7月12日、祇園祭本宮に向けて盛り上がりを見せる京都は四条河原町から八坂神社の奥の院に位置する京都市円山公園音楽堂へ行きました。第29回宵々山コンサート〈これにて中締め〉です。
前日の『朝日新聞』夕刊のこれが最後のコンサートになるとの記事を見て、そうだったのかと宣伝チラシの「これにて中締め」の意味を納得しました。世話方の中心を務めておられた三宅誠孝さんがこの1月に急逝されたことや運営経費のことなどが原因らしきことが記事には書いてありましたが、三宅さんが亡くなられていたのですね。ずっとコンサートを支えてこられたあの名物顔がもう拝見できなくなったのはとても寂しいです。
そんなこともあってか、この最後のコンサート、見事に超満員になりました。昔は全席座席指定で入場券購入がたいへんだったのですが、ここんとこ満員状態には程遠い状態が続いていましたので、とにかく最後に大勢の人がお別れにやってきたことは何よりではないかと思います。
ジリジリと暑い西日が射しこむ音楽堂が開場したのは開演1時間前の3時半。観客席前半分のほぼ中央辺りに席を確保、とにかく暑いのです。クーラーから2本目のビールを取り出しグビグビ…。一息ついたころの開演30分前、例によって永六輔さんの登場で場内の雰囲気は一気に高まったのです。
いつもの入場待ちで行列する人たち。昔は1番席を取るために1週間前からテントを張って並んでいた人もいました。
みなさんご一緒にシングアウトです。これで大部待ちくたびれ感も和らぎます。ありがとうございました。
永六輔さん登場。転倒して肺に肋骨が刺さっているそうですがまだまだお元気です。随所に笑いのあるスピーチは健在で、本番では宵々山コンサートにこれまで出演されすでに亡くなられた方たちを偲んでのレコードコンサートを再現、数々のエピソードを交えながらのDJ役を披露されました。
開演トップバッターは奈良のまつぼっくり少年少女合唱団(指揮:荒井敦子さん)でした。2年前に初出演、その元気な歌声に誰もが明るくなります。
高石ともやさん、古河さち子さん、村尾あいさんが登場、合唱団と一緒に歌いました。
会場の人たちも「ドレミの歌」で参加、音階ごとに分かれて立ち上がって歌いました。
金海たかひろさんはかつてのザ・ナターシャセブンのメンバーでした。フラットマンドリンの響きがすばらしいのです。
マーティ・ブレイシーさん(右)のリズムは身体全体で表現されるので楽しいです。彼については以前にコチラでも紹介しましたね。
ABCラジオパーソナリティ道上洋三さんが会場から登壇、ご自身が入院中に作られた曲、「ただ生きている、それだけでいい」を客席と一緒に歌われました。
新潟から鼓童の藤本吉利さんらの大太鼓演奏。すごい迫力で場内は圧倒されました。素晴らしい!!
恒例の大提灯への火入式にやってきた中島啓江さん。この人も迫力の人です。
人間国宝・桂米朝さんと5代目桂米團治さんが登場、会場は大きな拍手に包まれました。
いよいよ押し迫ったコンサート、最後は米朝さんの「米朝締め」で中締めです。
高石さんの終わりを告げる歌の中、舞台では撤収作業がすすみます。
会場を出るとき、またどこかでの再会をスタッフの方に伝えました。こうして我が夏の大いなるお楽しみが1つ消えていきました。ありがと~う!!