kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

業績、業績、業績

2014-10-27 05:43:32 | 日記
快調に戻り高値更新中の米国株ですが勿論蚊帳の外の銘柄は存在します。
24日の米国市場でも前日夕に好決算を発表したマイクロソフトが2.5%高、減
益決算だったP&Gは乾電池事業の分離を好感して2.3%高でした。一方、赤
字決算だったアマゾン・ドット・コムは8.3%の急落、減益決算のフォードは4.3%
安で終わりました。

基本的には業績好調な銘柄が買われ不振銘柄は売られます。また業績不振
でも事業分離など素早い対応策を打ち出した企業は今後の期待から買われる
傾向があります。また業績好調でも既に株価がそれを織り込んだ水準まで上昇
していた場合は好材料出尽くしで下落する場合もあります。株価の水準と水準
業績との兼ね合いも考える必要があります。

先週から日本企業の決算発表がスタートしました。序盤戦では比較的好決算を
発表するケースが目立ちます。しかし業績格差は予想以上に広がっています。
電機業界での勝ち組といわれる電子部品各社でも業績明暗が分かれています。
価格競争力の強い独自の分野に強い大手が好決算であるのに対して中堅や
下位メーカーは価格競争に巻き込まれて減益決算が目立つようです。

年初からの株価水準からは村田製作やアルプス、TDKなど大手が高い一方
中堅メーカーの不振が際立ちます。24日にはSMKが11%純利益が減少した
ことで8.6%の急落、既に減益決算を発表したイビデンも大幅に値を下げました。
市場予想が会社計画下回っている太陽誘電なども先週の戻りは鈍いままでし
た。大手どころでも京セラは戻りの鈍いままです。決算に対する懸念があるの
でしょうか。

円安メリットの代表格の自動車銘柄でもホンダや日産の株価不振は決算が市
場予想を大きく下回る懸念が出ているからでしょうか。ダイハツやいすゞも戻り
は鈍いままです。富士重工とともに円安メリットの大きな中堅メーカーとして人
気だったマツダも9月高値からの大幅な下落分のほんの少ししか戻っていませ
ん。メキシコ工場の稼動で日本からの輸出が減少して市場の期待ほど業績が
伸びないからでしょうか。主要輸出市場の欧州景気の低迷もあるのかもしれま
せん。

いくら米国株が上昇してもやはり決算が冴えなければ当然のことながら売り込
まれます。そういえばシャープも下落したまま戻ってないなあと思っていたら25
日付の経済紙に上期増益予想が一転減益との記事が出ていました。決算シ
ーズンを迎えいつにもまして市場は業績に敏感になっています。業績の善し悪
しで選別されることが当面続きそうです。昨年までの円安だからと言って自動車
や電機など輸出株なら何でも上昇する相場ではなくあくまでも個別企業の競争
力が重要になっているようです。
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激しい1週間だった

2014-10-25 05:05:05 | 日記
東京市場にとって先週は恐怖の1週間そして今週は歓喜の1週間でした。
先週768円下落して14532円まで下がりました。ところが一転今週は758円
上昇で10月10日(ミニSQ値15296円)当日の15300円近くまで戻しました。
先週リスクを取って買い向かった投資家は報われたことになります。もっと
も銘柄によっては当たり外れがありやはり業績の善し悪しが明暗を分けた
ようです。来週は下落時の窓埋めである15461円から15500円回復を目指す
ことになります。

先週は極端な言い方をすれば新規上場のリクルート以外買える銘柄が見当
たりませんでした。主力銘柄のトヨタや日立の日足チャートはバケツの底が
抜けたような形でした。NY市場の反発が無かったらそのまま14000円まで
下げそうな地合いでした。ところがその主力銘柄の上昇が目立ったのも特徴
でした。相場は分からないものです。特に上げ相場に拍車をかけたのは経済
紙に載った業績観測記事でした。18日(土)に経済紙に報道されたGPIFに株
式配分大幅引き上げと内容は株価を支えたい政府の思惑が裏にあるように
感じてしまうのは私の勘ぐりでしょうか。

東京市場上昇の援軍は何といっても欧米の株高と円安トレンドの再開です。
特に東京市場はNY市場との連動性を再び強めていますから今後の展開も
NY市場次第です。そのNY市場ですが13週移動平均や26週移動平均が集
まる16800ドルあたりを24日には越えてきました。市場予想以上の企業業績
好調が上昇を支えています。米国株は調整から抜け出して戻りを試す段階
になってきたようです。景気低迷から戻りも鈍い日欧市場を尻目に経済好調
な米国株は頭ひとつ抜けた格好です。

