kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

分水嶺

2012-08-18 08:03:37 | 日記
16日から突然東京市場は勢い良く上昇を開始しました。先物中心での上昇
ですが、今まで叩かれ続けた景気敏感株のショートカバーもあり週の前半と
後半では物色銘柄ががらりと変わりました。これがお盆休みという市場参加
者が限られる状況で生じたアダ花なのかそれとも上昇相場の始まりなのか
判断は分かれるところです。

日経平均が大幅高した割には16日、17日と売買代金は活況の目安である
1兆円には届きませんでした。日経平均の寄与度の大きな値嵩株の上昇で
指数だけが跳ねた格好です。売買を伴なっての上昇ではなくGDPの下方修正
エコカー減税終了に伴なう自動車の反動減など懸念材料もあり市場関係者の
一部にはこの上昇に対して懐疑的な見方もあります。7月には9000円台を6
営業日維持していましたがその水準で揉み合ってから下落し25日には8300円
台まで下げました。

お盆休みと言う特殊な時期の上昇であり短期筋の仕掛けでの上昇と言う背景
もあり強気の意見はまだ少数です。その意味では来週の動きが非常に大事で
す。9000円を割ることなく上値を追えるのか、やはりその鍵を握っているの為替
相場でしょう。今週の上昇はお盆休み期間中に今年も円高が進むのではない
かという懸念が後退したことが背景にあります。

製造業の業績は世界経済の減速や円高で当初の増益率から下方修正されま
した。業績から判断して大きな上値は期待できないという見方もあるでしょう。
果たして9000円を越えるレベルで買える銘柄があるのか、正直迷うところです。
もっとも家電3社は別として競争力があるにも拘わらず日本を代表するような
企業までも大きく売り込まれたのも事実です。景気の循環的な下降局面で目先
的には業績の踊場だったにも拘わらず、あたかも構造不況業種のような評価を
されて叩き売られた銘柄もあります。

これだけの円高や欧州景気の落ち込みでも小幅な下方修正で済んだ企業の
底力をもっと評価しても良さそうなものです。物事には行き過ぎもあります。
売られ過ぎの銘柄の巻き戻しが始まったとすればNY市場が小幅安だったにも
拘わらず突然大幅高して9000円を越えた16日は将に相場の分水嶺だったの
かもしれません。

今後東京市場が続伸するためには日経平均に寄与度の高い輸出関連銘柄の
上昇が不可欠です。やはり円相場が鍵を握っています。対ドル、対ユーロとも
日足チャートでみると円安トレンドが継続しそうですが、果たして結果はどうで
しょう。9月のSQに向かって一段の上昇が期待できるなら基本は輸出関連
銘柄の押し目買いが正攻法なのですが。


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