マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

ーおいしいトルコ10日間(その5)ー

2008-06-10 12:02:24 | 旅行
ーおいしいトルコ10日間(その5)ー
イスタンブール前編

列車の窓が明るくなって、シェードを開けると、青い海が広がっていました。
マルマラ海ーエーゲ海と黒海をつないでいるおだやかな海です。

トントンと車掌さんがノックして、ベッドを片付けてくれました。


食堂車で朝ご飯。
イスタンブールはもうすぐです。

列車のお顔

到着。
アジア大陸の西の終着駅、ハイダルパシャ駅。
プラットホームが大理石でできています。


あ、ホームに自動車が?
あり得ない景色に、目がまんまる。

ハイダルパシャ駅の内部
駅の外観ーこの装飾のすごさ!!

駅の内観も外観も重厚で、歴史の重さを感じる駅でした。



駅の真ん前に、私たちの乗る船が見えました。
ハンサムな乗組員さんが手を差し伸べてくれました。
まず、ボスフォラス海峡をクルージングです。
渋滞の高速道路を行くより、お茶のサービスもあり、優雅なひとときです。

船の乗組員さん、このあたりでも一番かっこいいとか!!

アジアサイドを右に、ヨーロッパサイドを左に見て、船はボスフォラス海峡を北上して行きます。

聖(アヤ)ソフィア

トプカプ宮殿

ブルーモスク

スレマニエ ジャミィ

ガラタ塔

ヨーロッパサイドの旧市街には、アヤソフィア、トプカプ宮殿、ブルーモスクなどが美しく立ち並んでいました。

ボスフェォラス大橋をくぐって、大都会イスタンブールの勇姿もながめ、私たちの泊まるホテル、チュラーンパレスも見えました。

ボスフォラス海峡は、通勤ラッシュで、フェリーがなん隻も行き交っていました。そのスピードの速いこと!!

第2ボスフォラス橋のたもと、ここだけ中世?

アジアサイドには、セレブの豪邸、どの家にもクルーザーが!!

自分の国では遊べないアラブのお金持ちがイスタンブールへ遊びにくるそうです。

第2ボスフォラス橋のところで船は折り返し、船着き場へ。


右が運転手さん、左はガイドのアルプさん。真ん中の人は会社の人かしら?
あら、昨日アンカラで別れた運転士さんが、また私たちのために来てくれていました。

ドルマパフチェ宮殿の門  門の前の衛兵ー背中でしっかり短剣を握っていました。
最初の見学はドルマパフチェ宮殿。
混んでいる本館ではなく、ハレムの見学。

ハレムって、まあ「大奥」のようなものですが、オスマントルコ時代は母親の権力が強く、サロンでは王様がおかあさんと政治の相談をするということもあったそうです。
ハレムに呼ばれた女性は、教養をみっちり仕込まれたそうですよ。

たしかに、きらびやかではあるけど、どの部屋も落ち着いた装飾でした。
ベルサイユ宮殿にも似ている感じ。

この宮殿は、革命の英雄アタチュルクが執務に使ったことでも有名で、息を引き取った部屋も展示してありました。

チュネルの入り口  チュネルの出口
次はチュネルという地下のケーブルカーに乗って、ガラタ塔を目指します。

楽器屋さんや電気屋さんの町

街角の様子

街角からガラタ塔を見上げる。

ガラタ塔は、本当に中世の建物という感じ、とても想像力がかき立てられます。
ガイドのアルプさんによると、オスマントルコがビザンティン帝国に攻め入る時に、金角湾を塞がれていたので、攻めあぐねていたが、このあたりの丘にオリーブ油をまいて滑りやすくし、船を引いて丘を越えて、攻め込んだそうです。
この時、ガラタ塔あたりにはジェノバ人がいて、ビザンティン帝国に対して快く思っていなかったため、見て見ぬ振りをしたそうです。
その結果、ビザンティン帝国は崩壊し、オスマントルコがさらに勢力をヨーロッパに伸ばしていく結果となったということです。

ガラタ塔からガラタ橋を臨む。ガラタ橋では、たくさんの人が釣り糸を垂れています。平和だなあ。

そう聞いてガラタ塔から、イスタンブールの町を見下ろすと、今は何事もなく平和にみえる町が、ますます大好きになっていきました。

トラム

チュネルの駅に戻り、今度はトラムという路面電車に乗って市街地へ。
町を歩いていると、映画館が。
「アイムノットゼア」おお、これはもう見たもんねー。


商店街の入り口

アルプさんが案内してくれたのは、商店街の入り口にあるファーストフードのお店。
店先ではムール貝が山積み

ムール貝のピラフ詰めーミディエ・ドルマス

ムール貝のフライーミディエ・タヴァ、ピリ辛のサンドと一緒にアイランもいただきました。

食後は商店街の散策、魚屋さん、道具屋さん、八百屋さん、どの店も活気があって、もっと遊んでいたい気分です。
友達はまたサクランボを買っていました。

魚屋さん

広場の屋台

次に向かったのは、シナンの建てたジャーミィのひとつ、リュシュテム・パジャ・ジャミィ。
このリュステル・パジャはスレイマン1世の愛娘と結婚した大宰相です。
夢枕獏さんの小説にもちゃんと登場します。
あまりいい役ではないけど。

リュシュテム・パジャ・ジャミィの1階の商店街。

1階に商店街があって、隣にスマム(浴場)があって、二階がモスクになっています。
小説の通りで(当たり前ですが)、私はそれだけでも狂喜してしまいました。
モスクの考え方なんですね。
人々の生活にとても近いところに祈りの場を考えているのです。

2階へ上がったところ、タイルで飾られたモスクの外壁。

1階の喧噪と違い、2階は神聖な場所でした。
イズミックタイルで装飾された外観。

内部

柱のタイル

ドーム型の天井

アーチの絶妙な形

モスクの中に入ってまず驚いたのは、とても明るいということです。
ステンドグラスや窓から差し込む柔らかな光。
シナンの行き届いた演出を感じずにはいられない、穏やかで心安らぐ空間でした。

ここで、夢枕さんでなくても、シナンファンにならずにはいられない気持ちになりました。

リュステル・パジャ・ジャミイの階段。
大理石がすり減って丸くなったり、へこんだりしています。
これまでの長い歴史を感じます。
たくさんの善男善女が、いろんな思いを抱えてお参りしたのでしょうね。

グランバサールでは30分しか時間がなく、買い物というより、見学しただけでした。

ボテルに帰る道で、駅を見つけました。
これがヨーロッパ大陸の東の終点、オリエント急行の終着駅でもあるシルケシ駅です。

シルケシ駅

さて、さすがに夜汽車は疲れました。
チュラーンパレスホテル(五つ星だよ!!)に着いて、解散。


ロビー

今日の食事はご自由に、となりました。

私たちの部屋にはテラスがついていて、そこから眺めた景色です。
ボスフォラス海峡に向かって門があります。
部屋の向かいはチュラン・パレスの本物。
オスマン最後の王様の宮殿だそうです。

私たちは軽くホテル内で食事をすることにしたのですが、これがまた量がハンパではない。

「一皿多かったー」と言いながらもたくさん食べて、今日はいい夢が見られそうです。

トルコのお姫様になった夢?
内緒内緒。むにゃむにゃ。