kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

米国市場の懐の広さ

2012-08-19 07:51:18 | 日記
フェースブック(FB)が公開価格(38ドル)の半値の19ドル5セントまで下落
しました。あれほどIPO前は市場の話題をさらった大型上場でしたが、ここま
での株価下落を誰が予想したでしょうか。これが日本で起きたことなら連日
マスコミを賑わしていたでしょう。株式市場にとってはかなりネガティブな意見
も出たでしょう。市場のムードも相当悪化したでしょうから、ひょっとしたら他
の銘柄まで下げに巻き込まれて急落する銘柄も出たかもしれません。

じゃあ米国ではどうであったかと言うと、まあマスコミはそれなりにニュースと
して取り上げたでしょうが、株式市場は冷静でFBの下落もどこ吹く風のごとく
この間でも上昇を続け年初来高値まであと少しのところまで上昇しています。
むしろIT大手の収益力を改めて見直す動きも出ています。ナスダック市場は
アップルが年初来高値を更新グーグルも年初来高値更新中と同じIT関連の
FBがこけてもアップルとグーグルの横綱2銘柄が絶好調ですからナスダック
市場はNYダウ以上に堅調です。

FB以外にも昨年IPO人気の高かったグルーポンは昨年11月4日に公開価格
(20ドル)を上回る28ドルで始まり31ドルまで上昇しました。ところがその後
株価は下げ続け業績が予想を下回ったと伝えられた今月17日には4ドル台
まで下落しました。公開価格の四分の一以下に下落しました。この2社の
不振は新興IT企業の評価の難しさを物語っています。やはり実際に収益が
伴なっている老舗ITのアップルやグーグルが再評価されたことがこのところ
の株価上昇の背景にはありそうです。

成功も失敗もある。しかし失敗しても意気消沈することなく前に進もうとするの
が米国の良いところでしょうか。失敗しても何度でもチャレンジできる風土の
ある米国だからこそ世界を代表するようなIT企業が生まれるのでしょう。

いずれにしても米国の資本市場の懐の深さを再認識した今回の一件は到底
日本との格の違いを示しています。通貨が弱くなってもしっかりグローバル
マーケットで稼ぎ株価も上昇している米国と通貨は最強なのに収益が低迷し
ている日本株式会社との違いに改めて複雑な思いがします。

家電3社の不振からもの作り日本の製造業の競争力低下が叫ばれています。
多分のその通りなのでしょう。しかしその通りじゃない企業もたくさんあります。
米国だってコダックなど名門企業でも破綻してしまった企業もあります。問題は
駄目になった企業を上回るような新興企業の誕生です。残念ながら米国は日本
の数倍この分野が活発だと言うことです。
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