月末月初はFOMCや雇用統計など重要指標が控えています果たして重要な
イベントを無難に消化して株高が続くかどうかが海外頼みの東京市場ですか
ら日中の日経平均だけでなくNY市場にも目配せが必要です。順張り短期筋
の先物主導で上昇している東京市場は上げも下げも一方通行になる傾向が
あります。一旦戻り高値をつけてからの下落もまた一方通行になる可能性も
捨て切れません。今後も常に警戒が欠かせません。

7月の戻り高値9月の年初来高値更新後の急落、年初め1月の急落もありま
した。常に高値から急落しています。今回の反発も同じことが起こるかもしれ
ません。売りのタイミングを逃さないことが重要です。

週明けの東京市場はシカゴCME(15420円)に鞘寄せされるように上昇して
始まりそうです。この価格帯は比較的戻り売りが多い水準です。やはり頼み
は実需の海外投資家の買い復活でしょうか。

明日この更新はお休みします。

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決算発表序盤の印象

2014-10-24 08:33:31 | 日記
先物売買が幅を利かせている東京市場では好悪材料で一喜一憂する相場
になりがちです。月曜日は欧米株の大幅上昇で東京市場も全面高、反対に
火曜日は中国GDPが事前予想と変わらなかったにも拘わらず大規模な景気
対策期待が見込めないという理由から引けにかけて前日上昇分の5割弱の
下落そして水曜日は欧州の追加緩和期待から欧米株式市場の大幅上昇に
歩調を合わせるように東京市場も大幅高、上場銘柄の8割から9割が値上が
りする日もあれば反対のケースもあります。余りにも一方通行の相場に長期
マネーの投資家は様子見を決め込んでいるという記事もありました。

先物取引やディトレには変動の激しい相場は大歓迎なのでしょうが長期投資
家に取っては厄介な相場です。しかも決算発表真っ盛りですから業績不振銘
柄はとことん売り込まれます。23日の市場でも日立マクセルや新光電工の下
落率は10%前後になりました。株価が底値圏だからと言って値ごろ感から買い
を入れると大怪我のもとにもなります。この両銘柄ともハイテク分野の部品メー
カーです。ジャパンディスプレイの例を挙げるまでもなく今や市況産業並みの
業績変動が当たり前になりました。いつにもまして慎重な銘柄選びが必要です。

決算発表序盤の印象は好業績銘柄が一段高するケースは稀のようです。む
しろ好材料出尽くしで下落するケース(安川電機や日本電産など)が多いよう
です。株価が決算発表前にある程度上昇していればなおさらです。やはりこ
れらの銘柄は円安を追い風に9月末にかけて大幅に上昇した反動が出ている
ようです。かなり戻り待ちの売りが多いことは下落の過程で個人投資家が信用
取引で買いを入れたからでしょうか。市場関係者が期待している好業績銘柄が
東京市場を引っ張るという本来の業績相場にはなっていません。

22日でも上昇の目立った業種は空売り比率が多く10月の下落率の大きかった
海運や陸運それに金属など世界景気減速懸念で売り込まれた銘柄です。買戻
し主導なら一巡後は当然上値は重くなります。

日米欧市場とも先週の大幅下落からどうにか立ち直りつつあります。先週どこ
まで下がるんだという恐怖心が支配していた市場にも落ち着きが出てきました。
取り敢えず一段の底割れは防げ急反発した事を前向きに捉えてもいいでしょう。
先週の投資主体別売買動向からは海外投資家の大幅売りを吸収する形で個
人投資家と信託銀行が大きく買い越しました。逆張り投資家が東京市場の一段
安を防いだ形です。少なくとも個人投資家は今週の大幅反発で戻り売りに転じ
たでしょう。結局順張りの海外投資家の買い復活が上値を追う鍵を握っています。

同じ海外投資家でも短期売買志向のヘッジファンドの買いはいつ反対売買に
転じても不思議ではありません。今週の大幅反発が来週も続くという保証はな
い事も考えておくべきです。
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小売業の栄枯盛衰

2014-10-23 08:26:18 | 日記
22日の東京市場は欧米の株高を好感して再び15000円を回復しました。午前
中は前日比200円高から300円高の間で揉み合っていましたが午後からは断
続的に先物に買いが入り引けにかけて一段高でした。今週は20日が578円高
21日が306円安そして昨日22日が391円高という乱高下ぶりです。全面高、全
面安を繰り返す背景には海外短期筋の大口の先物取引が絡んでいます。

