kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

山高ければ谷深し

2024-07-26 06:30:10 | 日記
「山高ければ谷深し」とは以前から株式市場で言われた言葉です。7月相場はあと4営業日残して
いますが、25日までの動きは波乱相場そのものでした。日経平均は6月からボックス離れの兆しを
示し、7月相場入りとともに急騰しました。7月11日には4万2224円まで上昇した日経平均は25日
には3万9000円を割れ3万3万7869円となり高値から4000円を超える暴落でした。

7月上旬に急騰劇もオプション行使に絡んだ特殊な上昇だったというのは多分その通りだと思いま
す。上昇の背景にはFRBによる9月利下げ期待という安心感とその後の米国のトランプラリーでも
上昇に拍車をかけました。

しかしバイデン大統領の選挙戦撤退で「確トラ」あるいは「ほぼトラ」期待がやや後退したこと
そして米国株以上に下げが大きくなった日経平均の犯人捜しは「円高」に為替が大きく反転した
との見方が多いようです。円相場は7月10日の161円台から25日は153円台となり2週間で10円の
急騰でした。今回は日経平均と円高が連動しており円高に反転と共に日経平均も急落したことが
伺えます。

もっとも政府も経済界も行き過ぎた円安に懸念を示していたのも事実です。上場銘柄に輸出産業が
多いことから円安は大企業にメリットですが、円安によるエネルギー価格の上昇と原材料や穀物な
ど輸入している中小企業や個人はデメリットが目立ちました。行き過ぎた円安が国内の消費の足枷
になっているのですからある程度の円安修正は長い目で見れば日本経済にとってプラスになりそう
です。

しかし上昇局面では円安によるデメリットは無視され株価下落局面では円高は悪役になります。日
経平均は米国株に比べて遥かにボラティリティが高く先物取引に翻弄されることです。日米市場の
違いは投資家層の厚みの違いでしょうか。新NISAが今年始まり投資ブームが今年のトレンドになり
ましたが、米国に比べればまだまだ個人金融資産に占める株式や投資信託の比率は大きな開きが
あります。

長期投資家の比率がもっともっと高まれば相場の動きで短期間での売買主体での動きに左右されに
くい相場になることが今後の日本市場の課題です。個別セクターではエヌディディア株を中心とし
た半導体セクターの調整が一過性なのか、日経平均の良くも悪くも値嵩半導体銘柄の影響を受けや
す構造です。

株価が下げ止まらないとあれ程強気だった半導体銘柄にも既に来年までの成長を株価は織り込んで
しまったのではないかという見方も出てきます。その見方が正解なのか不正解なのかは今後の市場
での結果を見るまで分かりません。やはり相場の先行きを見通しのは難しいというのが7月の急騰
急落で改めて思い知らされました。流石に今月3万8000円を割り込むとは想像できませんでした。
コメント
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