ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

島正 @名古屋市中区・伏見

2014年02月19日 | 名古屋(中区 老舗)

Photo

昭和24(1949)年創業の老舗おでん屋。もちろんこの地方独特の味噌おでん(この地方では「どて」と総称する事が多い)で有名なお店。元の屋号は違ったらしいが、舞台で活躍した俳優・島田正吾の行きつけであった事から「島正」という屋号に変わったとか。伺った事はないが、この店舗はすぐ近くにあった旧店舗から移動してきたとの事。だから建物は古くなく、店の中も新しい。

開店と同時に客が次々と黄色い看板の店に吸い込まれていく。自分もその中に混じって店の中へ。店舗は狭く、見える範囲ではカウンターのみ。鋭角に折れた変形カウンターに20人程座れるだろうか。実直そうな主人と物腰の柔らかい女将さん、それに若い方(息子さんかな)の3人で切り盛りしている。燗酒とどて焼き(味噌おでん)の盛り合わせを注文した。お酒(賀茂鶴)は燗を付けたチロリとコップを渡される。そういえばすぐ近くの名店「大甚本店」も賀茂鶴だったな。煮込むのになぜ「どて焼き」というのか不思議だったが、ここのHPによると元々は鉄板の上に八丁味噌の土手を作り、そこで味噌を崩しながら煮込んでいったからそうなったそうです。

盛り合わせには牛スジ、大根、豆腐、こんにゃく、里芋、玉子が入っている。しっかり味噌の色が浸み込んでとても濃い色合い。味ももちろん濃いめなのだが、辛かったり、甘過ぎたりする訳ではないので意外と食べ飽きないし、お酒の味も邪魔しない。ただ自分には慣れた風味だが、よその地方から来た人はちょっとビックリするかもね。大きめの輪切りの大根(単品では注文出来ない)も「黒い」というぐらいに色が濃いが、串ですっと割れるくらい柔らかく煮込まれていて味もあっさり。お酒をもう1合追加し、串カツも追加注文。ソースでも食べられるが、やはりここは味噌で。おでんを煮込んだものだと思うが、意外にもさらっとした味噌をくぐった熱々の串カツも旨い。

この店には普通の居酒屋の品書きもあるのだが、やはりみんなどての注文は必須のよう。常連らしき人も多いが、一見で入っても全く居心地は悪くない。サクッと飲んだ割に勘定がやや高めだが、これぞ名古屋の「どて」という味を堪能した。(勘定は¥3,200程)

この後の記事はこちらこちら

 

島正

愛知県名古屋市中区栄2-1-19

 

( しましょう 池波正太郎 どて焼き 味噌おでん 新国劇 )

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする