ソフトバンク株にすける相場の先行き

週明け6日の東京市場は182円高の15890円と大幅に反発して終わりました。
もっともザラ場では15970円と16000円回復まで一歩と迫りましたが引けにか
けて値を消す展開でした。値上がりが1571銘柄値下がりが194銘柄と圧倒的
に値上がり銘柄が多かったにも拘らず182円しか上昇していないとも思われ
今後も高値追いが続くかは外部環境次第でしょうか。もしＮＹ市場が崩れる
ことになれば再び先物主導での三桁の下げも考えられSQのある週は週末
まで気が抜けないことになりそうです。

個別銘柄では9月にあれだけ人気だったソフトバンクの値動きの悪さが目立
ちました。引けは7428円で11円安と先週461円下げたにも拘らず反発できな
かったところに今の相場がそれ程強気になれない根拠でしょうか。個人投資
家にも人気のあるソフトバンクが下げ止まらなければ東京市場にとっていず
れ足枷になりそうです。

ソフトバンクに見られるように人気の移り変わりは激しく6日は円安から再び
自動車や電機が物色されましたが2ヶ月も同じ業種が賑わうか疑問です。
基本は突っ込み買いの吹き値売りでの投資作戦がベストではないでしょうか。
くれぐれも深追いは禁物です。輸出関連銘柄は急激な円安も有り期待先行
でかなり高いところまで上昇しました。余程サプライズな決算でも出なければ
この水準から大きく上昇することは難しそうです。

むしろ中間決算は上方修正しても通期では小幅な修正や据え置きと言うこと
もありそうです。輸出関連銘柄と言っても国内での売り上げが大きいところも
あります。その国内の消費が弱いことを考えれば企業側はより慎重な見通し
を出すこともおおいに有り得る事です。決算への失望売りから大幅に下落す
る銘柄も出てきそうです。

明日は所用のため更新はお休みします。

今週も波乱かそれとも…

3日には空売り比率が36.4%と公表開始以来最高を記録したそうです。2日も
36%でしたから東京市場の大幅な下落の要因は高水準に積み上がった裁定
解消売りと空売りにもあったようです。もちろん円相場やＮＹ市場安といった外
部環境の悪化はありましたが週間ベースで500円を超える下げはそれだけが
原因とは思えません。株式需給面での要因が大きかったのでしょう。

昨年5月そして年明け1月、9月と東京市場は最高値から一転急落するケースが
目立ちます。市場に強気ムードが蔓延して典型的な「まだはもうなり」でまだ上が
るはもう天井という現実になりました。おそらくヘッジファンドなど短期筋による先
物主導の順張り相場では相場が強そうに見えても大口売買が買いから売りに転
じればあっという間にトレンドが変わってしまいます。今回はテクニカル指標に目
立った過熱感がなかったにも拘らず大幅な下げがありました。今後も相場が高
値圏にある時には常に急落と背中合わせだということは気を付けなければなら
ないことなのでしょう。

空売りは比較的短い期間で買い戻されます。円安、ＮＹ株高と先週とは真逆の
外部環境で今週の取引は始まる訳ですから週明けの東京市場おそらく空売り
の買い戻しや先物への買いで200円前後の大幅な上昇が期待されます。もっと
も3日のＮＹ市場は市場予想を超える雇用統計の結果で利上げが前倒しされる
ことを嫌気して下落することも予想されました。ＮＹ市場はひとまず予想以上の
雇用統計の結果を受けて景気回復を好感する上げでしたが今後は市場が一番
懸念しているる利上げ前倒しが再び市場のマイナス面として浮上するケースも
考えられ週明け以降の米国市場がこのまま上昇トレンドを取り戻せるかどうかは
定かではありません。

個別銘柄でも躓く材料は事欠きません。円安で業績上方修正期待が強く堅調に
推移していたマツダやコニカミノルタといった輸出株は欧州で一段の量的緩和が
導入され対ユーロで今後一段の円高が進むという理由で週末にかけて下げが
続きました。同じくシチズンHGは連日年初来安値を更新しました。決算本格化と
ともに改めて売りを浴びる銘柄も出てきそうです。銘柄選びには最新の注意が
必要です。

東京市場は今日は一日堅調に推移するとしても今週はミニSQもあり外部環境
次第では裁定解消売りで再び三桁の下げもあるかもしれません。このまま高値
挑戦という見方にはおいそれとも乗れません。SQの週はボラが高くなる傾向が
あることを忘れてはいけません。