瀬戸際の暇人

今年も偶に更新します(汗)

2023年、クリスマスには歌を歌おう♪その10

2023年12月31日 17時51分59秒 | クリスマス
はあぃ♪ミス・メリーよ♪
泣いても笑っても、今年も後数時間で終わってしまうわね…
皆とも後2日でお別れ…やり残しが無い様に、メリー頑張るわ!

10夜目に紹介する詩は、クリスマスと言うより、年末恒例のものかしら?
ドイツの偉大な作曲家ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンが、1824年に作曲した彼の9番目にして最後の交響曲第九番、日本で通称「第九」と呼ばれる曲の4楽章最後の声楽パート、「歓喜の歌」の歌詞に引用された、フリードリヒ・フォン・シラー作「歓喜に寄す」よ。
ちなみに「第九」が年末に演奏されるようになったのは、第一次世界大戦後の1918年、ドイツの名門オーケストラのライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団が、大晦日に「第九」を演奏した事が切っ掛けと云われてるわ。
日本でも第二次世界大戦後の1947(昭和22)年の末に、日本交響楽団(現NHK交響楽団)が第九のコンサートを開催し、それがあまりに評判良かった為に、年末は「第九」を演奏する習慣が出来たんですって。
ドイツでも日本でも、背景には戦争が在ったのね。

ところでベートーヴェンが引用したという、フリードリヒ・フォン・シラー作の詩、実は「第九」で歌われる歌詞とかなり内容が違うって知ってたかしら?
ベートーヴェンはシラーの「歓喜に寄す」を読んでいたく感動し、詩に曲を付けようと思い立ったのが「第九」誕生の切っ掛けとされてるけど、シラーの詩をそのまま引用したんじゃなくて、主に前半部から抜粋し、自作の詞を声楽パート冒頭に加えた上、シラーの詩の内容を改変までしてるのよ。
その為に発表当時はシラーのファンから物凄く批判されたらしいわ。
当時ドイツではシラーの詩が大ブーム、大勢のドイツ人が知ってたんですって。
交響曲で合唱をメインに据えるアイデアはベートーヴェンが初で、その斬新な試みはベートーヴェンのファンに絶賛された一方、シラーの詩を愛する人達からは総スカンを食らってしまい、第4楽章だけ演奏されない事も有ったそうよ。
今じゃ信じられない話ねー。
それじゃあどんな風に違ってるのか、両者の詩を比較してみましょうか?


「歓喜に寄す(フリードリッヒ・フォン・シラー作)」

喜びよ、美しい神々の閃光よ
楽園の世界の娘よ
私達は足を踏み入れる、炎に酔い痴れつつ
天なるものよ、そなたの聖所へと
そなたの魔力の力は再び結び付ける
世の中の時流の剣が分け隔てていたものを
乞食が王公の兄弟になるのだ
そなたのその柔らかな翼が憩うところで
抱き合おう、幾百万の人々よ!
このキスを全世界に!
兄弟達よ、星の輝く天幕の彼方に
慈愛に満ちた父が絶対に居るに違いない

大きな幸せを得た者は、 1人の友の友となり
優しい妻を得た者は、その喜びを共にしよう!
そうだ、たとえたったひとつの魂であっても
自分のものと呼べるものが、世界の中に在るならば!
そしてそれが出来ない者は、そっと出て行くしかない
涙しながらこの集まりの外へ!
この大きな環に住む者らは
共感を尊び育め!
それは我々を星の世界に導く
あの未知なるもの (主) が君臨しているところへ

喜びを飲む、全ての生きとし生けるものは
自然の乳房から、全ての善きもの、全ての悪しきものも
その薔薇の道を追い求めて行く
喜びは私達にキスと葡萄 (酒)とを与えた、そして死の試練を乗り越えた友を
快楽は虫に(も) 与えてしまい (与えられ)
そして天使ケルビムは立っている、神の前に
幾百万の人々よ、お前達は跪く事はないのか?
世界よ、創造主を感じられるか?
彼を星の輝く天幕の彼方に探せ!
星の彼方に彼は必ずや居るに違いない

喜びは力強いバネだ
久遠の自然の中において喜びよ、喜びこそが歯車を回す
その巨大な宇宙時計において
それは花々を蕾から誘い出し
恒星たちを天空から (誘い出し) 天球を空間で回転させる
予言者の遠眼鏡が知らぬところで
朗らかに、創造主の恒星たちが飛び回る様に
壮大な天空を駆け抜けて進め、兄弟よ、お前達の行く道を
喜びに満ちて、勝利に向かう英雄の様に!

真理の炎の鏡の中から
それは探究する者に微笑みかける
美徳の険しい丘に
それは耐え忍ぶ者の道を導く
信仰の輝ける山々の頂には
その旗が風に翻るのが見え
砕かれた柩の裂け目からは
それが天使の合唱の中に立っているのが (見える)
耐え忍べ、勇気を持って、幾百万の人々よ!
耐え忍べ、より良い世界の為に!
星の輝く天幕の彼方の天国で
大いなる神が報いてくれるだろう

人が神々に報いる事は出来ない
しかし神々に倣うのは素晴らしい事だ
悲嘆にくれる者も貧しい者も出て来い
朗らかな者と一緒に喜べ
怒りも復讐も忘れてしまえ
不倶戴天の敵も許すのだ
彼に涙を強要するな
悔恨が彼を苦しめるようにと願うな

貸し借りの帳簿は破り捨ててしまえ!
世界全てが和解しよう!
兄弟よ
星の輝く天幕の彼方では
神が裁く、我々がどう裁いたかを

喜びは杯に湧き返る
葡萄の黄金の血の内に
残忍な者は優しい心を飲み込み
絶望は勇気を (飲み込む)
兄弟よ、お前達の席から飛び立て
なみなみと満たされた大杯が座を巡ったら
その泡を天に迸らせよう
このグラスを善き精霊に!
星の渦が褒め称えているもの
セラフィムの聖歌が賛美するもの
このグラスを善き精霊に
星の輝く天幕の彼方にまで!

重い苦悩には不屈の勇気を
無実の者が泣いているところには救いを
固い誓いには永遠を
友にも敵にも真実を
王座の前では男子の誇りを
兄弟よ、たとえ財産と生命を懸けてでも
功績には栄冠を
偽りの輩には没落を!
神聖なる環をより固く閉じよ
この黄金の酒に懸けて誓え
誓約に忠実であることを
これをあの星空の審判者に懸けて誓え!

暴君の鎖からの救出を
悪人にもまた寛大さを
死の床で希望を
処刑台で慈悲を!
死者もまた生きるのだ!
兄弟よ、飲み、そして調子を合わせよ
全ての罪人は赦され
そして地獄はもはや何処にも無い
朗らかな別れの時!
棺衣に包まれた甘美な眠り!
兄弟よ
優しい判決を
死の時の審判者の口から!



