瀬戸際の暇人

今年も偶に更新します(汗)

菊見月

2008年11月29日 22時13分08秒 | ただいまおかえり(雑記)
ちょっと前になるんですが、某所に出掛けた際、警視庁音楽隊(↑)が野外コンサートしてまして。
見事な演奏に惹かれて最後まで聴き入ってしまいました。
曲目は『ポニョ』とか『テキーラ』とか…シャンソンや時代劇主題歌のメドレー等も演奏して下さって、楽しかったです。
水戸黄門、銭形平次、大江戸捜査網、大岡越前、暴れん坊将軍、有名所とは言え、全部判った辺り、自分の時代劇好きを再確認したり。(笑)
演奏の合間に交通安全指導のコントが有ったのが警視庁らしい…本来はこっちのがメインだったんだろうな~。




↑演奏終了後は巣鴨まで足を伸ばし、本来目当てだった菊祭を観に行きました。



↑正式な名前は「すがも中山道菊まつり」、何でも今年で16回目の開催だとか。
会場は「江戸六地蔵尊眞性寺」と「とげぬき地蔵尊高岩寺」。



↑先ず眞性寺の方へ向う、境内には出店が並んでて、賑やかだった。



↑丁度盛りの見頃でした。
饅頭みたいに丸くて可愛らしいなと。



↑沢山の菊で形作ったビッグサイズの一寸法師像なんてのも。(一寸法師なのに)
「形作り」と呼ぶんだそうで、去年は「八岐大蛇」でした。
電気仕掛けでゆっくりゆっくり回転してく。
お椀の舟でどんぶらこ~♪



↑大作盆景「秋の故郷」、小菊で彩られた小村が素敵だ。




所でバイファム記事の事なんですが……11/30迄って書いたけど、終りそうもないんで延長します。(汗)
無理すりゃ終れなくもないけど、無理するもんじゃないし。
12/1…もしくは12/2には終る予定。



そんで12/4か12/5~ハウステンボス記事を書いてく予定。
…但し今年の秋に行った記録から書いてく形になる。(今更)
12/7~12/9迄またもやハウステンボスに行く予定なんで(汗)、毎度実況(?)挟みつつゆっくり参ろうかと。
ちなみに途中になってるアニソン記事は、来年2/7~3/14に書いてこうかと…今年は無理だわ、どう考えても。(苦笑)
ハウステンボス記事も本当はアドヴェントに合せて始めたかったんすけどね~、まぁしゃーない。




↑社殿内には菊を象った菓子が供えられていた。




↑一方こちら、とげぬき地蔵通りに建つ高岩寺。
境内では参拝客が行列作ってました、此処は特に行事無くても毎日お祭気分。



↑本当は五重塔なんだけど、周りの人だかりを避けて撮影したら、三重塔に…。(汗)
形作りを取り巻いてベンチが設置されてましてな~、爺ちゃん婆ちゃんが座ってるもんで、申し訳無くも撮影するには邪魔だった。(失礼)
どうせならベンチは別の所に設置して欲しかったよ。
五重塔を囲む菊の扇なんてのも飾られてて綺麗だったのに。



↑こちらの菊は日当たりが良い分、見頃を過ぎるの早かったかも…。
手前の線香花火みたいな菊が個性的で面白い。


今日は友人と数年振りにネズミーシーに行って来た。
写真は多分12/3にでも上げるかと…。




のおやさんへ今更な【私信】…考察を拝読し、自分が存じてるHNを思い出してみたんすが、言われてみればスナック系or居酒屋系かで、イメージが分かれる様に感じます…しかし何でだろう??
誰かファーストフード系とか、ファミレス系とか、コンビニ系のHNをお持ちな方は居らなんだか?
もしも居られないとしたら…癒しを求める現代人の心が影響を及ぼしてるんじゃなかろかと。
疲れてるんだよ……皆。

あ…そういや草履虫さんはどっちになるんだろう?
どちらとも言えない気がする…やっぱ珍しいタイプなんだなぁと再確認してしまった。(注:褒めてます)
コメント (2)
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銀河漂流バイファム感想その12

2008年11月28日 21時37分47秒 | 漫画&アニメ
カチュア・ピアスン…生年月日、年齢、共に不明、但し10歳前後と思われる。(↑)
異星人(ククトニアン)故、地球人の血液型は当て嵌まらないが、占いで判断するならAB型的性格だろう。
ベルウィック星第2ステーションで、地球人の手により育てられた少女…但し本人はその事実を知らずに居た。
頭脳明晰・記憶力抜群・手先も器用、彼女を見ている限りククトニアンは地球人より優秀と思われ。
シャトルの操縦方まで理解したりと大人顔負けのオペレーター。
また後半はケンツと共にトゥランファムに搭乗、短気な彼を抑えるナイス相棒振りだった。
「人は悲しみが多い程、人には優しく出来るもの」とは某武田が歌ってるが、地球人の育ての親を亡くした悲しみ、仲間内で唯一の異星人である孤独等を乗越え、頗る人間が出来た子に育つ。
自分の悲しみを置いて、傷付いた他人に手を差伸べる優しさが心に沁みる。
敢えて欠点を述べるなら、多少強情で冗談が通じない所か?
演じていた笠原弘子氏は当時中学生、正直演技下手だったけど、透明感の有る声がキャラに合ってた気がする。

元より作品の鍵を握っていたが、それだけでなくロディと恋愛させる事で、後半ヒロインに据えられる。
原作者の星山氏は「ヒーロー×ヒロイン」の考えを持ってたのだろう。
だから当初クレアとロディを恋仲に…と考えてたのだろうが、展開が進む内に無理を覚え、「どうせ後半彼女が鍵になるなら」と、カチュアを後半のヒロイン(主人公ロディの相手役)に据えたのかも…あくまで勝手な推理ですが。(汗)


★第41話「カチュアを撃つな!」脚本○ 演出○ 作画○ 総合○

ロディ達が基地に匿われてから数日が経った。
その間ジェダ達リベラリストグループに、地球人が捕えられている収容所を捜索して貰ったが、渡された報告はどれも不充分なものであった。
次第に焦りを覚え始めたロディ達は、いっそ此処から出て自分達で捜そうと考える。
しかしジェダがそれに待ったをかけた、地球人とコンタクトを取るのに、未だ子供達の力は必要と思われたからだ。

一方、カチュアも自分の本当の両親を捜そうと、仲間とは別にサライダ博士の元へ相談しに行く。
カチュアから話を聞いた博士は、恐らく彼女の両親は、地球人がベルウィック星に移民を開始した頃、ククト星から送り込まれた調査隊の中に居るだろうと推理した。
それならばと博士はミューラァを呼ぶ、彼の父親も調査隊の一員だった、ひょっとしたら何か知ってるかもしれないと考えての事だ。
だがミューラァは頑なな態度を崩さず、博士の言葉に聞く耳を持たない。
思い余ったカチュアが彼に向って叫ぶ――「私の両親を知りませんか!?」
漸く彼女の存在に気付くミューラァ、彼に尋ねられた博士は、カチュアの素性を話して聞かせた。
「君と同じ戦争の犠牲者だ」、その言葉を聞いたミューラァは激昂して叫んだ。

「私は自分の事を戦争の犠牲者と思っては居ない…!!」

隙を突いて、隠し持っていたフォークを、カチュアの首に押し当てる。
そのまま彼女を人質に、ミューラァは基地から脱走した。
遺跡を積んだロディ達のトレーラーを奪って逃げようとする彼を、ジェダ達が阻止する。
このまま逃がせば政府軍に基地の場所を知られてしまう――恐れたジェダが「射殺しても構わん」と叫ぶのを聞き、彼の脛に思い切り噛み付いて邪魔するジミー。
「捕虜が女の子を人質に脱走」との通報を聞いて、ロディ達も駆けつけた。
ジミーが必死でロディ達に叫ぶ――「カチュアが撃たれちゃう!!」と。
それを聞いた子供達はジェダ達の発砲を阻止しようと立ち塞がる。
ジェダ達と子供達が揉めてる隙に、基地から走り去るトレーラー。
しかし基地から逃走する間際、トレーラーの荷台の上には、ロディがしがみ付いていた。
ロディの後からジェダ達も機動メカで追跡する、そこへ運悪く政府軍の襲撃に出くわした。
一旦内輪揉めを止めてバーツ&マキがトゥランファムで出撃、フレッドも兄を救おうとバイファムで出撃、基地の周辺は大混乱に見舞われる。

一方、人質に連れ去られたカチュアは、サイドミラーに映るロディの姿に気付き、ミューラァの気を逸らせる目的で、再び自分の両親について尋ねた。
「……お前の両親が生きてるとしたら、多分コロニーに居るだろう」、意外にも彼女の問いにあっさり答えるミューラァ。
「会いたいか?」、尋ねられたカチュアは素直に頷く、ミューラァも理解する様に頷いた。
「…無理も無い…地球人の中では色々辛い事も…」、彼の言葉を聞いたカチュアは真正面から叫んだ――「そんな事無い!!皆大切な仲間です!!」
その瞬間、ロディが車窓からヌッと身を乗り出し、ハンドルを取ろうとした。
不意を衝かれるも、力ずくで車から振り落とすミューラァ。
地を転がるロディを追って、カチュアも飛び降りる。
車を止めたミューラァは、ロディとカチュアに銃を向けた。
互いを庇い合う彼らの姿を見たミューラァが呟く――「丁度逆だな…俺の両親と…」

「本人同士は愛し合ってたらしいが、俺にはいい迷惑だった」

苦々しく口にした彼にロディが噛み付く、「貴方にも地球人と同じ血が半分流れている…!!」
聞いた瞬間ミューラァは彼を殴った、だがそれでも彼は止めない、「何度でも言い続けてやる!!」と…根負けしたミューラァがロディから手を離す。

「俺は誇り有るククトニアンの軍人だ!!」

そう言い放った彼は、2人を置き去りにしたまま、独りトレーラーで走って行った……。


(感想)…40話に引き続きジェダさん達の裏の顔が覗ける奥深い回。
この作品に出る大人の大多数は子供思いの良い人なんですが、それだけじゃなく大人らしいズルさも持ち合せて居られる。
基地の場所を漏らさない為にカチュアごと射殺しようとしたシーンは衝撃的でした。
そもそも親切なだけで子供達を匿ってるんじゃない、自分達の計画に利用出来そうだと考えてる訳で。
反戦争・平和を訴えてる一方で、自分らの目的を達成する為に、結局は武力を行使してるんですよ。
そいった正義の中に潜む暗部を描いた脚本家は偉い。
この回の脚本を担当したのは平野靖士氏…ちなみに前回の脚本は、原作者でも在る星山博之氏が担当。
御2人が脚本を担当した事が、バイファムを名作にした一因かと。
星山博之氏はファーストガンダムやダグラム等で有名でして…つうかウィキで調べてみたら、自分の好きな作品の大抵に氏が関って居られた。
その星山氏、実は2007年2/7にお亡くなりになったそうで…また惜しい人が1人逝ってしまわれた。(涙)
話を戻して…ジェダさん達と比較すると、ミューラァの行動の方が、若さから来る甘さが見える。
脱出する際カチュアが怪我を負わないよう「頭を下げろ」って言ったり。

この回カチュアとロディ以外影薄いんですが、他キャラも地味に良い味出してます。
特にフレッド、「兄だけに危ない役目を負わせないよう、自分も強くならなくては!」と、ケンツにRVの操縦方を教わり、ラストで搭乗するんですが…結果何の助けにもなってなかったね。(笑)
それでも今迄の展開を観てるから気持ちは良く解った。
ジェイナスを降りた事によって、RVに乗らない組の活躍が減ったのは残念。
後半のフレッドは特に活躍させる場に困ってた感が有り有りだった。
結局(この回でも出るけど)ペンチとの絡みがメインになっちゃったもんね。(シャロン&ケンツとの対比は面白可愛かったが)


・第42話「パパ!一瞬の再会」脚本△ 演出△ 作画△ 総合○

その後のジェダ達の調査によって、遂に地球人が捕えられている収容所の位置が判った。
喜ぶロディ達にジェダは心配するよう告げる、地球軍の部隊が接近しているらしいと。
恐らく捕虜救出の目的で現れたと思われる、ならば間に合うよう急いで向った方が良い。
話を聞いたロディ達は、明日にでも基地を出発しようと、準備を整え始めた。
その一方でスコットはロディとバーツに、カチュアについて相談する。
「彼女の両親がこの星に居ない事を教えるべきか悩んでる。」
スコットから相談を受けたロディは、本当の事を話すべきと答え、決断した3人は揃ってカチュアに話をしに行く。
しかし3人に向い、彼女は言った――「知っています…でも私の両親は、育ての親と思ってますから」。
ロディ達と行動を共にする事を暗示した答に、聞いた3人は安堵して喜ぶが、彼女の内心は千々に乱れていた。

基地を出発する前夜、子供達は大はしゃぎで枕投げを始めた。
明日になれば両親に会える!そう思うと目が冴えて寝付けない。
リーダーであるスコットの制止も聞かず、年長組年少組入り乱れてのパジャマパーティ。

その頃、ミューラァは遺跡を積んだトレーラーで基地に凱旋していた。
だが任務を遂行した彼を、上官である「アイゼル」は冷たく労う…実は軍部は新たにエクストラ力線に対抗する装置を開発して居り、その為再生装置(遺跡)は既に無用の長物でしかなかった。
自分達部隊の今迄の努力が無駄骨になった事を聞かされ、愕然とするミューラァ。
追い討ちをかける様に、アイゼルはミューラァの部隊を解散させ、彼自身も任務から外してしまう。
元よりアイゼルは、地球人との混血である彼を嫌っていたのだ。
その事を面と向って告げられたミューラァは、自分に流れる地球人の血を心底憎む。

翌日の朝、ロディ達はリベラリストの基地に別れを告げ、収容所へ向った。
博士から改めて両親の件を尋ねられたカチュアは、一瞬悩んだものの皆と一緒に向う方を選ぶ。
パパに会える♪ママに会える♪皆に会~えるゥ~♪
収容所へ向う道、子供達はジミーのハーモニカに合せ、上機嫌で歌を歌った。
皆と一緒に喜ぶジミーの姿に、カチュアは胸を痛めずに居られない…だって彼の両親は、あの時自分の育ての両親同様――
自分を見て顔を曇らせるカチュアに、ジミーは小さな声で言った。

「知ってる…あの時、僕のパパとママも死んだんだ…」

彼は知っていたのだ、自分の両親がベルウィック星で既に亡くなっている事実を。
知って居ながら、皆が両親に会える日まで黙っていた…その事に気付かされたカチュアは、ジミーを抱締め号泣する。
その時サライダ博士から「収容所がククト軍に襲撃されている」との情報が入った――慌てて収容所に急行するロディ達。
彼らが駆けつけた時、既に地球人の捕虜は救出され、シャトルに移送される最中だった。
そこへククト軍の襲撃に遭い、地球軍が迎撃に出るも、防戦するのがやっと。
再会を前に死なせてたまるか!!――ロディが、バーツが、ケンツが、マキが、スコットにクレアまでシャトルを護ろうと戦う。
戦いの最中クレアは、怪我人に肩を貸してシャトルに乗込もうとする父親の姿を見付けた。

「パパ…!!!」

やっと会えた…溢れる思いを声に出して、父の背中に呼掛けるクレア。
シャトルに乗込み振り返った所で、父も駆けて来る娘に気付いた。
窓の向うで彼女の名を必死に叫ぶ父の姿が見える。
だが無情にもシャトルは彼女を残し、ククト星からゆっくりと離れて行った…。
一瞬で終った再会…それでも父親は確かに生きている。
間に合わなかった悔しさに泣崩れるクレア、しかし胸には希望の灯が点っていた……。


(感想)…こんな評価を付けたけど、両親達を護ろうと彼らが戦うシーンには燃えたし、ラストではクレア同様泣いちゃったよ。
それ以上にジミーが「実は知っていた」と明かすシーンには号泣した…それを念頭に物語を思い返すと、ベルウィックを離れる前に彼が「両親の持ち物を取りに行きたい」と駄々を捏ねたのにも納得してしまう…タタミ、あいや形見が欲しかったんだろうなぁ。
滑走路に絵を描いたのも、お空に居るパパママに見せる為だったり……あああ想像すると泣けてしまう。
枕投げは集団キャラ物のお約束ですが、修学旅行気分で楽しかったです。
委員長してるスコットが良いな~(笑)、後ジミーに枕を渡してやるケンツも。

なのに評価が低いのは、前回との繋がりを無視する様に、ジェダと子供達が仲良く納まってたから。
前回「地球軍とのコンタクトに子供達の力が必要」って言ってなかったっけ?あっさり送り出して良いのかジェダさん??
前回カチュアを撃とうとしたグループに、何の蟠りも持たずに居る子供達にも違和感持てたんだが…。
その辺り深く掘下げて欲しかったな~と感じた…最終回が近いんで展開急いだんだろうか?(汗)


・第43話「奇襲作戦開始!」脚本△ 演出△ 作画△ 総合△

両親との再会が叶わなかった子供達は、再びジェダ達の基地に戻る。
深く落ち込んでたそこへ、ジェダから良い知らせがもたらされた。
近くリベラリストが地球軍との会見を目指し、シャトルでククト星を発つと言うのだ。
彼らグループにとっても、地球軍が近くに居る今こそ、コンタクトを取るチャンスだった。
しかし懸念が1つだけ有った――もしシャトルで宇宙に出る途中、敵軍に襲われれば、ひとたまりもないだろう――話を聞いたロディ達は、ククト軍の基地へ奇襲を掛けようと提案した。
どの道ミューラァに場所を知られてる以上、何時かは攻撃されるだろう、ならば先手を打ってこちらから攻めようと言うのだ。
話を聞いたジェダ達も賛成し、奇襲計画は直ちに実行された。

その頃ククトの軍部では、ミューラァが更迭された事により、新しく「オタ」が指揮官に配属されて居た。
ミューラァをライバル視するオタは、必ずや不穏分子共を一掃してみせると、鼻持ちならない態度で彼に当たる。
だが結果は呆気無くジェダ達&ロディ達の勝利で終った。
この作戦が成功すれば両親に会える!その一心で戦う子供達の勢いは、大人顔負けの凄まじさだったのだ。
襲撃成功後、鮮やかに去って行くロディ達を、感心して見送るミューラァ。
その彼の背後に響く異様な物音…振り返ればそこには、1人の地球人の少年が、彼が奪ったトレーラーの荷物を、ゴソゴソと引っ繰り返して居た。

戦闘中、ミューラァが逃走に使ったトレーラーを発見したスコットは、積んであった航海記録を取り戻そうと引き返したのだった。
そして勇敢にも単身基地に侵入…探すついでに掃除機ノート鞄にトカゲの剥製エロ本その他諸々、仲間達の宝物を発見してはトレーラーに積み込んで行く。
だが目当ての航海記録は中々出て来ない…難儀してるそこへミューラァが現れた――恐怖に怯えるスコット。
しかしリーダーとして此処は退けぬとばかりに、トイレ掃除用のナニを構えて逆に脅すスコット。
予想外な事にミューラァは戦う意思を見せず、親切にも彼の荷物探しに協力してくれた。
航海記録を見付けて貰い、素直にお礼を言うスコット。
トレーラーに乗込んだスコットは、ミューラァに見送られて無事基地を脱出した。
帰り道の途中でクレアから話を聞き、救出に向ったロディ&バーツに出くわした彼は、あのミューラァと渡り合った事を自慢して聞かせた。
そんなスコットに呆れつつ、2人は何故彼が攻撃に出なかったのかを不思議に思う。
そもそも基地が在る場所を掴んでいながら、襲撃に来なかったのも疑問だった…。

子供達がジェダ達と共にシャトルでククト星から旅立つ日が来た。
見送るサライダ博士は、スコットが(結果的に)奪い返した遺跡を、「地球への友好の印として贈ってくれ」と言って、ジェダ達に託す。
それは本来博士が生物を再生する目的で開発した装置だったのだ。
飛立つシャトルの窓から見下ろす子供達の目に、ボロボロになったジェイナスの姿が映る。

