私が博士を?…そうね……好きよ」
ロ「じゃあ、結婚するの?」
ケ「結婚?フフ、そうねえ…仕事仲間としては好きっていうんで、結婚を考えた事はないわ」
ロ「やっぱりね!どうもタイプじゃないと思ってたんだ!」
バ「大体あのおっさん、女にもてる感じじゃないもんな!」
ロ「そうそう!」
バ「タイプじゃないか、そうだよな」
ケ「まぁ、2人ともナマ言っちゃって!」
2人には否定してみせたものの…夜が更けて冷たい湖に身を浸すケイトは独り呟いた。
ケ「…タイプじゃない……か」
少年達の前では巧みに隠したものの、本意は違ってる事を彼女は自覚していたのだ。
一方火の番をするバーツは、中々ケイトが戻らない事から、彼女が密かに水浴びしてるのを覚り、ロディを覗きに誘う。
マズイと引き止めつつ、付き合うロディ。
星明りの下、光る飛沫を纏って輝くケイトの裸体に、思わず漏れる生唾を呑む音。
今、1人の少年の青春が始まった。
感動を目に焼き付けテントに戻った後も寝付けず。
何せ隣ではケイトが悩ましい寝息を立てているのだから。
同じく目が冴えて眠れないバーツと共に、ロディは湖へ水浴びしに行く。
そこへ今度はケイトが現れ、慌てて裸を隠す2人の男子。
ロ「見られたかなァ…?」
バ「だとしたら、おあいこだ!」
エロが結ぶ男の友情だった。
翌日湖畔を出発した3人は、バルチカンで博士の乗っていた輸送機の残骸を発見する。
残骸に集るハゲタカに息を呑むロディ、バーツ…そしてケイト。
そこへ残骸を調査しに異星人がやって来る。
初めて目にした異星人の外見が、地球人と変らない事を知り、衝撃を覚えるロディ。
隠れて彼らの様子を探っていたが、思わぬアクシデントが発生して、異星人に発見されてしまう3人。
だが間一髪でジワイメルウ基地の兵に救われる。
彼ら兵もロディ達同様、消息を絶った博士らの輸送機を捜索に来たのだ。
バーツが自分達を含めアゾレック基地に残っている仲間の救助を頼むも、捜索以外の命令は受けていないと願いを退ける地球兵。
あまりに非情な言葉に、バーツは泣きながら怒りを露にするのだった。
その頃…ケイトは輸送機から、クレーク博士の鞄を見付け出していた。
ケイトの姿を認めて、背後から駆け寄るロディ。
彼女の頬を一筋の涙が流れて光る。
驚いて足を止めるロディ。
乾いた砂混じりの風が、1枚の写真をロディの足下に運ぶ。
…それは遺跡を前に、博士とケイトが並んで写ってる物。
風に撒き散らされた書類を集め、写真と一緒にケイトに渡すロディ。
写真を見たケイトが目を見張る。
ロディは一言も無く、傍に立っているだけだった……。
(感想)…この回見せ場ばかりで正直書き切れない、いっそ★3つ付けようか迷った程に。(笑)
10話迄に限るならこの回と第8話がマイベスト、それ位脚本・演出・作画の三拍子揃った神回でした。
後部座席から地図を覗く積りが、ケイトさんの胸の谷間が目に入って、頬を染めるロディが良い。
スコットに1週間しか生きられない「スターダスト(ベルウィック星の蛍)」の話をするクレアも良い。
このシーンによって、クレアとスコットが近しい間柄である事を、極自然に理解させられるんですよ。
壊れた戦車の砲身にロープを結び付けて洗濯物を干してる辺りが、如何にも漂流生活らしい雰囲気を醸してる。
虫の儚い命に明日をも知れぬ自分達の運命を重ねているのか…。
ベルウィック星に居る間、このスターダストがずっと宙を舞ってた事に、感心させられた。
同じくバーツの欠けた歯が、ずっとそのままだった事にも。(偶に忘れて描いちゃうアニメーターさんも居たが)
ギャグじゃなくても何時の間にか元通りなアニメが当り前だってのに。(何とは言いませんが)
それとこの回、台詞がやたら活きてて好いんだ~。
バ「よォ、俺達ちょっくら出掛けて来るからよ」
ク「出掛けるって?」
ロ「博士の捜索にさ」
ス「え?死んだんじゃないのか?」
――スコットの無神経な一言に、凍り付くケイトさん。
マ「あんた暗いんだよ!誰も死んだなんて言ってないじゃん!もっと明るい見方出来ないの!?」
…この台詞でマキ人気は大沸騰しました。(笑)
も1個紹介、ロディ達との通信時にかましてくれた、スコットのアメリカンジョーク。
ス「昨夜戦争が有ったんだ」
バ「何ィ!?」
ス「いやぁ、大分苦戦したけど何とかなったよ」
