三途の川 冥土への道

三途の川 冥土への道

最近体力がなくなり、家でゴロゴロしている時間が長くなった。
暇に任せていろいろ考えていたら、立花隆さんの「臨死体験」を思い出した。

「坊主頭をなでていると、三途の川のせせらぎの音」
実はこれは嘘。三途の川は音がしない。

小学校2年生の夏休みの終わり頃、大病をした。意識が無くなり、数日したらしい。静かな川の岸から小さな船に乗り、川の中央にさしかかった。川面は霧に覆われており、水面は見えない。静かで気持ちよく何の不安もない。しかし突然誰かに呼ばれた様な気がして、後ろを振り向いた。その瞬間大きな暗い穴の中に落ち込み、しばらく落下していった。静かに目を開けてみると、足元に医者である叔父が、壁に寄りかかって眠っている。隣には父が。上を見ると疲れた顔の母親がいる。その後しばらく眠っていたようであるが、次第に意識を取り戻し、1週間ぐらいして歩けるようになった。

立花さんの「臨死体験」を読んだ時に、この現象と同じ人がいることを知った。最も私の体験したことが、三途の川であることは、村の古老から聞いていた。村では、三途の川を渡るのに「ソウヅカババア」(三途の河原に居て船を手配してくれる御婆さん。木喰五行菩薩の彫り物に面白い像がある)に渡す船賃が要り、死者には棺桶に六文銭の様な穴開き銭に紐を通して入れていた。

追加があって、家から数軒上の家の前に、等身大の大日如来の石像があるところに清水が出ていた。みな「大日様」と呼んで、夏には冷たい清水を楽しんでいた。目が覚めて数日したころ、明け方に夢を見た。洪水があって大日様が流され、それを私が抱き留めているところで目が覚めた。以降は順調に回復した。

 

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