バ「今度こそお別れだな、ボギー……」
 
改めてジェイナス(ボギー)に別れを告げる子供達。
ククト星から離れるまで、ボギーは彼らの乗るシャトルの航跡を、ずっと追跡していた。

ボ「ハナレテイキマス…ドンドンハナレテイキマス…ハナレテイキマス……」


(感想)…こういう展開にするなら、ぶっちゃけ42話は余計だったと思ってしまう。(好きな方には御免)(汗)
つまりスタッフは是が非でも「一瞬で終る再会」を描きたかったんだなと。(確かにドラマティックではあったが)
大体地球軍とコンタクトを取るのが目的なら、ジェダさん呼掛けりゃ良かったじゃんとか、救出に来た軍は子供達の発した通信は無視したの~?とか…観ていて色々とモニョモニョした物が心中で沸いたのですが、これは自分の読み解き方が拙いんでしょうか?(汗)
まぁ救出されたクレアの父親が話したお陰で、後に地球軍がコンタクトを求めてやって来た…と推理出来なくもない。
会見するならククト軍の居ない場で平和に行いたいだろうし…だから救出した人間を一旦置きに去って行ったのかもと……ファンが想像して補完するのは、物語に穴が有る証拠だが。(苦笑)

なぞと文句を書きましたが、スコットVSミューラァには爆笑した。
そんでスコットが荷台に積込んだの、全て今迄の話に出て来た物なんすよ。
(△付けといてアレですが)描いたアニメーターさんは偉い。
スタッフは心底この作品を愛して居たんだな~としみじみ感じた。
そしてクレアはすっかり戦闘要員になってしまったね(笑)、スコット曰く「まるで別人だ!」…いやいや彼女は元より逞しい性質だったと思われ、将来彼が尻に敷かれる事は確実である。(笑)
一方ケンツに「女の子の中で1番好きなコは誰か」を尋ねるマキに、恋する乙女を見たり…人生色々、男も色々、女だって色々咲き乱れるわな。

ラスト、かつての仲間が去って行くのを静かに追うボギーの声には泣けた。
そこに置き去りにされたまま、ずっと警告を発してるのかと思うと切ない…。(実際ビデオ版で語られた後日談によると、2年経ってもそのままだった)


★第44話「大宇宙のうた」脚本○ 演出○ 作画○ 総合○

ククト星を離脱後、地球軍の船に誘導されて、宇宙を航行するシャトル。
子供達は今度こそ間違い無く両親に会えると大いに盛上る。
そんな中、最年少のマルロ&ルチーナは、13人全員のパパママの顔を描いて遊んで居た。
小さい子らしい思い付きに、年長組は頬を緩ませるが、「カチュアとジミーのも描いた」と聞き、一転顔を曇らせてしまう。
けれどカチュアは描いてくれた2人に笑顔で感謝し、ジミーも嬉しそうに微笑んだ。
バーツの提案で、2人が描いた絵はプリントされ、全員に配られた。
貰った絵を大事そうに鞄に仕舞うジミーの頭をケンツが撫でてやる。

後でジミーと2人、RVを磨いて居る時、ケンツは彼に「自分の家に来て、弟にならないか」と誘った。
「お前の様な弟が前から欲しかったんだ!」と笑う彼に、ジミーも頬を染めて喜ぶ。
同じ頃、ロディもカチュアを気遣いつつ、自分達と一緒に地球へ行こうと誘って居た。
戦争が終れば両星間の距離も縮まり、落着いて捜せるようになるだろう…それまでは俺達と一緒に地球で暮らせば良いさ。
彼の言葉に笑顔で応えるも、カチュアの心は未だ揺れていた。

シャトルは死の星と化したタウトを通過し、地球軍とのコンタクトを目指して航行し続ける。

スコットが遺跡と共に敵軍の基地から奪還して来た荷物には、今迄の冒険を思い出させる代物が沢山有った。
各自片付けながら、厳しくも楽しかった日々を振り返る。
ロディが戦場へ取り戻しに行ったフレッドの鞄…ペンチの詩集…エロ本…そしてケイトのバンダナ。

「ロディ、おイタしちゃ駄目よv」

バンダナを頭に巻いたマキが、ケイトの口調を真似て言う。
からかわれたロディは、思わず苦笑うのだった。
ブリッジに居たスコットは、シャロンから手渡されたエロ本が元で、クレアにまたもや問詰められる…しかしその実クレアの口元は微笑んでいた。

そこへ地球軍バンガード艦隊から通信が送られて来る。
地球軍は会見を求めるジェダに自分達の指定する場所への移動を願い、両親の安否を口々に尋ねる子供達にはその確認を約束した。
一気に喜びに沸くシャトル――だが無粋にもそこヘ、ククト軍の追撃部隊が現れた。
此処まで来て邪魔はさせない!――シャトルに積んだRVで出撃する、ロディ・バーツ・ケンツ・カチュア。

一方ククト艦側では、無断で乗船したミューラァを巡り、騒ぎが起きていた。
重大な命令違反だとアイゼルに冷たく当たられるも、ミューラァはバイファムとの決着だけでも着けさせて欲しいと願う。
彼の意気込みに感心し、特別に出撃許可を出すアイゼル…だが本心は別に有った。
脇目も振らずバイファム(ロディ)に挑むデュラッヘ(ミューラァ)。
漆黒の宇宙を背景に、激しくぶつかり合う2つの機体。
相手の攻撃は寸部の隙も無く、ロディは徐々に追詰められて行く――しかし突然ククト軍が一斉砲撃を開始した。
ミューラァの存在を邪魔に思うアイゼルは、この機を幸いに敵諸共抹殺しようと企んだのだ。
上官の卑劣な行動に、激しい怒りを覚えたミューラァは、アイゼルの艦に特攻をかける。
今わの際で彼はカチュアを力付け、最後のメッセージを残して行った。

「俺の様に生きるなよ…」

爆発の閃光の中、ロディ達はミューラァの吹く口笛を聞く。
か細い音色は途切れる事無く、耳の中に何時までも響いて居た……。


(感想)…エロ本狂想曲第3楽章、好きだね~スタッフも。(笑)
その後エロ本は両星間の友好の印としてジェダさんに贈られました。(笑)
最終回に向けて今迄の物語を振り返る様な描写が嬉しい。
第1話でのフレッドの鞄エピソードとか、ケイトさんのバンダナとか……彼女の真似したマキにからかわれ、笑顔を見せるロディに経た年月を感じる。
時間は悲しみを癒す最大の特効薬ですな。

そしてミューラァ……2つの故郷を持ちながら、どちらにも帰れない、彼の生き様が哀しい。
「俺の様に生きるなよ…」の一言と、ラストに流れる口笛が、今でも耳に残ってる。
血を否定された彼にとっては、実力主義の軍部に入るしかなかった――けどそこでも存在を否定されてしまう。
「自分を戦争の犠牲者と思っては居ない」 と言った彼だから後悔は無いかもしれない。
それでも似た境遇のカチュアには、「自分の様に生きて欲しくない」のだなと。
暗闇に向う彼は、16話でジェイナスを飛出したカチュアの姿に重なる…迎えてくれる仲間が居れば、或いは彼も別の人生を歩んでいたのでしょう。
実はミューラァもビデオ版でゴニョゴニョニョなんですが、自分の中でバイファムは以下略。(汗)
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銀河漂流バイファム感想その11

2008年11月25日 22時25分05秒 | 漫画&アニメ
クレア・バーブランド…2044年3月19日生まれ、14歳、O型。(↑)
大佐の父を持つ良家のお嬢さんで、ガールズクラブの班長をしていた経験から、周囲を取り纏める才に長けている。
特に年少組の世話を一手に引受け、結果マルロ&ルチーナなどは、母親の様に懐いていた――人呼んで「ジェイナスのママ」。
人付き合いの苦手なスコットがリーダーをこなせたのも、彼女のフォロー有っての事。
そのスコットとは幼馴染の関係で、物語中ずっと親しくして居たが、39話での彼女の言動から推察するに、恋愛感情は抱いてなかった様に思われ。(スコットの方は彼女への思いを自覚してた様だが)
しかし39話のと或る事件で彼の漢らしさに気付き、以来完全に恋人の関係に納まってしまった。
フレッド&ペンチが「新婚さん」に例えられるなら、この2人の場合3年過ぎた夫婦の様な…。
育ちの良さ故か相当な潔癖症、シャロンとペンチが覗きをした際は、「女の子らしくない」と叱り、スコットがエロ本を所持してたと知った際は、彼をとことん詰った。
おまけにヒステリー持ち…なんとなくスコットの前途が多難に感じられる。(笑)
演じていたのは二代目磯野カツオ役等で有名な冨永みーな氏、放送当時彼女は高校生だったが、子役の経験数多く既に演技はベテランの域だった。
ドラマ『大草原の小さな家』のキャリー役とか…バラエティ番組のナレーションを担当しても居るので、恐らく大抵の人が名前は知らなくても声は知ってるだろう。

前にも書いたが放送前はこのコがヒロインだと、多くのアニメファンに考えられていた。
理由として当時のヒロインっぽいスタイルだったのが有るのですが…制作スタッフの発言にこんなのが有る。

「ヒロインがどんどん変わって行くのが面白いね」
「最初はクレア・ペンチが人気だった。それが段々とマキ・シャロン・カチュアの方が人気上ってって…後半ペンチなんか、すっかり…」

表向き主人公にはロディを据えてたけど、スタッフ側としちゃ「13人全員が主役」って意識で作ってたのかも。
後半クレアやペンチの人気が落ちたのは、或る意味「女の子らしさ」が災いしたのかなーと思ったり。
特に女の子ファンからは、世間で言われる女らしいコはあまり人気無く、男と一緒に戦う様な強いコのが人気高いから。



★第38話「輸送機をうばえ!」脚本○ 演出○ 作画△ 総合○

捕虜救出作戦は成功したものの、ロディからの連絡は3時間以上過ぎても途絶えたままだった。
苛立ったバーツが捜しに行こうとするも、スコットは「今動けば敵に自分達の位置を教える事になる」と止める。

バ「後少しで夜が明けちまうんだぞ!!敵はそれを待ってるんだ!!」

ロディの安否が気に懸かるも、さりとて良案が浮かばず、苦悩してるスコット達の元へ、メルの父親が或る提案を持ってやって来た。
「再び収容所を襲って、自分達が此処から脱出する為の輸送機を奪う作戦に力を貸して欲しい」と言うのだ。
戻らない仲間の事を心配して居るこの時に、随分勝手な話じゃないかと憤るバーツ。
だがメルの父親は言った、「彼を救う為にも、収容所を襲って敵の注意を引き付けたいのだ」と。

父「私らが襲うから、切っ掛けさえ作ってくれればいい」
バ「上手い事言ってェ…また俺達を囮に使う気じゃないのォ?」
父「…君達子供を囮に使う様な、酷い男に見えるかね?」

苦笑った後でメルの父親は、部隊を指揮する男の名をスコット達に告げた。
――その名は『ミューラァ』。
会議をしてるそこへ待ち侘びてたロディからの通信が入る。
「岩場に隠れたものの、手強い男(ミューラァ)が見張って居て、戻って来れない」との話だった。
ならばメルの父親の提案通り、騒ぎを起して相手の目をこちらに引き付けよう。
納得したスコット達はメルの父親の作戦に協力する事を決めた。

スコットとメルの父親が先に偵察に潜り込む。
その際メルの父親はカチュアの産みの親について彼に話した。
もしあの子の両親が未だ生きているとしたら、恐らくこのククト星ではなく、コロニー(宇宙都市)に居ると思われる。
現在ククト星に居るのは捕まった地球人と、私達の様な反政府を主張する者と、それを監視するククト軍しか居ない。
話を聞いたスコットは、カチュアがそれを知った際の心情を思い、顔を曇らせた。
ククト星を捜しても、彼女は両親に逢えないのだ。

輸送機を奪う為、再び収容所を襲撃する計画は、直ちに全員に伝えられた。
テントで寝ていた年少組を起し、安全な場所に避難させる。

その頃ミューラァと部下数人は、ロディを追って砂漠に来ていた。
夜明けまで待機の命令を受けた部下が、何故そんなにも追って来た機体に執心するのか、ミューラァに尋ねる。

ミ「初めて手応えの有る奴に会った。パイロットの腕が良いのか、ともメカの性能が良いのか…是非中に居る奴の顔を拝んでみたくてな!」
部「そんな事言ってェ~、中から赤ん坊が出て来たらどうしますゥ?」
ミ「もしもその時は、ミルクをプレゼントしてやろう!」

そこへ収容所から再び襲撃を受けているとの連絡が入った。
よもや2度も襲われるとは考えてなかった収容所は現在混乱を極めている。
至急応援を求められたミューラァは、仕方なく部下達をその場に残し、単身引き返して行った。
「しめた!あいつさえ居なければ!!」――強敵が去ったのを見て、ロディが岩陰から飛出す。
呆気無く部下を倒した彼は、ミューラァの後を追って、収容所に急いだ。

その頃ケンツはスコットから守備隊長を任されたものの、避難した女子供を護るだけの役目に飽き足らず、命令を無視して戦地に向った。
彼の後にフレッドが、シャロンが、ジミーが続く。
慌てて引き止めるクレアに向い、ケンツは叫んだ――「心配すんな!俺が付いてんだ!」
シャロンを運転役に、4人を乗せたトレーラーが勇ましく出発する。
そんな彼らの姿を見て、ガイやメルやケイやユウも、武器を携え飛出して行った。

戦いは明らかに捕虜の側が優勢だった。
数で勝ってるだけでなく、バーツやマキやカチュアがRVで応援している。
スコットも指揮役に立って活躍、更にはケンツ達がトレーラーに乗って参戦。
シャロンの危なっかしい運転で、ピンチに陥ったケンツ達を、ガイ・メル・ケイ・ユウの4人が助ける。
数時間後、輸送機奪取に成功した彼らは、ロディからの「手強い奴(ミューラァ)がそっちに向っている」という知らせを受け、収容所から一斉に撤退した。
全員で逃げる途中に合流したロディは、バーツから自分を追って来た男の名を聞かされる。
その頃収容所に到着したミューラァは、完全に裏を掛かれた事を知り、むしろ相手への感心を抱いていた。

夜が明けて、ガイ達との別れの時がやって来た。
解放されたリベラリスト達が、輸送機に乗込んで行く。
彼らはこれからコロニーに向うのだと言う。
見送るケンツに、ガイは自分の鞄をプレゼントし、覚えた地球語で別れを告げた。

「サ・ヨ・ナ・ラ!…ア・リ・ガ…ト!ワ・ス・レ・ナ・イ、キ・ミ・ノ・コ・ト…!」

輸送機に乗ったメルやケイやユウも「グンソー!」と叫ぶ。
聞いてる内に泣けて来たケンツは、背を向けたまま言った。

「良かったな…父ちゃん達に会えて!」

輸送機がゆっくりと飛び立って行く。
ロディ達は手を振ってそれを見送った。
貰った鞄をぎゅっと抱き締め、ケンツが走り出す。

「おーい!!!有難なーーー!!!大事に使うよーーー…!!!」

草を蹴散らし、飛んで行く機体を追い駆けながら、大声で叫ぶ。
何時までも、何時までも…ケンツは彼らが去った空を、じっと見詰て居た……。


(感想)…有り勝ちな演出と知っててもラストシーンには泣いた。
BGM『君はス・テ・キ』が良く有っててねー。
1度フレームから外れて走り出す辺りが演出的に素晴しい。
地球軍が正義と信じてた少年が、ククトニアンの少年と1番仲良くなる…物凄くドラマティックだと思うんですよ。
今迄の価値観がクリアされ、彼がこれからどんな風に成長するのか、気になる所で御座います。

他に気になったのは、トゥランファムに乗ったマキ&カチュアが、敵ロボを倒した後、吹き飛ばされたロボットの腕を見て呆然とするシーン。
子供向けロボットアニメという事でボカシてあるけど、この子供達は人を殺してるんだよなと再確認させられる。
己の命を守る為に仕方なくやってる事とは言え、大人になって思い返した時どう感じるんだろうなと。
そんな風に敢えて視聴者に痛みを気付かせるスタッフは意地が悪い。(笑)

「1度運転してみたかったんだ」と言って、トレーラーを運転するシャロンは、34話からの伏線ですね。(笑)
隣でパニクッてるフレッドが情けなくも可愛い。
兄さんを救う為の作戦と聞き、勇ましく飛出したものの、結局泣いてただけだったのが何とも…。(笑)
後ケンツのバズーカに弾を込めるジミーも良かった、本当の兄弟の様に観えて微笑ましい。
マキが並んで寝ているシャロンとペンチを指して、「何時もと逆ね!」と評したのにもウケた。
そういやラストのスタッフ名見てたら、原画に「横山健次」って有ったんですが、ひょっとしてワンピースで作監やってる横山氏?…あのゾロが妙に崩れる絵の。
もしもそうなら尾田氏の絵が合わないだけで、実は下手ではないのかもしれないと思ったり…。(失礼)

この回心に残った台詞――

「心配すんな!俺が付いてんだ!」

――それはツッコミ待ちなの?ケンツ。(by.クレア)


・第39話「包囲網を破れ!」脚本△ 演出△ 作画○ 総合△

ガイ達と別れて3日目、ロディ達は再び13人で砂漠を旅していた。
メルの父親から貰った情報によると、この先に地球人の捕虜収容所が在るらしい。
約半分の行程を過ぎた所で、水の有る廃墟を発見した彼らは、キャンプを張って休憩する事にした。
暫く振りに綺麗な水を浴びて、大いにはしゃぐ子供達…だが砂漠に残るタイヤの跡を辿り、ミューラァの部隊が刻一刻と近付いて来ていた。

さてキャンプを張る事を決めた彼らは、車から必要な荷物を降ろして行く。
その時奇妙な音が爆ぜ、直後クレアがぱったりと倒れた。
傍に居たスコットが驚いて駆けつけると、彼女の胸に真っ赤な染みが付着している。
まさか撃たれた!?――焦ったスコットが傷を見ようと、胸に手を入れて確認する。
その途端、気絶してたクレアが目を覚ました。
無事を喜んだのも束の間、体勢の気まずさに慌てて離れる。
騒ぎを聞き付け他の仲間達も集まって来た。
そこで明らかになった真相…荷物の中に有ったジミーの手作りジャムが、温められた事で中の空気が膨張、弾け飛んだコルク栓がクレアの胸に当り、驚いた彼女は倒れてしまった…という訳だ。
己の勘違いに気付いたスコットが、真っ赤な顔でクレアに弁解する。
そんな彼に対し、クレアは「気にしてないわ」と、笑って応えた。

夕食を前にスコットは、クレアに自分の鞄からコンパスを取って来るよう頼んだ。
テーブルに着いて待って居る間、見張りを終え戻って来たフレッド&ケンツと一緒に、ガイ達との思い出話に花を咲かす。
「今頃あのコ達どうしてるかなー」、「ズリィよなー、俺達が協力してやったから解放されたのに、助かったら即おさらばなんて!」…僻んで言うケンツをスコットは窘めた。
「あの人達は此処の食料を減らさないよう、早々に僕らと離れたんだ。自由を取り戻したものの、今頃足りない食料で大勢を抱え、大変な思いをしてるだろう」
彼の説教を聞いたケンツは神妙な顔付で黙った、フレッドも納得した様に頷く。
洗濯を済ませた女子達も戻り、次第に賑やかになって来る食卓。

一方見張りを替ったロディ&バーツは、先刻起きたスコットの件を肴に、雑談を愉しんで居た。
「スコットの奴、随分クレアを意識してたみたいだな!」、笑いながら話してるそこへ、クレアの姿が目に入った。
つい双眼鏡で行動を追ってしまう…どうやらトレーラーの方へ行く積りらしい。
運転席に入ってスコットの鞄を――ってヤベェ!!!あそこにはスコットに頼んで入れて貰った俺達のエロ本がっっ!!――バーツとロディの顔から一気に血の気が失せた。

同じ頃、スコットも遅かりながら、自分の鞄の中身を思い出し、蒼褪めて居た。
マズイマズイと叫びつつ現場に急行するも時既に遅し、硬い表情でクレアからコンパスを渡された彼は、「見られてしまった」事を知る。
これを機にギスギスし始める2人の仲。

その夜、見張り役のロディ&バーツの元に、マキが差入を持ってやって来た。

マ「実はクレアの様子がおかしいんだけど…2人とも何か心当たり無い?」

――げっっ!!!

