ペット

ペット  2013.4.6.  金森正臣

 カンボジアのペットは、かなりだらしがない。どことなくのんびりし過ぎていて、締まらない。暑さのせいかとも思うが、基本的に文化が違いそう。

 ペットは主人との関係で、その生活文化が異なる。東アフリカなどでは、イヌは決して人間に油断はしていない。長々と寝そべっていても、ヒトが動く気配がすると、さっと起き出して、ヒトの足の届かない距離に逃げる。結構数メートル離れるのが普通である。寝ている時でも、ヒトの足や手が届く範囲にはいない。アフリカ人は、イヌが足の届く距離にいると、いつでも蹴飛ばしたりする。子どもが撫でることはほとんどなく、禁じられている。猟などには付いて来るが、休んでいる時でも数メートルは離れて休む。特に犬を食う文化も見かけなかったが、イヌは用心している。ある意味、ペットの感覚は無いのかもしれない。

 カンボジアのペットは、人間との関係があまりにも近い。まるで自分は、人間だと思っている趣がある。尾を子どもに踏まれても、そのまま寝ているイヌを見かけたことがある。食堂で寝ているイヌを蹴飛ばしてみたが、何の反応もなく寝ていたので、水をかけてみたら、「何するんだヨー」と言わんばかりに、顔をあげて見ただけでまた寝てしまった。

 今回の調査の熱い昼下がり、農家の軒下で小イヌが寝ていた。砂をかけてみたが知らん顔。目も開けないまま眠りこけていた(写真1:眠る子イヌ)。他のイヌの寝相もこの通り(写真2:仰向きに寝るイヌ)。日本のイヌの、こんな姿は見たことがない。最近の座敷イヌは、こんな寝方もするかもしれない。写真3のこのイヌは、レストランの机の脚に顎を乗せ、寝ている。お客さんが来ても平気。ネコまでこの有様(写真4:仰向きに寝るネコ)。
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