ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

大甚本店 (2) @名古屋市中区・伏見

2014年02月10日 | 名古屋(中区 老舗)

Photo_2

久しぶりに名古屋は伏見の銘居酒屋・大甚本店を訪問。夕方の4時開店なので10分前位になるとポツポツと人が集まってくる。常連の人は構わず暗い店の引戸を開けて中の様子を伺い、店主がOKを出せばまだ暗い店内にそのまま通されて開店まで座って待つ。これがいつもの光景らしい。自分も皆さんの後について店の中へ。店の中は開店準備でバタバタとしているが、それを暗い中でじっと見守る客(笑)。この日は自分も合わせて7人位だったかな。まだ開店時間じゃないのに店主が「遅くなってごめんねー」といつものよく通る声。こういうところがまた来たいと思わせるマジックなんだろう。

定刻になり電気が点いて、まずお酒を注文。自分は前回と同じ大徳利(賀茂鶴特別樽酒)の燗。お酒が運ばれたと同時に席を立って、飯台やガラスケースに所狭しと並べられた惣菜を吟味。この日の刺身は鰹。ガラスケースから勝手に取って、マカロニサラダも手に取って着席。もうこの頃には次々と店の中に人がなだれ込んで、あっという間に大盛況。といっても開店後まだ15分。平日の4時なんですけど…明らかに仕事中のサラリーマンの方も(笑)。直帰ということにしておきましょう。周りを見ると前来た時にも居た人がちらほら。もうここに来る事が完全に習慣になっているんだろうね。羨ましい。

鰹の刺身には葱と生姜が添えられている。新鮮で間違いなし。マカロニサラダはポテトサラダに大きめのマカロニが入ったような感じ。これがまた日本酒に合うんだな。お燗番の奥様がつけてくれた酒はほのかに樽香がついてやさしい味。あぁ、しみじみと旨い。追加の総菜を物色するためまた飯台へ。大根おろしに隠れて中身の分からない小鉢があったので訊いてみると、大陸の若い女店員さんは答えられず。名前が出てこない、と店主に確認。答えは酢漬けの「海鼠(なまこ)」でした。これが滅法旨かった。

ここは1人客が多いので、多くの客が自分のペースで飲んでサッと帰っていく。相席の時のあうんの呼吸といい、いい店はいい客が作るんだなぁと実感できる空間。ここなら1人でもいつまでも居られそうだが、そこは我慢。近くの人が羨ましい。次、平日に出てこられる時はいつだ?(勘定は¥2,100程)

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大甚本店

愛知県名古屋市中区栄1-5-6

 

(大甚 だいじん だいじんほんてん 居酒屋 酒場 老舗 )

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Best Of Both Worlds / Robert Palmer

2014年02月09日 | エイティーズ

Robert

Best Of Both Worlds / Robert Palmer (2002)

イギリスの伊達男ロバート・パーマーが亡くなる前に発表されたキャリアを総括するベスト盤2枚組。いくつかの曲は1992年に出たベスト盤の為にリミックスされた音源で収録している。1974年のソロ・デビュー時からミーターズ(The Meters)、ローウェル・ジョージ(Lowell George)やJB(James Brown)、アレサ(Aretha Franklin)のバンド・メンバーを起用し、イギリスらしくないアメリカ的な明るさのあるちょっとファンキーでソウルフルな音楽性を持っていた。自分が彼を知ったのはもちろん80年代のMTV時代以降なのだが、トゥーツ&ザ・メイタルズ(Toots & The Maytals)のレゲエ・ナンバー「Pressure Drop」をカヴァーしていたりした事を知ってだんだん興味を持っていった。

このベストは「Hip-O」レーベルが編集している。Hip-Oは「ヒポ」つまりカバとヒップをかけていて、編集盤、再発盤では右に出るもののなかったRhino(ライノ)レーベルに対抗してというか、影響を受けて1996年に出た後進のレーベル。ライノの「サイ」に対して「カバ」という事になる訳です。分かりやすい(笑)。