マキの言葉に思わず腰を浮かせてしまう2人。
その場は誤魔化したものの、事件の主犯として責任を感じずには居られない。
バーツはスコットとクレアの様子を見にキャンプへ下りて行った。

皆が寝静まった頃、スコットは独り火を焚き、エロ本を燃やした。
そこへクレアが険しい顔でやって来る――2人の周囲に漂う気まずい空気。

ク「軽蔑するわ!…そんな汚らわしい雑誌…」
ス「…何……?」
ク「あの時だって、貴方はそんな積りで手を…!!」
ス「違うっっ…あれはっ!!」
ク「だったらどうしてそんな物持ってたのよ…!?」
ス「…弁解はしないよ……嫌な物を見せて済まなかった……」
ク「何とか言ったらどうなの!!?」

彼女が自分を詰るのを背で聞きながら、スコットは黙ってその場を後にした。
泣き崩れるクレア、そこへ全てを見ていたバーツが、声を掛ける。
「実はアレ…俺とロディが頼んで、入れて貰ってた物なんだ」
告白を聞いたクレアは、スコットへの言動を反省し、謝りに行くものの、深く沈み込んだ彼の様子に、声を掛けるのを躊躇う。
「何も言えなかった…私」、心配するロディとバーツに、クレアが俯いて言う。

ク「大体あの真面目なスコットが、あんな雑誌に興味持つ訳無いわね」

その言葉に一瞬複雑な顔を見せたものの、話を聞いた2人はあまり自分を責めないよう慰め、気晴らしにと自分の銃を貸してやった。
夜明け間近の空の下、クレアは銃を撃ち続ける――そこへ敵の部隊が襲って来た。
直ぐに皆に知らせて、スコットと共に年少組を避難させる途中、彼女は彼に謝り、言い訳せず全て己で背負うとした、漢らしい態度を褒めるのだった。

スコットの指示でロディ・バーツ・カチュア・ケンツがRVに乗込み直ちに出撃。
だがミューラァ部隊の猛攻を受け、戦況は徐々に悪くなって行く。
そこへ更に「ガンテツ」指揮官の部隊も襲撃に加わった。
しかしミューラァとガンテツは互いに反目し合い、むしろ相手の攻撃は歩調が乱れて行く。
続いてジェダ達リベラリストのグループが、遺跡の発する力線に引かれ応援に現れた。
加勢を受けて一気にロディ達の側へ傾く戦況。
ジェダ達に捕えられたミューラァは、戦闘後バイファムから降りて来たロディを見て、自分の好敵手が未だ子供だった事を知り、激しいショックを受けるのだった……。


(感想)…エロ本狂想曲第二楽章(笑)、笑い無くして観れない面白い回ではあるんすよ。
演出も決して下手じゃない、マキから尋ねられて「げっっ!!!」と、2人が腰を浮かせるシーンなんか、もう爆笑もんで御座います。
クレアから「真面目なスコットが、あんな雑誌に興味持つ訳無い」と言われた瞬間、ロディとバーツが見せたメッチャ複雑そ~な表情なんかも見物。(笑)
これは描いたアニメーターさんも褒めるトコですが、「じゃあ俺ら不真面目だってェの?けどスコットだって喜んで観てたんだぜ~!」と言いたい所を、グッと堪えてる2人の気持ちが良く解るという。(大笑)
食卓を囲んでの会話なんかも、聞いてるだけで楽しくなる。
しかしロボットアニメだってのに、ホームドラマばりに食事シーンの多い番組だ。(笑)
1度も出て来なかった回って、片手で数える位しか無いのでは?

とまぁ楽しめたんですが、冷静に見て出来は決してよろしくない。(この回好きな方には御免)
ラストでジェダさん達が加勢に来る展開は、あまりに御都合主義に思えた。
遺跡の力線を今更キャッチしたって…どうせなら前回解放された捕虜の中にジェダさんの仲間が居て…って風にすれば、話がスムーズに繋がったのではないかと。
ただそれだと子供達だけの旅じゃなくなる…そう考えて止めたのかもしれない。
クレアの気晴らしの仕方も、もちっと別のものにして欲しかったな~。
最も壮絶だったのが唐突に登場した「第三機動特務隊々長ガンテツ」。
高笑いと共に参上、派手派手しく名乗り上げ、凝ったメカ変形まで披露しながら、あっさり死亡――
「お前何しに来たんだ?」大賞見事に獲得ですよ。(爆笑)
ひょっとしてスポンサーから、無理にでも新メカ出すようせっつかれて、切れたスタッフが嫌がらせで仕出かしたのかも。
『マイトガイン』しかり『ミンキーモモ』しかり、制作スタッフは偶にやらかすのです。(笑)

この回心に残った台詞――ロディ&バーツと交替して、見張りに就いたペンチ&シャロンの会話より。

シ「裸見て何が楽しいんだろ?」
ペ「でも、女の子って、好きな人が出来たら見て欲しいって、思うものらしいわ」

10 歳 の 少 女 の 言 う 事 だ ら う か ?

…にしても何時の間にか皆、事情を知っちゃってるのな。(笑)
恐らくロディとバーツがスコットを慮り、自分達の罪として皆に説明したのだろう。


・第40話「ミューラァの秘密」脚本○ 演出○ 作画△ 総合○

ジェダと再会したロディ達は、彼のグループの基地に案内され、暫く身を寄せる事になった。
そこで手渡されたマイクロ翻訳機を使い、それぞれククトニアンとの交流を試みる子供達。
ケンツ・シャロン・フレッド・ジミーは、基地の中の大規模な戦闘ロボット工場を見学。
ロディやスコットら年長組は、ククト星の歴史について教わった。
ジェダは語る――400年前迄はククトニアンの全てがこの星に住んでいた。
だが幾度か繰り返された戦争の為にククト星は荒廃…現在ククトニアンの殆どは「コロニー」と呼ばれる宇宙人工都市に居住している。
かつての母星に残るのは、捕虜として連れて来られた人間か、それを監視する軍の人間だけだと。
話は自分の産みの親の所在を尋ねて廻るカチュアの耳にも届いた。
「もし生きてるとしたら、恐らく君の親はコロニーに居るだろう」
ククト星を捜しても自分の両親とは逢えない…その事実はカチュアに深い衝撃を与えた。

政府軍に対抗し和平への道を探るジェダ達は、基地を拠点に地球軍とコンタクトを取ろうとして居た。
話を聞いたスコット達が協力を申し出る。
「自分達地球人がメッセージを送れば、地球軍も話を聞いてくれるかも」
提案に賛同したジェダは、彼らを連れて通信基地へ向った。

ただ独りロディだけは居残り、捕えられてるミューラァを訪ねる。
独房内に響く口笛…ロディと目が合った彼は、皮肉を篭めて笑った。

「地球軍のエースパイロット様が何の用だい?」
「僕は兵士なんかじゃありません!貴方達が向って来るから、戦わざるを得なかっただけです!――貴方は何で戦ってるんですか!?」
「素朴な質問が1番答え難いんだがな……俺は軍人で、戦う事はビジネスなんだよ」
「人を殺す事がですか!?」
「その口調…俺の若い頃そっくりだな」

独房内で衝突を繰り返す2人の前に、リベラリストの指導者である「サライダ博士」が現れた。
博士とミューラァとの対面の席で、ロディは驚くべき事実を聞いてしまう。
ミューラァはククトニアンと地球人との間に産れた混血児だった。

ミューラァに話合いを求めるも拒絶された博士は、2人きりの場でロディに彼の素性を話した。
地球人だったミューラァの母は、地球がベルウィック星への移民を軌道に乗せた頃、宇宙生物学の研究員として第2次調査隊に参加、サンプルを採集してる途中事故に遭って戻れなくなった。
独り残された彼女はククトニアンの調査チームに助けられ、彼らが居住するコロニーへ連れて来られた。
そこで当時医師だったミューラァの父に出会い、献身的な介護を受けた。
何時しか2人の間には愛が芽生えたが、ククト社会が地球との戦争に傾いてく中、彼の父は戦火に巻込まれて死亡、母は或る日軍部に連行されたまま戻って来なかった。
博士は彼の父と友人だった縁から、孤児となった彼を引取ったものの、成長した彼は博士の元から黙って去り…その後風の噂で軍部に入った事を知った。

「戦争の犠牲者とは、君や彼の様な者を言うのだろう…」

ロディから名を訊いた後、博士はそう呟き去って行った。
素性を聞かされた事で、再び気になって独房に戻るロディ。
だがそこでミューラァがリベラリスト達から拷問を受けてるのを目にしてしまう。
「残酷な真似はしないでくれ」と止めるロディを、リベラリスト達は黙って追い出す。
彼が叩く扉の向うで、ミューラァが笑って言った。

「皮肉だな…敵である地球人の君が、ククトニアンの俺を庇うのか…!」

聞くに堪えない音は尚も続く――ロディは両手で耳を塞ぎ、その場から走り去った。

一方通信基地に到着したスコット達は、地球軍にメッセージを飛ばしていた。
だが呼び掛ける電波が軍に傍受され、襲撃を受けてしまう。
スコットから連絡を受けたロディはバイファムで出撃、他子供達もジェダ達リベラリストに協力して戦う。
全員の力を合せて、政府軍を撃退するのに成功。
戦闘後、ロディは彼女の両親がククト星には居ない事を、カチュアに話すべきか悩むのだった……。


(感想)…14話で登場したラレドさんの正体が此処で明かされる。
またミューラァが混血だというのは33話で既に明かされてたり。
こっから最終回に向けて纏めに入りまして、遺跡の謎も少しづつ語られてく。
地球以上に長い歴史を持つククト星は幾度も核戦争を経験し、彼らにとっての母星で在りながら棲めなくなってしまった。
ベルウィック・クレアド等周辺の星を開拓するも、同じ様な歴史を繰り返した結果、ククトニアンは星を失ってしまった…身につまされる話ですね。

この回で最も印象に残ったのは、ミューラァが拷問を受けるシーン。
ジェダさん達を全くの正義として描かない、戦争の複雑さをきちんと描いて見せたスタッフには感服。
しかしノーミソクルクルになるお薬やら拷問やら…やばいシーンてんこ盛りな番組ですことで。(笑)
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銀河漂流バイファム感想その10

2008年11月23日 12時27分50秒 | 漫画&アニメ
ケンツ・ノートン…2049年7/9生まれ、9歳、B型(↑)…と言うのが公式サイトに載ってたデータだが、物語の中で「ルチーナの誕生日の1週間後」と言ってた事を考えるに7/2生まれじゃないかと…。
軍人一家に育ち、地球軍こそが正義だと信じている腕白少年、その為か年少ながらミリタリーマニアでRV等の兵器にやたら詳しく、制作スタッフにとっては便利な説明キャラだったろう。
しかし軍の暗号コードまで知ってるのはマズイんじゃねーか?教えたと思しき父ちゃんの顔が見たい。(笑)
普段の会話からして軍人気取り、肌身離さずバズーカを携帯、敵と見るや即発砲、結果仲間をピンチに陥らせた事数え切れず、間違えて味方を撃ったり、ジェイナスにニュートロンバズーカをぶつけたり、常にトラブルメーカーを担っていた……皆良くぞ無事に生きて来られたものだ。(笑)
「軍曹」と言うあだ名はバーツが命名したもの、他にクレアが摘み食いの常習者でもある彼を指して呼んだ、「頭の黒い鼠」と言うのも有る。
本人的にはいっちょまえに中核の積り、だが実力はバーツ曰く「戦闘予備要員」。
(無意識ながら)シャロンから惚れられるも本人は気付いて居らず…実はケンツ自身も嫌っては居ない様なのだが。
マキやクレア等年長の女子が苦手な点を考えるに、母親が最大の弱点と思われ。(母ちゃん勘弁!←by.ジャイアン)
カチュアの件でジミーと大喧嘩をするも、その後「青尻事件」を切っ掛けに、兄弟の契りを交すまでの仲になる。
後半トゥランファムのパイロットとして、相棒カチュアと共に活躍を見せてくれた、だが密かに自分の兄貴が乗ってるバイファムに憧れを抱いてたらしい。
思うに大きくなったら「パトレイバー」の太田さんみたくなるだろう。
趣味の音楽はロック。
尚演じてたのは、声優に詳しくない人にまで有名な、ベテラン野沢雅子氏でした。
最終回の感動は氏の熱演無しでは語れず。



・第35話「ケンツを助けろ!」脚本○ 演出○ 作画○ 総合○

ジェイナスに残された物を検めた結果、ミューラァは追っている地球人の中に、女子供が居る事を知った。
「まさか民間人…?」、不審に思うも上司から遺跡発見をせっつかれ、深く考えてる余裕は無い。
もしも遺跡が地球人の手に渡り、戦闘に利用されれば、ククト軍は壊滅してしまう危険も有る。
発見を急ぐミューラァは、今迄以上に兵を投入し、捜索の手を拡げる事にした。
密かに敵軍を偵察していたロディやバーツは、相手の様子から「今日は大人しくしてた方が無難」との判断を下す。

その頃キャンプを張って待つグループは、そろそろ朝食時を迎えようとしていた。
マキとペンチが料理してる最中の事だ…いきなり4人のククトニアンの子供が、食べ物を盗みに現れた。
騒ぎを聞き付けたケンツが、バズーカを構えて彼らを威嚇する。
しかしその行動は却って彼らの抵抗を強くし、隙を衝かれたケンツは人質にされてしまう。
そして彼らは奪ったバギーに食料を積み、バズーカでケンツを脅して運転させ、逃げて行った。
あまりに唐突な展開に呆然としてる皆を、激怒したシャロンが叱り飛ばす。

「何見てんだよ!?早く追うんだ!!!」

慌ててスコットはロディとバーツに連絡させ、直ぐにトレーラーを運転してシャロンと後を追った。
連絡を受けたロディとバーツもRVで救援に向う。

一方バズーカを突き付けられバギーを運転するケンツは、レーダーに映るククトの部隊の機影に気付き、やけくそで「このまま軍に送り届けてやる!」と直進。
だがケンツの態度から意図を感じ取った子供達は、何故かククト軍から逃げるように彼を脅す。
脅しながら怯えた表情を見せる彼らをケンツは訝しんだ。
そこへ漸くバイファム(ロディ)とネオファム(バーツ)が追い付く。
2人が敵機を相手にしてる隙に逃げるバギー、しかし正面に敵のメカが立塞がる。
攻撃を受けて車から投げ出され、砂漠を逃げ惑うケンツと4人の子供達。
万事休す!――そのピンチをシャロンのバズーカが救った。
無事敵を撃退し、ククトニアンの子供達を保護したロディ達は、ケンツから彼らがククト軍を見て逃げようとした事を聞かされ、首を傾げる。
一体彼らの目的は何なのか…?
取り囲んだロディ達を、見知らぬ子供達は怯えた目で見詰めていた……。


(感想)…騒ぎが起きて皆が集まる迄の描写が巧い。
極めて自然な流れで全員出て来るんですよ。
好奇心から顔を出すマルロ達を止めるクレアとか、震えるペンチにただならぬ気配を感じ取るフレッドとか、臨場感溢れてるな~。
この回のシャロンの取り乱し方に、彼女のケンツへの愛が感じられる…涙ぐんでまで居るし。
連れ去る子供達の感情の動きなんかも良く表現されてます。
13人動かすだけでも大変だろうに、そこに4人の子供が加わって、計17人ですよ。
なのに全員隈無く活躍させるんだから偉い。

惜しむらくは敵のロボットがね…バズーカ1発で仕留められるって、信じられない脆さなんすけど。(笑)
ククト星に入ってからミューラァ以外の敵はぶっちゃけ雑魚に見えたなぁと。(笑)
敢えてバイファムの弱点探すなら「敵メカの魅力が薄い」事で、聞く所によると記録的に玩具が売れなかったそうな。
前半の茸やら虫に似たデザインも微妙だったけど(異星人の顔を徹底的に隠す演出も奏して)異様な恐怖感は有った。
後半梃入れされてからのが微妙…むしろ弱体化した様に感じた。
ミューラァの機体は流石に格好良く観えたけど、「デュラッヘ」って名前子供は言い難くいし覚え難そうだなぁ。(笑)
バイファムの敵ロボでは「バザム」と「ジャーゴ」が好きでした。
「バザム」は7話で登場した探査アームをウニョニョ~~ンと長く伸ばすロボ、「ジャーゴ」は6話位で登場したバッタの様に跳ねるロボです。
「バザム」なんて名前からして強そうで格好良いし。
話を戻して……シャロンが倒したロボット、まだパイロットは乗ってたんじゃない?
その後どうなったのか物凄く気になるんすが…。(笑)

この回心に残ったコント――他の女子達の為に移動式野外トイレを造ったシャロン。
形状記憶合金製のパラボラアンテナに布張って、普段は折畳めて持ち運ぶのに便利、使用する時は日光で温めればテント型に変形。
説明を受けて感心するも、ふと浮かんだ疑問をぶつけるケンツ。

ケ「あれ?けどよー、晴れてる日でなきゃ使えねェんじゃね?」
シ「はっ!それは考えてなかった!…じゃあさ、そん時はオシッコかけたら膨らむよ!温かいから!」

見事に本末転倒な大発明である。(爆笑)


★第36話「収容所に向かえ!」脚本○ 演出○ 作画○ 総合○

行掛り上ククトニアンの子供達をキャンプに連れて来たロディ達。
しかし言葉が通じない為、彼らの目的が掴めない。
ジロジロ観察するロディ達の前で、見知らぬ子供達は夢中で飯を掻っ込んだ。

シ「こいつら何か悪い事してズラかって来たんじゃねェの?」
ル「どろぼうなの?このコたち」
シ「判んねェけど、目付き悪いじゃん!」
マ「そんな事言うもんじゃないよ、シャロン!」

言葉は通じなくとも雰囲気で判るのか、飯を掻っ込む彼らの表情が険しくなる。
そんな彼らにカチュアやマキは、優しくお替りを勧めた。
だがスコットが貴重な食料が減ると慌てて止める。
それを聞いたカチュアは珍しく語気を強めて反論した。

カ「キャプテンは何時も奉仕の心が大切だと言ってたじゃないですか!」
ロ「そうだよ、スコット!」
バ「そりゃねェよな~、なんたって奉仕の心が大切だよ♪」

ロディやバーツからも囃され、カチュアから「謝るならこのコ達にして下さい!」と叱られたスコットは、子供達に向い素直に頭を下げた。
伝わらない言葉で一生懸命謝る彼を、不思議そうに眺める子供達…両グループ間の溝が少しだけ埋った。

食べ終った子供達が転寝してる間、年長組は彼らについて話し合った。
ひょっとしたら反戦グループの子供かもしれない…だとすればジェダさん達の事を知ってるかも…でも言葉が通じないし…どうすれば良いんだ…?
スコットを中心に議論してるそこへ、子供達を監視していた(でも寝てた)シャロンが大声で知らせに来た――「あいつらが逃げた」と――知らせを聞いたロディ・バーツ・カチュアが捜しに行く。

その頃件の子供達は、提供された食事のお礼に、食べ物を捕りに出掛けていた。
感謝なんてしていない、けど受けた恩を返さないんじゃ、借りを作る様で気分が悪い…これからどうしよう?あいつらに付いてくの?…あいつらの目的が何なのか判ればなぁ…でも言葉が通じないし…どうしよう…?
年長の男子が中心になって話してる間に、釣りをしていた最年少の男子が、大魚に引き摺られて川に流されてしまう。
丁度そこへロディが駆けつけ、間一髪滝壺に落ちる手前で救出した。
「スクンサ!」――最年長の少年が、彼に抱き付いて感謝を示す。
その後他の皆も集まり、力を合せて大魚を釣上げた事で、互いの間に友情が芽生えた。
仲良く一緒に食事を終えた後、改めてスコットが彼らに目的を尋ねる…しかしやはり意思が通じない。
ロディが天体図を土に描き、自分達が何処から来たか説明すると、少しだけ通じた様に思えた。
そこへ最年少同士仲良く遊んでたルチーナ&マルロが、「チャン、カア」とはどういう意味か尋ねて来た。

ル「あのコ、さっきからそればっかいってるのよ!」
カ「『チャン、カア』…それなら『パパ、ママ』って意味だわ!」

最年長の少年が鞄から取出した写真には、彼らと、彼らの両親と思しき男女が、仲睦まじく写っていた。
「チャンカア、ソドニタイアイ!」――ククトニアンの子供達が叫ぶ。

カ「『チャンカア、ソドニタイアイ!』…『パパとママに会いたい』?」

この子らも自分達同様、両親に会おうと旅を続けている。
彼らの目的を知ったロディ達は、自分達も同じ目的であると伝える為、一芝居打つ事にした。

                  【戦え!!正義のバイファム仮面!!】

キャスト)…バイファム仮面/シャロン パパ/スコット ママ/クレア 子供達/マルロ&ルチーナ 悪い異星人/ケンツ 音楽&幕引き/ジミー&マキ

パパママ捜して宇宙を流離う、いたいけな子供達。
辛い旅路の果て、漸く巡り会ったパパとママ…しかしその前に悪辣な異星人が立ち塞がる。
パパとママを人質に取り、卑怯な高笑いを上げる悪い異星人。

ケ「ふっふっふ~!!こぉのバズーカで撃たれたくなくば神妙にしやがれィ!!」

嗚呼可哀想なパパとママ!このまま暗黒の只中で命尽き果ててしまうのか!?
だが絶望してはならぬ、此の世に悪の栄えた例無し。
颯爽と現れたるは正義の宇宙ヒーロー、バイファム仮面!
かませ必殺のスーパーバイオレンスターンキィ~~ック!!(←つまり回し蹴り)

――ズガキーン!!!

