“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「タクシードライバーとの宇宙談義」(Charles S. Cockell著/化学同人)

2024-10-01 09:35:51 |    宇宙・地球



<新刊情報>



書名:タクシードライバーとの宇宙談義  

著者:Charles S. Cockell

訳者:藤原多伽夫

発行:化学同人

 「宇宙人のタクシードライバーはいるのか?」あるタクシードライバーが発した質問とその後の会話にインスピレーションを得て,宇宙について誰もが抱く疑問に答える18のエッセイ。もし宇宙に生命がなかったら? 宇宙人の言葉を理解できる? 火星は第二の地球になる? 宇宙開発に税金が使われるのはなぜ? 生命が存在する意味とは? などの疑問に、洞察に満ち、ときに痛快な考察を展開する。タクシードライバーになった気分で、宇宙生物学者との問答をお楽しみあれ。
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「海を庭にしてしまった家」(石田美菜子著/日経ナショナル ジオグラフィック)

2024-10-01 09:35:23 |    建築・土木



<新刊情報>



書名:海を庭にしてしまった家~美しい昭和初期の洋風建築 旧竹田宮別邸~

著者:石田美菜子

発行:日経ナショナル ジオグラフィック 

 昭和10年竣工。今では建てることができない、アール・デコとモダニズムの最高傑作。「開運!なんでも鑑定団」でおなじみ、世界的なおもちゃコレクター、北原照久が持つ最大のコレクションが、三浦半島、佐島の地に立つ旧竹田宮別邸だ。数奇な運命をたどった建物の謎の歴史に迫り、美しく、超貴重な建物を中と外から写真で巡る。建築物としてはもちろん、北原氏の集めたコレクションと邸宅のコラボレーションも見事。
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●科学技術ニュース●京都大学など、微小管への引張応力がダイニンの物質輸送に与える影響を解明

2024-10-01 09:34:35 |    生物・医学
 京都大学大学院理学研究科の日本学術振興会特別研究員であるナスリン サエダ・ルバイヤ博士、同大学院理学研究科の角五彰教授らの研究グループは、星薬科大学薬学部、東京大学先端科学技術研究センターの山下雄史准教授、横浜市立大学大学院生命医科学研究科の池口満徳教授、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT:エヌアイシーティー)の鳥澤嵩征研究員(現 国立遺伝学研究所)と大岩和弘主管研究員と共同で、微小管に引張応力を与えた際のモータータンパク質による物質輸送速度の変化について研究を行った。

 同研究は、独自開発した伸展機構を介し、微小管に定量的な引張応力を加え、ダイニンモーターによる物質輸送を観察した。

 高度な蛍光顕微鏡イメージング技術と定量的に引張応力を与える技術を使用し、シリコーンゴム基板上で引張応力を微小管に加えた。

 一定以下の引張応力下では、ダイニンの物質輸送速度の向上を示すが、一定以上の引張応力では、輸送速度が減少することが示された。

 このことは微小管の変形やダイニンと微小管の相互作用の変化が輸送速度の変化を引き起こすことを示唆している。

 これらの発見は、細胞内の力と分子モーターの相互作用に関する新たな知見をもたらし、細胞内物質輸送を維持する上での微小管の力学特性の重要性を浮き彫りにしている。

 同研究は、細胞内輸送メカニズムの重要な側面、具体的には、微小管への引張応力がダイニンの物質輸送に与える影響を解明した。

 微小管に与えられる引張応力が細胞内物質輸送へ与える影響を理解することで、微小管への力学的ストレスを要因とする外傷性脳損傷や微小管の変形が関連するハンチントン病やパーキンソン病などの神経疾患研究への波及が期待されている。

 例えば、同研究が細胞内物質輸送の欠陥に由来する神経疾患の治療法開発のフレームワークとなることも期待される。

 今後、同研究グループは、反復的に応力を加えることで微小管におよぼす影響と、その結果として微小管の機能がどのように変化するかの調査を予定している。<情報通信研究機構(NICT)>
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●科学技術ニュース●村田製作所、世界最小016008Mサイズ(0.16mm×0.08mm)の積層セラミックコンデンサを世界で初めて開発

2024-10-01 09:34:05 |    電気・電子工学
 村田製作所は、世界最小016008Mサイズ(0.16mm×0.08mm)の積層セラミックコンデンサを世界で初めて開発した。

 既存の最小品である0201Mサイズ(0.25mm×0.125mm)より体積比約75%ダウンを実現した。

 近年、電子機器の高機能化・小型化により、電子部品の搭載点数増加や搭載スペースの縮小が進んでいる。

 あらゆる電子機器に搭載される積層セラミックコンデンサについても、電子機器の高機能化に伴って搭載点数が増加しており、最新のスマートフォンには最大で1000個程度使用されている。

 こうした背景から、限られた搭載スペースで高密度での部品実装を可能にする、超小型品へのニーズが高まっている。

 同社は、1944年の創業以来セラミックコンデンサの研究開発に携わり、原料、製造プロセス、生産技術などにおいて独自の要素技術を培ってきた。

 2014年に、同社が世界ではじめて商品化した0201Mサイズの積層セラミックコンデンサは、スマートフォン向けモジュールやウェアラブル機器を中心に普及が進んでいる。

 同製品の開発は、長年にわたる要素技術の結集の成果であり、今後の電子機器のさらなる小型化・高機能化に大きく貢献するもの。<村田製作所>
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