kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

特効薬は

2019-10-04 06:10:41 | 日記
9月相場で日米市場とも順調な展開だっただけに警戒された10月
相場でしたが、早くも市場に大きな向かい風が吹き付け始めまし
た。1日発表の米サプライマネジメント協会(ISM)の9月の製造
業景況感指数の10年ぶりの低水準だったことに加え2日発表のADP
全米雇用リポートが雇用の伸び悩みを示したことで米国景気後退
懸念が一気に高まり米国株は大きく下落しました。

2日間の合計でNYダウは838ドル(3.1%)下落しました。9月中
旬以降の2万7000ドル前後の揉みあいを下離れした形になり当面
は下値模索も仕方ないかもしれません。米中貿易戦争で大きく悪
影響を受けるのは輸出主導の中国でありGDPに占める製造業の割
合が1割の米国経済への影響は軽微であるとの楽観的な見方もあ
りましたが、どうやら楽観論はシナリオの変更が必要なのかもし
れません。

米国景気の不安の高まりで米株の大幅下落はリスクオフに繋がり
円高要因要因です。日本株には輸出採算の悪化が懸念材料です。
また世界の景気敏感株の日本株には逆風が吹くのは仕方ありませ
ん。日本株の下げを受けて米国株が下げるケースは稀ですがほと
んどの場合米国株の下げは日本株の下げ要因です。

特に東京市場の場合は9月相場では金融や商社それに自動車など
バリュー株が相場のリード役でした。バリュー株の多くが景気敏
感株という位置づけですから下げ幅が大きくなるのも仕方ありま
せん。

もっとも市場は材料が出るたびに上下に反応しますが、早くも次
の状況を織り込みに行きます。景気悪化懸念から米国株が崩れれ
ばトランプ大統領にとっては再選へのハードルが上がることにな
ります。11月の大統領選挙という日程を考えれば遅くとも春先ま
でには景気が持ち直す必要があります。

米株の大幅安で大統領はFRBにさらなる追加緩和を迫るでしょう
が景気悪化の大きな原因が米中貿易戦争であることは明らかです。
再選への障害を一つでも取り除きたいのが大統領の本音です。二
カ国協議では相手があることですから中国が受け入れやすい条件
をどこまで譲れるかです。

大統領が追い詰められれば一転ある程度の譲歩で解決を急ぐとい
うシナリオもあるかもしれません。売り方も決して安心して売り
を積み上げることもできないのではないでしょうか。

本日の東京市場は米国市場がISM非製造業の景況感が市場の予想
を下回ったことで一時急落しましたが、その後利下げ期待や前日
までの大幅な下げで値ごろ感も出てきたことで買戻しも入り反発
しました。106円台で高止まりしている円相場が足かせになりそ
うですが、当面の下値の目途とみられる水準まで下げたこともあ
り日本株にも買戻しが入り反発しそうです。
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