kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

5月はジェットコススター

2024-05-31 06:56:00 | 日記
ダウが初めて終値ベースで4万ドルを超えたのは5月17日でした。もっとも18日以降はつるべ
落としのような下落で既に4万ドルラリーが始まった5月1日のスタート時点近くの水準まで
下げてしまいました。雇用統計の結果がインフレ鈍化を示す内容だったことで俄かに始まった
早期利下げ期待相場はその後のFRB高官の発言などから急速にしぼみ、上昇期間半月程度の
短命相場に終わりました。

ダウ構成銘柄は米国を代表する大企業30社で構成されています。僅か30社の指標ですが、S&P
500種やナスダック総合指数よりも日本ではおなじみの指標です。ハイテク銘柄ではアップルや
マイクロソフトが採用されています。現状の米国経済のある程度示しているということが言え
ます。5月のダウ指数の動きは急激に上昇した後に急激に下降するジェットコススターのよう
な動きでした。

ダウ指数は日経平均よりも変動率の低いことはこれまでも多かったようです。そのダウは1ヶ月
の間に2000ドルを超える上昇と下落をすること自体稀なケースです。それ程市場は米国のイン
フレの行方とFRBの利下げ動向に一喜一憂していることがみえてきます。FRBの次の一手が利下
げになることはまだ既定路線ですが、例え利下げ局面に突入したとしても利下げ回数が数回で
終了してしまう事態も今から頭の体操として備えておくべきでしょうか。

利下げ開始見通しで市場が熱狂したとしても冷静に次の局面のことが考えられます。大統領が
どちらに決まっても米中対立は続きそうです。中国を中心としたグローバルサプライチェーンは
既に風前の灯です。米中で分断したサプライチェーンになることでコスト上昇は避けられません。
世界経済自体がインフレに晒されることが日常化するかもしれません。

エヌディディアの好決算でも株式市場自体への波及効果は限定的でした。それは日本の半導体セ
クターのこの1週間の動きからも分かります。個別企業が生成AIや半導体市場の回復で実績を示せ
るかどうかが今後のポイントでしょうか。4~6月期の業績が明らかになる7月以降にそれは持ち越
しになりそうです。
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