(ベートーヴェン作「第九」声楽パートの歌詞)
おお友よ、このような旋律ではない!
もっと心地良いものを歌おうではないか
もっと喜びに満ち溢れるものを
(↑上3行がベートーヴェン作詞)

歓喜よ、神々の麗しき霊感よ
天上楽園の乙女よ
我々は火の様に酔いしれて
崇高なる者(歓喜)よ、汝の聖所に入る

歓喜よ、神々の麗しき霊感よ
天上楽園の乙女よ
我々は火の様に酔いしれて
崇高なる者(歓喜)よ、汝の聖所に入る

汝が魔力は再び結び合わせる
時流が強く切り離したものを
全ての人々は兄弟となる
汝の柔らかな翼が留まる所で

1人の友の友となるという
大きな成功を勝ち取った者
心優しき妻を得た者は
自身の歓喜の声を合わせよ

そうだ、地球上にただ1人だけでも
心を分かち合う魂が在ると言える者も歓呼せよ
そしてそれがどうしても出来なかった者は
この輪から泣く泣く立ち去るがよい

全ての存在は
自然の乳房から歓喜を飲み
全ての善人も全ての悪人も
自然がつけた薔薇の路を辿る

自然は口付けと葡萄の木と
死の試練を受けた友を与えてくれた
快楽は虫けらのような者にも与えられ
智天使ケルビムは神の前に立つ

天の壮麗な配置の中を
星々が駆け巡る様に楽しげに
兄弟よ、自らの道を進め
英雄が勝利を目指す様に喜ばしく

抱き合おう、諸人よ!
この口付けを全世界に!
兄弟よ、この星空の上に
聖なる父が住み給うはず

跪くか、諸人よ?
創造主を感じるか、世界中の者どもよ
星空の上に神を求めよ
星の彼方に必ず神は住み給う


…読み比べてみて、どう感じたかしら?
シラー作の詩は重々しくて気迫に満ち溢れてるわね。
特に6章以降は、争い尽きない今読むと、深いメッセージに思えるわ。
シラーの詩の中で神は天空から地球を見詰める絶対神のイメージ、対してベートーヴェンが書く詩には乙女が出て来て女性的イメージだわ。
まるでラブレターの様に甘い内容に改変されていて、当時のシラーファンが怒って受け入れなかったのも、メリー解る気するわ(笑)。
いつの世も、他人の原作在りきの作品化には、原作への配慮が求められて、クリエイターは大変ね。

さて、2023年最後のクリスマス・ソングを紹介するわ――「Auld Lang Syne(オールド・ラング・サイン)」♪
歌はこちらを参考にね――って「歓喜の歌」じゃないのかって?…それも考えたんだけど、やっぱり大晦日だものね~。
ちなみに日本版「よろこびの歌」なら、以前採り上げた事有るから、良ければ過去記事を読んでねv
今夜のメリーの話はお終い、2024年元日も一緒に楽しくクリスマスソングを歌いましょう♪



【Auld Lang Syne(オールド・ラング・サイン)】




Should auld acquaintance be forgot♪
And never brought to mind♪
Should auld acquaintance be forgot♪
And days of auld lang syne♪

And days of auld lang syne my dear♪
And days of auld lang syne♪
Should auld acquaintance be forgot♪
And days of auld lang syne♪


And there's a hand my trusty fiere♪
And gies a hand o' thine♪
We'll tak a cup o' kindness yet♪
For auld lang syne♪

For auld lang syne, my dear♪
For auld lang syne♪
We'll tak a cup o' kindness yet♪
For auld lang syne♪



【訳】
旧き友は忘れたまま、
決して心に戻る事は無いのか?
旧き友も、
懐かしき昔の日々も忘れるべきなのだろうか?

懐かしき昔の日々よ、我が愛しき者よ
懐かしき昔の日々よ
旧き友も、
懐かしき昔の日々も忘れるべきなのだろうか?


この手を取れ、我が信友よ
そして手を貸してくれ
優しさの一杯を交わそうではないか
懐かしき昔の為に

懐かしき昔の日々、我が愛しき者の為に
過ぎ去りし懐かしい昔の為に
優しさの一杯を交わそうではないか
懐かしい昔の為に



…こんばんは、びょりです。
今回の内容は、年末にBSテレ東で放送した「第九特集」に影響受けました…ってメリーさんが言ってました💦
第九の初演は失敗だったって聞いた事有るけど、その背景にシラー作「歓喜に寄す」の人気の高さが有ったとは知らなんだ。
確かに双方の詩を読み比べると、全く違う印象を抱く。
シラーの詩の訳は浜松フロイデ合唱団様のサイト(←https://www.freude.or.jp/column/03/)より引用しました…無断で御免なさいm(__)m💦

写真はハウステンボス、ドムトールンに飾ってあったクリスマスツリー。
遥か高みから~をイメージして。
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2023年、クリスマスには歌を歌おう♪その9

2023年12月30日 17時41分02秒 | クリスマス
はぁい♪ミス・メリーよ♪
明日は大晦日…2023年もいよいよ終わるわね。
振り返れば悲しい戦争が増えた年だったわ。
どうして人は争うのかしら?
信仰が侵攻の火種になるなんて、笑い話にもならないわ!

今夜紹介するクリスマス・ポエムは、イエス・キリストの生誕場面をモチーフにした伝承詩よ。



「僕が」と、ロバが言いました、もじゃもじゃで茶色のロバでした
「あの子のお母さんを町まで運んだのさ、 丘を登り、丘を下って、運んだのは僕だったのさ」と、そのもじゃもじゃで茶色のロバは言いました

「私が」と、牝牛が言いました、赤い斑の牛でした
「あの子がお頭を休める為の干し草をあげたのよ、 ベッド代わりの馬草桶をあげたのは私だったの」と、その赤い斑の牛は言いました

「私が」と、羊が言いました、くるりと曲がった角を持った羊でした
「 あの子を暖める為の毛糸をあげたのよ、 クリスマスの朝、毛皮をあげたのは私だったの」と、くるりと角の曲がった羊は言いました。

「僕が」と、鳩が言いました、垂木の上から言いました
「くうくう言って子守歌で、あの子を寝かしつけたのさ、 僕と仲間があの子を寝かしつけたんだ、僕だったのさ」と、垂木の上から鳩が言いました。



新約聖書の中のルカやマタイによる福音書に記されたイエス誕生の場面は、絵画や演劇や音楽等あらゆる媒体で再現され、世界中の大勢の人達に知られる事になった。
キリスト教会では小さい子供向けに絵本や紙芝居を用いて伝えたから、子供の頃から頭の中に生誕のシーンが思い浮かぶ人も居るでしょうね。
今風に例えるならメディアミックス手法?
芸術文化面に働きかけて布教した事で、キリスト教は爆発的に信徒の数を伸ばしたの。
何事も絵に描いて物語にすると頭に入って来易いものね。

イエスの母となるマリヤは、救世主イエスを身篭ったと、神から御告げを受けた。
マリヤの許婚のヨセフも同様の御告げを受け、ベツレヘムに向かうも、町の宿はどこも混んでいて、マリヤは馬小屋の片隅で男児を産み、飼い葉桶のベッドにその子を寝かした。
未だ知る人少ない救世主の誕生を動物達は知っていて、幼児の周りに集まって跪き誕生を祝福した――と伝えられるけど、そこに「豚」が居なかったというのは興味深いわね。
居たのはロバ、牛、羊、鳩…どの動物もキリスト教内で神聖視されてるわ。
豚は聖書で忌むべき存在に譬えられてるの、ちなみにイスラム教やユダヤ教でも同じく…元は同じ神様を信仰してるから納得だけど、豚さん可哀想…
その豚(猪)がクリスマスの伝統料理になってるのは不思議…恐らくキリスト教側は禁止したけど、根強く残ってた異教の風習に負けたのね。

それじゃあ9夜目のクリスマスソングを紹介するわ――「Do You Hear What I Hear?」♪
フランス人の作曲家ノエル・レグニーと、グロリア・シャインの共同で、1962年に発表されたクリスマスソング。
歌う時はこちらを参考にね!
今夜のメリーの話はこれでお終い、また明日、一緒に楽しくクリスマスソングを歌いましょう♪




                     
【Do You Hear What I Hear?】





Said the night wind to the little lamb♪
Do you see what I see♪
Way up in the sky, little lamb♪
Do you see what I see♪
 
A star, a star dancing in the night♪
With a tail as big as a kite♪ 
With a tail as big as a kite♪
 
 
Said the little lamb to the shepherd boy♪
Do you hear what I hear♪
Ringing in the night, shepherd boy♪
Do you hear what I hear♪
 
A song, a song high above the tree♪
With a voice as big as the sea♪ 
With a voice as big as the sea♪
 
 
Said the shepherd boy to the mighty king♪
Do you know what I know♪
In you palace warm, mighty king♪
Do you know what I know♪