ロバート・パーマーというとどうしてもMTV時代の、ピシッとスーツを着て無表情の超美形モデルをはべらせるPV(Promotional Video)群が印象強い。当時は色んなパロディも作られたと記憶している。何でもありだし何でも出来る、どれもが観る者にとって新鮮なPVにとっては幸せな時代だったし、彼のビデオはいまだにそんな時代の象徴でもある。彼のキャリアは時代によってその時々の流行音楽を上手く(節操無く?)取り入れていて、カヴァー曲も多いので、彼自身の音楽的評価はあまり高くないかもしれないが、それでも70年代の作品は彼のソウルフルなヴォーカルとバックの連中のタイトな演奏ががすごいだけありとてもかっこいい。もちろん80年代のパワー・ステーション(The Power Station)を含むポップな作品群も映像の記憶付きではあるが捨てがたい魅力がある。後年は前からそういう趣味があったのか、なぜかブルースに挑戦したりしているがあまり興味が湧かなかった。曲がバラエティに富んでいるので彼のキャリアを振り返るにはこのベストが丁度いい。若くして亡くなってしまったのが残念。

ブックオフにて購入(¥500)

  • CD (2002/4/30)
  • Disc: 2
  • Format: Import
  • Label: Hip-O Re
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    テデスキ・トラックス・バンド @名古屋・クラブダイヤモンドホール

    2014年02月08日 | ライヴ(日本公演)

    Tedeschi_trucks_band

    テデスキ・トラックス・バンド (2月7日 名古屋・クラブ・ダイヤモンド・ホール)

    2014年になってから初めてのライヴはテデスキ・トラックス・バンド(Tedeschi Trucks Band)。ギターのデレク・トラックス(Derek Trucks)はオールマンブラザーズバンド(The Allman Brothers Band)のオリジナル・メンバーのブッチ・トラックス(Butch Trucks)の甥っ子で、若い頃から凄腕で知られており、オールマンズの正式メンバーにもなっている(もう辞めるみたいだが)。自身のバンドと妻のスーザン・テデスキ(Susan Tedeschi)のバンドを合体させたのがこのバンド。フェスには2人で来日した事はあるが、単独バンドとしては初になるのかな(※)※2年前にも来日していました

    2006年のエリック・クラプトン(Eric Clapton)来日公演で、デレクがツアーメンバーとして参加していたので、彼のギターを生で見るのは2度目。その時には今日ゲスト出演するドイル・ブラムホールⅡ世(Doyle Bramhall II)も参加していたので8年ぶりに2人の演奏を見る事になる。

    会場は以前PILの時に悪夢を見た(笑)、名古屋のダイヤモンド・ホール。さすがに今回はガラガラなんてことはなく、程良く満員。相変わらず狭い階段を上って会場へ。クラブ会場でよくあるチケット代とは別にドリンクを買わせるシステム、なんとかならないかな。酒類はビールともうひとつしかないので、仕方なくビールを注文。観客の年齢層も割と高めで会場内も落ちついている。

    定刻になりバンド・メンバーがあっさりと登場。ツイン・ドラムにラッパ隊、バック・ヴォーカル隊付きの大所帯なのでステージが狭い。デレクの愛用機はギブソンのSG。自分が心酔するアンガス・ヤング(Angus Young of AC/DC)と同じだ。エフェクター類は全く使用しないらしい。ライヴが始まると前よりちょっと太ったデレクのギターからいきなり素晴しいトーンが降りそそぐ。神々しい程の素晴しい音色。うわぁ、上手いギターっていうのはこういう事を言うんだな、と再確認。スーザンもデレクほど流麗ではないがガッツのある素晴しいソロを演る。デレクはクラプトン・バンドでもすごいなと思ったが、その時はあまり目立つパートは無く、やはり今日は自身のバンドの曲で、デレクのギターあっての曲なので雰囲気が違う。ほとんどの曲でスライド・バーを使用している。普段聴いているギターがいいかげん(キース・リチャーズやロン・ウッドの事です・笑)なので、こういう手練の技を見ると思わず唸るね。

