ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

Underworld 1992-2002 (Japan Only Special Edition) / Underworld

2014年02月11日 | テクノ・デジタル・ダンス

Underworld

Underworld 1992-2002 (Japan Only Special Edition)  / Underworld

アンダーワールド(Underworld)のアンソロジー2枚組にDVDが追加された日本特別仕様盤。それまではクラブなどの小さいハコでのみ流行していたDJスタイルのエレクトリック・ミュージックが、野外ロック・フェスなどの大会場や自然豊かな会場などでライヴ・アクトとして起用され、人々を踊らせ、それまでのいわゆる「テクノ」のイメージを覆すようにメジャーなムーヴメントとなったが、その中核にイギリス出身の彼らがいた。特に1996年の映画「トレインスポッティング(Trainspotting)」では「Born Slippy」が大ヒットを記録し、その後の活躍はご存じの通り。楽器を持たずにライヴやるなんて当時は全く信じられなかったなぁ。

自分の好きな音楽にはメロディーとは別に、明らかに快楽原則による好みが存在していて、「音」で好きになる音楽も多い。小学校の頃に聴いたYMOなどのテクノのピコピコもそうだし、中学生の頃流行ったサンプリング音「オーケストラル・ヒット」もそう。大学生になってから現地で聴いたオーストラリアの原住民アボリジニの楽器「ディジュリドゥ」の音色も好き。遡れば小さい頃から姉や兄の影響で聴いていたハード・ロックの歪んだギターの音もそうだろう。自分にとってアンダーワールドは重要な音楽ではないが、聴くと確かに音がかっこいいし、ライヴ会場で強い音圧と共に聴くベース、ドラムの重低音とエレクトリック・サウンドには抗うことの出来ない魅力がある。

そんな彼らのベスト盤はまだ一部の流行であった90年代初期から、ダンス・ミュージックというジャンルとして確固たる地位を築いた00年代初頭までの10年間に発表された曲を収録している。付属のDVD映像を見ると特に初期の作品はチープで、稚拙で、若さが溢れていて微笑ましい。人工的な音一辺倒かと思いきや、かなりアナログな音(ブルースハープ等)を織り交ぜて、無機的な音に有機的な音を加えて奥行きを出しているのがミソ。誰でもデスク・トップで音楽を制作出来るようになった現在では、このジャンルもやり尽くした感があり、面白味とうか、新鮮味が薄れたので、色々な音楽を聴いてきた自分にはもうこちらから積極的に聴く事は無いかもしれないな。それともまた、あっと驚くような方法論が飛び出して虜になるだろうか?

中古店にて購入(¥315)

  • CD (2003/10/16)
  • Disc:3
  • Format: CD+DVD
  • Label: V2レコーズジャパン/コロムビアミュージックエンタテインメント
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