kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

日本は肺炎

2019-02-01 06:18:58 | 日記
大発会で波乱のスタートを切った2019年の東京市場でしたが1月
相場も終わってみれば昨年末に比べて3%弱の上昇でした。米国
株と比べれば日本株の上昇は物足りないでしょう。贅沢は言えま
せん。取り敢えず混乱が収まったことを前向きに受け止めましょ
う。

株価収益率、純資産倍率とも数字上は日本株の割安感が際立ちま
す。しかし米国株との差は縮まるどころからこの1か月間は広が
っいるのが現状です。相場はある意味美人投票と同じです。日米
とも決算発表が本格化していますが、業績の勢いは遥かに米国株
が優勢です。表面的な割安感よりも業績のモメンタムは米国企業
に軍配があがると海外の投資家が考えているのでしょう。

割安だと言われながら戻りが鈍いのも海外投資家が日本市場にま
だ戻っていないからです。現在の日本株の水準は割安だけでは上
値に限りがあるという証です。ここまでの日本企業の決算を俯瞰
すると10~12月期は株式市場は大きな波乱に見舞われましたが円
相場は安定していました。それでも続々と発表される決算では業
種を問わず下方修正が目立ちます。

決算発表で日本電産の永守会長の発言にあったように米中貿易戦
争の影響で昨年11、12月に中国国内での需要が急減したとし、
「これまでの経営経験で、見たことのない落ち込みだった」と述
べていました。社内に危機意識を高めるための永守流の物言いと
いう見方もあるのかもしれませんが、懸念された貿易戦争の負の
影響が一気に中国経済に出てきたことは間違いないようです。

スマホや半導体など世界の工場である中国経済を部品や製造機械
を得意としている日本企業ですから相対的に製造業の比率が低い
米国に比べてやはり負の影響は幅広い企業に広がっているようで
す。中国経済の減速が止まるのかどうかが今後の日本株の上値を
左右しそうです。

まずそれには米中貿易戦争を一時休戦でもいいから決着させ当局
の景気刺激策が効果を十分発揮できるようにすることが重要です。
2000年前半までは米国がくしゃみすると日本は風邪をひくとよく
例えられましたが、今は中国が風邪をひくと日本は入院しなけれ
ばならないくらい中国経済の先行きに日本経済は影響を受けてい
ます。

来週以降も決算発表が続きます。序盤は期待外れの決算も目立ち
ました。決算が出揃った時点で全体として今期増益基調が維持で
きるのかどうかが明らかになります。市場の予想通りなのかそれ
とも予想以上に中国経済の悪化に足を引っ張られた決算だったの
か分かります。

また現時点ではまだ明らかになっていませんが来期の見通しがよ
り重要になります。その内容次第では3月までに再び下値をもう
一度下値を試す展開も考えておかなければなりません。

2、3日の更新はお休みします。
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