kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

神様、仏様、円安様

2014-10-08 08:00:48 | 日記
多くの為替関係者は今後も日米の景況感の違いから今後も緩やかな円安が
進むという見通しを持っているようです。もっとも今回の円安を仕掛けたのは
シカゴの投機筋です。その証拠にシカゴの円売りポジションは年末以来の高
い水準まで積み上がっています。そして彼らはいずれポジションを解消して
利益を確定するチャンスを伺っています。もちろんすべてのポジションを解消
する訳ではありませんが膨らみ過ぎた一部のポジションはいつ解消されても
不思議ではありません。

年末には結果的には今より若干円安が進んで中期的には緩やかな円安という
見方が当たっているかもしれませんが、その過程で投機筋のポジション調整で
一時的に相場が荒れることも考えられます。年末もそうであったようにどこかで
調整が起きると考えるのが普通です。今のように多くの見方が円安は当面続く
と考え多くの投資家が円安ポジションを組んでいれば裏目が出た時には反動も
大きくなるということは歴史が証明しています。

予想外の雇用統計の好結果を受けても長期金利もそれほど上がらず再び低
水準に止まっています。円安だけが先走りで進む過ぎたとも考えられます。
雇用統計の好結果を受けても110円を回復することなく108円台まで押し戻さ
れたことをどう見るか円の上値が重くなったと考えるかそれとも調整の範囲内
の動きで早晩円相場は110円を突破して112円や115円を目指す動きなのか現
時点では判断はつきません。

急激な円安で輸出企業の業績上方修正期待という材料で大幅に上昇してきた
東京市場ですが円安の反転により指数寄与度の大きな主力輸出株の下落は
即指数の大幅な下落に繋がります。また現時点では米ドルに対しての円安を
好感していますが自動車や電機各社は新興国に生産拠点を多く構えています。
新興国通貨安が部品輸入などでマイナスに作用することもあるでしょう。現状は
米国以外欧州も日本もそして新興国も今後の景気は不安要素いっぱいです。
円安で業績への期待値が跳ね上がっているだけに今月末から本格化する決算
で株価の足元をすくわれる企業も出てくるでしょう。

神様、仏様、円安様は期待がもし剥げた時には大きなしっぺ返しがあることも
今後は頭の片隅に入れておいた方が良さそうです。例年の傾向は決算序盤は
それなりに株価も好反応を示す場合があっても発表が進むにしたがって失望
売りの方が多くなる傾向があります。決算発表が終盤になり株価も一段と上昇
するという記憶は私の中にはありません。

13日の東京市場はNY市場の大幅安と108円前半の円相場が足を引っ張りそう
です。SQ週の水曜日の大幅安は避けられそうもありません。明日以降も週末の
SQにかけてなお下値模索が続く可能性もあります。下げが加速するような展開
になれば銘柄を厳選しての投資も考えられますがその場合でもあくまで自律反
発期待です。当面は利益がでたらすかさず売るという利食い千人力の方針が
最善かもしれません。
コメント
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