第9回「湯浅年子賞」は、野尻美保子氏(高エネルギー加速器研究機構素粒子原子核研究所理論センター 教授 )が受賞した。
業績「宇宙暗黒物質の創成と検出に関する研究」
野尻氏は、これまで弱く相互作用する暗黒物質粒子が、原初宇宙においてどのように作られたか、そして実験でどのように探索することができるかというテーマについて、理論の立場から数多くの研究を行ってきた。野尻氏は、実験家と密接な共同研究関係を築き、実験家との協力により粒子の検出の可能性を明らかにしており、最近は、深層学習のコライダー実験への応用を推進している。野尻氏の研究は、海外からも評価が高く、この分野の代表的な国際会議においてプレナリー講演を行うなど、多くの国際会議において招待講演を行っている。また、国内外の多くの学会の理事、委員を務め、学界の発展に貢献している。
業績「宇宙暗黒物質の創成と検出に関する研究」
野尻氏は、これまで弱く相互作用する暗黒物質粒子が、原初宇宙においてどのように作られたか、そして実験でどのように探索することができるかというテーマについて、理論の立場から数多くの研究を行ってきた。野尻氏は、実験家と密接な共同研究関係を築き、実験家との協力により粒子の検出の可能性を明らかにしており、最近は、深層学習のコライダー実験への応用を推進している。野尻氏の研究は、海外からも評価が高く、この分野の代表的な国際会議においてプレナリー講演を行うなど、多くの国際会議において招待講演を行っている。また、国内外の多くの学会の理事、委員を務め、学界の発展に貢献している。
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お茶の水女子大学は、大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構(KEK)が日仏共同事業として運営する「湯浅年子ラボラトリー(TYL)」の協力を得て、湯浅年子博士の自然科学及びその関連分野に対する功績を記念して「湯浅年子賞」を設立。
湯浅年子博士(1909―1980)は、1931年に東京女子高等師範学校(現お茶の水女子大学)理科を卒業後、東京文理科大学(現筑波大学)物理学科に入学し、卒業後同校副手となり、1938年からは東京女子高等師範学校助教授に就任。1939年にフランス政府給付留学生試験に合格、1940年に渡仏し、フデレリック・ジョリオ・キュリー博士を師としてコレージュ・ド・フランス原子核化学研究所において研究を開始し、1943年には仏国理学博士号を取得した。
湯浅年子博士(1909―1980)は、1931年に東京女子高等師範学校(現お茶の水女子大学)理科を卒業後、東京文理科大学(現筑波大学)物理学科に入学し、卒業後同校副手となり、1938年からは東京女子高等師範学校助教授に就任。1939年にフランス政府給付留学生試験に合格、1940年に渡仏し、フデレリック・ジョリオ・キュリー博士を師としてコレージュ・ド・フランス原子核化学研究所において研究を開始し、1943年には仏国理学博士号を取得した。