A child, a child shivers in the cold♪
Let us bring him silver and gold♪
Let us bring him silver and gold♪

 
Said the king to the people everywhere♪
Listen to what I say♪
Pray for peace, people everywhere♪
Listen to what I say♪

The child, the child sleeping in the night♪
He will bring us goodness and light♪
He will bring us goodness and light♪

 

【訳】
夜風が小羊に言った
小羊よ、お前に見えるだろうか?
夜、空の高い所で踊る星が
お前に見えるだろうか?
凧の様に大きな尻尾の有る星が
凧の様に大きな尻尾の有る星が
 

小羊が羊飼いの少年に言った
少年よ、おまえにも聞こえるだろうか?
夜、響き渡る歌が
おまえにも聞こえるだろうか?
木のずっと上の方で聞こえる
海の様に大きな歌声が
海の様に大きな歌声が

 
羊飼いの少年が王様に言った
貴方様も御存知ですか?
暖かい宮殿にいらっしゃる王様よ
寒さに震える子供を御存知ですか?
金と銀をその子に持って行きましょう
金と銀をその子に持って行きましょう

 
王様が地上の全ての民に言った
私の言う事を聞きなさい
この地上に生ける全ての民よ、平和の為に祈りなさい
私の言う事を聞きなさい
夜、眠るこの子が
慈愛と光をもたらしてくれるのです



…こんばんは、びょりです。
写真はハウステンボスの、ロバじゃなくて💦オランダ原産の白馬が牽く馬車。
ハウステンボスでは白馬が牽く馬車に乗って結婚式を挙げている――御結婚を考えの貴方は御検討ください。
それにしても聖人の誕生場面に動物達は付き物だね。
伝承詩は社会思想社発行「クリスマス小事典(遠藤紀勝氏・大塚光子氏:共著)」に、「クリストファー・ローエ編」で採用されていたものの、名前で検索してもヒットしない💦
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2023年、クリスマスには歌を歌おう♪その8

2023年12月29日 17時50分44秒 | クリスマス
はぁい♪ミス・メリーよ♪
日本ではクリスマスを終えたら、大晦日と正月の準備で、てんてこ舞いでしょうね。
クリスマスの御馳走に続いて、今度は年越し蕎麦に、お節に雑煮にお汁粉…皆、食べ過ぎは禁物よ!

一方キリスト教国では大晦日も正月もクリスマスの内、だから食べる御馳走も基本クリスマスとあまり変わらないの。
そして御馳走のメインと言えば、伝統的には鳥や豚の丸焼きね…意外と魚料理を出す国も見られるわ、それも山に囲まれた土地なのに。
近年アメリカではクリスマスの主料理にローストビーフを出す家庭も見られるけど、これはクリスマス前の11月末にサンクスギビングデー(感謝祭)が有って、そこで伝統的に七面鳥の丸焼きを出すから、クリスマスには違う御馳走を食べたいって思う事から来てるらしいわ。

でもヨーロッパの伝統的なクリスマスの御馳走で首座に着く物ったら「猪(豚)」!
嘗てイギリスでは貴族が催す晩餐会の始まりに、ファンファーレと共に猪の頭が運ばれ、「猪の頭のキャロル」が斉唱される風習が有ったんですって。
この不思議な風習は、イギリスの名門オックスフォード大の学寮にて、始まったと云われてるの。
15世紀頃、オックスフォード大の学生が、アリストテレスを読みながら歩いていた所へ、猪が襲って来たので、持っていたそのアリストテレス本を口に突っ込み窒息させ、大事な本を回収する為に頭を切って持ち帰り、武勇伝を語る目的から猪の頭を肴に宴会を開いた――学校発の伝説だけあって、かなりぶっ飛んだ内容ね。
正直、眉唾な話に思えるでしょ?
実は猪の頭を宴会に饗する風習は、クリスマスが冬至祭だった遥か昔まで遡れるのよ。
ヨーロッパ人のルーツの一つとされるゲルマン民族は、冬至祭に豊穣の神フレイへ猪を生贄に捧げて来る年の豊作を祈った――クリスマスの宴に猪の頭が登場する背景には、このゲルマン古来の風習が在ると考えられてるわ。
それにしてもゲルマン古来の風習が、15世紀頃のオックスフォード大学寮のクリスマス晩餐会で蘇った理由が謎ね…
前置きが長くなったけど、8夜目に採り上げるクリスマス・ポエムは、この「猪頭のキャロル」よ!



我、腕(かいな)に猪頭を捧げ持つ
それを飾るは月桂樹にローズマリー
御主人方は上機嫌
どうぞ、陽気であられんことを

我、猪頭を捧げ持ち
神を賛う


猪頭こそ、我思うに
この地で最も稀有な御馳走
しかして、それは華やかに花冠持て飾られて
さあ、歌いつつ、これを供さん

我、猪頭を捧げ持ち
神を賛う


我らの幹事がこれを用意し
神を祝して
この日、供される
クィーンズ・カレッジの食堂にて

我、猪頭を捧げ持ち
神を賛う



そして、この詩に歌が付けられたのが、今回紹介するクリスマス・ソング――「猪の頭のキャロル」よ♪
残念ながら作詩・作曲者とも不明、歌はこちらを参考にね!
メリーの今夜の話はこれでお終い、また明日、一緒に楽しくクリスマスソングを歌いましょう♪



【猪の頭のキャロル(The Boar's Head Carol)】




The boar's head in hand bear I♪
Bedecked with bays and rosemary♪
And I pray you, my masters, be merry♪
Quot estis in convivio♪

Caput apri defero♪
Reddens laudes Domino♪


The boar's head, as I understand♪
Is the rarest dish in all the land♪
Which thus bedecked with a gay garland♪
Let us servire cantico♪


Caput apri defero♪
Reddens laudes Domino♪


Our steward hath provided this♪
In honour of the King of Bliss♪
Which on this day to be served is♪
In Reginensi atrio♪

Caput apri defero♪
Reddens laudes Domino♪

Caput apri defero♪
Reddens laudes Domino♪


…こんばんは、びょりです。
クリスマスに伝統的に食べられる物は国によってまちまちで、イギリスではガチョウ(近年はアメリカの影響で七面鳥に変わったとか)、北欧ではハム、イタリアでは鰻、チェコ・ポーランド・ドイツの一部では鯉をメイン料理に出すとか。
そして日本ではケンタッキー・フライド・チキン…でも私はそれが苦手なので食べません💦
今年我が家ではハンバーガーでした(おざなり💦)、あと写真のヴィタメールで買ったクリスマスケーキ。
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2023年、クリスマスには歌を歌おう♪その7

2023年12月28日 18時13分46秒 | クリスマス
はぁい♪ミス·メリーよ♪
クリスマスに食べるスイーツと言えば、日本の場合クリスマスケーキになるかしら?
これが日本以外の国だと様々、ヨーロッパでは伝統的にパンやクッキーなの。
その年に収穫した小麦粉を練って、森の恵みである木の実や果物を混ぜて焼く――クリスマスのパンやクッキーには、冬至祭だった大昔のクリスマスの記憶が色濃く残ってるわ。
各国のクリスマススイーツについては2019年、2020年のメリーの過去記事を読んでねv

例としてイギリスを挙げると、クリスマス・プディングポリッジミンスパイ――7夜目のクリスマス・ポエムはマザーグースから、ミンスパイが登場する一篇を紹介するわ。



奥さん起きて、パイ焼いて
パイ焼いて
パイ焼いて
奥さん起きて、パイ焼いて
クリスマスの日の朝に

奥さん女中は何故起きないの?
何故起きないの?
何故起きないの?
奥さん女中は何故起きないの
クリスマスの日の朝に

奥さんアヒルはどうして死ぬの?
どうして死ぬの?
どうして死ぬの?
奥さんアヒルはどうして死ぬの?
クリスマスの日の朝に

翼切られて飛べなくなった
飛べなくなった
飛べなくなった
翼切られて飛べなくなった
クリスマスの日の朝に



記録では18世紀頃からイギリスで流行っていた唄だそうよ。
唄の中で「パイ」としか表記されていなくても、イギリスでクリスマスに食べるパイといえば、「ミンスパイ」が一般的という事で、唄のパイ=「ミンスパイ」と考えられてるわけ。
それにしてもクリスマスの朝だってのに、女中は起きて来ないわ、翼切られて飛べなくなったアヒルが死んだり、不吉な内容の唄ね。
クリスマスに鳥といえば、料理にされるイメージ――という事はアヒルは食べられちゃった⁉――イギリスでクリスマスの鶏料理といえばガチョウがポピュラーだけど、アヒルも食べられたらしいの。
…とすれば、もしかして…?
それに起きて来ない女中の謎とは…?


