kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

ホンダの賭け

2024-07-31 06:47:30 | 日記
ホンダ、日産、三菱自動車の3社連合が成立しました。これで国内勢はトヨタグループ(ダイ
ハツ、SUBARU、スズキ、マツダ)と二大勢力に二分されることになりました。数の上
では販売台数がトヨタ連合で1600万台ホンダ、日産三菱連合が833万台と半分ですが、実力は
数以上に大きな差がありそうです。

北米市場ではEV失速でHVの復権が進み世界シェア6割を握るトヨタに追い風が吹いています。
シェア2位のホンダも追い風に恩恵を受けています。一方日産はHVの品揃えが無く注力して
いるEVも失速し4~6月期の利益が大きく減少したことが決算で明らかになりました。

日産は米国市場だけでなく世界1位の市場である中国でも販売低迷に陥っています。米国と中国
での販売比率が日本の大手3社の中でも高い日産の業績不振は深刻です。米中の販売立て直しが
成功するかがカギを握っています。

ホンダにとっても中国不振は同様です。EVでの巻き返しが待ったなしです。量販車分野のEVで
GMとの連合を組んでいたホンダはGMとの提携解消も日産への接近に繋がりました。EV販売で
日本メーカーの先頭ランナーだった日産とHV技術の有るホンダ、EVやPHVに以前から注力して
いた三菱自動車は起死回生の組み合わせになる可能性もあります。

この連合が成功に繋がるかどうかは日本の産業界にも大きな影響があります。裾野の広い自動車
業界は素材の鉄や化学、タイヤメーカーや部品メーカー電子部品や半導体も沢山の産業がかかわ
っています。成長か衰退か3社連合の先行きは今後も市場の関心は高いでしょう。

北米の新車市場は新型コロナウイルス禍以降の半導体不足で新車不足が続き過去4年間は「高価
格・低在庫・底堅い需要」の三拍子が追い風となってきました。しかし米CNBCによると、モル
ガン・スタンレーのアナリストアダム・ジョナス氏は26日の投資家向けメモで「自動車のファン
ダメンタルズはピークに達している」とし、過去4年の追い風は過ぎたと警鐘を鳴らしています。

株式市場では円安メリットばかりが注目される日本の自動車銘柄ですが、ガソリン車主体の米メー
カーの収益の変調として表面化しました。しかし米国市場での好環境という追い風が止み日本メー
カーもここ数年の好収益は過去のものとなりそうです。

今日の東京市場は7月の日銀会合で利上げ説が俄かに浮上したことで利上げがあるのかないのかで
市場の反応は大きくなりそうです。発表が予定される午後と午前の取引では相場環境が激変する
可能性もありそうです。いずれにしても短期筋の動きに振り回されることのないようにしなければ
なりません。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする