“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「脳はこうして学ぶ」(スタニスラス・ドゥアンヌ著/森北出版)

2021-04-06 09:33:50 |    人工知能(AI)

 

<新刊情報>

 

書名:脳はこうして学ぶ~学習の神経科学と教育の未来~

著者:スタニスラス・ドゥアンヌ

解説:中村 仁洋

訳者:松浦俊輔

発行:森北出版

 ディープラーニングを実装した最新のAIに比べ、人間の子どもは格段に効果的に、かつ深く学習する。なぜ人間の脳は(現行の)コンピュータより学ぶのが得意なのだろう? 身の回りの人の顔をおぼえたり、母語の発音をおぼえたり、数字の記号をおぼえたりするとき、脳のなかでは何が起こっているのか? 近年、神経科学は、徐々に脳の学習機序を明らかにし始めている。幼児からの経時的な脳測定、特殊な環境のもとで育った人の追跡調査、脳損傷を負った人々の調査などから、人工ニューラルネットと脳の違い、学習がとくに進む「感受期」の脳のシナプスの張り方、進化から受け継いだ脳回路を私たちが「リサイクル」して使っている様子など、多くのことが見えてきた。 脳のもつ驚くべき柔軟性と、進化的に課された制約――その両方を踏まえることで、「教育」にはどんな示唆が得られるだろうか。果たして、私たちは神経科学に適う方法で、子どもたちを教えているのだろうか? なぜ人間の子どもは、(今の)AIより学ぶのがはるかに上手いのか? 「数覚とは何か」「意識と脳」のスタニスラス・ドゥアンヌ教授、学習と教育を語る。

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◆科学技術<テレビ番組情報>◆NHK「サイエンスZERO」/BSフジ「ガリレオX」他

2021-04-06 09:33:20 |    ◆TV番組◆

 

<テレビ番組情報>

 

プロジェクトX  挑戦者たち  NHK‐BSプレミアム  毎週火曜日 午後9時~9時45分    

4月6日(火) 友の死を越えて〜青函トンネル24年の大工事〜

 昭和63年に開業した青函トンネル。19年の歳月をかけて掘りぬいたのは、鉄建公団の若き技術者と全国のトンネル工事で名を轟かせていた専門の職人たち。トンネルマンたちは、家族とともに工事現場近くで暮らし、命をかけて工事に挑んだ。度重なる出水に見舞われ、犠牲者がでるほどの難工事だった。ついに貫通の瞬間。亡くなった仲間たちの遺影が見守る中、本州と北海道は結ばれた。トンネルマンとその家族たちの壮絶なドラマ。

出演者:国井雅比古、久保純子

語り:田口トモロヲ

コズミックフロント☆NEXT  NHK‐BSプレミアム  毎週木曜日 午後10時~11時00分

4月8日(木) 8億年前の地球大異変 月が教えてくれたこと

 8億年前に“無数の隕石”が地球と月にシャワーのように降り注いだという大胆な説が注目を集めている。何が起きたのか?地球にどんな影響があったのか?迫っていく。

地球ドラマチック  NHK‐Eテレ  毎週土曜日 午後7時~7時45分

4月10日(土)  タイタニックはなぜ沈んだのか? 〜悲劇につながった10のミス〜

 “不沈船”とも言われたタイタニック号は、なぜ氷山にぶつかり北大西洋の海底へと消えてしまったのか。番組では大惨事を引き起こした原因となり得た10のミスを検証。実はミスは出港前から起こっており、出港前に船内の石炭倉庫で火事が発生し、鎮火しないまま航海が続けられていた。また、ほかの船から発せられた氷山の警告メッセージが伝わらなかった理由など、悲劇の原因となり得た10のミスを探る。(イギリス2019年)

ガリレオX  BSフジ  毎週日曜日 午前11:30~12:00分(隔週新作)

4月11日(日) 錯視の謎 視覚と脳の密接な関係

 私たちは目や耳といった感覚器官を使い周囲の状況を捉えているが、たびたび実際とは異なる姿を知覚してしまう“錯覚”という現象が起こる。錯覚が起こる要因の中でも、視覚によって起こるものは“錯視”と区別され研究が行われている。一体なぜ、錯視は起こるのだろうか?そこには脳の働きが関係していた。一方、研究が進むとともに、錯視を利用した芸術作品も多数発表され、私たちに不思議な体験をもたらせてくれる。

主な取材先:杉原厚吉(明治大学)
      北岡明佳(立命館大学)
      渡辺英治(基礎生物学研究所)

サイエンスZERO  NHK‐Eテレ  毎週日曜日 午後11時30分~0時00

4月11日(日) 宇宙新時代 H3ロケットはここまで来た!

 日本の宇宙開発の切り、「H3ロケット」。およそ30年ぶりに手がける国産の大型輸送ロケットだ。今年3月、ついにその機体が種子島で組み上げられた。米、欧、露、中など世界各国の開発競争は熾烈(しれつ)を極めるが、信頼性で勝負する戦略の日本は、構造を極限までシンプルにしたエンジンの開発に挑んだ。エンジン開発の現場は常に「軽く、丈夫で、ハイパワー」の三重苦。ブレイクスルーを実現したアイデアと技術力に迫る。

ゲスト:笹川平和財団理事長…角南篤

司会:小島瑠璃子、浅井理

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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「概説生物化学<新版>」(島原健三、滝口泰之著/三共出版)

2021-04-06 09:31:43 |    生物・医学

 

<新刊情報>

 

書名:概説生物化学<新版>

著者:島原健三、滝口泰之 

発行:三共出版
 
 大学の学部学生のための生物化学の教科書。生物化学の物質と代謝に関する部分を明確に分け、基礎から応用まで生物化学の全般を分かりやすく解説。また将来、バイオテクノロジーや生産分野に進むことが多い工・農・薬学部などの学生を念頭に、酵素の利用や遺伝子工学など、随所で利用方法についても記述。旧版「概説生物化学」の刊行から30年、好評の教科書が時代の変化に合わせた記述の修正や光合成・自動機器の記述などを増量し、新版となって刊行。

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