kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

ポスト決算プレイ

2021-02-11 08:04:10 | 日記
サプライズ決算を発表したソニー株のその後の動きを見る限り少なくとも
高値圏で推移していた銘柄には利益確定売りが強まり決算発表は好材料出
尽くしに終わる傾向が強いようです。銅価格の上昇とEV関連で賑わった住
友金属鉱山も8日の上方修正を発表しましたが、二日続落しました。上方修
正銘柄でも昨年3月以降大きく上昇した銘柄は好材料出尽くしで下げる傾向
が強いようです。

同じように好決算だったソフトバンクは1万円の節目を超え時価総額が20兆
円を超えましたが、ソニーと同じように当面は売り圧力が強まるのでしょう
か。3兆円の純利益と言ってもファンド事業という浮き沈みの激しい分野で
の数字です。2.5兆円の自社株買いは既に5日現在で累計1.8兆円は取得済み
です。自社株買いが終わっても株価が上昇を維持できるかどうかはやはり
ファンド事業の行方が握っているようです。

以前買ってはいけない高配当銘柄という記事を書きましたがJTは上場来初め
て減配を発表しました。また今後は配当性向75%を導入することを発表しま
したが、安定配当政策の転換であり業績が振るわなければさらに減配になる
ということを示しています。

高配当銘柄の代表格だっただけに10日の大幅安は仕方ない下げかもしれませ
ん。これまで日本企業は安定配当政策を取り入れる企業が多い傾向にありま
した。会社側が配当性向を提示するケースが増えると業績次第で減配になる
ケースが今後増えます。

JTのケースは高配当銘柄という投資戦略にも曲がり角が迫っていることを示
しています。成長が期待できない銘柄の持続的な上昇はやはり期待できない
という事実です。

3万円という大台が見えてきた日経平均ですが、それだけに銘柄選びも難しく
なってきました。1月相場では半導体や電子部品が主役でした。そして今月は
化学や鉄鋼など素材株と自動車部品それに完成車メーカーに人気が回ってきま
した。決算発表でのコメントでは自動車生産の立ち直りで売り上げが増え上方
修正をする企業が目につきました。

やはり裾野の広い自動車産業が及ぼす影響は大きいようです。もっとも横綱
格のトヨタが期初の予想を数回上方修正しました。SUBARUは半導体不足も
あり1~3月期の減産が原因で下方修正に追い込まれました。米国市場一本足
の収益構造もあり世界で一番経済正常化が進んだ中国市場の成長の恩恵を受
けられなかったのも業績回復に明暗が分かれた原因ではないでしょうか。
もっとも年間販売台数100万台の中堅メーカーでは経営資源に限りがあります。
得意の市場に絞り込むのは経営方針としては正しいのでしょう。

今週は自動車株が人気しました。景気敏感株買いという流れでは当然の人気
だったようです。自動車銘柄は半導体不足で減産が広がるという悪材料で年末
から逆行安していました。その分景気敏感株の中でも出遅れが目立っていま
した。人気は循環するという観点から完成車メーカーにも春が来たのかもし
れません。

問題はこれからです。好業績が明らかになり株価も上昇しましたからさらに
上値を追うにはもう一段の後押しが必要です。決算を好感して急上昇した銘柄
の1か月後の株価はさえない傾向もあります。日経平均が3万円を目前にし高値
警戒感も増してきました。物色の流れがより出遅れている銘柄やあまり人気化
していない銘柄に移ることも考えられます。

明日の更新はお休みします。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 乱打戦 | トップ | オワコンか否か »

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事