    ゲストで出てきたドイルは、もう勝手知ったる仲間同士なのでごく自然に溶け込んでいた。その姿はクリーム(Cream)時代のクラプトン(アフロの時ね)を彷彿とさせ、貫禄というか雰囲気も充分。デレクが全くマイクに向かわず完全に裏方に徹しているので、まるでバンドのフロント・マンのよう。強烈なギター・ソロっていうのは無かったが、出す音が野太く迫力満点。

    思ったより歳いってたスーザンはちょっと老成したような声質なので(失礼)、ライヴではどうなのかなと思っていたが、想像したより安定していてよく出ていた。バック・メンバーのヴォーカル隊2人に加えて、トロンボーンの人までソプラノの素晴しい歌声を聴かせるこのバンドのレベルの高さがすごい。

    アンコールも含めて約2時間。前日の渋谷ではジョー・コッカー(Joe Cocker)の「Space Captain」を演ったらしいが、残念ながらこの日は違うアンコール曲(聴きたかったマッド・ドッグス…)。最後までデレクは前面には出ず、ソロの時も「ホラ聴かしてやる」的なリード・ギタリストにありがちな目立とう精神は全く無く、ごく自然に曲を奏でてバンドの一員となっているのが印象的だった。でももうちょっと前に出ていいよ(笑)。

    <セットリスト>

    01 Don't Let Me Slide
    02 Rollin' & Tumblin'
    03 Do I Look Worried
    04 It's So Heavy
    05 Don't Miss Me
    06 Made Up Mind
    07 St.James (with Doyle Bramhall II)
    08 All That I Need (DBII)
    09 Meet Me In The Bottom (DBII)
    10 Part Of Me (DBII)
    11 Palace Of The King (DBII)
    12 Midnight In Harlem
    13 More & More
    14 Bound For Glory
    15 The Storm
    -- Encore --
    16 Don't Drift
    17 Love Has Something Else to Say (DBII)

     

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    プレリュード 福光店 @岐阜県岐阜市

    2014年02月05日 | 岐阜県(岐阜)

    この地方の洋菓子好きには有名な岐阜市郊外の洋菓子店。店構えはよくある普通の洋菓子店で、とても名を轟かせている名店とは思えないが、生菓子はもとより、焼き菓子も人気(うちの嫁はここの焼き菓子が好物)。今流行りのお洒落に着飾ったケーキではないものの、食べてみるとひとつひとつが丁寧に作られていて旨く、素材の味を強い香りや甘さ、それに過剰なデコレーションで隠してしまいがちな最近のケーキ類とは一線を画する味で、近くまで来るとつい訪問してしまう。シンプルで自然なクリームの味も好み。値段もごく普通の値段なのがうれしい。話に聞いたところによると、ここの主人はケーキ職人の指導もしているとの事で、このお店の出身でとてもクオリティの高いケーキを販売しているお店もある。納得。

    このお店はイートインも出来て、ドリンクとセットにするとケーキ類もお得になる(200円引きだったかな)。ミルフィーユなどは見た目の派手さはないものの、その場でクリームを挟んでくれるのでサクサクの食感で、イートインでは特におすすめ。他の店では見た事が無いじゃがいものケーキも、その地味な見た目とは違って風味良く、クリームの柔らかい口当たりと控えめな旨さでいくつでも食べられそう。最近はあまり強くお酒を効かせたケーキを置かない店が多いが、こちらのお酒を効かせたケーキはしっかりその味が前面に出ているのもいい。コーヒーなどの飲み物は特筆することはないが、自家製のジンジャーエールはフレッシュでちょっと珍しいかな。どうしても食べたくなって恥ずかしながら野郎ひとりでイートインしたこともある(笑)。

