新型コロナウイルスで見えたもの3  日本の社会の崩壊

新型コロナウイルスで見えたもの3  日本の社会の崩壊

新型コロナウイルスの流行で外出できない状態になっている。その結果家にとどまっていると、家庭で子どもとの関係が煮詰まると言う報道が出ている。確かにいろいろな場面で問題になっているようである。

この問題は、家族間でコミュニケーションがうまく取れていない結果であろう。これは、現在の家庭の中で人間関係が上手に出来なくなっていることを表していると思われる。

動物の社会は、家族が基本でその集まりとして成り立っている。その基本である家族が上手く成り立っていないと、社会は成立しない。この結果、現在のような社会になっていると思われる。多くの家庭は正常に機能していると思われるが、確かに親子の関係が上手に取れていない家庭も見受けられる。学校が閉鎖されて、スーパーなどで子ども連れをよく見かけるようになった。観察していると、かなりの確率で親子の関係が険悪な場合を見かける。親が一方的に子どもの要求を拒否し、叱っている場合がある。確かに子どもの要求に従っていられない場合も存在する。しかし問題はそれまでの成長過程で、子どもとの意思疎通が出来ていないことであろう。

確かに共働きをしないと経済的に成り立たないような社会になり、親が子どもの面倒を見切れなくなっている。その結果、保育所、幼稚園、学校が休みになると困ることは想像できる。しかし現在の状況は、家族が一緒にいることに疲れて様々な問題が起こっているようである。子どもへの虐待も問題になっている。

私たちが高校卒業の頃に(1958年)、田舎から都会への集団就職が盛んであった。それまでは大家族で生活していた多くの日本人が、核家族になっていった時代である。都会で結婚すると、当然のように核家族にならざるを得なかった。その結果、家族関係は単純になり、複雑な人間関係は無くなって、若い人の憧れる一つの家族像になった。その結果様々な問題が起こった時に訓練される人間関係が無くなり楽になった反面、人間関係の問題を調和するための方法が退化した。それだけではなく、困ったときに我慢して関係が改善するのを待つ力も弱まった。
結果として爆発する感情を抑える力も弱まった。

意思疎通が十分にできない関係は、子殺しや親殺しの原因にもなっている。

今後は、この様な問題に向き合ってゆかなければならないであろう。

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