農家の裏の畑  

農家の裏の畑    2008.12.7. 金森正臣

 農家の裏に回って見ると、畑が耕されており、次の蒔きつけの準備が行われていた。カンボジアでは、なかなか二毛作や二期作はしないので珍しい事例である。この地域は、昔NGOが入り農村の向上に向けて支援を行っていた。その後、カンボジア人が引き継ぎ、SEDAC(セダックと呼ばれている)と言うNGOになって全国的に活動を展開している。
その人たちの指導が、かなり成果を上げていることは、来る途中の水田を見ても明らかである。どの水田も一応稲がそろっていて、管理の技術が他のカンボジアの地域とは異なる。裏の畑には、トマトの苗床もあり、かなり計画的である。この様になって来ると、農家も自然に収入が増えるであろう。

 ウシを使って畑を耕した農具が、畑の脇のマンゴーの木に立てかけてあった。写真に見えるのは、2頭のウシに引かせる引き具。カンボジアでは、ウシに引かせる時には必ず2頭立てである。小さなウマが、一頭で引いているのとは異なり、ウシは必ず2頭。農家が貧しいことを表すのに、「あの家は牛が1頭しかいない」と言う言い方があるほどである。
畑は浅く耕したようで、引き具には竹の竿が、2本縛り付けてある。この先にレーキ(土の表面を攪拌して均す農具)でも付けていたのであろう。

 カンボジアでは、車をけん引する時にも、竿を使うのが普通で、ロープでは無い。この場合には、けん引する方とされる方が一緒のスピードだと良いが、下り坂なので引かれる車が早くなると良く外れる。また上り下りが多いと良く外れる。海辺の町に行った帰りに、車が故障しけん引を頼んだ。もう夜のことでもあり、よく外れてけん引車が先に行ってしまう。またバックしてきて縛り付けるために時間がかかり、プノンペンに真夜中に帰った記憶がある。普通は、農具のけん引には、少し遊びが無いとうまく使えない。竹の竿の先には、遊びがあるのだろうかと心配になった。

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