    この後の記事はこちら (2)(3)(4)(5

    ふらんす風菓子 プレリュード 福光店

    岐阜県岐阜市福光南町16-19

    (プレリュード福光店 プレリュード ふくみつてん)

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    Greatest Hits / Guns N' Roses

    2014年02月03日 | ハードロック・へヴィーメタル

    Guns

    Greatest Hits / Guns N' Roses (2004)

    数々のゴシップを提供したガンズ・アンド・ローゼズ(Guns N' Roses)。2004年に発売されたグレイテスト・ヒッツ盤があったので買ってみた。彼らを初めて聴いたのは多分ファースト・アルバムが発売されたちょっと後だったと思う。西新宿のブート屋の店内でどっかでのライヴ映像を見た。もちろん当時はまだVHSだったし、画像も悪く、画面は真っ赤っかだった覚えがある。見た目はもろハノイ・ロックス(Hanoi Rocks)だったのと、えらく勢いが感じられたので、当時評判になっていたファーストを渋谷のタワーレコードで買ったと思う。ひょっとすると若干記憶が前後しているかもしれないが…。あの頃のCDはまだ縦長の箱に入っていたんじゃなかったかな。えらくかっこ悪いイラストのジャケットで、箱にあったイラストの方がかっこ良くて(それがこのベスト盤のジャケットのイラストだったような気が…)、それを切ってプラケースに入れていたはず(笑)。正直あまり期待せずに聴いたら、アルバムの最初っから最後まですごくかっこ良かったなぁ。

    このベストはあまりひねりはなく、発売順に彼らの代表曲を収録。ファーストからの曲はさすがに聴き慣れていて胸躍る。ただその後はあまり聴かなくなったこともあり、あまり強い思い入れはない。88年の来日時に行けていたら…。カヴァー曲が3曲(ディラン、ウイングス、ストーンズ)収録されているが、発表当時と印象は変わらず、改めて聴いてみても凡庸な出来。どれも超有名曲という事もあるが、そのまんまに近いカヴァーなので面白味があまりなく、アクセル(Axl Rose)の独特なヴォーカルを楽しむ程度。これならファーストからもう何曲か選んでも、と思うが、ベストではなくグレイテスト・ヒッツだからそりゃ仕方がないよね。

    ブックオフにて購入(¥250)

  • CD (2004/3/23)
  • Disc: 1
  • Format: Import, Best of, Original recording remastered
  • Label: Geffen Records
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    British Rock Ready For The 80's (DVD) / Various Artists

    2014年02月01日 | DVD

    Punk

    ブリティッシュ・パンク・インヴェンション (British Rock Ready For The 80's) (DVD) / Various Artists (2005)

    パンク、ニュー・ウェーヴに焦点を当てたドキュメンタリーDVD。製作はドイツのテレビ局のよう。当時の映像なので画質や音質はあまり良くないが、楽曲中心に編集しているプログラムでわりとコンパクトにまとまっている。ライヴ映像あり、ビデオクリップあり、スタジオ映像あり、で、アーティストのインタビューも収録。いきなりあのボブ・ゲルドフ(Bob Geldof)が偉そうに持論を語るのがうざったいが(笑)、パンク~ニュー・ウェーヴ~ツートーン・スカと、当時のイギリスの音楽ムーヴメントの変遷を紹介。最後になぜかキンクス(The Kinks)のライヴ映像が出てくる。ブリティッシュ・ロックの象徴として? オリジネーターとしての紹介? でも邦題で内容を捉えると「ん?」と違和感を感じるが、原題を見ると納得の内容かも。

    有名な「God Save The Queen」のクリップ1曲の収録ではあるが、やはり映像で見るジョニー・ロットン(Johnny Rotten)の存在感は何度見ても凄い。クラッシュ(The Clash)の演奏の下手さもある意味凄い(笑)。 

    中古店にて購入(¥315)

  • Format: Color, Dolby
  • Region: リージョン2
  • Size: 1.33:1
  • Disc: 1
  • Label: コロムビアミュージックエンタテインメント
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