欧州、中国そして国内景気の低迷が足枷となって長期のマネーは様子見のよ
うです。21日の欧米株高も欧州での追加緩和期待というものです。期待先行で
上昇しているだけに脆さも持ち合わせていることが日欧のボラの高さに繋がっ
ています。国内ではこれから消費税引き上げという重要なイベントがあります。
このところの国内消費の低迷から予定通り実施あるいは延期するのか、それ
に伴い財政出動や追加緩和などの思惑が市場のボラティリティを高める要因
です。このボラの高い状況が11月中旬まではこの流れが続くかもしれません。

個別銘柄でも決算発表を控えて明暗が分かれそうです。現状では地合いの回
復も道半ばということもあり株価は好材料よりも悪材料に敏感に反応するよう
です。工作機械など増益予想や増配という好材料にも拘わらず株価低迷が続
いている背景にはやはり中国景気の減速があるのでしょうか。日経平均の下
落率を大きく上回る工作機械各社の株価は今のところ自律反発しても売り直
される場面が続いています。ファナックや安川電機も含めて設備投資に関係
する銘柄は好業績にもかかわらず上値の重い状況が続いています。投資判断
は悩ましいところです。

その中でも比較的堅調な銘柄は消費関連の専門店を展開している企業です。
22日には靴専門店のABCマート、ドラッグストアのコスモス薬品、ウエルシア
HG(イオンによる子会社報道を好感)、アインファーマシー、日曜雑貨の良品
計画が年初来高値を付けました。家具専門店のニトリも高値圏で堅調してい
ます。一方眼鏡専門店のJINや自転車専門店のあさひ、スポーツ用品のゼビ
オは新安値を付けています。

好業績銘柄にはさらなる買いが入り上昇、一方業績不振銘柄には見切り売り
が止まらず安値を切り下げるという流れが続きそうです。JINもあさひも一時は
小売業界の勝ち組と囃された時期もありました。それだけ小売りの現場では浮
き沈みが激しいということなのでしょう。

高成長イメージのコンビニ業界でも下位企業だけでなく大手でも業績格差が
目立つようになりました。円安での電力料金やガソリン代それに食料品の値
上がりに消費税アップが重なり勤労者世帯では賃金の上昇が物価の値上が
りについていけません。再び国民の財布のひもは固くなっています。小売業
でも優勝劣敗が激しくなり勝ち組といえどもいつ歯車が逆回転するか分かり
ません。それほど消費の現場では競争が激しくなっています。

さて昨日の上昇で先週の大幅下げ分をほぼ取り戻した東京市場ですが今日
のNY安もあり順番としては下落する日になりそうです。再び大幅な下げにな
るのでしょうか。先物という大砲で流れが決まってしまうだけに一日の動きさえ
見通すには難しい日が続きそうです。
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安川電機の好決算でも駄目か!

2014-10-22 07:26:20 | 日記
20日発表された安川電機の業績は市場予想を上回り7年ぶりに最高益を塗り
替える内容でした。ところが好決算を好感して高く始まった株価は次第に売り
物に押され引けは45円安(-3.45%)と結果でした。いくら前日6%上昇したと
はいえ週末の株価水準が9月高値から2割程度下落していたことを考慮すれ
ば現在の東京市場の地合いがまだまだ弱いことを示しているようです。上半期
の営業利益が7年ぶりに最高益を更新したと言う観測記事が21日の経済紙に
掲載されたディスコも110円安(-1.57%)と反落しています。

一方「米運輸省の高速道路交通安全局は20日、欠陥が指摘されているタカタ
製エアバッグを設置している自動車の所有者に対し、直ちにリコール(無償回
収・修理)応じるように促す声明文を発表した。」との報道を受けタカダがストッ
プ安まで売り込まれました。このリコール問題は既に報道されていることです。
それでも改めて蒸し返されて売り物を浴びると言うことは如何に現在の地合い
が良くないかを示しています。好材料への反応が限定的であるのに悪材料へ
の過剰な反応が際立つのはまだ市場の強気になりきれない証です。

円相場が110円をつける過程で自動車や電機銘柄の多くが9月に高値を付け
その後10月相場入りとともに急落しました。円安効果による好材料を9月相場
で織り込んだ結果、好決算でも上値が重い状況です。日々の動きは大きくとも
一直線に上昇することは難しそうです。21日の下落で騰落レシオは再び69.35
%に沈みました。17日の14532円で一番底は確認したと思いますがまだ調整
局面から完全には抜け出せないようです。今後もボラティリティの高い相場は
続きそうです。

今日の東京市場は欧米株の大幅高から日経平均は再び15000円台を回復す
る可能性は高そうです。もっともリード銘柄が目立たず手探り状態です。中国
と欧州でのビジネス依存度が高い銘柄は売られやすい状況が続きそうです。
安川電機の下げが大きくなったのは中国のGDPが冴えない事と無関係では
なさそうです。



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