バ「嘘だろ!?」
ス「本当さ、但しその相手というのは洗濯機だったんだけどな」
ク「貴方にも、冗談が言えるのね」
ス「寝ずに考えたんだ」
ク「一晩中考えてたの?」
ス「ハハハハ、冗談冗談。僕にだって冗談ぐらい言えるさ!」
…「彼なら有り得るわ」と、クレアは思ったんだよ。(笑)
★第7話「孤立した14人、異星人飛行物体襲来!」 脚本○ 演出○ 作画○ 総合○
博士を捜索に行った一向がアゾレック基地へ帰って来た。
敢えて暢気にバーツが振舞うも、3人だけで帰った事実から、「博士の死」を覚る子供達。
幼いマルロが無心な顔でケイトに尋ねる。
「やっぱり博士死んじゃったの?」
その瞬間、張り詰めていた糸が切れたケイトは、声も無く泣き崩れてしまう。
ただ独り大人として生き残った彼女には、あまりに考える事が多過ぎた。
彼女の辛苦を察したロディ&バーツが、代わって子供達に状況を説明する。
死体は見付からず、博士の死を確認するまではいかなかった事。
基地からは「その内連絡する。但し無線連絡すると敵に傍受されて位置を知られてしまうから易々とは出来ない。そちらも極力控えるように」と言われた事。
基地とは連絡が取れず、ただ助けを待つしかない事を知らされ、ショックを受ける子供達。
ロディとバーツは自分達で戦う覚悟を持った方が良いと主張するも、スコットは司令部からの連絡を待つべきだの一辺倒。
意見が中々纏まらず、一致団結出来ない彼ら。
年長組が対立を深めている間に、最年少のルチーナが迷子になってしまう。
一方ケイトは自分を気遣って部屋に訪れたクレアとマキに、本当の気持ちを打ち明けていた。
「私は博士を1人の男性として愛していた。死んでからその事に気付くなんて」と…。
そこへ異星人の輸送船が襲来。
しかしジワイメルウ基地の軍本部からは何の連絡も来ない。
「自分達の身は自分達で守るしかない」
遂に全員がその覚悟を決め、1番年長のスコットを指揮官とし、それぞれ迎撃準備を整える子供達。
そんな中マルロから「ルチーナが戻って来ない」事を聞かされ、ケイトが探しに行く。
やがて基地の上空に静止した輸送船から、敵メカが降りて来る。
ルチーナとケイトは未だ戻って来ない。
心配して飛び出すマルロを引き止めるロディ。
マルロが言う…「あのメカが降りた場所で、ルチーナは居なくなったんだ!」と。
幼いながらもルチーナを見失った責任を背負い、ルチーナを助けに行こうとする姿を見て、ロディは自分が助けに行くと言って飛び出す。
更にバーツとケンツ、そしてスコットが続く。
ケ「足手纏いになるなよ!」
ス「生意気言うな!僕が此処の指揮官である事を忘れるな!」
スコットが初めて戦う覚悟を見せたのを切っ掛けに、子供達は漸く纏まり始める。
その頃ルチーナは震えながら独り廃墟に身を隠していた。
敵メカから長く伸ばされる探査アームを掻い潜り、逃げ惑うルチーナ。
我慢出来ず泣き叫ぼうとした瞬間、ロディが助けに現れる。
敵に見つからないよう、ルチーナを宥めつつ身を潜めるロディ。
結局異星メカはロディ達に気付かず、地球側のデータバンクだけを回収して去って行った。
無事に指揮官として初の任を果たし安堵するスコットだったが、軍が最後まで沈黙を守っていた事に不安を募らせるのだった……。
(感想)…クレーク博士好きだったのに……。(涙)
学者でありながらシャトルまで操縦しちゃう、インディ・ジョーンズばりの行動派。
考古学者でありながら『時間と空間における量子力学』と言う謎の書籍を著したり…まったく惜しい人を亡くしてしまった。
皆から敬遠されていたスコットが、漸く立場を認められる記念すべき回。
彼の苦悩はこの後も暫く続くのですが、特にケンツが初めてスコットを見直す辺り要注目。
父や兄が軍人の家庭で育ったケンツにとって、スコットの様に戦闘を回避しようとする奴は腰抜けに思えたんですね。
この回のロディは正に主人公らしい活躍ぶりでした。
ルチーナを宥める姿が好いお兄ちゃんしてて格好良い。
で逃げ回るルチーナがカボチャパンツ丸出しで可愛いったら。(←変な意味から言ってんじゃないよ)
しかしケイトさん、助けに来たロディに向い、「来てくれると思ってたわ」っつう事は……既にロディの思いに気付いてた訳ですな……罪な女(ひと)だ。(笑)
そしてこの回もマキの活躍が地味に光ってました。
