ガン闘病記  2 雑感

ガン闘病記  2 雑感  2010.8.11. 金森正臣

 今から30年ぐらい前であったと思うが、ガム島で27年間も一人で生きてきた元日本兵の横井正一さんが、ガンになった。その時は早期にご自分で気が付き、医者に行ってガンが見つかった。そのときのコメントに、「自分の体の変調が分からないようでは、ジャングルで一人では生き残れない」であった。
 手術を担当してくださった主治医の先生曰く、「あの大きさのガンは、2-3年ではなく5年以上経っています」とのこと。やはり文明の中に生活していると、勘が鈍っているかとがっかり。

 ガンは、結構体力と気力が落ちるので、注意が必要。かなり以前から、体力が落ちていて、十分に仕事が進まなかった。もちろん気がついたのは、ガンと分かってからで、それまでは年のせいだろうと思っていた。年による老化もあり、明確には分けがたい。しかし、ブログの更新状態を見ても、3年ぐらい前のある所から急に更新のスピードが落ちている。仕事を終わると、すでに体力が余っておらず、早く休みたいが先に立っていた。特に昨年の9月ごろからは、夕方は早く寝たかった。また2-3年前から、悪酔いすることがあり、途中で気分が悪くなった。最後のほうでもそうであったが、結構体調に浮き沈みがあり、一定に保つのが難しかった。私が元気になると、ガンも元気になって、次の日には私が疲れているなどと冗談を言っていたが、状態は結構波がある。気力が落ち始めると、引き込まれる危険がある。気力が落ちたら、ガンが元気になるような気がする。

 体力の回復には、結構日ごろの生活が影響しているように思う。私は小学校のころから、ヤギやヒツジの餌取り、新聞配達、冬には山から薪や炭運びなど体を使ってきた。小学校時代は健康であったわけではなく、学校はいつも長期欠席児童で、担任の先生が進級のために苦労してくださった。中学生になって健康になった。学生時代は山岳部で、よく運動していた。15人の1年生の中でも、最も体力の有った方である。就職してからは、調査で山を歩くことが多く、運動不足はほとんどなかった。しかし、大阪時代の3年半は、運動不足で体調を崩していた。それは愛知に移った38才頃に気が付いた。それから毎朝10kmぐらいを走るようにしていたが、それは調査のための体力作りでもあった。60代を過ぎてから走るのはやめ、5kmぐらいの散歩になった。それでもアフリカの調査では、日に3.6万歩を歩くこともあり、体力は維持できていたと思う。今回もこのような体力が、回復におおいに役にたっていると実感している。
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