なんだかアガサ・クリスティのミステリーっぽくなって来たけど一旦置いて、ここで7夜目のクリスマス・ソングを紹介、アメリカ、ボストンのジェームズ・ロード・ピアポント牧師が作ったクリスマス・ソング――「Jingle Bells(ジングルベル)」よ♪
元は感謝祭の為に作った歌が、今ではクリスマスに欠かせない歌になるんだから、運命って面白いわ。
歌はこちらを参考にね!
今夜のメリーの話はこれでお終い、また明日、楽しくクリスマスソングを歌いましょう♪



【Jingle Bells(ジングルベル)】




Dashing through the snow♪
In a one-horse open sleigh♪
Over the fields we go♪
Laughing all the way♪
Bells on bob-tail ring♪
making spirits bright♪
What fun it is to ride and sing♪
A sleighing song tonight♪

Oh~♪
Jingle bells♪ jingle bells♪ jingle all the way♪
O what fun it is to ride In a one-horse open sleigh♪
Hey♪
Jingle bells♪ jingle bells♪ jingle all the way♪
O what fun it is to ride In a one-horse open sleigh♪


A day or two ago♪
I thought I'd take a ride♪
And soon Miss Fanny Bright♪
Was seated by my side♪
The horse was lean and lank♪
Misfortune seemed his lot♪
He got into a drifted bank♪
And we, we got upsot♪

Oh~♪
Jingle bells♪ jingle bells♪ jingle all the way♪
O what fun it is to ride In a one-horse open sleigh♪
Hey♪
Jingle bells♪ jingle bells♪ jingle all the way♪
O what fun it is to ride In a one-horse open sleigh~~♪


【訳】
雪の中を駆け抜ける、1頭立てのソリ
広がる雪原に、笑い声が溢れる
鈴が鳴り渡れば、一層明るく
ソリの歌を歌って楽しもう

ジングルベル ジングルベル 鈴が鳴る
ソリ遊びの楽しさよ
ジングルベル ジングルベル 鈴が鳴る
ソリ遊びの楽しさよ


数日前、ソリに乗ろうと考えた
隣に座ったミス・ファニーブライト
痩せ細った馬が運悪く
雪の吹き溜まりに突っ込んで
僕らは見事に引っ繰り返った

ジングルベル ジングルベル 鈴が鳴る
ソリ遊びの楽しさよ
ジングルベル ジングルベル 鈴が鳴る
ソリ遊びの楽しさよ


…こんばんは、びょりです。
クリスマスケーキといえば、悲しい事故が起きましたね。
原因の一端に猛暑に因る苺不足、からの苺の価格高騰が有ると聞いて、色々と不幸が連鎖してるなあと各業界に同情した。

写真はミンスパイではなくミートパイ💦
ザ・シティー・ベーカリー・ビストロ・ルービン丸の内オアゾ店と言う、長い名前のビストロ&ベーカリーで買いました。
ちなみに奥のは「オレンジピール」って名前の甘いパンでした。
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2023年、クリスマスには歌を歌おう♪その6

2023年12月27日 17時30分21秒 | クリスマス
はぁい♪ミス·メリーよ♪
年もいよいよ押し迫って来たわね!
欧米と違って日本では、クリスマス飾りを降ろすと共に、正月飾りに付け替える作業が有るから、二重で忙しいんじゃないかしら?
でも働き者が多い日本では、その手間すら楽しいんでしょうね。

さて、6夜目に紹介するクリスマス・ポエムは、昨日に引き続きマザーグースからの一篇よ!



クリスマスは年にたったの一度だけ
でもやって来れば持ってくる美味しいごちそう
財布いっぱいのお金
酒蔵いっぱいのビールもね



こちらは昨夜と打って変わって、クリスマスの明るい側面にだけスポットライトを当てた印象ね。
クリスマスを待ち侘びるワクワクした気持ちが読んでいて伝わるわ。
風刺を混じえたものが多いマザーグースの中で、異質にすら思える…からか解らないけど、後年になってこの唄の続きを皮肉交じりに、「過ぎ去ればまた一年先まで近寄りもしない」みたいに締め括るパターンも登場したとか。
確かに楽しい事って振り返れば一瞬の如し…でもずっと楽しい事ばかり続いたら麻痺して、「楽しい」って感覚が解らなくなるかも…減り張り有る人生こそ大事だとメリー思うわ。
年に一度しか来ないからこそ、有難味も湧くってものよねv

それじゃあ第6夜目のクリスマス・ソングを紹介しましょ――「Joy To The World(諸人こぞりて)」♪
アイザック・ワッツ作詞、ローウェル・メーソン作曲の、王道クリスマス・キャロル!
歌う時はこちらを参考にしてねv
今夜のメリーの話はここまで――また明日、一緒に楽しくクリスマス・ソングを歌いましょう♪



【Joy To The World(諸人こぞりて)】




Joy to the world♪ The Lord is come♪
Let earth♪ Receive♪ Her King♪
Let every heart♪ Prepare Him room♪
And heaven and nature sing ♪
And heaven and nature sing♪
And heaven♪ And heaven♪ And nature sing♪


Joy to the world♪ The Savior reigns♪
Let men♪ Their songs♪ Employ♪
While fields and floods♪ Rocks, hills and plains♪
Repeat the sounding joy♪
Repeat the sounding joy♪
Repeat♪ Repeat♪ The sounding joy♪


Joy to the world♪
Joy to the world♪
Joy to the world♪
Joy to the world♪


Joy to the world♪ The Lord is come♪
Let earth♪ Receive♪ Her King♪
Let every heart♪ Prepare Him room♪
And heaven and nature sing ♪
And heaven and nature sing♪
And heaven♪ And heaven♪ And nature sing♪

And heaven♪ And heaven♪ And nature sing♪



日本版
諸人こぞりて♪ 迎えまつれ♪
久しく♪ 待ちにし♪
主は来ませり♪
主は来ませり♪
主は♪ 主は♪ 来ませり♪


この世の闇路を♪ 照らし給う♪
妙なる♪ 光の♪
主は来ませり♪
主は来ませり♪
主は♪ 主は♪ 来ませり♪


萎める心の♪ 花を咲かせ♪
恵みの♪ 露おく♪
主は来ませり♪
主は来ませり♪
主は♪ 主は来ませり♪


平和の君なる♪ 御子を迎え♪
救いの♪ 主とぞ♪
褒め称えよ♪
褒め称えよ♪
褒め♪ 褒め称えよ♪



……こんばんは、びょりです。
写真は今年のクリスマス直前に撮影した、東京丸の内ストリート。
激混みで交通整理担当のお巡りさんが何人も出動していた💦
イルミネーションが街を彩るクリスマスシーズンは、一年で最も夜景が美しくなる時期――インスタ映えが挙って街へ繰り出すのも道理である(笑)
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2023年、クリスマスには歌を歌おう♪その5

2023年12月26日 21時05分42秒 | クリスマス
はぁい♪ミス・メリーよ♪
皆、ハッピーなクリスマスを過ごしてる?
――え?「クリスマスは終わった」って?
日本ではクリスマス・イブの前夜祭で終わっちゃうイメージなクリスマスだけど、本当のクリスマスは12/25の真夜中から1/6に日付が替わるまでの十二夜を指すのよ!
そういう訳で、メリーのこのシリーズもまだまだ続くわv
今夜紹介するクリスマス・ポエムは、イギリスの伝承童謡「マザーグース」より、この一篇!