ケイトさんの様子をこっそり見に来たロディに唯一気が付いたり。
食事前に手を洗わないケンツに雷落したり。
マ「んーな汚ェ手じゃ食わせらんねーよ!早く洗っといで!!」
ケ「いーだろ!!どうせ俺が食うんだから!!」
マ「おー、どうでも洗いたくないっつうの?」
ケ「……洗って来るわ」
これ以降マキに逆らえないケンツが微笑ましい。(笑)
★第8話「高ゲタ作戦!?小さな戦士の出撃だ!」脚本○ 演出○ 作画○ 総合○
異星人の襲来に備えてRVのシミュレーションを続ける内、順調に腕を上げて行くロディとバーツ。
しかし背が足りないせいで訓練させて貰えないフレッドとケンツは不満を抱えていた。
或る日フレッドはRVのコクピットに高下駄(フットペダル)を取り付ける事を発案する。
それでケンツと格納庫に忍び込んだ現場をシャロンに見付かってしまう。
取り付けに手こずってた2人に手を貸すシャロン。
「おばさんの家がジャンク屋で、そこの2階に住んでた使用人のおっさんに溶接の仕方等を習った」というシャロンは、鮮やかな手際で高下駄を作ってみせた。
一旦食事を済ませた後、年長組に怪しまれないよう、こっそり作業を続けるフレッド達。
だが食事中の不審な態度から、直ぐにバーツにバレてしまう。
しかし意外な事にバーツは叱ろうとせず、むしろフレッド達に協力してくれる。
遂に完成した高下駄を使って、ディルファムを起動させるケンツ。
そこへ通り掛ったロディは、自分の弟が危険な真似をしてるのを知り、怒って即刻高下駄を外すようバーツに言い、フレッドを連れて行ってしまう。
兄貴風を吹かせるロディに反抗し、皆が寝静まった夜密かに起き出して、ディルファムの操縦訓練をするフレッド。
そこへ昼間上空を通り過ぎた敵方輸送機が再びやって来る。
突如発令された非常警報に焦ったフレッドは、つい高下駄を強く踏み過ぎて壊してしまう。
敵が基地に向ってる危機に、暴走するディルファム1機。
止めようとするも足がペダルに届かない。
パニックを起こすフレッドを助ける為、ロディとバーツもディルファムに乗って後を追う。
フレッドの機体に体当たりして止めたロディは、エンジンを切って息を潜め間一髪で隠れる。
敵が飛び去った後、フレッドはロディに泣いて謝り、バーツはロディにスターダストの事を教えるのだった……。
(感想)…ぶっちゃけ高下駄を発明して機体に取付けるだけの話なんですが、それを軸に年少組が仲良くなってく経緯を描いた辺りが巧い。
軍人家庭に育ったお陰で戦闘ヒーローに憧れるケンツ、けど身長が足りないからと言って、年長組から相手にして貰えない。
同じ立場のフレッドと意気投合、「だったら高下駄取付けて足が届く様にしたらいい」と企む。
そこへシャロンが「面白そー♪」と言って乗る。
此処で彼女の意外な器用さ、生い立ちの一部が紹介され、年少組の絆が成立。
兄貴分のバーツに見付かるも彼は怒らず、さり気に力不足を教える目的で手伝う。
しかしフレッドの実の兄貴であるロディは、頭ごなしに叱らずには居られない。
これもしもケンツやシャロンがやった事なら、バーツ同様叱らずに協力してたと思うんですよ。
家族の情がそうさせたと…説得力溢れる描写でした。
他にもマキは意外に料理上手である事や、普段はトロいジミーが食事は早い事、そんなジミーに自分の分を分けてやるカチュアの優しさ、ルチーナ&マルロの付合い方、徹夜するケイトに珈琲を差入れするロディ等々…ロボットアニメとは思えない細やかな生活描写で御座います。
玩具スポンサーは腹立っただろうけどね。(笑)
この「ロボットに高下駄を取付ける」というネタは、制作会議した時から考えられていたらしい。
スタッフとしては子供が活躍するロボットアニメとして、絶対に描きたかった話だった訳で、だからこその高クオリティとなったのでしょう。
この回の演出名確認したら、『うる星』で名を売った、あの山崎和男氏でした。
成る程…緻密な演出になる筈だ。
…う~ん、粗筋書いてると普通に話にしたくなってしまう。(汗)
それだと字数が足りなくなってしまうんで、次回からもっと簡潔に書くよう努力します。(汗)
↑おまけのハロウィン写真、9月に行った南ヶ丘牧場に飾られてた巨大南瓜です。
それに合せて今年もSFな話を書こうと思ったけど……SFアニメを語るのに忙しいんでまた来年。(苦笑)