ケ「痛てっっ!……ひっでェな~~、本気でやる事ねェじゃんか…!」(←小声)
シ「馬鹿めっ!演技者の道は厳しいのだ!」(←小声)
ケ「そ、そかっ……うわァ~~!!やられたァ~~!!」
シ「ニャッハッハ~♪バイファムは強いっっ!!」

悪者を足蹴に勝利の雄叫びを上げるバイファム仮面。
かくして子供達は無事解放されたパパママと再会を喜び合うのだった。

子「「パパー!!ママー!!」」
ス「おお~!!息子達よ~!!」

【閉幕】

劇は和やかな笑いに包まれ目出度く成功、互いの目的が同じであると知った子供達は、ロディ達に収容所の位置を記した地図を見せる。
その内の何処かに彼らの両親が囚われている…ひょっとしたら自分達の両親も。
ロディ達は情報の提供に感謝し、目的が同じ者同士協力し合う事を約束した。

その頃、見張り番に就いたフレッドは、楽しい親睦パーティを他所に、独り寂しく防寒マントに包まって居た。

フ「あ~あ…嫌な日に当番が廻って来ちゃったなー…」

そこへペンチが温かいスープの差入にやって来る。
勿論フレッドは大喜びだ、しかしそれだけでなく、ペンチはフレッドの防寒マントを指して、大胆にも言ってのけた。

ペ「此処寒いのね…ね!そっち入っても良い?」
フ「え…!?」
ペ「良いでしょ?」

罪な微笑を向けられ思わず漏れる生唾、顔を真っ赤に火照らせつつ、彼は自分のマントを開いて、彼女の為のスペースを空ける。

フ「風邪引くと…いけないもんね」

仲良く防寒マントに包まる2人…とまぁこっちはこっちで楽しくやり、かくて夜は更けて行く――

明くる朝、一行は彼らの持っていた地図に従って、収容所を目指した。(BGM:君はス・テ・キ)
見晴らしの好い橋の上まで来た所で、1人の男子がトイレ休憩を申し出る。
途端にゾロゾロ続いてく年少男子組、それを受けてスコットは、橋の上で停車して小休止を取る事にした。
並んで立小便してる内に、「飛ばしっこ」を始める子供達。
1番遠くに飛ばしたのはジミーだった。
橋から落ちる小便の滝に虹が架かる。

シ「良いなーー…」
マ「何が?」
シ「男の友情に言葉は要らない…オレも1つ欲しいな!」
マ「…勝手にしなさいな!」

暫し流れる長閑な時間…そこへククト軍の偵察部隊が襲って来た。
慌てて皆を避難させようとするスコット、だが生憎橋の上という場所の悪さ、敵の目を逸らそうと直ちにRVで出撃するロディとバーツ。
その間にスコットはトレーラーに皆を乗せて橋を渡った。
しかし後からククトニアンの子供達を乗せてバギーを運転していたマキが立ち往生してしまう。
流れ弾が当たって危なげに軋む橋――自分達が乗ったままじゃ落ちてしまう――そう読んだククトニアンの子供達は、途中で降りてスコット達と共に救助に廻り、お陰で全員無事橋を渡り切る事が出来た。
敵から逃れた後、スコットがククトニアンの子供達に向い、お辞儀して礼を述べる。
「君達のお陰で助かった、有難う!」――しかし意味が通じず、相手はキョトンとするだけ。

ロ「違うよスコット!こうやるんだ!――スクンサ!」

ロディが笑いながら手本を見せてやる、それは川で彼が受けた、ククトニアンの感謝の仕方。
抱き付いて礼を言われた最年長の子供は、ロディ達の気持ちを知って顔を綻ばせた。

やがて一向は収容所の周辺に辿り着く。
双眼鏡で偵察した限り、そこはククトニアンの収容所で、地球人の姿は1人も見えなかった。
がっかりするロディ達…その時突然、ククトニアンの子供が大声を上げた――「チャン!!」
そこに居たのは彼らの父親だった……。


(感想)…この回も見せ場だらけで挙げ切れない。
平野脚本で網野演出で芦田作監の大傑作、西島氏が最後に原画を担当した回でもあったり…この後彼はスタジオをディーンに移して『うる星』の作画に戻るのです。

細々気に入ったシーンを挙げてくと――

ズラッと並んでククトニアンの子供を観察する子供達…1場面の人口過密度の高さでバイファムを超えるTVアニメは無いんじゃなかろうか?
謝った後頼り無さそうな表情でロディ達を振り返るスコット。
ジミーと見張りを交替する際に、寒くないよう防寒マントを渡すケンツ。
急に動きが活発になった大魚、気絶でもしてたんだろうか?…あ、これは「気になった」シーンって事で。(笑)
初めて意思の疎通に成功し、涙を流して感動するスコット。
写真を巡る子供達の動き…見方にそれぞれ性格が出てるのです。
性格が出てるといえば、トゥランファムの昇降ケーブルに乗るカチュアも…ちょっとおっかなそうな様子が、如何にも女の子らしくて彼女らしい。
1人がトイレに立った途端、わらわらと出て行く年少組男子…その後の「飛ばしっこ」も含め、見事に等身大の少年が描けておるなぁと感心した。
それを見詰めるスコットの表情に郷愁が漂ってる様で、過ぎ去った己の少年時代を思い出して居るのかなと想像したり。
焦ってチャックで挟んじゃった(痛)ケンツとジミーの「タンマ!」には爆笑した、敵ロボの装甲がオシッコで濡れてく描写もリアルで良いな~。(笑)

…等々色々有りますが、やはり最高にウケたのは、『バイファム仮面』のキャスティングの素晴しさ!(あ、タイトルは私が勝手に付けたものです…念の為)
きっとケンツとシャロンで主役を巡ってかなり争ったんだろうなぁと。
そんで最終的にジャンケンかなんかで決めて、結果負けたケンツは相当むくれたに違いない。
それをバーツが上手い事煽てて納得させたんだろうと…想像付くじゃないですか。(笑)
ケンツが回し蹴りされる瞬間、クレアとスコットが首を竦めてるのが細かい。
最後にジミーがハーモニカを吹きながら幕を引いて、マキと一緒に影で片付けてるのも良いシーン。
それぞれがそれぞれの役所を、極めて自然にこなしてる事が、心地好さの理由でしょう。
その影で齢10~11歳のクセして、1つ布団ならぬマントに包まる、マセガキ2人の将来が楽しみで仕方ない。(笑)

先ず最年少の子供達同士で仲良くなる描写に至極納得、赤ん坊は世界共通語で喋れると言うからなぁ。
尚ククトニアンの4人の子供達には、ちゃんと名前が設定されていて、物語中でもさり気に出て来る。(わざとらしい紹介が無いのが良い)
推定12歳の最年長男子が「ガイ」、推定10歳の女子が「メル」、推定8歳の男子が「ケイ」、推定6歳の最年少男子が「ユウ」、この内ガイとユウは兄弟の設定。
文字数の都合より、以後は名前で書いて行きます。

この回心に残ったコント――突然姿を消したククトニアンの子供達、一体彼らは何が目的で僕らに近付いたんだ?悩むスコットにシャロンが一言。

シ「あいつらきっと食い逃げだよ!!」
ス「…考えられなくもないな」

真剣に考えるトコじゃないよ、リーダー。(笑)


・第37話「囮になったロディ」脚本○ 演出○ 作画△ 総合○

辿り着いた収容所では、ククトニアンの子供達の両親が、強制労働をさせられていた。
父親を発見したガイが堪らず飛び出そうとするのを、焦って止めるロディ達。
だが彼は納まらない、メルやケイやユウも一緒になって、ロディ達に必死で助けを願う。
同じ境遇同士、彼らの気持ちはよく解った。
スコットがリーダーの立場から「仲間を危険な目に遭わせる訳にはいかない」と説くも、「収容所に囚われてる人から自分らの両親の情報が得られるかも」とのロディの意見が決め手になり、救出する事に決定。
とは言え実行するなら、なるべく危険が少ない作戦を立てようとスコットが提案し、その後2日間は充分な偵察に時間を割いた。

結果収容所の1日のパターンを知った一同は、警備が手薄になる深夜に事を起そうと決める。
その前夜にカチュアとメルが収容所に潜り込み、囚われた人達に作戦を伝える役を担った。
「ククトニアンの自分なら潜り込み易い」――危険な役目と知りながら、志願したカチュアが言う。
心配する仲間達に見送られる中、2人は首尾良く収容所に潜り込んだ。
収容所でメルは父親と涙の再会を果たした。
幸いにも彼女の父親は地球語を解し、お陰で作戦をスムーズに伝える事に成功する。

その日の夜、ロディはバイファムで、バーツとマキはトゥランファムで出撃、捕虜救出作戦を実行した。
奇襲を受けて大混乱に陥る収容所、その隙にスコットやカチュアらが、捕虜を安全な場所へ連れて行く。
だが奇襲の連絡を受け、ミューラァの部隊が収容所へやって来た。
ロディが単身囮となって敵を引き付ける役目を負う。
彼の活躍のお陰で囚われてた人々は全員脱出に成功し、ガイ達は両親と再会する事が出来た。
両親に会えて喜びを爆発させる子供達…眺めるシャロンやペンチらの胸に苦い羨望が広がる。

シ「…キツイよな、目の前で見せ付けられてんだから」
ペ「…あたしだって…!」

その頃スコットやバーツは、囮役を買って出たまま戻らないロディに、心配を募らせていた。
兄の身を案じ、影で泣いてるフレッドを、カチュアが優しく力付ける。
「大丈夫、彼は絶対やられやしない」…多難な一夜は未だ明けなかった……。


(感想)…前回作画が良かっただけに、差をどうしても感じてしまった。(汗)
脚本や演出は良かっただけにねー、つっても動きが止る訳じゃなし、アニメーターさんは頑張って描いてたと思う。
ひょっとしたらこの辺りから最終回、次の番組の制作等に、人員を割いてたのかもしれない。

カチュアは本当に人間が出来た良いコだなぁといじらしく感じた。
異星人である己をちゃんと受け止めてる…この若さで。(涙)
メルのパパが地球語喋れるのをご都合主義に思う人も居るでしょうが(笑)、反政府の活動をしている(つまりレジスタンス)人間を収容してる場に居たのを考えると納得が行きます。
ジミーを「帽子」と呼ぶシャロンが良いな~、後シャロンから双眼鏡奪われ、首の紐が締まって苦しがるケンツとか。(笑)
バーツがマキを女の子扱いしている…やはり34話は2人にとってターニングポイントだったらしい。
タウト星での時と違い、静かに不安と涙を堪えるフレッドに、彼の成長を感じた。
それだけに痛々しいのですが…。
先に両親と再会した子供達を羨むシャロン達…こういう負の感情も隠さず表現するスタッフは偉い。
主人公達のイメージが悪くなる事を嫌い、負の面を描かない作品も多いってのに。

とまぁ色々有る訳ですが…この回心に残ったコント――捕虜救出作戦実行中、初対面のメルのパパに、スコットが挨拶。

ス「初めまして!僕、リーダーをやってます…」
ケ「そんなの後でいいだろ!!」

どんな時も礼儀を忘れないのは偉いが、ケンツの言う通り、そんな場合じゃないですよ、リーダー。(笑)
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銀河漂流バイファム感想その9

2008年11月21日 21時45分12秒 | 漫画&アニメ
マキ・ローウェル……2046年11/15生まれ、(放送開始時は)12歳、B型。(↑)
トレードマークの帽子で長い金髪を隠した、一人称は「あたい」の姉御肌な少女。
しかし実は料理上手で物語中クレア・ペンチと共に台所を一手に引受けてた印象が有る。
それでいて戦闘にも参加、主にパペットファイターと言う小型戦闘機を操縦していた。
コンピューターは3つの時から勉強していてレベル4の腕前、カチュア・フレッドと並ぶ有能オペレーターでもある…なんかこう書いてると欠点が見付からんなぁ。(笑)
良いトコで一言が有る点と変に女の子してない振る舞いから女の子ファンに大人気、一方意外に家庭的な点と出しゃばらずに自分の仕事を堅実にこなす点から男の子ファンにも大人気。
1番最近に行われた公式人気投票でも、ロディに続いて2位だった。
漫画家の真鍋譲治氏や眠田直氏が彼女の大ファンだと公言、自作品にパロったキャラを登場させたり…アニメ『サイバーフォーミュラ』のキャラデザを担当した吉松孝博氏も好きだったのか、「城之内みき」なる似たキャラを後年登場させている。
兎に角活躍が地味な割りに(だからか)物凄い人気だった。

後半バーツと好い仲になってからは、急に言動が女の子っぽくなった。
趣味の音楽はクラシック。



★第31話「みしらぬ星ククト」脚本○ 演出○ 作画○ 総合○

3人を乗せるカプセル(ドッキング・カーゴ)は、無事ククト星の海に着陸した。
だがバイファムに乗るロディが目覚めた時、ケンツとカチュアが乗るトゥランファムは姿が見えなかった。
恐らく途中で投げ出されたのだろう…慌てて付近を捜すロディ。
幸い2人の乗る機体は、着陸した海に程近い、砂漠に埋っていた。
早いトコジェイナスに合流しようと、2人が目を覚ました所で直ぐに出発する。
既に敵軍は着陸を察知してるに違いない――事実数機が確認に現れた――ジェイナスが着陸した位置を知ろうにも無線で通信するのは危険である、仕方なく3人は足で捜す事にした。
砂漠を越える際、トゥランファムの調子がおかしいとケンツが告げる。
どうやら砂漠に埋った時、機体に砂が詰まったらしく思われた。
仕方なくケンツと交替し、カチュアと共にトゥランファムで行くロディ。
憧れのバイファムに乗る事が出来てケンツは大喜びだ。

ケ「だけど調子がおかしいトゥランファムを上手く操縦出来るのかー?」
ロ「バァカ!俺は腕でカバーするんだ!」

とケンツに強がって言うものの、やはり普段の調子では進めない。
途中出くわした泉で3人は休憩する事にした。
清流を目にしたケンツが渇きを耐えられず口に含む。
その瞬間ロディが大声で止めた――止せケンツ!毒が有るかも!!
ジェダの「ククト星に無事住めるか、地球人をモルモットにしている」という言葉が、ロディの頭には残っていた。
そんな彼にカチュアも同意し、泉の傍の木に生る果物を指して言う。
「此処は見知らぬ星…用心するに越した事は無いわ。ああいう如何にも美味しそうな物ほど危険よ」と。
既に口にしてたケンツは、2人の意見を聞いて蒼褪める。
さりとて「実は飲んでしまった」とは言えず、その後の彼は生きた心地無く居た。

食事を済ませて出発、森を抜けて行く途中で、3人はククトニアンの捕虜収容所を発見する。
探検したところ中は無人…しかしかつては人が住んでいた形跡が残っていた。
机の上に転がる地球には無い果物、それを目にした途端、ケンツは2人に叫んだ。
「これ泉の傍の木に生ってたヤツと同じだ!…ひょっとして食べられるんじゃねェの!?」

「ククトニアンだっておんなじ人間だろ!?さっきの泉だってそうさ!奴らだって水を飲まなきゃ生きていけないんだ!!」

「今その証拠を見せてやる!」、そう言うとケンツは、部屋の隅に在る水道の蛇口を捻り、水を飲んでみせようとした。
そんな彼をロディが止め、代わりに口に含む…結果安全に飲める事が判った。
となれば食べ物も口にして安全だろうと、ケンツは果物を山の様に機体に運び込む。
更に3人は森の中で、船に在る遺跡と同じ物を数体発見した。
不思議にもそれらは穴ぼこだらけだった。
ジェダの話では遺跡には「死んだ星を蘇らせる力」が有るらしい、だとしたらククト星は過去に1度死んだのだろうか?…しかしロディ達が目にしたククト星は、砂漠は拡がっていても、緑と水が美しい惑星に思えた。

収容所を後にして森を進んでく内、ロディ達はジェイナスの1部を発見する。
だがその周りをククトニアンの部隊が取囲んでいた。
部隊を指揮してる者の顔を見てロディは驚く――それはタウト星で遇ったあの時の男だった。
急いでその場を離れようとして、ケンツが根っ子に蹴躓きコケてしまう。
その際セーフティを外したままにしていた為、ケンツの持っていた銃が発砲、敵に気付かれてしまった。
襲い来る敵の部隊を相手に、バイファムに乗って戦うロディ。
ケンツとカチュアもトゥランファムに乗って出撃しようとするが、調子が戻らず中々起動出来ない。
まごまごしてる内に、追い詰められるバイファム。
相手の男の正体は「シド・ミューラァ」と言う名の、ククト第3軍(長いので中略)特務別動隊指揮官少佐だった。
間一髪やられる間際でトゥランファムが漸く起動、不意を衝いて撃った銃弾が相手に当たり、バイファムはミューラァの機体から逃れる事が出来た。

危機を逃れたロディ達は、その夜森でキャンプを張った。
ジェイナスの一部をこの近くで発見したという事は、自分達の進む方向は間違っていないのだろう。
カチュアと2人焚き火を囲み話していた時だった…ロディは毒虫に指を噛まれてしまう。
慌てる彼の指を咥え、懸命に毒を吸い出すカチュア。
含んだ毒が回ってよろける彼女を、ロディが抱き止める。
至近距離で見詰め合う2人。
そこへ騒ぎを聞き付け、ケンツがテントから出て来た。
思わず焦り、彼女から身を離すロディ。
殺虫剤を撒いて回るケンツを他所に、彼はカチュアが手当てしてくれた指を、じっと見詰めていた……。


(感想)…最初の頃子供達にとって異星人は化物だった。
メカに乗ってたせいで顔が見えず…所が中に自分達と同じ人間が居る事を知った。
更に地球人と同じ様に食べて寝る事も…何より自分達の傍に居るカチュアは、自分達と全く変らない感情を持った人間。
そやって段階的に異星人の正体を明かしてく演出が素晴しい。
ケンツの言葉は無意識で出たもので、本人気付いてないでしょう。
けれど無条件に「敵」と呼んでいた彼だからこそ、発言のインパクトはでかい。
ケンツにそう言われて、心の奥底に有った差別意識に気付かされるロディとカチュアの表情が印象的。
カチュアですら異星人は怖い存在と意識してたんだなと…当り前ですが。
相手に対する理解の無さが違和感と恐怖を生み、そして差別が起きる。
……物凄く奥深いストーリーだと思う。

他細々と気が付いた点――

寒さに震えるカチュアに、自分の上着を着せてやるロディ…引き続き天晴れなフェミニスト振りである。(笑)
それでカチュアからお礼を言われて照れるロディが微笑ましい。
上着を脱いだ下が初期から較べると逞しく変ってて成長を感じた。
実は後半ロディだけキャラデザし直したそうで、髪型等細かい点が変更されたんですよ。
格好良く描く事で視聴者に主人公が誰かを判らせようとしたのかも。
ロディの言った「頭の黒い鼠には気を付けないと(笑)」…最初の命名者はクレア、すっかり摘み食いの常習者らしい。(ペンチ曰く「ロディさんも一緒」だそうだが)
カチュア作の防寒マントはこの後クルー全員に利用される…しかし器用だな~。