クリスマスがやって来る
ガチョウはみんな脂が乗ってる
どうか1ペニイ恵んでおくれ
この年寄の帽子の中に

もし1ペニイ持ってないなら
半ぺニイだって構わない
もし半ペニイも持ってないなら
あとは神様にお任せだ!



…クリスマスがモチーフなのに、何だかひもじくなる唄ね💦
これはクリスマスに家々を廻って物乞いする人のお決まり口上なの。
日本の言葉に例えると「門付(かどづけ)」、家々を廻って物乞いする人達が現れるのも、クリスマスによく見られる光景なの。
物乞いする際は、ひっくり返した帽子を前に突き出して、上の通りに口上を唱えるのね。
英国の文豪チャールズ・ディケンズ作「クリスマス・キャロル」の冒頭に、子供達が家々のドアを叩いてキャロルを合唱し、お恵みを頂こうとするシーンが出て来るでしょ?
「クリスマス・キャロル」のドケチな主人公スクルージは怒って追い払ったけど、ノブレス・オブリージュを弁えてる紳士淑女は口上を受けたら寄付するもの。
ノブレス・オブリージュはフランス語だけど、誇り高い英国貴族にしたって寄付をケチるのは家名の名折れなのよ。
産業革命後のイギリスでは中産階級も豊かな生活を送れる様になり、貧しくてクリスマスを祝えない人達への寄付を募る習慣が国民の間に根付いたの。
イギリスで12/26は「ボクシング・デー」と言って、クリスマスを祝う事の出来なかった貧しい人達の為に、町内や職場や学校で寄付金を集める箱が回る日なんですって。

それじゃあ5夜目のクリスマスソングを紹介しましょ――「God Rest You Merry, Gentlemen」よ♪
イギリスで古くから歌われてるクリスマスキャロルで、なんでも1650年代の匿名の写本に初期版が見付かったとか。
日本の教会では賛美歌第二編128番「世の人忘るな」、或いは聖歌128番の「たがいによろこび」のタイトルで知られているわ。
歌う時はこちらを参考にしてね♪
今夜の話はこれでおしまい、また明日、楽しくクリスマスソングを歌いましょう♪



【God Rest You Merry, Gentlemen(世の人忘るな)】




God rest you merry, gentlemen♪
Let nothing you dismay♪
Remember Christ our Savior♪
Was born on Christmas day♪
To save us all from Satan's pow'r♪
When we were gone astray♪

O tidings of comfort and joy♪
Comfort and joy♪
O tidings of comfort and joy♪

From God our heavenly Father♪
A blessed angel came♪
And unto certain shepherds♪
Brought tidings of the same♪
How that in Bethlehem was born♪
The Son of God by name♪

O tidings of comfort and joy♪
Comfort and joy♪
O tidings of comfort and joy ♪

The shepherds at those tidings♪
Rejoiced much in mind♪
And left their flocks a-feeding♪
In tempest, storm, and wind♪
And went to Bethlehem straightway♪
This blessed babe to find♪

O tidings of comfort and joy♪
Comfort and joy♪
O tidings of comfort and joy♪

But when to Bethlehem they came♪
Whereat this infant lay♪
They found him in a manger♪
Where oxen feed on hay♪
His mother Mary kneeling♪
Unto the Lord did pray♪

O tidings of comfort and joy♪
Comfort and joy♪
O tidings of comfort and joy♪

Now to the Lord sing praises♪
All you within this place♪
And with true love and brotherhood♪
Each other now embrace♪
This holy tide of Christmas♪
All others doth deface♪

O tidings of comfort and joy♪
Comfort and joy♪
O tidings of comfort and joy♪



(日本語の世の人忘るな
世の人忘るな クリスマスは♪
神の御子イェスの 人となりて♪
御救い賜える 良き日なるを♪

喜びと慰めの♪
訪れ♪ 
今日ここに来たりぬ♪

野に群れを守る 牧人らに♪
御使いは告げぬ 恐るな、聞け♪
この良き知らせを 世の民らよ♪

喜びと慰めの♪
訪れ♪ 
今日ここに来たりぬ♪



…こんばんは、びょりです。
マザーグースの詩の中に「ガチョウ」が出て来るのは、クリスマスの伝統である鳥の丸焼きを、イギリスではガチョウで作るからです。
アメリカで七面鳥を使うのは、ガチョウが無かったからと云われ、後に先住民との美談的エピソードに替えられたとか…。
写真は今年のハウステンボス、ホテルアムステルダム中庭のクリスマスデコレーション。
「おお、神よ!!」な雰囲気で撮ってみた。
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2023年、クリスマスには歌を歌おう♪その4

2023年12月25日 00時00分00秒 | クリスマス
みんな、メリークリスマーース♪♪
聖クリスマスおめでとう♡
今夜はキリスト教的には救い主のイエスが生まれた事をお祝いする日ね!
という訳で、今夜は新約聖書の一書、「ルカによる福音書」の一説を紹介するわ!



御使いがマリヤの所に来て言った。
「恵まれた女よ、おめでとう、主が貴女と共に居られます」
この言葉にマリヤはひどく胸騒ぎがして、この挨拶は何の事であろうかと、思い巡らしていた。
すると御使いが言った。
「恐れるな、マリヤよ、貴女は神から恵みを頂いているのです…見よ!貴女は身篭って男児を産むでしょう!その子を『イエス』と名付けなさい!」



ヨーロッパの名立たる画家がモチーフにしている、「受胎告知」のシーンを書いた一節ね。
「新約聖書」は1~2世紀にかけてキリスト教徒達によって書かれた文書で、「旧約聖書」が救世主イエスが生まれる以前の内容に対し、「新約聖書」はイエスが生まれた後の内容を纏めてるのが相違点。
何故なら「新約聖書」の主な著者が、マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネ、計4人のキリスト教徒達だからよ。
教祖であるイエスの死後に、イエスの言行を纏めた文書だから、必然的にイエスが生まれた後の内容になったのね。

挙げた福音書を書いたと伝えられるルカは、キリスト教の使徒であるパウロの弟子とされる人。
ルカの師匠のパウロは、使徒としてキリスト教内で崇敬される人物ながら、イエスの死後に信仰の道に入った為に十二使徒内には入れられないという、何だかちょっと複雑な立ち位置。
「新約聖書」内の著者と伝えられるマタイ、マルコ、ルカ、ヨハネの4人は、直接イエスに会って教えを訊いた事は無いけど、書いた書はイエスの生涯と教えを解り易く纏めた点から、今日までキリスト教の経典として語り継がれてるわ。
「受胎告知」のシーンなんて絵画や映画や物語や歌に表されてるから、キリスト教徒でなくてもぼんやり映像が浮かんで来るものね。
名文の力って素晴らしいわ!

