言の葉智の地より発す

何年か前の友人からのメールに『成功とは聖なるインチキである』という
一節があり、その時はハハハこやつめハハハというような感じで受け流していた
のだけど（元々そういう言葉遊びの能に長けた人だったので）、最近に
なって不意にその意味が分かったような気がした。

要は逆に考えると『インチキとは邪なる成功である』となる訳で、それで意味が
繋がった次第。もしかしたら彼流のなぞなぞみたいなものだったのかも知れない。
でも、ふと考えてみると、そもそも聖なる、とか邪なるといった言葉は、
聞き手の宗教観に意味が大きく左右されるもののような気が。

実際宗教的な教養のないぼくには、特に“聖なる”という言葉の意味が今ひとつ
ピンと来ず、それで先の一説も理解に時間を要したのではないか、と。
“邪な”という言葉はそれに比べると、まだ通りが良い印象だったのだけど、
その理由について、自身の心がそちら寄りである為ではないかと思う今日この頃。