この回でカチュアとロディが急接近するのですが、それはこれ以降カチュアが物語のヒロインに就く事を暗示してると言いますか…。
放送前はクレアがヒロインの様に紹介されてたんですよね~。
ロディと仲良く手を繋いでるイラストが雑誌に載ってたりしたし。(笑)
この件についてはカチュア紹介時に、また改めて。


・第32話「雨あがりの再会」脚本△ 演出○ 作画△ 総合○

明くる朝、トゥランファムの応急修理を終えたロディ達は、再びジェイナスを捜す旅に出発する。
その途中、彼らはククトニアンの古い博物館の跡を見付けた。
館内に展示された太陽系や地球の模型を発見し、ロディはククトニアンが太古の昔から、地球人の存在を知っていた事に驚く。
一方同じく博物館を探検してたケンツは、天体見本を悪戯していて、結果底無し沼に嵌る騒動にまで発展してしまう。
焦ってもがくケンツをカチュアが宥めている間に、ロディがロープを使って無事救出、その際彼らは沼近くにジェイナスの破片を発見した。
たが破片に導かれてミューラァの部隊が再度接近、慌ててRVに乗込み物陰に隠れたものの、ケンツが音を立てた為に敵軍に発見され、またも激しい攻撃に曝されてしまう。
調子の戻らないトゥランファムを逃がそうと、囮を買って出るロディのバイファム。
しかし2人は意見に従わず、ロディと共に残って戦う姿勢を見せる。
激戦が繰り広げられる森に、雨が激しく降り注いだ。
バイファム(ロディ)がデュラッヘ(ミューラァ)と対決してる頃、トゥランファムは先刻ケンツが嵌った沼で、敵機を相手に格闘していた。
苦戦の果てポッドで脱出し、敵機を倒したケンツとカチュア。
一方バイファムは敵の猛攻を受けて逃げ回るのがやっと。
撃たれる事を覚悟した所でミューラァは突如攻撃を止め、何かを追う様に飛び去って行き、お陰で助かったロディは、相手に較べて己の力の無さを痛感するのだった。

雨が上った空の下、尚も捜索を続ける3人。
暫くして崖向うに見覚えの有る旗が見えた。
目を凝らせば、それはケンツのマークである熊の絵と、シャロンの苺パンツ――ジェイナスの皆が3人に判るよう揚げた目印だった。
飛行する3人の後方から、ネオファムに乗ったバーツが、泣きながら声をかける。
見下ろしたそこには、スコットやクレアやマキやペンチやシャロンやジミーやマルロやルチーナやフレッドが手を振っていた。
全員欠ける事無く揃った顔に、3人の目も涙で潤む。
こうして再び13人は一緒になった……。


(感想)…ぶっちゃけ集合するまでの繋ぎ話だなと。(笑)
大玉に追い駆けられたり底無し沼に嵌ったりと、インディー・ジョーンズばりにトラブルに見舞われるケンツに笑った。
何故ケンツがロディ側に付かされたかが良く解る、彼が居なけりゃさぞや時間を持余したろう。(笑)
子供時分は「こいつさえ居なきゃ、皆危ない目に遭わずに済むんじゃん?」と考えたりしたけど…大人になった今なら解る、居なかったら話が進まない事に。

ロディVSミューラァのシーン…ロディの「早い!!」には爆笑。
一瞬ロディがアムロに、ミューラァがシャアに見えたよ。(バックにイメージソング流れるし)
主人公のライバル登場も、スポンサーを意識しての梃入れかと…TVアニメの制作は大変だ。(苦笑)

この回で沼に嵌ったトゥランファムは、結局そのまま放棄されたらしい。
その後ケンツが乗ったのは別のトゥランファムだそうで…恋人だって言ったくせに(あ、言ったのはロディか)…散々乗り回しといて即捨てるなんて酷いわ軍曹。(←微妙にヤバイ表現)


★第33話「さよなら愛しの船」脚本○ 演出○ 作画○ 総合○

離れ離れになっていた3人を大喜びで迎えるジェイナスクルー。
無事な到着を祝い、キャプテンのスコットがロディと固い握手を交わす。
食事当番だったフレッドも、泣きながら兄に抱き付いた。
暫くはお互いの再会を喜び合う面々。
ジミーとカチュアはシャワールームの壁越しに、互いを心配して居た事を静かに語り合う。
シャロンも憎まれ口を叩きつつ、ケンツの痛んだ靴を直してやる。
「しかし何だね~、お前が来たとなると、此処も煩くなりますな~」と彼女が言えば、「それはこっちの台詞だぜ!」と彼が返す。
それでもケンツは彼女のパンツのお陰で此処に辿り着けたと感謝した。
それを聞いた彼女は笑って言う、「大変だったんだぜ~アレ!敵が近付く度に揚げたり下ろしたり!」と。
修理した靴は底から釘が突き出ていて、履いたケンツは一際高い悲鳴を上げた。

シ「あ、やっぱり出てた?悪ィ悪ィ♪」

その頃ロディはスコットとバーツに案内され、ジェイナスの中の様子を検めていた。
船内は真っ暗で手探りで進むしかなく、破損したそこかしこから、着陸時の衝撃の凄まじさが伝わって来た。
「酷いな…」、呆然と呟いたロディに、スコットとバーツが言う、「それでも運の良い事にボギー(コンピューター)は未だ生きてるんだ!」
ブリッジに集まった3人は今後どうするかを話し合った。
スコットとバーツは、ロディ達と逸れてる間に、探査ロケットを使って、遺跡と似た周波を発するダミーを、あちこちに撒いた事を話した。
それを聞いたロディは、謎の男(ミューラァ)が何故突然攻撃を止め、飛行物体を追ってったかを知る。

ス「だが時間稼ぎも長くはもたない。全員が揃った以上、明日にでも此処を発とうと思う」

スコットが船から降りる決断をし、その日の夕はジェイナスとのお別れパーティを開く事になった。
女子達がご馳走を用意してる間、ロディはミューラァとの戦いの経験から盾の必要性を説き、バーツと共にジェイナスの外壁を切り取ってRV用の盾を製作する。
出来た盾を試そうと、2人早速RVに乗込み訓練していたそこへ、スコットが敵軍の襲来を告げた。
直ちに応戦するロディとバーツ、実戦の結果、盾の有効性は大いに実証された。
しかしこの時倒した偵察隊が交信を絶ったのが元で、ジェイナスはミューラァに位置を掴まれてしまう…。

ジェイナスで過す最後の夜は、格別盛大で楽しいものとなった。
未成年ながら酒を飲み、腹いっぱいにご馳走を食う。
ステージの上ではケンツとジミーとフレッドが、ビキニ姿でダンスショーを披露する。
皆が思い思いに楽しい一夜を過ごした後、スコットとバーツとロディはブリッジでボギーに向い、今迄世話になった礼を告げた。

「ドウイタシマシテ!ミナサンノタノシイゴリョコウノドウチュウガ、アンゼンデアルヨウイノッテマス!」

3人へのボギーの返事は、最後までコンピューターとしてのものだった。

翌朝早くに子供達は出発した。
スコットが皆を乗せてトラックで走り出す。
コンテナにはクレアド星の遺跡も積んであった。
その後にジープに乗ったマキが、それぞれのRVに乗るロディ・バーツ・ケンツ・カチュアが続く。

――有難う、ボギー!!

他の皆が何時までも名残り惜しそうに愛しい船を振り返る中、リーダーのスコットだけは前を向いて先を目指す。
両親達が居る筈の収容所を目指して……。


(感想)…先ずタイトルで泣けた。
ワンピースに嵌った後で観ると、メリーとの別れに重なって尚号泣。
てゆーかジェイナスの構造ってサニー号に似てる気がするんだが…28話のラストでロディが敵に囲まれてると勘違いしスコットが突撃するシーンからは、ドラム編で敵兵の格好したゾロを見て勘違いし突撃するロディを想起したし…両作品のテイストって何処と無く似て感じられるんすが、尾田先生ひょっとして子供の頃観てたんじゃないかと。
ロボットアニメが好きだったらしいし…観てても不思議じゃない年代なんすよね~。

それはさて置き(汗)、この回見せ場だらけで、挙げるのが追付かない。
兄弟の涙の再会に茶々を入れるバーツが良い…ナニってナニの事ですかね?やっぱ。
壁越しに再会を喜び合うジミーとカチュアも良い…「ずっと心配してたのよ」、「えへへ、僕も…」だけの会話が2人らしい。
ジミーがハーモニカで吹く曲、凄く好きでした。
対照的に憎まれ口を叩きながら居るケンツとシャロンが楽しい。
心配してても口には出さず、けど林檎を渡したり靴を直してやったり、さり気に気遣ってくれてる。
ところが釘が出てて、「あ、やっぱり」っつうオチには爆笑、そんなシャロンが好きだ。(笑)
食事の手伝いに参加せず、ロディとバーツの盾造りに付き合うのも彼女らしいっすね。
勿論ケンツも参加してて、お陰でフレッドが兄貴に言われ、食事の手伝いに駆出される破目に…「何時もこうなんだから!」とむくれるフレッドが可愛い、日常が透けて見える台詞です。(笑)
その間スコットはリストを見ながら、必要な物資の点検をしてる。
ラストで独りだけ前を向いてたのも含めて、後半の彼は真に頼り甲斐の有るリーダーだった。
彼が感傷に流され決断を遅らしてたら、ジェイナスは敵に包囲されてた訳だし。
パーティでのそれぞれの描写は本当に楽しく…ヤバイと言いながら、バーツにビールを注がれて「おい!泡を立てるな!」と文句を言うロディとか。(←前科有り有りだな、お前)
「おひとつどーぞ!イケル口なんでしょ?あなた」、「ややこれはどうもごてーねーに!」と、ままごと遊びしてるルチーナ&マルロなんて可愛いったら。
一緒になって羽目を外してるフレッドは意外だったが、彼だってやんちゃな年頃の男の子なんだなと。
そしてボギーとの別れ、前夜の3人との対話もしんみりしたけど、全員が「有難う!ボギー!」と言った後、無人になるブリッジのシーンには泣いた。
「ウェルカムホーム!ミスター・バーツ!」、「サンキュー、ボギー!」なんて会話をちょくちょく聞いてたから、観てる側としちゃ、すっかり14人目の仲間と認識してた。
けど彼女は感情の無いコンピューター、皆居なくなった後も警告発したりしてるのかと想像すると…涙で曇って前が見えなくなる。(号泣)

にしてもジェイナスが突入・着陸した衝撃って相当だったろうに、直ぐには敵に位置を感知されなかったって凄い。
ドッキングカーゴは即発見されたのに…。(笑)


・第34話「ククトを探索せよ」脚本△ 演出△ 作画△ 総合△

深夜、ジェイナスは敵軍に囲まれ、ボギーが警告を発する。
だがそれを聞く者は既に無く、直後船はミサイルの雨を浴びた。
機体から降りた兵の中にはミューラァの姿が――
ロディ達が出発した日の夜、敵の部隊は遂にジェイナスを発見したのだ。
しかし船は無人で、全てのデータも封印された後だった。
船を調査したミューラァは僅かな差で逃してしまった事を知って、悔し紛れにコンピューターを徹底的に解析するよう命令を下す。
その頃、スコットはジェイナスが敵の手に落ちたのを感知していた。

翌朝子供達は一先ずジェダのグループとの合流を目指して出発した。
彼らからなら捕まってる両親達の情報を得られるかも…そう判断しての事だ。
トラックを運転するスコットの隣には、幼い2人を抱いたクレアの姿。
2人が喋る会話を耳にして、目を覚ましたマルロが、「昨日の夜『ばってん』みたいな形をした船が飛んでるのを見た」と話す。
それは政府軍が新たに開発した巨大軍艦だった。

その頃軍部に戻ったミューラァは、新たに装備された巨大軍艦を確認し、満足げに顔を綻ばせていた。
「これさえ有れば、逃げてる地球人だけでなく、地下に潜む反乱分子共も、即座に一掃可能だろう…!」
意気上がる軍部の滑走路に、怯えて隠れる子供4人の影が…。

その夜ロディ達は道中でキャンプを張り、和気藹々と夕飯を食べていた。
食事の席でマルロ&ルチーナから、何時両親に会えるか尋ねられたスコットは、思わず口ごもってしまう。
「明日には会えるさ」と笑って誤魔化すスコットに、バーツは敢えて厳しい顔で言った。

「それは保証出来ないな…小さい子供だからって誤魔化さない方が良い。けど必ず捜し出そうと、皆一生懸命頑張ってる。だから今は安心して飯食って寝てろや」

小さい子供相手だからといって、態度を誤魔化さないバーツに、マキは密かに感心していた。

翌日トゥランファムで偵察に出たバーツとマキは、ククトニアンの廃虚を発見する。
マキから昨夜の態度を褒められたバーツは、そこで彼女に自分の家庭の事情を話した。
バーツの実母は彼が幼い頃に亡くなった。
その後再婚した父が新しい母を連れて来たが、彼はその人を自分の母親とは認めなかった。
両親との確執から荒んだ生活を送っていたバーツは、或る日事故で大怪我をして大量の輸血を必要とした。
その時自分の血を提供してバーツを救ったのは、彼が母と呼ぶ事を拒否していた人だった。
だがその代償に彼女は、腹に宿った新しい命を、諦めるしかなかった…。

バ「再会したら、今度こそ彼女を『母さん』と呼ぼうと思っているんだ…」
マ「きっと喜ぶと思うよ…その人!」

しみじみ昔話をしてたそこヘ、敵の新兵器が襲って来た。
不意打ちに苦戦するも、救援に駆けつけたロディの助けで、何とか敵を撃退する。
戦闘中に怪我を負ったバーツを手当てしてやるマキ。
消毒が沁みて悲鳴を上げる彼を、マキは母親の様に叱るのだった。

「男の子でしょ!」


(感想)…繋ぎ話とは言え、前半のキャラ描写は丁寧。
ペンチとフレッドのあまりの熱々ぶりに年下のジミーまでも遠慮するシーンとか(笑)、マルロ&ルチーナが横に居るお陰で夫婦にしか見えないクレア&スコットとか、ケンツを上手い事煽てて居残らせるバーツとか、マキとシャロンの会話なんかも聞いてて楽しい…この時の会話は後に伏線として活かされるんだ実は。
伏線と言えばこの後出会うククトニアンの子供達が既に登場している。
問題は後半…突如馬鹿ップルと化したバーツ&マキには慄いた、「バカバカ!バーツのバカ!」って…。(汗)
ED観る限りバーツとマキがくっ付くのは規定路線だったんでしょう、ところが此処まで2人だけの絡み殆ど0、むしろロディとマキのが多かったし、スタッフとしちゃ焦ってたのかもしれない。
某雑誌で「手垢の付いた」と評されたバーツの過去設定含めて、やるならもちっと粋で自然な展開を用意して欲しかった。
「だからこそ想像の余地が有るんじゃん」と思われる方もいらっしゃるでしょうが、それって話に穴が有るって証拠ですぜ。(笑)
これ以降マキは急に女の子っぽく変りますが、今迄の彼女が好きだった自分としちゃ、ちょっと寂しかった…けどそれは個人の好みの問題で、この回好きだって方には御免。

ところでこの回から出て来た新軍艦、ぶっちゃけあんま活躍しなかったね。(笑)
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銀河漂流バイファム感想その8

2008年11月18日 23時06分12秒 | 漫画&アニメ
フレッド・シャッフル…2047年1/28生まれ、11歳、A型。(↑)
ロディの弟で、行動派の兄とは対照的に、頭脳派で泣き虫な少年。
危険を顧みない兄の行動に何時もやきもきさせられている。
大抵の場合年下の方が積極的な性格になるもんですが…てゆーかこの年で兄貴を「兄さん」と呼び、親しく懐いてるってのも珍しい様な。
コンピューターはマキに続いて扱い慣れていて、戦闘よりブリッジで活躍する姿をよく見掛けた。
その分ジェイナスを降りてからの活躍が今一影薄い…。
しかし『高下駄』は彼のアイディアで、それが無ければ年下組がRVに乗れなかった事を忘れてはならない。
大人しい性格が災いして、頻繁に食事当番を擦り付けられていた。
逆な性格が惹きつけ合うのか、ケンツと案外仲良しさん。
好きなコはペンチ、出会って早々一目惚れ、彼女の為なら火の中水の中、ミスを帳消しにしようとシチューを掻っ込む姿は、健気で涙を誘われたもの。
実はペンチもフレッドの事が好きなようで、さながら新婚さんの如くイチャイチャする2人に、周りが遠慮して場を譲るというシーンも見られた。
恐らく結婚は兄貴より早かろう。(笑)
余談だが声をアテていた菊池英博氏は当時リアルに小学生、演じている間に声変わりを迎え、どんどん声が低くなって行ったのには驚いた。
制作スタッフは内心ハラハラしてたに違いない。



★第28話「囚われのロディ」脚本○ 演出○ 作画○ 総合○

タウト星に地球人は居ない――知らされた真実に絶望し、深く沈黙するロディ。
そんな彼に、下から届く男の声が、「話がしたい」と訴える。
ショックのあまり1度は素気無く断ったものの、泣き叫ぶ赤ん坊の声が耳に入った彼は、男からお腹が空いてる事情を訊くと、シーツを引き千切り拵えた紐で、自分に与えられた食事を下ろしてやった。
「素晴しい御馳走を有難う!私達に出される物より、ずっと良いです!」、男が下から感謝を述べる。
食器を返して貰いに手繰り寄せた紐には、ロープが結わえてあった。
驚くロディに声が告げる――「少し貴方と話をさせて下さい!」
暫くしてロープを伝い、上って来た声の主は、「ジェダ」と名乗った。

その頃ジェイナスでは敵陣に単身潜り込んだロディを助けようと、スコット達があらゆる策を講じていた。
一縷の望みを持ってローデンに救援を乞うも、無線は貝の如く押し黙ったまま。
無鉄砲な兄を心配するフレッドは、ブリッジで生きた心地無く塞ぎ込んで居た。
クレアが飲物を渡して気遣うも、零れる涙は止らない。
拒まれたグラスを、クレアは無言でトレイに戻した。

ケ「早く何とかしないと処刑されちゃうぞ!!」

焦れて放ったケンツの一言を聞き、堪らずブリッジから飛出してくフレッド。
スコットから言動の無神経さを注意されたケンツも渋々ブリッジを出る。
その頃カチュアは密かにロディを救出に向う為の準備をしていた。
傍で心配するジミーに「この役目は異星人である自分にしか出来ない。だから黙って行かせてくれ」と頼んだ後、カチュアは小型艇に乗り出て行った。
突然ハッチが開いた事に驚き、ブリッジが確認を入れる。
「またケンツか!?」――だがそこへ噂の奴がスコットから受けた罰通りに、皆の非常食を用意してブリッジに現れた。
だとしたら誰が!?…訝しむブリッジに、無線を通してカチュアの言葉が流れる。
「私達は此処に捕まっている人達に会いに来ました!私は地球人ではありません、ククトニアンです!お願いします!両親に会わせて下さい!チャン、カア、ソドニ、タイアイ…!」
カチュアの考えを知ったジェイナスの他クルーは、手を出すのを我慢して見守った。
必死で呼掛ける彼女に、異星人のRVが忍び寄る。

一方ロディは、ジェダから彼らの素性や目的を訊かされていた。
我々は反戦争を掲げ、地球との和平の道を探るグループである。
その活動が政府の目に止り、危険思想を持った集団として、このタウト星に囚われたのだ。
ククトニアンの全てが戦いを望んでいる訳ではない。
その事を地球人に伝えて欲しい…。

「いけないと決め付ける事、この国ではもっといけないとされています。いけない事を『いけない』と言えない、この事1番恐い事です!」

話してるそこへ、ロディを連れにククト兵がやって来る。
別れ際ジェダは自分達が脱走を企てている事を打ち明け、機が訪れたら隙を衝いて逃げるよう彼に伝えるのだった。

タウト星に囚われたカチュアは、司令部からロディ同様の尋問を受けていた。
ククトニアンで在りながらククトの言語が通じない事に不審を露にする司令官達。
尋ねられたカチュアは自分の素性を素直に話した。
「自分は地球人に拾われ、育てられた」と…聞いた司令部に、どよめきが広がる。
そこへロディが連行されてやって来た。
カチュアの姿を見て、驚くロディ。
2人が揃った所で尋問が再開される。
――その時、遂にジェダ達が脱走計画を開始した。
隙を見て取り調べ室から逃げ出す事に成功するロディとカチュア。