それじゃあ4夜目のクリスマスソングを紹介——聖クリスマスに歌うに相応しいのは、やっぱり「きよしこの夜(Silent Night)」よね♪
1818年12月24日にオーストリア、オーベルンドルフの聖ニコラウス教会で初演されたという、このクリスマスキャロルの作詞者はヨゼフ・モール、作曲者はフランツ・クサーヴァー・グルーバー。
2人が力を合わせ完成した聖歌はクリスマスキャロルの代表格に登り詰め、2011年にオーストリア無形文化遺産の認定を受けた…名曲の力も素晴らしいわね♪
歌はこちらを参考にしてちょうだい。

今夜の話はこれでおしまい、また明日、一緒に楽しくクリスマスソングを歌いましょう♪



【Silent Night(きよしこの夜)】




Silent night, holy night♪
All is calm, all is bright♪
Round yon Virgin, Mother and Child♪
Holy infant so tender and mild♪
Sleep in heavenly peace♪
Sleep in heavenly peace♪

Silent night, holy night♪
Son of God love's pure light♪
Radiant beams from Thy holy face♪
With dawn of redeeming grace♪
Jesus Lord, at Thy birth♪
Jesus Lord, at Thy birth♪



【訳】
聖し、この夜
星は光り
救いの御子は
馬槽の中に
眠り給う
いとやすく

聖し、この夜
御告げ受けし
牧人達は
御子の御前に
額づきぬ
畏みて

聖し、この夜
御子の笑みに
恵みの御代の
明日の光
輝けり
朗らかに


…メリークリスマス!びょりです。
挙げた日本語訳は由木康氏の作とか。
それと「旧約聖書」はユダヤ教から受け継いだもの、なのでキリスト教からすれば、ユダヤ教は父の教えみたいなものかと。

写真は今年の東京丸の内ストリートに並ぶ1店のクリスマスデコレーション。
こういうイエス・キリストの生誕シーンを再現した人形飾りを、イタリアでは「プレゼピオ」と呼ぶそうな。
イタリアだけでなく、キリスト教国では一般的に見られるクリスマスの習慣で、フランスでは「クレーシュ」、イギリスでは「クリブ」、ドイツでは「クリッぺ」と、各国呼び名は違うが習慣としては同様のものらしい。
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2023年、クリスマスには歌を歌おう♪その3

2023年12月24日 17時09分06秒 | クリスマス
はぁい♪ミス·メリーよ♪
今夜は待ちに待ってたクリスマス·イブねv
クリスマス·イブ、つまり「クリスマス前夜」って意味で、未だ「クリスマス」じゃないのに、何故かクリスマスより嬉しい日…一番楽しいのはイベントの前日って事かしら?
そんなクリスマス·イブに合わせて紹介する3夜目のクリスマス·ポエムは、クレメント・クラーク・ムーア作と云われる「クリスマスの前の晩(The Night Before Christmas)」、或いは「サンタクロースがやって来た(A Visit from St. Nicholas)」のタイトルで知られる作品よ!



それはクリスマスの前の晩、
家中の生き物は鼠すら動かなくなった頃、
靴下は煙突の側に下げられていて、
サンタクロースが来るのを待っていた。

子供達はベッドに寝静まって、
頭の中で砂糖入り菓子が踊っていて、
ママは布を被っていて、
私は帽子を被り、
長い夜の眠りに就いた時に。

突然外の庭で大きな音がしたので、
私はベッドから飛び起きて、
何だろうと思い、
窓の側に行って雨戸を開けた。

降ったばかりの雪の上に月が、
昼間の様に光を投げていた。
すると目の前になんと、
小さなソリと八頭のトナカイが見えて、
御者が元気なお爺さんだったので、
サンタクロースだとすぐ分かった。

鷲よりも早くトナカイ達は飛んで来て、
サンタさんは大声で名前を呼んだ。
「そらダッシャー、そらダンサー、それプランサー、ヴィクセン、行けコメット、行けキューピッド、ドナー、ブリッツェン――ポーチの上まで、煙突の上まで!早く走れ、それ走れ、みんな走れ!」
ハリケーン前に枯葉が舞う様に、
何かにぶち当たるとソリは空へ舞い上がる、
だからトナカイ達は家の屋根の上へ飛んで行った、
おもちゃがいっぱいのソリとサンタクロースを載せて。

私が驚いていると、
屋根の上にトナカイ達がコトコト動いているのが聞こえた。
頭を引っ込めて、
ぐるりと回したら、
サンタさんがポンと煙突を下りて来た。
サンタさんは頭から足まで毛皮の服を着て、
それが灰と煤に塗れていた。
後ろにはおもちゃを沢山背負って、
包みを開く前の行商人の様だった。

目が光っていて、
えくぼが幸せそうで、
頬は紅色で、
サクランボみたいだった。
小さな口を弓の様にして、
顎には雪の様に白い髭を生やして、
歯でパイプをきつく噛んで、
煙が花輪の様に頭を廻っていた。

サンタさんの顔は広くて、
丸いお腹は笑う時に震えて、
ゼリーが入ったボウルの様だった。
可愛く太っていて、
愉快な妖精の様だった。

思わず笑ってしまった私に、
目をウィンクして、
頭を傾げたので、
何も怖くないとすぐ分かった。

言葉は何も言わなくて、
すぐ仕事に取り掛かって、
靴下をいっぱいにして、
くるりと身を回して、
そして指を鼻の脇に置いて、
それから頷いて、
煙突を登って行った。

それからソリに飛び乗って、
トナカイ達に口笛を吹いて、
枯草が舞う様に飛んで行ってしまった。
でも見えなくなる前に、
サンタさんが叫ぶのが聞こえた。
「クリスマス、おめでとう!みんな、お休み!」



1823年12月23日のアメリカ、ニューヨーク州トロイの「センティネル」新聞で発表されたこの詩は、以降のサンタクロース像を決定付けたと云われる程、インパクトが大きいものだったの。
この詩が発表されるまでのサンタクロースは、モデルとされる聖ニコラウス像を引き継ぎ、カトリックの司教が身に着ける様な重々しい長い丈の服を着て、馬車に乗ってる姿で描かれていたの。
ところがこの詩の中のサンタクロースは、8頭立てのトナカイが牽くソリに乗った陽気で太った白髭御爺ちゃん…詩が発表される以前の聖人の像とは正反対、だけどアメリカ人の多くは新しいサンタクロース像を支持し、以降は「クリスマス・イブに、白髭生やした太っちょの御爺ちゃんが、空飛ぶ8頭立てのトナカイのソリに乗って、背中に玩具が沢山入った包みを背負い、家の屋根の煙突から下りて来て、暖炉の側に置いた靴下にプレゼントを入れてくれる」、ファンタスティックなイメージのサンタクロース像が定着したってわけ。
そして1931年、コカコーラ社が冬の販売促進キャンペーン用に、アメリカの画家ハッドン・サンドブロムが描いたポスターを発表。
コカコーラの公式商標カラーの紅白で構成されたサンタの衣装は、ポスターだけでなくテレビCMにも乗って全米中に流され、現在のサンタクロース像が完成したのよ。

聖ニコラウスについては、メリーの過去記事1過去記事2を読んで頂くとして、「クリスマスの前の晩」の話に戻るわね。
「センティネル」新聞に載った当時、詩は無名での発表だったけど、後に作者はコロンビア・カレッジの東洋・ギリシア文学教授クレメント・クラーク・ムーアと判明し、1844年にムーアの作品集に収録されて再版を重ねる程の大ヒットを飛ばし、クリスマスシーズンになるとアメリカ中で朗読されるポピュラーな詩になったの。
…ただ、実は本当の作者はムーアの友人、ヘンリー・リビングストン・ジュニアだって説も有るんですって。

それじゃあそろそろ3夜目のクリスマスソングを発表するわ――日本で「赤鼻のトナカイ」の曲名で知られる「Rudolph The Red-nosed Reindeer」♪
「赤鼻のルドルフ」も今ではクリスマス・イブに欠かせない大スターね!
こちらについてもメリーの過去記事を御覧頂くとして、歌はこちらを参考にしてちょうだい。
ちなみに日本には青鼻のトナカイのチョッパーって漫画キャラが居るわね、今日は彼のお誕生日ですって、ハッピーバースデー♪♪
今夜のお話はここまで…明日の聖クリスマスも一緒に楽しくクリスマスソングを歌いましょう♪



