

今年は雨季が早くから始まり、雨が例年以上に沢山降っていると思われる。例年4月の終わりから5月に始まる雨季が、今年は3月の終わりから始まった。その上、降り始めてから雨量が急に多くなり、例年の雨季の開始よりも沢山降っているように感じられる。
過去の例をみると、雨季が早く始まった年には、6月末ごろに雨季の中休みが長くなり、稲作に被害が出たことがある。農民が雨に誘い出されて、種を蒔き、芽が出たところで雨が少なく枯れてしまう。大体種籾の予備など持っていないから、一度枯れてしまうと次に蒔く種がなく、凶作になる。今年は今のところ雨季の中休みはなく、毎日の様に良く降っているから、問題はなさそうである。むしろメコンの増水が早く、例年の8月ごろの水位に達している。昨年の様な、水害が出なければよいがと心配している。
例年は雨季が始まると1-2ケ月で、火炎樹が咲き始める。今年は、雨季の始まりが早かったせいか、雨が降り始めから3ケ月も過ぎてから、6月の末から火炎樹が咲き始めた。写真の花は、直径が10センチ以上もあり、とてもマメ科の花とは思えない姿をしている。しかしよく見ると、花弁は5枚、最上部の花弁は白い模様が入っており、旗弁である。日本で見られるマメ科の花は、下の4枚が寄り合って包み込まれているので、火炎樹とは違って見える。長さが30センチを超える大きな莢ができ、豆が未熟な時期に、田舎の子どもたちは莢と豆の間の柔らかい組織を食べている。美味しくはないが、やや酸味があって子どもには楽しみなのであろう。
アフリカで見る火炎樹は、乾季の終わりの時期に、全ての葉が落ちた状態で花をつける。木全体が赤い花に見えて、まさに「火炎樹」の名前に相応しい。しかし、カンボジアの様に緑の葉が鮮やかな時期に咲くのも、補色の効果があってまた美しい。
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