一方ジェイナスに残ったクルーも、タウト星で起っている変化を感じていた。
ケンツが「きっと捕まってる人間達が反乱を起したんだ!」と叫ぶ。
始めは疑うもデータを分析した結果、中で爆発が起ってるのは間違い無いらしい。
ならばチャンス到来とばかりにバーツ・ケンツ・スコットまでもRVで出撃。
更にフレッドも向おうとしたが、スコットから「感情で突っ走る恐れが有る」と止められる。

その頃ロディとカチュアは、押収されたバイファムを取戻しに、爆音轟く基地内を走り抜けていた。
見付かったバイファムは幸い何処も異常無く、搭乗して脱出しようとした所で敵兵に見付かり戦闘。
ピンチに陥ったその時、奪った敵方の機体に乗るジェダ達が、救いに現れた。
それを丁度救出に来たスコット達が目にし、ロディのバイファムが敵RVに包囲されてると勘違いしてしまう。
突進するスコットを慌てて止め、事情を説明するロディ。

無事に帰還したロディとカチュアに大喜びするジェイナスのクルー達。
しかしタウト星には既に両親が居ない事を聞かされた彼らは、ロディ同様深く打ちのめされるのだった……。


(感想)…この回からOP前に流すスポット映像が流れなくなった。
まぁ本編でどうせ流れる映像だし、むしろ再び観せられずに済むようなって良かったが。(笑)

この回で最も印象深かったのはジェダさんの「いけない事を『いけない』と言えない、この事1番恐い事です」という台詞。
私の中ではクリィミーマミの「泣く事は暴力と同じ」に並ぶ名台詞で御座います。(笑)
ファシズムの始まりは言論弾圧なのだなと、幼いながら感じたものです。
それは兎も角…このジェダさん達は最終回まで絡んで来る。
で異星人なのに何故地球語喋れるかっつうと、翻訳機を持ってるからで、これは軍の司令部も同じ、決して「アニメのお約束」って訳じゃないのです。(笑)
後々翻訳機は出て来ますが、使用してるなら普通に発音させても良いんじゃないかと思わなくもない…雰囲気重視?しかし演じてる方々上手いなー。
それとククト語をわざわざ設定したスタッフも偉い、例え単なる並び替えでも。(笑)
ククト人の食べ物なんかもちゃんと設定してあるんですよ。
設定資料見た事有るんすが、詳細な説明入りで驚いた。

他細々気になったシーン…基地から逃げる際、煙を吸って咳き込むカチュアに、ヘルメットを被せてやるロディ…何気にフェミニストな主人公である。
スコットに罰として非常食を作るよう言われ、素直に持って来るケンツが可愛い。
そして何の助けにもならなかったが、勇ましく(練習用)バイファムに乗って救出に来たスコット…深刻な話を和ませる良いシーンでした。(笑)
にしてもジェイナスには一体何機のRVが在ったのでしょう?


★第29話「タウト星脱出命令」脚本○ 演出○ 作画○ 総合○

数時間後、タウト星はジェダ達和平論者の手で占拠された。
安全になった基地内を、先に訪れたロディとカチュアが、皆を案内して廻る。
その際ロディは、和平派のリーダーである「ジェダ」について話した。

シ「ククトニアンってさ!皆敵だと思ってたんだけど、そういうのも居るんだな!」

基地内を探検する途中、マルロ&ルチーナから「パパやママが居た部屋に行きたい」とせがまれたロディ達は、収容所へと向った。
薄暗くベッドも無い簡素な部屋で、クレアが壁に書かれた無数の文字に気が付く。
それは囚われた人達が残したメッセージ。
ひょっとしたら自分達の両親が残した物も見付かるかも!――薄明りの下、目をじっと凝らして読んで行く彼ら。
バーツが壁の1点を指差し、大声でルチーナを呼んだ。
「有ったぞ!ルチーナ!お前のパパとママが残したメッセージだ!」
ルチーナにせがまれた彼が、ゆっくりと読んでやる。
愛するルチーナへ……聞き終った途端、彼女は壁のメッセージに縋って泣いた。
それを見たマルロも泣きながら「自分の分も見付けてくれ」とクレアに強請る。
他の皆も俄然躍起になって探し回った。
未だ縋って泣くルチーナを、カチュアが優しく慰める。
啜り泣きが部屋いっぱいに充満した。
雰囲気に耐えられなくなったバーツ・スコット・マキは、年少組の世話をシャロンらに任せ、ロディの案内でジェダに話を訊きに行く。

そんな彼らを物陰から監視する視線が有った。

4人が訪れた時、ジェダの様子は何処と無く焦って見えた。
彼はロディ達にククト兵を独り逃した事を告げる。
更に彼は地球人の捕虜がククト星に連れ去られた事を教えてくれた。

「ククトニアンがその星で暮らせるかどうか…我々に最も近いアニマル…失礼!地球人を使って実験する目的で…」

その上でジェダはジェイナスに積んである遺跡の秘密を語った。
「あれは元々死んだ星を再生させる装置だったが、後にコンピューターの誤作動を誘発する機能を持たされた」と。
「コンピューターが狂わされて困ったでしょう?」と話すジェダに彼らは否定して返した。
「いえ、僕らにとっては『ガーディアン』でした」と――話を聞いて不思議がるジェダ。
そこへ地球艦隊接近の知らせが入る。
今は交渉する段階ではない、そう判断したジェダ達グループは、ロディに自分達の行き先もククトである事を告げ、タウト星を去って行った。

やがて到着した地球軍の艦隊は、ローデン大佐のものだった。
ジェダ達グループが攻撃されないよう説得に向う4人。
その途中でロディはジェイナスを密かに見詰める男に気付いた。
スコットらを先に行かせ、独り対峙するロディ。
逆光を背に只者ではない威圧感を漂わす謎の男…一瞬怯んだ隙に男はロディの前から姿を消した。

スコット達の説得を受け、ローデン大佐が直ぐに攻撃を止める。
しかしそれは「敵中の敵は利用すべき」という思惑有っての事だった。
そして都合良く異星人が撤退したタウト星を、地球側の前線基地にしようと企んだ大佐は、スコット達にククト星宙域からの退去を命じる。
だが両親が囚われてると言うククト星を目前にして、そんな話は子供達にとって到底納得行くものではない。

「考えが大人なんだよ!」

情より仕事を優先しようとする大佐をバーツが詰る。
しかしそこへ敵が大部隊を組んで巻き返しに来た。
直ぐに戦闘配置に付き、迎え撃つ地球軍。
両軍が交戦してる隙にロディ・バーツ・ケンツの3人は、大佐の艦隊が運んで来たRV用新装備『スリング・パ二アー』をこっそり持ち出す。
『スリング・パ二アー』とは大気圏内で飛行する為のアタッチメントで、来る地上戦を考えると絶対に必要な物に思われた。
両親を助けにククト星へ向う――大佐から何と言われようが、子供達全員の気持ちは変らなかった……。


(感想)…ローデン大佐の件は後に回すとして。
両親の手懸りを見付けようと皆で落書きを探すシーンが切なくて涙無しでは観られない。(アウシュ○ッツが元ネタかな…)
んで説明無いけど結局ルチーナの両親のものしか見付からなかったと思われ。
この回まで進むとキャラがそれぞれ自分の役割を掴んで動いてるのが解る。
特に年長組男子3人が必ず皆の中心に立って居て頼もしいったら。
そしてカチュア…皆が両親の身を案じて泣いてる時も、彼女だけは幼い2人を気遣ったりと、周囲を冷静に見ている。
その訳は彼女の優しさも勿論ですが、彼女は(地球人の)自分の両親が死んでるのを既に判っていて、案じる必要が無いからだろうと。
15話でもそんな描写が有りますが、見る度に切なくなる。
他ジェダさんが差別意識の無い善人に描かれてない所も細かい。
戦争反対を唱えながら一方で彼らも戦争している事を、暗に匂わせる描写に感心させられた。

謎の男の正体は此処では内緒、ただ対峙する際のロディの表情の変化に注目。
一瞬頼りなく怯えを見せた後、キリッとした顔で銃を構えるという…描いたアニメーターさんは素晴しい。


★第30話「決死の大気圏突入」脚本○ 演出○ 作画○ 総合○

ローデン大佐の艦隊と敵の艦隊が激しい攻防戦を繰り広げてる間に、ジェイナスは着々と発進準備を整えていた。
その一方でロディとケンツは、大佐の軍が苦戦してるのを気に止め、スコットに加勢するべきだと主張する。
だがスコットは「今更発進を遅らせる事は出来ない」と首を振った。
彼の言葉にマキやフレッドも同意する。
発進か、加勢か、二派に分かれて大いに揉めたものの、最終的にはキャプテンのスコットの判断で発進するジェイナス。

その頃大佐は、子供達が勝手に出た事を知らされ、苦々しい顔で呟いていた。

「あの聞かん気共が…!」

そこへ敵艦が火を噴きながらタウト星に衝突。
戦っていた両軍共、星の大爆発に巻き込まれ、呆気無く消滅してしまった。
果てしない闇の中、拡散して行く閃光。
その光景をジェイナスのクルー達は息を呑んで見詰めた。

ス「ローデン大佐!?大佐!!大佐ー!!!」
マ「…無駄よ…皆消えちゃったわ…」

無線で必死に呼び掛けるスコットを、マキが沈んだ声で止める。
ブリッジは重苦しい沈黙に包まれた。

ケ「見ろ!やっぱり応援に行かなきゃいけなかったんだい!」
フ「違うよ!これで良かったんだ!…行ってたら皆死んでたよ!!」

叫ぶフレッドにバーツやスコットも同調する。

再び子供達だけで宇宙を航行するジェイナス。
ロディらは手に入れたスリング・パ二アーを早速自分の機体に装着する。
作業が終った後で、ロディはバーツに自分の気持ちを漏らした。
やはりタウト星から自分達だけ脱出したのは間違いじゃなかったかと今でも悔やんでる…もしも加勢してれば全滅せずに済んだかもしれない…大佐を見殺しにしたようで気分が悪いんだ…。
その時、迎えに出ていたフレッドが、ロディを激しく詰った。

「自信過剰なんだ兄さんは!!自分は死なないとでも思ってるの!?自分が1番強いとでも思ってるの!?兄さんは何時も危ない所に居て得意になってるんだ!!」

傍で見ている僕の気持ちなんて考えてもくれない…一方的に怒鳴って去るフレッドを、呆気に取られた顔で見送るロディ。
そんな彼にバーツはフレッドの気持ちを代弁するよう言った。

「命知らずの兄貴を持つと、俺もああなるね」

バーツから、自分が捕まってる間フレッドは殆ど寝てない事を聞かされ、ロディは初めて自分を心配する周りの気持ちを意識する。

兄弟が揉めてる頃、キャプテンであるスコットは、ククト星にどうやって着陸するかで、頭を痛めていた。
ジェイナスで大気圏に突入するのは無理が有る、だとしてRVも持って行けない、気は進まないが宇宙に置いて行こう。
食事しながら話すスコットに、バーツやケンツやシャロンらが激しく異を唱える。

ス「仕方ないじゃないか!無理にしたら船は融けてしまうよ!」
シ「バーベキューか!」
ケ「いや5等級以上の船は緊急着陸出来る筈だ!」
ス「例え着陸出来ても二度と飛び立てなくなるだろう!」
ケ「でもジェイナスを置いてくなんて…!」
カ「キャプテン、遺跡はどうするんですか?」
バ「そうだぜェ、俺達の守護神を置いてく訳にはいかねェよな~?」

喧々囂々討論した末、スコットはバーツに手伝いを頼み、再び計算に向った。(自主参加でケンツも)

その頃フレッドは落書きプロムナードで、自分達兄弟の似顔絵をじっと見詰めていた。
彼を心配して現れたペンチに、泣いてぶちまける兄への不満。
兄さんなんて1度痛い目見ればいい…本意からではない叫びを耳にして、件の兄貴がやって来る。
毒づくフレッドをロディは無理矢理風呂に引っ張り込んだ。
始めこそ意地を張っていたものの、次第に打ち解けて来るフレッド。
湯船に仲良く浸かりながら、弟は兄に「もう危ない事はしない」と約束させ、兄は弟に頷きで返すのだった。

兄弟が仲直りして食堂に戻る頃、スコットとバーツ(&ケンツ)も計算を終えて帰って来た。
だが2人の顔は浮かない…バーツが「大破位で済めば儲けもん」と呟く。
出た結論は「ジェイナスで突入」だった。

そこへ敵の部隊が襲って来た――直ぐにロディ・ケンツ・カチュアがRVで、マキがファイターで迎撃に出る。
一方で大気圏突入を急ぐスコットは、バーツに突入時の準備を手伝わせ、迎撃に出た4人に突入迄の時間稼ぎを頼んだ。
しかし定められた突入の時間が来ても、ケンツとカチュアが乗るトゥランファムが戻らない。
戦闘に手こずってるのを知ったロディがバイファムで加勢に行く。

フ「駄目だよ兄さん!もう危ない事はしないって約束したじゃないか!!」
ロ「だからって仲間を見殺しに出来るか!フレッド、お前だって解る筈だろ!」

マキが帰還した所で、ジェイナスは突入態勢に入った。
最早3人が間に合わない事を察したスコットは船からドッキングカーゴを切り離し、それを使って後から大気圏突入するようロディ達に伝える。
「ククト星で待ってる…!」、フレッドの声を最後に、船からの無線は途切れた。

宇宙に残された3人は、赤く燃えて降下してくジェイナスを、無言で見送っていた。
そこへしつこく敵機が襲って来る。
3人は攻撃をかわしながら、カプセル型のドッキングカーゴに乗込んだ。
そして敵機を貼り付けたまま大気圏突入――押し潰されそうな衝撃に怯える3人――貼り付いた敵機が融ける頃、ドッキングカーゴはククト星に降下した……。


(感想)…結局ローデン大佐って新しい玩具を出す為に生出された存在だったんでしょか。
補給物資を与え新型機も与えSOSを聞いて駆けつけ…こんだけ世話になった人を見殺しにしては、ロディでなくとも後ろめたく感じずに居られない。
ジェダさん達が脱出するどさくさでロディの救出は叶ったのだから、わざわざ呼ぶ必要無かったと思うんですよ。
なのに呼び寄せた理由はぶっちゃけ「殺す為」だったんではと。
そもそも大佐の目的はクレアド星奪還だった筈、なのにタウト星まで子供達を送ってくれると言い、途中敵に襲われた時はジェイナスを護る為に自ら出撃、そして再び子供達だけで航海させた…不自然に(都合)良い人過ぎるでしょう。
そんな(都合)良い人を生かしといたら、また子供達に絡ませなくちゃいけなくなる。
このキャラの役目は終ったんだ――消そう!
というのが真相かなと…穿って観ちゃう程あっさりした死で御座いました。(笑)
殺す前に根っからの善人じゃなく描いた事で、「見殺しにした」という後味の悪さは多少緩和されたけど、なら登場した時の不自然な善人さは何だったのか気になってしまう。(苦笑)
前回基地に運び込んだコンテナに「BA○DAI」と書いてあったのが皮肉だ。

なぞとゴチャゴチャ書きましたが、一話として観るなら大変面白い傑作です。
どう突入するかで大いに揉める全員の会話が楽しい、寄って集ってギャーギャー騒いでる図って好みなんすよ。
んで頼まれてないのに付いて行くケンツが良い、いっちょまえに自分も中核の積りなんですな。(笑)
きっと後ろで騒いでるだけで、スコットとバーツはさぞや煩かったろうなと。(笑)
この回のロディとフレッドのシーンは今後に続く伏線…しかし会話聞いてると、兄弟と言うより、男女間のそれですな。
護られるしかない弱い自分、兄弟だからこそ抱くコンプレックスは強かろう。

ペ「ロディさん!貴方もケンツと一緒ね!」
ロ「え?あいつそうなの?悪いやっちゃな~!」

食堂でペンチに叱られつつ、しっかりウインナーを摘み食いするロディ。(笑)
考えてみればペンチがフレッド以外の男子と会話するのは珍しく、新鮮に感じた。
まぁフレッドの手前、あんま親しく話す訳にいかんだろうが。(笑)

ラストの大気圏突入シーンは圧巻。
無事着陸出来るのは判ってても、今にも押し潰されそうで…貼り付いたままの敵がどんどん融けてくのが怖い…あれ、察するに喰い込んで離れなくなっちゃったんでしょうか?(汗)
敢えてBGMを流さない演出が活きてました。
ケンツが思わず「母ちゃーーーん…!!!」と叫ぶ気持ちも解ります。(笑)
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箱庭宇宙

2008年11月16日 19時49分32秒 | 旅の覚書
今年の11/2、ウロウロさんに案内して貰って、花(と庭)を観に行って来ました。
午前中は昨日紹介した『ばら園』に、午後は今回紹介する『アンディ&ウイリアムス・ボタニックガーデン』に。
『ボタニックガーデン』はウロウロさんから話を伺う度に、1度行ってみたいなーと思ってたんですよ。
実際行ってみて…庭園の中にちまちまと色んな庭園が造られてるのが面白く。
さながらおせち料理を詰めた重箱…庭園テーマパークですね、言うなれば。
造園を承ってる某植木屋さんが、ショースペースの名目で開いてるトコみたい。

1番上の写真は駐車場、建ってる外灯が既に英国風でお洒落。(↑)
ちなみに写真の奥は、最も注目して欲しかろう、花木ショッピングセンターだそうな。
時間が有れば覗いてみたかったですけどねー、またの機会に残しときました。(笑)



↑入口正門両脇には雄々しい獅子の像が飾られてます。
入場料は通常大人(中学生以上)550円、子供(小学生以下) 300円。



↑『シークレットガーデン』…名前通り神秘的な雰囲気が漂ってます。
サイトの紹介を観た時から一際興味惹かれてました。
何せ『秘密の花園』は今でも私の心のバイブルだから。(照笑)
奥に湧く冷たい泉には何が隠れてるのでしょう?…なんちゃって。



↑水面から睡蓮が可憐な顔を覗かせていました。



↑『サンクンガーデン』…彫像の建つプールを囲って造った庭園。



↑え~と…忘れちゃったけど、多分『ペレニアルボーダー(ホット)』と『キッチンガーデン』とを仕切る煉瓦壁。(汗)
『ペレニアルボーダー(ホット)』は暖色系の宿根草を集めた庭園で、対称的に『ペレニアルボーダー(クール)』と言う寒色系の宿根草を集めた庭園も在る。
ちなみに『キッチンガーデン』は野菜や果樹を集めた庭園。



↑『トピアリーガーデン』…装飾的刈り込みをテーマに造られた庭園。
見頃からは幾分ズレてたけど、未だ綺麗な薔薇が咲いてました。



↑『ジョイフルガーデン』…互い違いになった噴水がアクセントになってる、開放的で楽しい庭園。



↑『テンプルローン』のシンボルになってる彫刻像。
私らが行った頃は丁度冬芝に張り替えられ、青々として美しかったです。



↑各庭園のイメージに合わせ、ベンチのデザインをそれぞれ変えてるのも、楽しかったです。



↑この様なウッディータイプとか…



↑ひっそりと隠れる様に置いてあります。



↑これはカフェテラスの前に在った野外席。



↑着いたのは午後過ぎ、いいかげんお腹が空いてたんで、場内に在るカフェテラス『ウィンザーティールーム』で昼食にしました。



↑2階窓際席からの眺め、天気も好く見晴らし最高でした。
セルフサービスなんですけど、食事は悪くなかったです。
てゆーか値段そんな高くないのに、出される紅茶も本格的で美味しかった。
2人揃ってなんで、アフタヌーンティーセットを頼む事に。