【赤鼻のルドルフ(Rudolph The Red Nosed Reindeer)】




Rudolph the red nosed reindeer♪
Had a very shiny nose♪
And if you ever saw it♪
You would even say it glows♪
All of the other reindeer♪
Used to laugh and call him names♪
They would never let poor Rudolph♪
Join in any reindeer games♪

Then one foggy Christmas Eve♪
Santa came to say♪
Rudolph with your nose so bright♪
Won't you guide my sleigh tonight♪

Then how the reindeers loved him♪
And they shouted out with glee♪
"Rudolph the red nosed reindeer♪
You'll go down in history♪



【訳】
赤鼻のルドルフ、ピカピカのお鼻を持っていた
君も見たら、きっと光ってると思う筈さ
他のトナカイ達は、笑って悪口さえ言っていた
一緒に遊んでさえくれなかった

ある霧の濃いクリスマスイブ
サンタが来て言った
「ルドルフや、その明るい鼻で道を照らしてくれないか?」

仲間のトナカイ達は、ルドルフを見直して
歓喜の中こう叫んだんだ
「赤鼻のルドルフ、お前は歴史に残るトナカイだ!」


…こんばんは、びょりです。
今朝デパートに行ったらケーキを求める長い行列が出来ていて圧倒されました💦
ケーキ屋とチキン屋にとっては稼ぎ時、1年の売り上げの半分をクリスマス分が占めてるんじゃないかと。
今はケーキも高価くて日常的に買う物じゃ無くなりましたからね~。

写真はハウステンボス内のホテルヨーロッパロビーで今年撮影したサンタクロース。
サンタの陽気なキャラクターは、英国伝統のクリスマス妖精「ファーザークリスマス」が由来って説が有ります。
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2023年、クリスマスには歌を歌おう♪その2

2023年12月23日 17時12分39秒 | クリスマス
はぁい♪ミス・メリーよ♪
今年のクリスマス・イブは日曜日!
日本でも花金に当たる12/22からクリスマスムード高まってるでしょうねv
クリスマスの主役と言えば、建前的にはキリスト様だけど、でも本音が許されるならサンタクロースだと思わない?
クリスマスイブから聖クリスマスの朝にかけて、トナカイが牽くソリに乗り世界中の子供達にプレゼントを贈って廻るサンタクロースは、子供達から愛されるヒーローだわ!
でもサンタクロースって本当に居るの?…ニューヨークに住む8歳の少女が抱いた疑問は、ニューヨークの社説で紹介され、書籍化によって世界中に広まった事で、クリスマスのたび反芻される詩文として人々の心に残ったの。

「おじさん、わたしは8さいです。
 おともだちのなかに、サンタクロースなんかいないって言う子がいるのです。
 パパはこう言いました、『ザ・サンにそう書いてあれば、そうだろう』。
 どうぞ、本当のことを教えてください。
 サンタさんはいるのですか?」

1897年にニューヨークに住んでいた8歳のヴァージニアが、クラスの友達と言い争いの末、パパからアドバイスを受けてニューヨークの大新聞「ザ・サン」に投稿した素朴な疑問。
これに対しての新聞社員からの名回答とセットで今も名文として語られる理由は、「サンタクロース」の正体が大人にとっての「理想の大人」だからだとメリー思うの。
子供の味方で、子供に愛される大人。
子供が欲しい物を何でも贈ってあげられる、そういうものに私はなりたい…ってこれは宮沢賢治の詩文だけど。
自分は信じてなくても、子供にはサンタクロースを信じて欲しいと願う大人達の心が、サンタクロースの存在を護り続けているんだとメリー思うの。
ちなみにザ・サンの新聞社員の名回答については、メリーが書いた過去の記事を読んでねv

さて、今夜歌うクリスマスソングの紹介よ!――「サンタが町にやってくる(Santa Claus Is Coming To Town)」♪
今回は記事の雰囲気に寄せて、日本語の歌詞バージョンを紹介するわ。
それじゃあまた明日、楽しくクリスマスソングを歌いましょう♪



【サンタが町にやってくる(Santa Claus Is Coming To Town)】




さぁ♪ 貴方から♪
メリークリスマス♪
私から♪ メリークリスマス♪
サンタクロース・イズ・カミィン・トゥ・タウン♪

ねぇ♪ 聞えて♪
来るでしょ♪
鈴の音が♪ 直ぐそこに♪
サンタクロース・イズ・カミィン・トゥ・タウン♪

待ち切れないで♪
お休みした子に♪
きっと素晴しい♪ プレゼント持って♪

さぁ♪ 貴方から♪
メリークリスマス♪
私から♪ メリークリスマス♪
サンタクロース・イズ・カミィン・トゥ・タウン♪


さぁ♪ 貴方から♪
メリークリスマス♪
私から♪ メリークリスマス♪
サンタクロース・イズ・カミィン・トゥ・タウン♪

ねぇ♪ 聞えて♪
来るでしょ♪
鈴の音が♪ 直ぐそこに♪
サンタクロース・イズ・カミィン・トゥ・タウン♪

クリスマスイブを♪
指折り数えた♪
幼い思い出も♪ 今宵懐かし♪

さぁ♪ 貴方から♪
メリークリスマス♪
私から♪ メリークリスマス♪
サンタクロース・イズ・カミィン・トゥ・タウン♪


さぁ♪ 貴方から♪
メリークリスマス♪
私から♪ メリークリスマス♪
サンタクロース・イズ・カミィン・トゥ・タウン♪


…こんばんは、びょりです。
写真は今年のハウステンボスのクリスマスタウン(旧ニュースタッド)で撮影した、暁のクライマーもといサンタクロース特攻チーム。
最近はネット上でクリスマスイブから聖クリスマスの朝にかけ、サンタクロースが世界中を駆ける様を追跡していますね。
そこまでやると「信じろ!!」って無言の圧を感じて少し怖いかも💦
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2023年、クリスマスには歌を歌おう♪その1

2023年12月22日 22時29分29秒 | クリスマス

街にクリスマスソングが流れる頃、遠い北の国からやって来る、私の名前はミス·メリー!!
ここを観ている貴方、一年振りね!元気にしていたかしら?
初めて会う貴方には初めましてv
ブログ主はすっかりやる気を無くして留守にしてるけど、私はやる気まんまん!!クリスマスの事ならメリーにお任せよv
今夜からまた十二夜の間、クリスマスについて語りながら、クリスマスソングを楽しく歌うわね♪

今年のクリスマステーマは「クリスマスの詩」――主にマザーグースから採り上げる積りで居るわ。
「マザーグース」はイギリスに旧くから伝わる伝承童謡、日本の文化に例えるなら童唄の様に、親から子供に歌い継ぐ形で現代に残って来たものなの。
今回採り上げる「クリスマスの12日間(The Twelve Days of Christmas)」は、十二夜続くクリスマスに子供が積み上げて遊ぶ数え唄。
日本のクリスマスは12/24のイブにパーティーして、12/25にはすぐさま年越し&正月モードに入るけど、カトリック教徒が多い西欧の国では、クリスマスは12/25の零時に始まり、1/6に日付が変わる頃終わる…その間の十二夜こそ本来の「クリスマス」なの!
「クリスマス」とは「キリストのミサ」を意味する言葉。
だけど実は「クリスマス」の言葉が生まれる以前から、古い太陽が死に新しい太陽が生まれる事を祝う「冬至祭」の形で、12/25前後にお祝いをしていたの。
クリスマスアイテムのツリーにリースにキャンドル、御馳走を食べる習慣も太古の「冬至祭」を起源に持っているのよ!

