いろいろのものを食べるクメール食文化 2

いろいろのものを食べるクメール食文化 2     2008.06.03. 金森正臣

 地方に出かけた帰りに、道路脇でヤシ酒を売っているのを見かけた。お客さんも居たので珍しいものをと思って車を止めて、試しに一杯飲んでみたが、時間が経ち過ぎていて美味くなかった。脇では、いろいろのお摘みを、別なおばさんが売っていた。

 左手前のお盆は、手前が開いた魚のから揚げ、時計回りにナマズ(カンボジアでは、ナマズの仲間が多く、日本のナマズに近い仲間と別なグループがいる。メコンオオナマズと呼ばれる体調2m、200kgにもなる種類から始まって30種以上いる。)の仲間の丸揚げ、その奥はヘビの丸揚げ。ヘビは皮付きで、そのまま内臓も出さずに揚げられており、沖縄のエラブウミヘビの燻製をお思い起こさせる。どうやって食べるのだろう。噛り付くのだろうか。その奥のお盆は、小さなナマズの丸揚げ。中央の列奥は、ヘビの丸揚げ。先ほどのヘビとは種類が別でやや小さいが、いずれも種名は不明。中央手前は、ナマズの仲間の丸揚げ。右手のお盆には、トリの丸蒸し。ハトよりやや大きくウコッケイぐらいの大きさ。カンボジアでは、ウコッケイがかなり飼育されており、それかもしれない。その右隣は、スネークヘッド(ライギョの仲間)の開きを揚げたもの。鍋の中にも何かあったが、確認しなかった。

 左奥の小さなナマズの丸揚げを少し買って食べてみたが、やや古く危ない感じがしたので、ここで飲むのも買うのもあきらめて、帰途についた。お客さんがそんなに多いはずもないし、こんなに沢山作ったら、いったい幾日かかって売っているのだろう。古いものがあっても、当然かもしれない。

 カンボジア人は、いろいろなものを食べる。ポルポト時代の飢えしのぐために発展したと言う説もあるが、結構調理方法も発達しているので、以前からかなりいろいろ食べていたのであろうと私は思っている。調理方法は、そんなに簡単に発達するものではなく、調理器具や道具と相まって発達する。かなり時間がかかっているように思われる。
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