↑二段スタンドになってる一段目には、白身魚のタルタルサンド。



↑二段目にはスコーンとケーキ。
スコーンは温めてあり、決して小さくないサイズ。
ヨーグルト風味の甘酸っぱいソースと良く合いましたv
ケーキは2種類、シフォンタイプとムースタイプ。
シフォン…秋らしく栗風味のクリームで飾ってあった。
どちらも甘さ控え目で、とっても美味しかったですv



↑それとウロウロさんお薦め、フィッシュ&チップス(ハーフ)も頼んだけど、正直これは要らんかった気がした…。(汗)
いや美味しかったんですが…白身魚のタルタルサンドである事を知ってれば頼まんかったと、2人して後悔しきりでした。(笑)
てゆーかハーフサイズでこの量なら、ハーフじゃなければさぞや………(汗)

食べながら喋ってる間に陽が傾いて、気付けば2時を過ぎていた様な…。
2人焦って庭園を廻りました。



↑『シールズパレード』…螺旋状の柱が凝ってて素敵だ。
蔓薔薇のトンネルだそうで、花の季節に観たら、素晴しく美しかろうと思われ。



↑秋はコスモスが柱の下に点々と花を添えている。



↑それと純白の花弁が愛らしいマーガレットも。

シールズパレードを潜り、更に奥へ進むと、湖水地方をイメージして造った『ウッドランド』に到る。



↑ウッドランドに建つ休憩所、『ヒルトップサマーハウス』。
これ迄の庭園と違い、この辺りは木が主役ですな。
冬間近の高い空を向き、ピンと背を伸ばしたメタセコイアが印象的。
クリスマスツリーにしたら似合うだろうとウロウロさん曰く。
けど此処、冬季は休園しちゃうらしい…勿体無いな~。

鴨が泳ぐ湖には3つの橋が架かってた。
1つ1つ素材を変えてある点が芸細かい。



↑木で造ってある『キッシングブリッジ』。



↑煉瓦造りの『ウィニーブリッジ』。



↑欄干で居眠りしてた熊。
テディベアをイメージしてるんだろうな。

も1つ白い石造りの『ウィローブリッジ』ってのも在ったんすが、済みません写真撮り忘れました。(汗)

場内で最も楽しかったのが『ベルリンガーメイズ』。
緑の植木で造った迷路でして、中央には鐘が隠されている。
所が1回目に入った時は、鐘の存在に気付かず、出て来てしまったんですよ。
んで悔しくて再度トライ…結構苦労したです。(汗)
緑の隙間から見えてるんですけどね~。



↑ようやっと辿り着けた鐘。
1回鳴らした後、満足して出て来ました。(反対側に…)
やっぱ迷路は楽しい、「迷い路」っつう表現も良いよな、なんか。

ウロウロさんも仰ってたけど、広さはハウステンボスの『アートガーデン』位。
ハウステンボスから庭園だけ抜いた様な感じと想像して貰えれば。
似た雰囲気を感じたからこそ、興味を持ったのでしょう。(笑)

ちなみにそのハウステンボスは~09年2/27迄冬イベント『光の街』を開催。
この時期のハウステンボスは本当に綺麗ですよ~。
初めて行くなら特に冬が良いと思う…その理由は11/30~話す予定。
私は今年12/7~12/9にかけて(またもや)行く積りです。



本日紹介したアンディ&ウイリアムス・ボタニックガーデンの公式サイトはこちら。(→http://www.joyfulhonda.com/garden/botanic/index.htm)
案内してくれたウロウロさん、有難う御座いました!
綺麗な庭はやっぱり心が癒される。
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HNバトン

2008年11月15日 16時03分25秒 | ただいまおかえり(雑記)
写真は今月初めにウロウロさんに案内して貰った『敷島公園ばら園』の正門。(↑)
お天気晴れ晴れ、撮影には絶好の日で御座いました。
ウロウロさん、良いトコ教えて下さってありがとー♪
あ、ボタニックガーデンの方は明日紹介する予定です。

そんな訳で今回はその日に撮った薔薇写真を上げつつ…実は今日でこのブログ、3周年(だったっけ…?)なんすよ…それを記念して(?)以前のおやさんから頂いた『HNバトン』に回答したいと思います。




1.まず貴方のHNを教えてください。

『びょり』です。



2.そのHNの由来は?

由来というか…元ハンは『kotobukihiyori(寿日和)』っつうんですよ。
ヤフー掲示板に書き込む時、「何か決めて下さい」って指示が出て…最初は太郎とか次郎とか、もっと簡単で覚え易いものにしたかったんすね。
所がそういうのは「もう先に使ってる人が居ますよ」って出て、登録出来んかったの。
「もっと長くて凝ったHNにして下さい、或いは年号数字とか入れれば、登録出来るかもよ」と、アドバイスメッセージが出るものの、数字や英語は苦手だし、長くて凝ってるのは忘れてしまいそうで嫌だった。(汗)
十回位試してみて、いいかげん疲れて来て、「だー!!これならどうだ!!」と思い付いたのを登録したら、ようやっとOKが出た。
始め『kotobukibiyori』ではなく『kotobukihiyori』にしたのは、前の方は既に居るかなと考えての事…暫くして語呂の良さから後のを主に使うようなったけど。
そんで長ったらしくて嫌だったんで、更に縮めて『びょり』にした訳ですよ。
ただ何で『寿日和』なんて言葉を思い付いたのか、それは今もって謎…縁起でも担いだのかもね。(笑)



3.そのHNにしてよかったことはありますか?

…こういうバトンを廻して貰ったりとか…かな?(笑)



4.他にサブネームなどありましたら教えてください。

HNっつうか…PNなんかをジャンル(?)によって変えてしまう性質なんで、案外有りますね。
懐アニで活動してるのとか、雑誌に投稿してた時のとか…変える理由は変身願望からかも。
違う人間を演じるのが楽しいという、このブログ上でも気分次第でやってますし。
教えるのはちょっと…前に幾つか公表したけど、過去をバラしたくないので遠慮させて。(バラす程の過去を持っちゃいないけど…)



5.これからそのHNを変える予定はありますか?

有るかもしれないし、無いかもしれない。



6.必ずHNを変えなくてはならない場合になりました。

過去の人間関係を清算する為とか……?



7.思いついたHNと今のHN評価を不等号で表すと?

思い付いたHN………『たかるはびこる』なんてどうでしょ?略すなら『たかびこ』、これならそれなりに凝ってて長いから、ヤフーからもハネられそうにない。
それと『びょり』とを比較すると…う~ん…びょり>たかびこ…やっぱ『びょり』のが覚え易いなぁ…。



8.他の人が考えたHNに変えなければならなくなった場合、考えてもらう人を一人だけ。

自分のHNくらい、自分に考えさせてよ…。




↑ばら園内の休憩所、天気が好かったんで、人気を集めてたもよう。
屋根の上に飾ってある風見鶏がお約束で可愛いぞ。


9.知り合いの中でその人の善し悪しに関わらず、良いHNだなと思う人を2人挙げてください。

・草履虫さん…1度聞いたら忘れられないインパクトが有ります。一生変えないで欲しい。(笑)
・まったりのんべさん…御本人の主義を的確に表現して居られ、かつ癒される良いHNだなぁと感じました。

10.下ネタや卑猥なHNの人を見たら思うことはありますか?

まぁ、えっち!


――宴もたけなわ、此処で2大スターの競演と参りましょう。



↑マリリン・モンロー…肌の色に似た花弁が稀代の人気女優の雰囲気を醸す艶々しさですね。



↑オードリー・ヘップバーン…銀幕の天使らしい清楚さが満ち溢れた、可憐な薔薇で御座いますな。

この2種は会場の正に中心に据えられていて、流石だなと感じた。
大統領の名前が付けられた薔薇は角っこだったのに……。(笑)


11.1文字だけなど適当なHNの人を見たら思うことはありますか?

北島サブちゃんの歌タイトルには漢字一文字が多いが、決して適当に付けられたものではないだろう。(きっと、多分)
同じく1文字だからといって、それが適当に付けられたHNだと、誰が断言出来ましょうか?
…という訳で、むしろそこに篭められた奥深い何かを感じ取ろうとするかも。(笑)


所で今年を表す漢字一文字だが…『食』や『偽』は既に出てたんだっけ?
じゃあ『高』とか『落』を挙げておく。
当ったらマジで誰か何か下さい。


12.バトンを回してきた人のHNの雰囲気を漢字二文字で表してください。

…「楽々」とか(←それ漢字二文字か?)…じゃあ「安楽」なんて如何かと。(汗)
上手い具合に力が抜けてて、それでいて何処となく気品が漂ってて、良いHNだと思いますです。
京都の上り坂小路の突き当たり、店先に掛かる小さな暖簾に書いたら、非常にマッチして見えそうな。(笑)




↑園内で最も気に入ったのは『ブラックティー』。
光が当って判らないでしょうが(汗)、名前通り紅茶の様な暗い紅色してるのです。
侘び寂びを感じられる、薔薇には珍しい…椿に似た風合に目を惹かれました。
京阪園芸さん…日本産の薔薇だそうな。


13.バトンの回答は以上です。回す人を8と9の答えを含め5人指名してください。

9で挙げてますが…なんか前に草履虫さん、同じ様なバトンに答えてらっしゃったような…?
年末も近いし皆さん多忙でしょうから、アンカーって事で。


のおやさん、バトンを回して頂き有難う御座いました~♪
それと長らく繋いだままにして御免なさいですが(汗)、名残惜しくもナミ誕リンクを解除させて頂きました。
お疲れ様でした!お忙しいとは思いますが、来年の企画に期待してます!


今回紹介した敷島公園ばら園についてはこちらを。(→http://www.city.maebashi.gunma.jp/ctg/09000001/09000001.html)
近くには詩人萩原朔太郎の生家を移築した記念館が在りまする。
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銀河漂流バイファム感想その7

2008年11月14日 22時04分52秒 | 漫画&アニメ
ルチーナ・プレシェット…2054年6/25生まれ、5しゃい…じゃなくって4歳、B型。(↑)
マルロと同じくメンバー最年少で、ジェイナスクルー内のマスコット的存在。
マルロとは家が隣同士だった事から仲が良く、将来は彼のお嫁さんになる予定との事。
誕生日設定を見るとマルロよりも年若だが、お姉さん気取りのおませさんだった。
(マルロもだが)ニンニクが嫌いらしい。
説明の必要も無いだろうが元キャラはミンキーモモ、お陰で放送前には最も注目を浴びていた。
思うにキャラデザ芦田氏のファンサービスだったのだろう。(笑)



★第22話「ジェイナス応答せよ!!地球軍からの通信」 脚本○ 演出○ 作画○ 総合○

長い旅を続ける間に、ジェイナスの艦内では物資が不足し始めていた。
特に女子にとって問題なのが下着である、男子に隠れてこっそりハンドメイドしたり…クルーにとって深刻な事態が続いていた或る日――地球軍の艦が接近して来た。
「援軍なら補給物資を受けられるかも!」と、喜びに沸く子供達。
だが軍人一家に生れたお陰で、子供でありながら軍の情報に詳しいケンツが危ぶんで言った。
「この船に子供しか乗ってない事が知れたら、強制送還させられるかもしれない!」
ケンツの言葉を聞いて一気に緊張する皆…そうなれば捕まってる両親を助けにタウト星へ向えなくなってしまう。
悩んだ末、彼らはマキが立てた作戦を、実行に移す事を決める。
それはスコットをジェイナスの艦長に仕立て上げ、芝居でやり過ごそうというものだった。
倉庫からケンツが発掘した艦長の制服を着せられ、サングラスと付け髭で大人に変装するスコット。
準備が整った所で通信モニターの前に座り、他の子供達は画面に入らないよう隠れる。
通信して来た艦は、「カールビンソン級駆逐艦レーガン」と名乗った。
レーガン艦長「フレデリック・ローデン」大佐が、スコットにジェイナスの任務を尋ねる。
ケンツから貰ったカンペをチラ見しつつ、艦長になり切って答えるスコット。
だがローデン大佐は「艦長名がデータと違ってる」と指摘し、不審を顕にした。
どう言い逃れたら良いか悩むスコットの元へ、ケンツがこっそり近付きヒソヒソと入れ知恵する。

ケ「『先任は死んだ』って言えよ!」(←小声)
ス「先任の方は死ん…いや亡くなられて、代って私が転勤…」
ケ「馬鹿!!『転属』って言え!!」(←小声)

尚もローデン大佐がスコットに質問する――「実はベルウィックの軍に幾度も通信を試みているが一向に繋がらない。訳を御存知だろうか?」と。

ス「全員~、やられちゃったらしいですよ?」
ケ「壊滅だよ!!壊滅!!」(←小声)
ク「ね、ねェ、スコット!補給物資の件も頼んでみて!子供達の下着とか…!」(←小声)
マ「後コンピューターミシンも!」(←小声)
ス「解ってるよ!!皆してゴチャゴチャ言うな!!」(←小声)

ケンツに倣い近付いたクレアとマキが、スコットに小声で要求する。
徐々に煩さを増す陰の声に辟易しつつ、スコットは大佐に補給物資を願った。

ス「コンピューターミシンとか…子供の物で良いんだが、下着とか…」
大「下着!?――艦長!それは貴方の作戦に必要な物資なのですか!?」

『ヤバイよ!!このままじゃバレちゃうよ!!』――慌てたフレッドがスイッチを誤って押し、下を向いたカメラがスコットの足元に隠れるクレア達を映した。
正体を見破ったローデン大佐らがジェイナスに乗込んで来る。
已む無くスコットらは大佐に全ての事情を話した
それを聞いた大佐はジェイナスを没収して、子供達を地球に送還させる意向を伝える。
勿論子供達は聞かない、ロディとバーツが兵に体当たりしたのを合図に、一斉に銃を構えて反抗した。
此処まで自分達の力でやって来たんだ…両親に会う為に…救う為に…なのに今更戻れなんてあんまりだ!
彼らから今迄の冒険を聞き、その熱意に負けた大佐は、ジェイナスがタウト星に向う事を、特別に許可するのだった……。


(感想)…話自体は爆笑もんの面白さ、けれど唐突に姿を見せた地球軍には、不自然さを感じずに居られない。
だがこれには深~い訳が有る…実はバイファム、視聴率不振を理由に、この回辺りで打切られる予定だったのです。
それが何故取り消されたか?――打切りを知ったファンが番組存続の運動を興し、TV局に署名を集めて提出したから、なのです。
この事件は新聞にも採り上げられ、各アニメ雑誌でも物議を醸しました。
作品が打切られなかったのは嬉しいけど、ファンの声が及ぼす影響のデカさを心配する声も在ったりな…。
とは言え当時ファンだった自分は素直に喜んでました。(笑)
後にも先にもバイファムくらいじゃないでしょうかね~?ファンの署名を受けて延長が決まったTVアニメっつうのは…。
それだけ愛されてた証拠ですが、だったら何で視聴率が不振なの?と不思議に思う方も居るに違いない。
元々視聴率って主要都市から200~300世帯をアバウトに選び、統計取った数字ですから、=人気に直結するもんじゃないのです。
んでバイファムの場合、玩具(プラモデル)が売れなかったという理由も絡んでたんではと。
ロボットアニメで在りながら、ロボットの影がこんだけ薄かった作品も珍しい。(笑)
延長されて以降は大幅な梃入れを感じたです。
展開がガンダムに似て来たっつか…主人公が急激に強くなり、ライバルが登場し、新型ロボットが加わるという、怒涛の新展開。(笑)
そういう意味では前半のバイファムらしさが薄まって、ちょっと残念に思ったものです。

四方山話終了、回の感想に戻りましょう。
『FQランダム作戦』とか、軍の暗号まで知ってるケンツが凄い。
てゆーか『FQランダム作戦』ってどんな作戦よ!?(笑)
有得ないんだけど、ケンツを見てると、何か有得そうな気がしてしまう。
きっと親父がケンツそっくりな性格してて、煽てられて喋っちゃうんだろうな、みたいな。(笑)
如何にも芝居してる雰囲気が微細に描かれてて楽しかったです。
特に一旦台詞切って、メモをチラ見するスコットとか。


・第23話「ジェイナスは僕らの船だ!!新たなる出発」脚本○ 演出○ 作画△ 総合○

ジェイナスに乗船したレーガンの乗組員達は、子供だけで軍艦を問題無く動かしてた事を知り、改めて感心していた。
一方ブリッジを大人に任せた子供達は、久々に穏やかな生活を満喫する。
ジミーは菜園の世話、フレッド&ペンチは読書、シャロンはマルロ&ルチーナの遊び相手、ケンツはジェイナスに届いた兵器類の見学、クレア&カチュアは大佐の好意で貰った補給物資の仕分け。
そんな束の間手にした休息時間に、ケイトが残したタウト星の資料を探して、捕虜救出作戦を立てるロディ・バーツ・マキ。
そしてスコットはクレアド星から運んで来た遺跡をローデン大佐に見せ、遺跡が「エクストラ力線」を放射し出した頃から敵の攻撃パターンが変化した件を相談していた。
スコットから話を聞いた大佐は、冗談めかして言う。

大「ひょっとして…あの遺跡はガーディアンかもしれんぞ!」
ス「ガーディアン…守護神!?」
大「解らんが……あの遺跡のお陰で、君達は此処まで来れたんじゃないかと…話を聞いていて思ったんでな!」

話してるそこへ、駆逐艦レーガンから補給物資の第2陣が届けられた。
その中に最新鋭のRVが含まれているのを知り、武器マニアのケンツが興奮して駆け付ける――彼に続いて他の子供達も。
物資を送り届けに来た兵達が、軍艦に子供が大勢居るのを見て驚く。

兵「どういう事ですか?ジェイナスは託児所も併設してるのですか?」
大「だとしたら、彼らは全員、職員の方だな!」

ブリッジに案内された兵達は、大佐から子供達が敵の中継ステーションを撃破した件を聞かされ更に驚愕した。
「俺なんか未だ実戦も経験してないのに…」、子供達の噂話に花を咲かせてるそこへ、異星人の部隊が襲って来る。

子供達に負けじと迎撃態勢に入るブリッジ、だが慣れない設備に戸惑うばかり。
大佐は子供の方が艦の操作に慣れている事を冷静に判断し、兵全てを集めてRVで出撃させる策を打立てる。
戦闘が開始されると、大佐はスコットの言った様に、敵の攻撃が何処かちぐはぐである事に気付かされた。
或いは本当に遺跡が何らかの影響を及ぼしているのか…?
それでも大規模な敵部隊に、苦戦を強いられる兵達。
自軍の旗色の悪さを察知した大佐は、スコットに駆逐艦レーガンとの交信方法を伝えた後、自らも出撃する事を決めた。
また自分達子供だけで向うのか…不安に顔を曇らせるスコットを、大佐が力付ける。

「そう情けない顔をするな!君達にはガーディアンが付いてるじゃないか!」

再び子供達の手に委ねられたジェイナスは、大佐の無事を祈りながら、タウト星への旅路を急ぐのだった……。


(感想)…不自然に出したキャラを清算する回。(苦笑)
大佐の役割は主に新機種『トゥランファム』を運んだ事で、彼の今後の運命を考えると同情せずには居られない。
幼い2人が話す「おじちゃんたち、まだ1人も帰ってこないね」の台詞が切ないです…。
1人やたらノリの良い、新型大好きなおじちゃんが居たけど…その人も死んじゃったんだろうな~と思うと…涙。
最後のドレス姿のマキはアニメーターさんのお遊び?サービス??
彼女の人気の高さを感じてしまった。


24話~バイファムは放送時間を夕方に変更して続けられました。
関東では毎週土曜の17時~17時半に放送されるようなったのですが、結果視聴率は上昇したらしい。
当時金曜夜7時台は人気番組が重なってたし…強力な裏番組が無くなり、新聞で採り上げられた事で注目を浴びたそうな。
ただ製作費は削られたんでしょう…前半抜群に良かった作画が、後半少し苦しく思えたから。
時間帯が変わると、番組にかけられる製作費も、シビアに変って行くのです。


・第24話「ケイトさんの日記」

…ケイトさんが残した記録テープをケンツが見付け、皆で聴くという形で始まる総集編。
時間変更した事だし、観てない子供に今迄のストーリーを説明せんとね~。(笑)
本編でのケイトさん最後の語り、「ゴーゴーギャラクシー」って言い方にちょっとウケた。
星空に顔が浮かぶオチはお約束ですね。
クレーク博士の肩書きが「宇宙物理学教授」に変ってたけど、結局一体どっちなんすかケイトさん?(謎だ…)


