おいしいトルコ10日間ー閑話休題 夢枕獏著「シナン」ー
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「シナン」上・下
夢枕 獏 (著)
出版社: 中央公論新社 (2007/11)
【シナンとは誰?】
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/71/f1/0109a7a7228b9a556f2594d81be5b892.jpg)
コジャ・ミマール・スィナン(現代トルコ語 : Koca Mimar Sinan, 1489年4月15日? ‐ 1588年7月17日(4月9日説あり))は、オスマン帝国の建築家。トルコ最高の建築家とされ、生涯で建築作品は477以上といわれる。彼の名に冠される「ミマール(ミーマール)」とは、「建築家」を意味する。
彼の作品は多岐にわたるが、特にモスクの建設において、大ドームを発展させるとともに、鉛筆型の細長いミナレットを特色とする、オスマン建築特有の様式を完成させたとされる。(ウィキペディア)
【感想】
イスタンブールに入る前に、みなさんにぜひ紹介したい本があります。
夢枕獏さんが著わした「シナン」という1冊の本。
ミマール・シナンも、オスマントルコも、イスラム教もなにもかも知らなかった私に、とても平易な言葉で教えてくれた、素晴らしい本。
モスクのことをトルコではジャミィということも、この本で知りました。
推薦してくださった小松さん、ほんとうにありがとうございました。
さてみなさんがもし、イスタンブールに行くことになったら、イスタンブールに入る前に、この本を読んでいただきたい。
イスタンブールへの思いが、何倍にも強くなることを請け合います。
ああ、夢枕獏さんー作家の才能って素晴らしいですねえ!!
NHKの取材で、シナンなんか名前も知らずにイスタンブールを訪れたという夢枕さん。
シナンという建築家を知り、その生涯に触れて行くうちに、小説で最も感動的なシーン、偉大なスルタン・スレイマンとシナンがアヤソフィアを越える建築について話し合うシーンが浮かんだというのです。
そして、8年の歳月をかけて完成したこの小説。
「見てきたの?」というほど、具体的で、ドラマチックな物語でした。
私はこのシーンと、ラストシーンに涙したすぐ後に、イスタンブールに入ることができたので、その感激は言葉ではとても言い表すことができませんでした。
これが、シナンが「ここの神は不完全」と表した世界でも最大級のモスク、アヤ(聖)ソフィア…。
これが、スレイマンの娘と結婚した大臣の名前を冠したリュステル・パシャ・ジャミィ。
ロクセーラーヌがハサンを呼びつけたトプカプ宮殿のハレム。
そして最終日、スレイマンの廟、ロクセラーヌの廟、シナンの墓も訪れることができました。
シナンがスレイマンのために建て、アヤソフィアの規模を越えることができなかったのに、偉大なスルタンを感動させたジャミィースレマニエ・ジャミィはあいにく補修中で中を見ることはできませんでしたが、シナンのふるさとの山に似せて作られたという外観は、いろんな角度から眺めることができました。
小説の中で、過酷な運命に翻弄されながらも、自分らしく生き生きと生きていた登場人物たち。
彼らが眠るイスタンブールをこの目で見ることができて、とても幸せな旅行になりました。
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「シナン」上・下
夢枕 獏 (著)
出版社: 中央公論新社 (2007/11)
【シナンとは誰?】
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コジャ・ミマール・スィナン(現代トルコ語 : Koca Mimar Sinan, 1489年4月15日? ‐ 1588年7月17日(4月9日説あり))は、オスマン帝国の建築家。トルコ最高の建築家とされ、生涯で建築作品は477以上といわれる。彼の名に冠される「ミマール(ミーマール)」とは、「建築家」を意味する。
彼の作品は多岐にわたるが、特にモスクの建設において、大ドームを発展させるとともに、鉛筆型の細長いミナレットを特色とする、オスマン建築特有の様式を完成させたとされる。(ウィキペディア)
【感想】
イスタンブールに入る前に、みなさんにぜひ紹介したい本があります。
夢枕獏さんが著わした「シナン」という1冊の本。
ミマール・シナンも、オスマントルコも、イスラム教もなにもかも知らなかった私に、とても平易な言葉で教えてくれた、素晴らしい本。
モスクのことをトルコではジャミィということも、この本で知りました。
推薦してくださった小松さん、ほんとうにありがとうございました。
さてみなさんがもし、イスタンブールに行くことになったら、イスタンブールに入る前に、この本を読んでいただきたい。
イスタンブールへの思いが、何倍にも強くなることを請け合います。
ああ、夢枕獏さんー作家の才能って素晴らしいですねえ!!
NHKの取材で、シナンなんか名前も知らずにイスタンブールを訪れたという夢枕さん。
シナンという建築家を知り、その生涯に触れて行くうちに、小説で最も感動的なシーン、偉大なスルタン・スレイマンとシナンがアヤソフィアを越える建築について話し合うシーンが浮かんだというのです。
そして、8年の歳月をかけて完成したこの小説。
「見てきたの?」というほど、具体的で、ドラマチックな物語でした。
私はこのシーンと、ラストシーンに涙したすぐ後に、イスタンブールに入ることができたので、その感激は言葉ではとても言い表すことができませんでした。
これが、シナンが「ここの神は不完全」と表した世界でも最大級のモスク、アヤ(聖)ソフィア…。
これが、スレイマンの娘と結婚した大臣の名前を冠したリュステル・パシャ・ジャミィ。
ロクセーラーヌがハサンを呼びつけたトプカプ宮殿のハレム。
そして最終日、スレイマンの廟、ロクセラーヌの廟、シナンの墓も訪れることができました。
シナンがスレイマンのために建て、アヤソフィアの規模を越えることができなかったのに、偉大なスルタンを感動させたジャミィースレマニエ・ジャミィはあいにく補修中で中を見ることはできませんでしたが、シナンのふるさとの山に似せて作られたという外観は、いろんな角度から眺めることができました。
小説の中で、過酷な運命に翻弄されながらも、自分らしく生き生きと生きていた登場人物たち。
彼らが眠るイスタンブールをこの目で見ることができて、とても幸せな旅行になりました。