kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

空売り比率が最高水準

2014-10-15 07:59:38 | 日記
「秋の日はつるべ落とし」と言いますが、10月相場スタートから昨日までの東京
市場の下げもまさにつるべ落としのようにまっさかさまにあっという間の下落で
した。元をたどれば景気の優等生ドイツのまさかの失速がトリガーだったように
思います。まさかドイツ経済がここまで急激に落ち込むとはエコノミストでも意外
だったのでしょう。その証拠にドイツ株式市場は7月には10000を超えていたのに
あれよあれよという間に今年の下値の9000をあっという間に割り込み8800台で
低迷しています。

ドイツの景気失速は9月に円安トレードに沸いた東京市場の足元を掬うには十分
な悪材料でした。先月は円安のみに焦点が当たっていましたが世界の景気にも
目配せが必要だということを多くの投資家は忘れていたのかもしれません。円安
トレードで人気化した自動車や電機銘柄は景気敏感株です。世界の景気が落ち
込むようだと円安メリットも市場が期待したほど享受できません。

配当落ちから自動車など主力株の日足チャートはまさに断崖から落ちるがごとき
のような下げ方です。その間の円相場に比べれば下げ方は尋常ではありません。
もし株式が先行きの経済を先読みしているのなら実体経済悪がこれから表面化
するのでしょうか。それとも市場の方が神経質すぎるのでしょうか。日本株に大き
な影響のあるNY市場ですがこれまでの経験則では上昇期間が5年程度で天井
を打っています。リーマンショック後からの上昇が5年を経過したNY市場にとって
は気になる経験則です。

騰落レシオや移動平均からは短期的にはいつ反発しても不思議ではありません。
14日現在のカラ売り比率は36.5%と2008年以降の最高を記録しました。キッカケ
ひとつで急反発ということも考えられます。もっとも反発力が弱ければ再び下値
模索に戻ってしまう可能性も捨てきれません。下落幅は大きくとも高値を付けて
からの調整期間はまだ1ヶ月にも達していません。そして個別銘柄ではこれから
決算発表を控えていることです。円安メリットを囃して大きく買われた銘柄が多く
期待値が高くなっているだけに決算内容によっては好感されるよりも失望売りで
一段安ということも考えられます。増益だからと言って安心して押し目を買えるの
かどうか銘柄選びで明暗が分かれます。

14日のNY市場は午前中は100ドル弱上昇していましたが引けにかけて値を消
して結局小幅安(5.88ドル)で終わりました。まだこつんと底を打ったようにはみ
えません。しばらくは下値模索が続く可能性があります。安心材料は株価の大
幅下落の米国の長期金利の低下にも拘わらず107円前後で底堅く推移している
ことです。逆説的な言い方をすれば106円割れとか一段の円高になってしまえば
株式市場への影響は大きくなります。しばらく海外株式市場や為替市場から目
が離せないようです。

コメント
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