・第25話「ザ・グラフティ・ロディ・シャッフル」

ケイトさんの記録テープを聞いた夜、中々寝付けずに居たロディは、同じく眠れないで居たバーツと、これまでの旅を振り返る…という形で始まる総集編。
時間変更した事だし、観てない子供に以下略。
ケイトさんの最期の言葉はやはり泣ける…。
所でテープって西暦2050年過ぎても生き続けてるんすね…まぁ生きてるとは思うけどさ。(笑)


★第26話「新型RV出撃!!」脚本○ 演出○ 作画△ 総合○

敵艦隊と遭遇、ローデン大佐から離れて2日目、ロディ達は新型RV『トゥランファム』の操縦訓練に励んでいた。
新型機はロディには自動化が過ぎ、性に合わない物だったが、ケンツは御機嫌で乗りこなす。
コクピットでロックを流し、気分はエースパイロットだ。
だが前の席に座ったマキには不評で、直ぐにテープを止められてしまう。

ケ「特殊機動部隊ってのはな!!皆こんな風に出撃するんだよ!!」
マ「その何とか部隊って全滅したんじゃないの?」
ケ「…どうしてさ…?」
マ「敵に遭う前に鼓膜が破れてさ!」

その頃スコットとクレアはマルロとルチーナにせがまれて、両親が囚われてると言う人工の星『タウト』の写真を見せてやっていた。
マルロがスコットに尋ねる、「イセージンって悪いヤツなんでしょ?」と。
「きっとオニみたいにコワイ顔してるんだ!」と話す幼い2人を相手に、スコットとクレアはどう返答したものか悩んでしまう。
彼ら自身も異星人の本当の姿を知ってる訳ではなかった…。

タウト星が近付くにつれ、スコットの胸に不安が募る。
両親達を奪還するとなれば、戦闘は避けられない。
その事を考えると、飯も碌に喉を通らなかった。

粘り強く偵察を続けた結果、タウト星には監視衛星が4つ存在する事が判明した。
極力戦闘は避けたい…ならば監視の死角を探って、すり抜けられないものか?
ロディの提案を受け、徹夜で情報を分析するカチュア・マキ・フレッド。
その甲斐有って、4つの監視衛星の内、1つは故障している事が判る。

一方ロディ・バーツ・スコットは、交替でブリッジの見張りに当たっていた。
バーツと交替し仮眠に戻る途中、ロディはカチュアがククト語へ翻訳してるのを耳にし、彼女がククト人である本当の両親に会いたいと願ってる事を知る。

「私のパパとママに会いたい」→「チャン、カア、ソドニ、タイアイ」…。

やがてタウト星が肉眼で捉えられるまで近付いた頃、ジェイナスは計画通り故障した監視衛星の脇をすり抜けて行った。
しかし結局は見付かり、敵の来襲に遭ってしまう。
最早覚悟を決めるしかないと、ロディとバーツが出撃。
ケンツも徹夜明けのマキと共に出撃、その際マキは「このテープなら掛けてもOK」と、ケンツに1本のテープを渡した。
「漸く本物の部隊らしくなって来た」とケンツは大喜び、直ぐに再生ボタンをONしてミュージックスタート。
だが流れた曲はロックではなく、ヨハン・シュトラウス作曲『美しく青きドナウ』だった。
宇宙をバックに響き渡る優雅なワルツの調べ。
戦闘シーンにそぐわないBGMに調子を狂わされ、ピンチに陥ってしまうジェイナス・クルー。
その時――遺跡からエクストラ力線が放射され、敵機が次々と動きを乱して行った。
更に監視衛星同士が衝突・大破したお陰で、ジェイナスは無事危機から脱出し、遂にタウト星の間近まで到達する。
「俺達にはガーディアンが付いている」、信じられない力を目の当たりにしたロディ達の胸に、確かな希望の光が点った……。


(感想)…大人の事情から加わった(笑)新型RV『トゥランファム』――これ見た目バイファムやネオファムと変らなく思えるんすが、バイファムやネオファムと違って複座式という設定で、1機体に2人乗る造りになってるのです。
ガンナー(砲手、前席)とパイロット(操縦、後席)、わざわざ役割を分ける必要が有るのか悩むトコですが、これのお陰で以後ケンツとカチュアの出番が増えました。
んで当初マキがケンツのパートナーとして乗る予定が、ケンツの煩さを嫌ってカチュアと交替したっつう経緯を描いた辺りが細かい。(笑)
そうかマキはクラシック音楽が趣味だったのか、しかしケンツでなくとも戦闘時にワルツをかけるのはどうかと…映像と音楽とのあまりのギャップに爆笑してしまった。(笑)
これも平野氏が脚本を担当してて、台詞と展開が楽しいのですよ。
自分専用のRVが加入して大喜びするケンツに、ロディがかけた「良かったな軍曹!恋人が出来て!」って台詞なんか、洒落てて良いな~と感じた。
カチュアが独り翻訳する場面は切ない…「チャン、カア、ソドニ、タイアイ」という言葉は、以降も重要な意味を持って出て来ます。
他、屈伸運動するクレアやボクシング走りするロディ等、地味ながらキャラの人となりを感じさせてくれる良いシーン。
1話でロディは何のスポーツをやってたか疑問を提示したけど、この話や13話を観るとボクシングの可能性が高いっすね…実はボクシング部のトレーニングで走ってたとか?
しかし17話でRVに乗り、見事なプロレス技を披露してくれたのを考えると、プロレス同好会に入ってる可能性も……謎は深まるばかりである。

極めて御都合主義的に力を発揮してくれる遺跡だが、元よりその為に設定された物だから仕方ない。(笑)
子供だけで敵軍を相手に戦うのは、アニメと言えども説得力が感じられない。
それならと…理由付けの為に生れた存在ですから。
ちなみに見た目から設定まで、某SF映画に出て来たモ○リスそっくりだったり。(笑)

尚、この回からOPが短くなり、映像も少し変更された。
翼(?)付けた3機が地上に降下するシーンが加わっただけですが。


★第27話「ロディ帰艦せず!」脚本○ 演出○ 作画○ 総合○

監視衛星を撃破して、タウト星に接近したジェイナス。
だが騒ぎを他所にタウト星は沈黙し続け、探査ロケットを飛ばしての調査でも何の情報も得られず。

ケ「生体反応は?」
バ「バーカ!外側じゃ掴めないんだよ!」
ケ「バカはないんでねェの?もちっと言い方が…」
バ「悪々ィ、青春はデリケートなんだよな!」

両親が此処に囚われてるとしたら、敵が1人も居ないなんて訳は無い。
全体会議で討論した末、試しに突付いてみる事に決まり、ロディ・バーツ・ケンツ・カチュアがRVで、マキがファイター(小型戦闘機)で出撃。
すると待ってたかの様に敵も出撃、忽ち交戦状態に突入する。
出直して作戦を練ろうとスコットが撤退命令を出すも、その際ロディは単独で危険な賭けに出た。
敵部隊が発進したハッチから、タウト星に侵入するバイファム。
それを見たバーツも慌てて後を追うが、ハッチは寸前で閉じてしまう。

その頃内部に侵入したバイファム(ロディ)は、多数の敵に包囲されていた。
「何とか囚われている両親達の元へ…!」、そう考え潜り込んだものの、このままでは振り切れない。
ロディは脱出ポッドで分離してまで戦うが、ついに捕まり司令部へ連行されてしまう。

一方ジェイナスに戻った組から、ロディが独り敵陣に侵入した事を聞かされたブリッジでは、スコットがバイファムに必死で通信を送っていた。
弟のフレッドがバーツを厳しく責める、「何であの時一緒に連れて帰ってくれなかったのォ!?」…兄を思って泣く彼に、バーツは一言の詫びしか思い付けず、唇を噛んだ。
何とかしてロディを救出しなければ…悩んだ末スコットはローデン大佐に救援を頼む手段を思い付く。
しかし大佐からの応答は返って来ず、時間だけが空しく過ぎて行った。

その頃捕虜となったロディは、基地指令から厳しい尋問に遭っていた。
彼が自分達が此処へ来た目的を話し、囚われてる両親達に会わせてくれるよう頼むも、相手は地球軍の配備状況・戦力ばかりを聞きたがる。
一方的に続く話の中でロディはジェイナスに積まれている遺跡について尋ねられた。
どうやら相当大事な物らしい――そう勘付いたロディが、知らぬ振りを決め込み、逆に何であるかを尋ねる。
その途端相手は激昂し、終いには脅迫の文句を口にした。
「素直に吐かなければ、薬を使う事になる…少し時間をあげるので、良く考えなさい」

一旦尋問から解放されたロディは牢に移された。
牢とは言え、地球で見られる囲い檻ではない。
天井も無く、絶壁の様に高い場所に造られていて、見回せば同じくそそり立つ囚人部屋が幾つも在る。
底は暗くて果てが見えない…見下ろしたロディの耳に、赤ん坊の声が響いて聞えた。

「誰か居るんですか!?」

叫んだ声に、答が返って来た。
ロディの血が沸き立つ、目尻に涙が浮かぶ。
地球人は…自分達の両親は確かに此処に居たんだ!
彼は自分の名前を告げ、仲間の名前も挙げて行き、下の声に尋ねた。

ルチーナ…マルロ…ジミー…ケンツ…ペンチ…カチュア…フレッド…シャロン…マキ…バーツ…クレア…スコット……
…13人皆で助けに来たんです……この名前を知ってる人は居ませんか…!?

だが声は答える、此処に居るのはククトニアンだけだと…地球人の捕虜は確かに最近まで此処に居たが、既に別の星に移された後だと…。

話を聞いた途端、ロディは激しいショックに打ちのめされ、失意のあまり泣き叫んだ。
折角苦労して此処まで辿り着いたのに……一体俺達は何処へ向えば良いんだ…!
行く先を見失った彼の叫びが、囚われの牢に悲しくこだました……。


(感想)…この回に登場したククト人司令官の台詞の喋り方が好きで、子供の頃よく真似してました。(笑)
「イー・カ・ゲン・ニ・シナ・サーイ!!マジ・メニ・ヤリ・ナ・サーイ!!」とか、「サモナイトォ…オク・スリ・ツカウコトニナリマース!…イイノデスカァ?ソレモチイレバ、ノーミソクールクル、モウ、モトニハ・モドレマセーン!」とか…如何にも異星人っつか日本人が演じるエセ外人っぽい。(笑)
いや本当、声アテた人上手いですよ。
ちなみに「ノーミソクールクル」はビデオ化した時倫理的に拙いって事で修正が入った、DVD化した時は外されたけど。

前半異星人の姿を見せないってのは、バイファムスタッフ拘りの演出でして。
1つはカチュアの正体を視聴者に覚られない様にってのと、もう1つは子供達目線で戦争を理解させる為だったんではないかなと。
ケイトさんの「異星人だから敵、そんな考えは私達大人だけでいい」という台詞が此処に来て意味を持つ。
スタッフが最も言いたかったメッセージじゃないかと思うのです。

粗筋にも出したけど、ケンツとバーツの会話がほのぼのしてて、なんか好きだ。(笑)
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君はペットバトン(ゾロ編)

2008年11月11日 21時28分46秒 | ワンピース
写真はハウステンボス『フィギュアヘッド』で買ったミニランプ。(↑)
玩具サイズだけど、ちゃんと使えます。



本日11/11はゾロの誕生日。

――お誕生日おめでとう、ゾロ!!

彼の誕生日を祝い、本日は今年6月真牙さんから戴いたバトンに、(今更ですが)(汗)答えたいと思います。
バトン名は『君はペットバトン』、指定キャラは「ナミ」……いやこれ難しいよ…マジ難しいよ。
だってどう考えても幾ら想像しても、ナミさんペットになってくれそうもないんだもの。(汗)
困った私の脳内に或る人物の姿が浮かんだ。
紫色の脳細胞が弾き出した人物――そう、「あの方」に任せれば、全て上手く行く筈だ!
「あの方」とは名探偵コナンに出て来る「あの方」では勿論無く、流離いのナレーション・レポーター「ナレーション・コネリー」である。
と名前を挙げても知ってる人は居ないだろう、そもそも生出した私も忘れてたし。
兎も角「あの方」にバトンを任す事を決めた私は、即座に「矢文」を飛ばして依頼したのだった。


私の名前は「ナレーション・コネリー」、ショーン・コ○リーにルックスが瓜二つと、○○町のおばちゃんの噂話で持ちきりな、流離いのナレーション・レポーターだ。
ちなみに声は若山○蔵にクリソツとよく言われる。
さて今夜の依頼は…と………ほほう、「今日誕生日を迎える奴にバトンを押付け…もとい回せ」…か――フッ、容易い。


ナ「そんな訳で浅草から人力車飛ばして参りました!早速ですが今から挙げる質問に答えて頂きますよ、ロロノア・ゾロさん!」
ゾ「……いきなり何だァ?誰だよ、てめェ…?」
ナ「やっだァ~vあたしよあたしv昨夜銀座のクラブ『微睡』で御一緒したじゃないvもうっ、忘れちゃったのォ~!?」
ゾ「知らねェよテメェなんざっ!!何処だよ『微睡』!?てか若山○蔵声で女台詞ヌカすな気味悪ィ!!」
ナ「あれ御存知なんですかぁ?若山○蔵」
ゾ「あ、いや知らねェが……兎に角見ず知らずの奴に答える義理なんざ無ェ。大した用が無いなら帰るんだな」
ナ「まぁまぁ、そうつれない事言わないで…今本誌で出番が無くて暇なんでしょー?」
ゾ「出番が無くて暇で悪かったなっっ!!!!」
ナ「はい!じゃ行きますよー!『1.家に帰ってきたら玄関前に怪我をしたナミがいました。』どうしますかー?」
ゾ「何!?ナミが怪我をした!?――本当かっ!?」
ナ「ああいや、そういう想定の元で、どうするかを尋ねてる訳で…」 
ゾ「縁起でも無ェ想定立ててんじゃねェ!!!…大体未だ質問に答える事を了承しても居ねェのに!」
ナ「いいじゃないですか答えてくれたって~~、暇人のクセに~~~」
ゾ「暇々言うな!!大変なんだよ俺は俺で!!!」
ナ「素直に答えて頂きさえすれば、その分早く終わりますから!――はい、如何しますかー!?」
ゾ「ちっ!……怪我したっつうなら、手当てしてやるよ!当り前だろォが!」
ナ「ふんふん『手当てしてやる』と……御回答有難う御座いまっす。じゃ次の質問行きますよ!『2.手当てをして食事を与えてやると眠ってしまいました。何処に寝かせる?』」

ゾ「……………………そこらにでも転がしといて、布団くらいは掛けてやるよ」
ナ「答えるまでに大分間が空きましたねェ…一体どうされたんですか?」
ゾ「どうもしてねェ!いいから次来い!そんでさっさと帰れっ!」
ナ「まぁそう怒鳴らずに、慢性出血多量でカルシウム足りてないんじゃないですか~?それじゃ続いて『3.朝起きると、しばらくおいてください、と言ってきました。』どうしますかー?」

ゾ「………………………………………………言うかよ、あいつがそんな、しおらしい事」
ナ「まぁ私も言わないとは思いますが……にしても随分長考してから答えましたね~。何を考えてたんですか?」
ゾ「なんも考えちゃいねェ!!!――次来いっ!」
ナ「え~それじゃあ…『4.話し合いの結果ペットとして飼うことになりました。好きな名前をつけて良いとの事、なんてつけますか?そしてあなたをなんと呼ばせますか?』」

ゾ「………………………………………………………………………………………………だ」
ナ「…『だ』?」
ゾ「しっ、知るかっ!!!てか許すかっ!!あいつがそんな事っっ!!」
ナ「いや今考えてたよね?考えちゃってたよね色々と?そんで終いに答を言い掛けちゃってたよねぇ?」
ゾ「銀○的ツッコミぬかすなっ!!!……別に何も考えちゃいねェって…質問があんまり馬鹿馬鹿しくて、呆れて物が言えなくなってただけだ」
ナ「本当ですかぁ~?疑わしいな~~。…まぁいいか、続いて『5.お風呂に入る様に言いつけると、怪我をしているから頭洗って、と言ってきます。洗ってあげる?』」

ゾ「…………………………………………………………………………………………………………………………
 ……………………け、怪我してるなら、しょうがねェよな。洗ってやるよ」
ナ「いや一寸待った、やっぱり考えてたよね?眉間に皺作って明らかに熟考してたよね?その間考えてた事ちゃんと口に出して言って下さいよ、ねえ?」
ゾ「いい言えるかそんな事っ!!!じゃなくってなんも考えてねェつったろ!!…もっとマシな質問無いのかよオイ!?」
ナ「マシな質問と言われましても、私も依頼された立場ですから如何ともし難く……え~と『6.ナミが寝たいそうです。なんと言ってくるでしょうか?一緒に寝ますか?』」
ゾ「…………………………………………………………………………………………………………………………
 …………………………………………………………………………………………………………………………
 ……………………………………………………………………………………ガキじゃあるまいし、独りで寝れるだろ」
ナ「だから何でそんな不自然に間を空けるんですか!?点打つ人間の身になって普通に答えて下さいよ!」
ゾ「煩ェな!!!どう答えようが俺の勝手だっ!!!」
ナ「我侭な人だなぁもう……じゃ最後の質問行きますよ~。『7.他にペット(ナミ)にどんな事をしたいですか?』」

ゾ「…………………………………………………………………………………………………………………………
 …………………………………………………………………………………………………………………………
 …………………………………………………………………………………………………………………………
 …………………………………………………………………………………………………………………………
 …………………………………………………………………………………………………………………………
 …………………………………………………………………………………………………………………………」
ナ「だーもーーー!!いいかげんにして下さいって!!!絶対考えてるでしょ!?少なく見積っても九百数十文字位は考えてるでしょ!?
  その九百数十文字特に言い難い内容じゃないなら明かして下さいよ!!とも言えない様なアレでナニでヤバイ内容なんですかっ!!?」
ゾ「だっ!?違っ!!…なっ!!…と、兎に角!!これで終りなら帰れ!!帰りやがれっ!!
  でねェと斬るぞ!!!斬られたくなきゃとっとと帰りやがれェ~~~!!!!」


…こうして有耶無耶の内に追出された私だが、無事任務は果たせたと言って良いだろう…。
だがこの胸の内に蟠る不満足感は一体…?彼は最後まで何かを押隠していた。
真意を明らかに出来なかったという思いが、私のプロ魂を激しく苛める――このままでは終れない!
そう決意した私は神田古書街から大八車を押して、「8.次の御方(ターゲット)へ」と続く夜の道をひた走るのだった…。
 


【12/24、チョッパー編へ続く】 



…「上手い事逃げたんだろ」って?その通り逃げました。(汗)
だってナミさんをペットだなんて……私には無理です駄目だわ考えられないっっ。(涙)
だからと言ってこれだけで終らせるとオチが今一なんで(汗)、折角だから全員分書いてみようかと…こうなりゃ質より量ですよ、ええ。
来年の5月迄、麦藁クルーの誕生日毎に書いて行きませう。
真牙さん、毎度ネタ提供して下さって有難う~。(笑)


ところでワンピースの人気投票結果が出ましたね~。
で、ナミさんはエースの下って、またそれかい!!?(汗)(折角出したのに…)
麦藁クルー贔屓な自分は、麦藁クルーより上に、クルー外のキャラが来るのが何か悔しかったり…てかさー!ウソップ、そげキングの票と合せれば、ローより上に行くじゃん、何故分けるか!?(汗)
キャラが増えて来ると、どうしても票がバラけるのは仕方ないけどねえ…。


も1件、今週のワンピについて…船長……アラバスタ編で風呂覗いた時に流したあの鼻血は嘘だったんですか!?


(1)ナミの方がモロ出しで凄かった。(by.ルフィ)
(2)てゆーか髪で隠すなんてズリィよなー。(by.ルフィ)
(3)済まん、あの件はもう忘れてくれ。(by.尾田)
(4)どうかしてたんだよ…俺…あの時…。(by.尾田)
(5)今でもお前の幸せ祈ってる…達者でな。(by.尾田)


さて、どれだと思いますー?
ま、メロメロんなって石化しちゃったら、話終っちゃうからねー。(笑)
コメント (2)
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