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●科学技術ニュース●凸版印刷、量子カーネルにより肉眼では判別できないリンゴの品質を非破壊で判別する方法を開発

2023-09-22 09:54:40 |    情報工学
 凸版印刷はは、量子カーネル法を活用し、長野県のリンゴ農家と「ICT KŌBŌ 飯綱」と連携し、リンゴの品質を非破壊で判別する方法を開発した。

 また、量子コンピュータ向けのソフトウエア開発のリーダー的な企業であるblueqat社と連携して光量子方式の量子コンピュータに向けた取り組みで、誤り訂正に必要なGKP状態の生成に新しい計算手法を盛り込む提案を行った。

 これらの成果が認められ、量子産業の国際会議「QCE23」のポスターセッションに採択された。

 量子産業に向けた量子コンピューティングとエンジニアリングの世界最大級の年次国際会議「QCE」は、2020年から開催され、量子コンピューティングの科学とそれを取り巻く産業の発展に向け、論文発表やポスターセッションが行われる。第4回目となる「QCE23」は、2023年9月17日~22日、米国ワシントンのHyatt Regency Bellevue on Seattle's Eastsideで開催された。

 近年、高い演算処理能力と高セキュリティ性を有する次世代のコンピュータとして、量子コンピュータへの期待が高まっている。現在、より高性能な量子コンピュータの実現を目指して、超電導方式、イオントラップ方式、光量子方式など、様々なタイプのハードウエアの研究・開発が進められている。

 特に、光量子方式は演算機能だけでなく、量子データの送受信に関わる通信に活用されるため、重要な技術の一つとなっており、昨今では、量子コンピュータの実用化に向けた開発も加速している。

 凸版印刷では、量子コンピュータの時代に先んじ、光量子方式の量子コンピュータの高速演算機能だけでなく、量子データの送受信に不可欠な光量子通信に関する研究、および社会課題解決に向けた量子機械学習の技術開発に取り組みにより、DX(デジタルトランスフォーメーション)事業を通し、将来に向け安全・安心なデジタル社会の実現に貢献していく。<凸版印刷>
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