“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「今だから知りたい ワクチンの科学」(中西貴之著/技術評論社)

2021-04-26 09:44:42 |    生物・医学

 

<<新刊情報>

 

書名:今だから知りたい ワクチンの科学~効果とリスクを正しく判断するために~

監修:宮坂昌之 

著者:中西貴之

発行:技術評論社(知りたい!サイエンスシリーズ)

 2021年2月14日,ファイザー社の新型コロナウイルスワクチン製造販売が特例承認された。 日本でも、ついにワクチン接種の段階に突入した。世間は「ワクチン」一色ですが……けっきょく「ワクチン」って一体なに?「感染症対策の切り札!」「みんなで打って,集団免疫を獲得しよう」という報道が流れる一方で、「インフルエンザと同様で型が違えば効果なし」「医療利権の温床」といった意見もチラリホラリ。一体なにが正解で、なにが不正解だろう?ここはひとつ立ち止まって、ワクチンというものを見つめ直してみたほうが良さそう。というわけで誕生したのが「今だから知りたい ワクチンの科学」。難解になりがちなワクチンの話を,できる限り簡単に噛み砕いてみた。 冷静に、客観的に、かつ科学的にワクチンを解説。新型コロナウイルスワクチンはもとより、ワクチンの歴史や種類、近い将来実現しそうなワクチン技術についてもふれてみた。

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●科学技術ニュース●豊田中央研究所、太陽光のエネルギーを利用し世界最高の太陽光変換効率7.2%を実現

2021-04-26 09:44:13 |    化学

 豊田中央研究所は、太陽光のエネルギーを利用し、CO2と水のみから有用な物質を合成する人工光合成を、実用太陽電池サイズ(36cm角)のセルで実現し、このクラスでは世界最高の太陽光変換効率7.2%を実現した。(豊田中央研究所)

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●科学技術ニュース●JAMSTEC、房総半島沖の水深6,000m付近の海底から大量のプラスチックごみを発見

2021-04-26 09:43:43 |    化学

 海洋研究開発機構(JAMSTEC)地球環境部門 海洋生物環境影響研究センター 海洋プラスチック動態研究グループの中嶋亮太副主任研究員らは、房総半島から約500km沖、水深6,000m付近の深海平原において、2019年9月に有人潜水調査船「しんかい6500」を使って調査を実施し、当該海底に大量のプラスチックごみが集積していることを初めて明らかにした。

 プラスチックは生物に分解されないことから生態系への影響が懸念されており、世界各国が海洋ごみ汚染の実態把握や排出防止に向けて動いている。毎年1,000万トンを超えるプラスチックごみが海洋に流入し続けているが、実際に海面に浮かぶ量はわずか44万トンに過ぎない。残りの大部分は表層から姿を消し行方不明であり、深海底がプラスチックごみの最終的な集積地と考えられいるが、その実態はよくわかっていなかった。

 そこで同研究では、日本近海で大量のプラスチックごみが集積されていると予想されている海域の1つ、房総半島沖の「黒潮続流・再循環域」を調査した。

 その結果、調査海域直下の海底(水深5,718m~5,813m)において、同様の水深帯では記録がないほど高い密度でプラスチックごみ、特にポリ袋等の使い捨てプラスチックが見つかった。また昭和59年製造の食品包装がほとんど無傷の状態で見つかるなど、水温の低い深海ではプラスチックの劣化が極めて進みにくいこともわかった。(海洋研究開発機構<JAMSTEC>)

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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「製造業のサイバーセキュリティ」(佐々木弘志著/日科技連出版社)

2021-04-26 09:43:03 |    情報工学

 

<新刊情報>

 

 

書名:製造業のサイバーセキュリティ~産業サイバーセキュリティ体制の構築と運用~

著者:佐々木弘志

発行:日科技連出版社

 製造事業者の情報システムは、従来のオンプレミスシステム中心の自前主義から、環境変化に機敏に対応できるクラウドサービスの活用へと移行しつつある。この大きな構造変化伴い、クラウド上の重要データの保護などの新たなサイバーセキュリティの課題が生まれている。また、工場やプラントの制御技術(OT)におけるIT技術の活用が進み(OTのIT化)、AI、IoTといった最新技術を活用することで、予知保全・歩留まり向上といった付加価値が生まれたが、同時に、制御システムに対するサイバー攻撃の脅威が高まっている。製品・サービスにおいても、顧客や異業種との双方向のつながりから生まれる価値をビジネスとする流れが進み、新たなサイバーセキュリティリスクや、サプライチェーンリスクの問題が顕在化してきている。製造業のサイバーセキュリティ課題は、従来の「情報システム部門を中心としたセキュリティ体制」 ではカバーしきれない事態となっているのである。同書では、近年のビジネス環境変化に即した製造業のサイバーセキュリティ対策の全体像を示し、それを推進するための包括的・体系的な方法論、及び具体的な例を提示。

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