kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

モノ消費からコト消費へ

2014-10-29 08:28:01 | 日記
28日の東京市場は上値の重い展開で一時100円弱下げる場面もありました。
売買代金も1兆6900億円余りと相変わらず盛り上がりに欠ける展開でした。
28日~29日のFOMCを控えて動きにくかった面もあったのでしょうが果たして
それだけが原因とは言えないようです。今までのところ市場予想を上回る好
決算発表しても一段高する銘柄はほとんどなく反対に増益でも市場予想を下
回った銘柄の中には大幅に下落する銘柄が目立ちました。好決算にも市場
の反応が鈍いのは多くの銘柄が9月末にかけて円安を支援材料に年初来高
値を付けた反動が未だに続いているのかもしれません。

海外投資家の大幅な売りに買い向かった形になった個人投資家や年金資金
は基本的に逆張り志向です。むしろ9月25日の高値から10月17日の安値まで
の半値戻しの水準に近づけば下値で拾った銘柄の一部には戻り売りを出す
ことになります。先週の信用買い残高は351億円減少しました。先週の大幅
反発局面では利益確定売りが出たことを示しています。おそらく現物取引も
売り越しだったのではないでしょうか。

順張り志向の海外投資家が本格的に買ってこなければ半値戻しから次の目標
である三分の二戻しを目指すことは難しそうです。週末から指数は上昇しても
売買代金が反対に2兆円を下回る現象はこの水準での積極的に上値を買う投
資家が不在だという証なのかもしれません。

海外投資家は日本企業の好決算は認めても消費税引き上げ後の国内景気の
予想以上の落ち込みに戸惑っているようです。政府が消費税再引き上げを決断
したらそれこそ景気の回復に赤信号が点滅してしまうのではないかとの見方も
あるようです。日本に必要なのは現状では財政再建よりも景気対策が優先順位
としては高いようです。ここにきて日米株価指数の開きが大きくなっています。
自国市場の景気が堅調な米国株と国内と中国や欧州景気に不安を抱え世界の
景気敏感株である日本株と世界の投資家は選別を強めているように感じます。

膠着感を強める東京市場で株価好調が目立つのは安定的な収益が見込める
食品や小売りの勝ち組です。味の素やABCマート、西松屋チェーンや島忠など
は28日に年初来高値を更新しました。KDDIも通信3社の中では業績面の安心
から高値更新しています。高値更新銘柄にはOLC(オリエンタルランド)やリゾ
ートトラストといった銘柄も顔を出しています。

商品は一度購入すれば次の購入まである程度の期間が必要です。一方楽しい
時間という形に残らないものは比較的リピート頻度が高いようです。レジャー産
業のなかでも勝ち組企業には海外企業との価格競争とも無縁であり根強いリピ
ーター消費が好業績を支えているようです。投資の現場ではモノから感動という
コト消費銘柄が今後も有望だという声が聞こえているようです。

観光産業を今後の日本の成長産業として育成する政策ともマッチしてこの分野
は日本経済を支える柱としての将来性も高いようです。産業構造の変化を感じ
取って投資に役立てることは重要です。来年の大型IPO候補と噂されているユ
ニバーサルジャパンにも期待が出来るかもしれません。

さて今日の東京市場はNY株高を支えに堅調なスタートが予想されます。自社
株買いを発表した野村やオムロンの値動きに注目です。
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