今日は冬至、古い仕来りに倣えば、今日からクリスマスね。
クリスマスの始まりを祝う意味で、今回のマザーグースの一篇はピッタリだと、メリー思うの。


1)
クリスマスの1日目 恋人は私にくれた
1羽の梨の木に留まるヤマウズラ

2)
クリスマスの2日目 恋人は私にくれた
2羽のキジバト そして、
1羽の梨の木に留まるヤマウズラ

3)
クリスマスの3日目 恋人は私にくれた
3羽のフランスの雌鳥
2羽のキジバト そして、
1羽の梨の木に留まるヤマウズラ

4)
クリスマスの4日目 恋人は私にくれた
4羽のすすだらけの小鳥
3羽のフランスの雌鳥
2羽のキジバト そして、
1羽の梨の木に留まるヤマウズラ

5)
クリスマスの5日目 恋人は私にくれた
5つの金の指輪
4羽のすすだらけの小鳥
3羽のフランスの雌鳥
2羽のキジバト そして、
1羽の梨の木に留まるヤマウズラ

6)
クリスマスの6日目 恋人は私にくれた
6羽の卵を抱くガチョウ
5つの金の指輪
4羽のすすだらけの小鳥
3羽のフランスの雌鳥
2羽のキジバト そして、
1羽の梨の木に留まるヤマウズラ

7)
クリスマスの7日目 恋人は私にくれた
7羽の泳ぐ白鳥
6羽の卵を抱くガチョウ
5つの金の指輪
4羽のすすだらけの小鳥
3羽のフランスの雌鳥
2羽のキジバト そして、
1羽の梨の木に留まるヤマウズラ

8)
クリスマスの8日目 恋人は私にくれた
8人の乳を搾る女中達
7羽の泳ぐ白鳥
6羽の卵を抱くガチョウ
5つの金の指輪
4羽のすすだらけの小鳥
3羽のフランスの雌鳥
2羽のキジバト そして、
1羽の梨の木に留まるヤマウズラ

9)
クリスマスの9日目 恋人は私にくれた
9人の太鼓を鳴らす太鼓打ち
8人の乳を搾る女中達
7羽の泳ぐ白鳥
6羽の卵を抱くガチョウ
5つの金の指輪
4羽のすすだらけの小鳥
3羽のフランスの雌鳥
2羽のキジバト そして、
1羽の梨の木に留まるヤマウズラ

10)
クリスマスの10日目 恋人は私にくれた
10人の笛吹く笛吹き
9人の太鼓を鳴らす太鼓打ち
8人の乳を搾る女中達
7羽の泳ぐ白鳥
6羽の卵を抱くガチョウ
5つの金の指輪
4羽のすすだらけの小鳥
3羽のフランスの雌鳥
2羽のキジバト そして、
1羽の梨の木に留まるヤマウズラ

11)
クリスマスの11日目 恋人は私にくれた
11人の踊る貴婦人
10人の笛吹く笛吹き
9人の太鼓を鳴らす太鼓打ち
8人の乳を搾る女中達
7羽の泳ぐ白鳥
6羽の卵を抱くガチョウ
5つの金の指輪
4羽のすすだらけの小鳥
3羽のフランスの雌鳥
2羽のキジバト そして、
1羽の梨の木に留まるヤマウズラ

12)
クリスマスの12日目 恋人は私にくれた
12人の跳ねてる貴族
11人の踊る貴婦人
10人の笛吹く笛吹き
9人の太鼓を鳴らす太鼓打ち
8人の乳を搾る女中達
7羽の泳ぐ白鳥
6羽の卵を抱くガチョウ
5つの金の指輪
4羽のすすだらけの小鳥
3羽のフランスの雌鳥
2羽のキジバト そして、
1羽の梨の木に留まるヤマウズラ


リーダー(親)が導入部を唱えて、繰返し部分を子供達に順番に歌わせ、間違ったら罰ゲームを行うという遊びだったらしいわ。
でも、こういった積み上げ唄は、イギリスよりもフランスで盛んだったんですって。
それにイギリス在来種ヤマウズラには梨の木に留まる習性は見られないとかで、実はこの唄イギリスではなくフランスが出自じゃないかって説が有るの。
伝承唄はミステリーな部分が多いわね。
ちなみに煤だらけの小鳥は「クロウタドリ」を指すと言われてるそうよ。

さて、ここからは恒例クリスマスソングの紹介!
一夜目に紹介するのは、このマザーグースを元にした――「クリスマスの12日間(The Twelve Days of Christmas)」よ♪
マザーグースを下敷きにイギリスで1780年に歌詞が作られ、1909年にフレデリック・オースチンが曲を作ったって云われてるの。
「My true love sent to me」を「真の愛が贈られた」って訳すパターンも有るわ。
歌はこちらを参考にしてね。

それじゃあ皆、また明日も楽しく歌いましょう♪



【クリスマスの12日間(The Twelve Days of Christmas)】



1)
The first day of Christmas♪ My true love sent to me♪
A partridge in a pear tree♪

2)
The second day of Christmas♪ My true love sent to me♪ 
Two turtle doves♪
And a partridge in a pear tree♪

3)
The third day of Christmas♪ My true love sent to me♪
Three French hens♪
Two turtle doves♪
And a partridge in a pear tree♪

4)
The forth day of christmas♪ My true love sent to me♪
Four colly birds♪
Three French hens♪
Two turtle doves♪
And a partridge in a pear tree♪

5)
The fifth day of christmas♪ My true love sent to me♪

Five gold rings♪

Four colly birds♪
Three French hens♪
Two turtle doves♪
And a partridge in a pear tree♪

6)
The sixth day of christmas♪ My true love sent to me♪
Six geese a-laying♪

Five gold rings♪

Four colly birds♪
Three French hens♪
Two turtle doves♪
And a partridge in a pear tree♪

7)
The seventh day of Christmas♪ My true love sent to me♪
Seven swans a-swimming♪
Six geese a-laying♪

Five gold rings♪

Four colly birds♪
Three French hens♪
Two turtle doves♪
And a partridge in a pear tree♪

8)
The eighth day of Christmas♪ My true love sent to me♪
Eight maids a-milking♪
Seven swans a-swimming♪
Six geese a-laying♪

Five gold rings♪

Four colly birds♪
Three French hens♪
Two turtle doves♪
And a partridge in a pear tree♪

9)
The ninth day of christmas♪ My true love sent to me♪
Nine drummers drumming♪
Eight maids a-milking♪
Seven swans a-swimming♪
Six geese a-laying♪

Five gold rings♪

Four colly birds♪
Three French hens♪
Two turtle doves♪
And a partridge in a pear tree♪

10)
The tenth day of Christmas♪ My true love sent to me♪
Ten pipers piping♪
Nine drummers drumming♪
Eight maids a-milking♪
Seven swans a-swimming♪
Six geese a-laying♪

Five gold rings♪

Four colly birds♪
Three French hens♪
Two turtle doves♪
And a partridge in a pear tree♪

11)
The eleventh day of Christmas♪ My true love sent to me♪
Eleven ladies dancing♪
Ten pipers piping♪
Nine drummers drumming♪
Eight maids a-milking♪
Seven swans a-swimming♪
Six geese a-laying♪

Five gold rings♪

Four colly birds♪
Three French hens♪
Two turtle doves♪
And a partridge in a pear tree♪

12)
The twelfth day of Christmas♪ My true love sent to me♪
Twelve lords a-leaping♪
Eleven ladies dancing♪
Ten pipers piping♪
Nine drummers drumming♪
Eight maids a-milking♪
Seven swans a-swimming♪
Six geese a-laying♪

Five gold rings♪
Four colly birds♪
Three French hens♪
Two turtle doves♪
And a partridge in a pear tree♪


…どうもご無沙汰してます、ブログ主のびょりです。
今年は流石にメリーさん来ないと思ったんだけど、しぶといな~(汗)
写真は今年の東京丸の内ビルに飾られたアナ雪クリスマスツリー。
記念撮影待ちの行列が凄かった。
そういう訳で、今年も十二夜の間、ミス・メリーの我儘にお付き合いください。<m(__)m>
コメント
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