カンボジア犬事情5

食べ過ぎ
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カンボジア犬事情4

仰向け寝
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カンボジア犬事情3

バイク犬
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カンボジア犬事情2

金玉冷やし犬
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カンボジア犬事情

皆様

ご無沙汰しております。
最近忙しいこともありますが、小学校から大学までの同級生(普通はこんなことはないようですね。二人とも貧乏だったので、浪人中は同じ部屋で暮らしていました。就職先も彼は、東京学芸大学と全く同じような道を歩いてきました)が、癌で亡くなりました。また、最初に大学の実験所に就職したときに同じ職場に居た先生が、癌で亡くなりました。13年間、何も分からなかった私を親切に指導して下さり、現在の私が出来上がりました。そんなこんなで、ちょと寂しい思いをしています。
残った私は、ノー天気に、日本人会の原稿を書いたりしています。先日のものを転載します。写真は、1枚しかのせられないので、続いて、写真だけのものを載せます。


カンボジア犬事情

 イヌは、しばしば飼う人に似ると言われる。カンボジアのイヌを見ていると、カンボジア人の行動に似ていて、笑ってしまうことがある。イヌは、国や文化によって飼われ方が大きく異なり、同じイヌかと疑いたくなることがある。東アフリカのイヌは、飼い主について歩いているが、けっして気を許していない。人が立ち上がると、ゴロゴロ寝ていたイヌは、さっと立ちあがって蹴飛ばされない程度の距離を置く。子どもたちでも同じで、あまり撫でたりしているところを見掛けない。以前に読んだ文献では、ニューギニアやインドネシアの一部でも同じ扱いで、子どもがイヌをなでると、親が怒ると云う。カンボジアのイヌは、怠慢この上なく、人に踏まれそうになっても、ゴロゴロと寝ている。写真1のイヌは、花屋さんの前で、忙しく働いている人たちに踏まれそうになりながらも、起きる気配はなくゴロゴロ。

 私が、「金玉冷やしポーズ」と呼んでいる「はいつくばり」は、カンボジアでしか見たことがない(写真2)。両足を後ろに投げ出して、両手は前に投げ出し、腹を完全に地面に付けている。暑いときには、腹全体が冷えて気持ち良さそうに見えるが、動物のイヌとしては、いかがなものか。40年ぐらい以前に、新潟県と福島県の県境の地域の調査で、「マタギ」と呼ばれる日本の伝統的狩猟者たちと2ケ月ほどをテントで暮らしたことがある。熊撃ちの話が出たときに、クマが生きているか死んでいるかの判断は、四足の裏が、上を向いているか下を向いているかで判断するといった話があった。「金玉冷やしポーズ」は、死んだ熊のポーズである。私が育った寒村でも、毎年50-60頭の熊が獲れていた。ある日猟師が熊を数頭打って持ち帰れなくなり、牛車を頼んで、クマを積んで帰った。途中で熊の一頭が息を吹き返し、牛がびっくりして走りだし、谷に落ちてしまった事件があった。うちの村は、「マタギ」はいなかったので、判断に甘さがあったのであろう。

 カンボジアには、他にも変わったイヌの習性がある。主人がバイクで出かけようとすると、急いでバイクに乗りたがる「バイクイヌ」。写真3のバイクイヌは、走ってきて器用にバイクの後部座席に飛び乗る。イヌの手足は、サルの様に掴まる様にはできていないから、カーブでは遠心力で振り落とされそうなものだが、器用にバランスをとっている。振り落とされそうな危険を冒してまで、バイクに乗りたがるのがイヌとしては変だ。ほかにもスクーターではなくバイクのハンドルに手を載せ、足は不安定なボデーに乗せて乗っているイヌを見たこともある。カンボジアのイヌは、だらしなく寝ていることが多く、あお向け寝しているイヌもいる(写真4)。うちの近所の食堂のイヌは、自分が入れそうな容器で、食事をしている。なんとなくカンボジア子どもたちが、どんぶり飯(実際は皿盛り)をお代わりしている風景と似ている。良く食べることは、エネルーギーの源であるから、日本の子どもも見習って欲しいくらいであるが。

 イヌは、オオカミやジャッカルに近い仲間で、社会性の強い動物である。リ-ダーがいてその下にランク付けされた、メンバーが集う。人になつきやすいのは、この社会性のためで、リーダーの代わりに人を置き換えている。家族がいると、家族の中の一番強いメンバーの直ぐ下に付こうとする。家族の中で自分のランクをいかに高くするかは、イヌにとっては重要な仕事である。イヌを通してみると、一家のランク付けが明瞭で、子どもが最も上位で、一家の主人が最下位だったりすることもある。イヌは、品種によってかなり変化があり、主人を一人しか持たず、他の人には馴れない仲間もいる。日本犬やカンボジアのイヌは、この仲間が多く、主人にはよくなれるが、ほかの人には馴れない場合が多い。ゴロゴロしているイヌでも、知らない人に撫でられたりすることは少ない。
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