kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

決算発表序盤の印象

2014-10-24 08:33:31 | 日記
先物売買が幅を利かせている東京市場では好悪材料で一喜一憂する相場
になりがちです。月曜日は欧米株の大幅上昇で東京市場も全面高、反対に
火曜日は中国GDPが事前予想と変わらなかったにも拘わらず大規模な景気
対策期待が見込めないという理由から引けにかけて前日上昇分の5割弱の
下落そして水曜日は欧州の追加緩和期待から欧米株式市場の大幅上昇に
歩調を合わせるように東京市場も大幅高、上場銘柄の8割から9割が値上が
りする日もあれば反対のケースもあります。余りにも一方通行の相場に長期
マネーの投資家は様子見を決め込んでいるという記事もありました。

先物取引やディトレには変動の激しい相場は大歓迎なのでしょうが長期投資
家に取っては厄介な相場です。しかも決算発表真っ盛りですから業績不振銘
柄はとことん売り込まれます。23日の市場でも日立マクセルや新光電工の下
落率は10%前後になりました。株価が底値圏だからと言って値ごろ感から買い
を入れると大怪我のもとにもなります。この両銘柄ともハイテク分野の部品メー
カーです。ジャパンディスプレイの例を挙げるまでもなく今や市況産業並みの
業績変動が当たり前になりました。いつにもまして慎重な銘柄選びが必要です。

決算発表序盤の印象は好業績銘柄が一段高するケースは稀のようです。む
しろ好材料出尽くしで下落するケース(安川電機や日本電産など)が多いよう
です。株価が決算発表前にある程度上昇していればなおさらです。やはりこ
れらの銘柄は円安を追い風に9月末にかけて大幅に上昇した反動が出ている
ようです。かなり戻り待ちの売りが多いことは下落の過程で個人投資家が信用
取引で買いを入れたからでしょうか。市場関係者が期待している好業績銘柄が
東京市場を引っ張るという本来の業績相場にはなっていません。

22日でも上昇の目立った業種は空売り比率が多く10月の下落率の大きかった
海運や陸運それに金属など世界景気減速懸念で売り込まれた銘柄です。買戻
し主導なら一巡後は当然上値は重くなります。

日米欧市場とも先週の大幅下落からどうにか立ち直りつつあります。先週どこ
まで下がるんだという恐怖心が支配していた市場にも落ち着きが出てきました。
取り敢えず一段の底割れは防げ急反発した事を前向きに捉えてもいいでしょう。
先週の投資主体別売買動向からは海外投資家の大幅売りを吸収する形で個
人投資家と信託銀行が大きく買い越しました。逆張り投資家が東京市場の一段
安を防いだ形です。少なくとも個人投資家は今週の大幅反発で戻り売りに転じ
たでしょう。結局順張りの海外投資家の買い復活が上値を追う鍵を握っています。

同じ海外投資家でも短期売買志向のヘッジファンドの買いはいつ反対売買に
転じても不思議ではありません。今週の大幅反発が来週も続くという保証はな
い事も考えておくべきです。
コメント
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